□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■ 天木直人のメールマガジン2011年8月7日第561号
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菅首相のヒロシマ挨拶には失望させられた。
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菅首相が2011年月8月6日の広島平和記念式典で行なった「あいさつ」
には失望させられた。
何から何まで菅首相を批判する産経新聞や与野党の反菅主義者は、平和
式典に脱原発を持ち込むのは異例だ、政治利用だ、などと批判する。
しかし、それは的外れだ。
フクシマ原発事故が起きたその年の原爆記念式典において原発問題に言及
しないほうがおかしい。
私が失望させられたというのは逆だ。
脱原発の内容に聞くべきものがなかったからだ。
私のメッセージが伝わったのだろう(と私は勝手に思っているのだが)、
彼は核廃絶と非核三原則を冒頭に言及し、脱原発を後回しにした。
私が失望したというのはこれらの脱原発部分のことだ。
今の菅首相には脱原発しかない。
ここで今まで以上に思い切った脱原発演説を行ない、その存在感を出す
べきだったのだ。
どのような批判を受けようとも、彼に脱原発の思いがあればそれを貫き通す
べきだった。
ところがそれではあまりにもあざとい、世論の支持は得られないと判断した
のだろう。今まで通りの脱原発の域を出なかった。
ここに私は菅直人の覚悟のなさを見た。限界を見た。すべてを人気取りで
判断する現実主義者の顔をみた。
これでは彼がどのように延命を図っても、もう持たないだろう。
延命ができる唯一の可能性は、信念を持った政策を、周囲を敵に囲まれても
押し通すという情熱を感じさせる時だけだ。
菅首相夫妻にはそれがないのだ。
あるのは政権を握り続けることだけだ。それがはっきりした。脱原発さえも
情熱はないのである。
しかし私がもっと失望したことは、彼の平和メッセージに関する部分である。
確かに彼は核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けての決意を長々と語った。
しかしまったく心に響かない。
なぜか。それは官僚の書いた従来の挨拶を読み流したものであるからだ。
彼には自分の言葉で訴える平和思想や平和論がないのだ。
都合のいい時は官僚たたきをする一方で、官僚の知恵を借りたい時は官僚の
言いなりだ。外交がまさにそれである。
しかし、考えてみれば無理はない。
彼は鳩山首相と違って、「俺はヤレない事は口にしない」と吹聴して来た。
平和の実現は究極の理想追求だ。できない事と思われることでも、情熱を
もって挑み続けなければ叶わない難題だ。
現実主義者を自認する菅首相にははじめから無理な相談であったということだ。
その菅首相を支え続ける政治家の筆頭格を思い浮かべれば自称平和主義者の
政治家たちが多い。
しかし、斉藤つよしといい、辻元清美といい、しょせん私から言わせれば本物
の平和主義者ではない、ということになる。
了
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