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2011年06月30日

 菅首相をキリストにたとえた毎日新聞の倉重篤郎論説委員

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
■□■
□■ 天木直人のメールマガジン2011年6月30日発行 第467号
■ 
 
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  菅首相をキリストにたとえた毎日新聞の倉重篤郎論説委員

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 6月最後のメルマガをこのような記事で終わることは残念だが、
あまりにも驚いたのであえて最後の配信とした。

 6月30日の毎日新聞「発信箱」で倉重篤郎論説委員が菅首相を
キリストになぞらえて擁護していた。

 そのタイトルも「4つの原罪」という芝居じみたものである。

 すなわち、ポスト冷戦の政治には4つの原罪があったという。

 財政赤字を膨らませてきた罪。

 日本の安全保障を自ら考えることなく米国に委ね続けてきた罪。

 バブル崩壊後の成長戦略を真剣に模索してこなかった罪。

 そして原発安全神話を演出し、本来あるべきエネルギー政策を
ゆがませた罪。

 この4つの原罪である、という。

 そして倉重氏は言う。

 「たまたま、時代の巡り合わせとしてこの自民党政治による4原罪への
対応を迫られたのが菅民主党政権だった」、と。

 それらについては、「消費税増税と社会保障制度の一体化改革」、
「TPP参加」、「脱原発」で菅首相は見事に対応しようとしている、と
倉重氏は言う。

 しかし、日米関係だけは、鳩山首相の日米対等、普天間基地県外移設、
東アジア共同体構想が失敗し、その反動でどうにもならなくなった、と言う。

 そして最後の倉重氏の次の言葉だ。

 「(菅首相を)思いつきで終わったと、けなすか、一定の路線は敷いた、
と評価するか。私には、(菅首相は)原罪を背負って十字架にかけられる人
のようにも見える」。

 いくら倉重氏が官房機密費で菅首相と会食を重ねているからといって、
この論説はない。

 菅首相はどの一つを取ってみても、無策で終わったのだ。自らの判断で
結論を出そうと、ただの一度もしなかったのだ。いつも最後は逃げた。

 事実に反した事を平気で書くようでは倉重氏は新聞記者を名乗る資格はない。

 読者を馬鹿にするにも程がある。

                                了


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2011年06月29日

「自主防衛を急げ!」(李白社)は国民必読の書である


 凄い本が出た。

 日下公人氏と伊藤貫氏の対談をまとめた「自主防衛を急げ!」(李白社)
という本だ。

 日下公人氏と伊藤貫氏の対談となっているがこの本は伊藤貫氏の考えを
述べた本だ。

 この伊藤貫という人物はメディアではほとんど登場しない人物であるが
日米関係を正しく捉えている人物としては、メディアに登場する自称、
他称の親米、知米派の及ぶところではない。

 それどころか伊藤氏はこれら親米、知米派と見られている歴代の政治家
や官僚、御用学者こそ、米国を何も知らない対米従属の売国者たちである
と切って捨てる。

 伊藤氏は言う。虚偽で塗り固められた日米同盟を金科玉条とするよりも、
核武装を急いで対米従属から自立せよと言う。

 その考えは、憲法9条こそ最強の安全保障政策であるとする私の考えとは
対極にある。

 それでいて、親米保守の日本の支配者たちは皆売国奴だ、米国から自立して
自主防衛を急げ!とする点では、誰よりも私の考えと一致する。

 我々はそろそろ日米同盟一辺倒の呪縛から自らを解き放つべきである。

 その後、どのようにして日本を守るのか。

 核武装による自衛力強化を目指すのか、憲法9条を世界に掲げて外交力で
自主防衛を目指すのか。

 選択は二つに一つだ。日米同盟を絶対視するこの国の支配者の考えには
もはや正統性はない。

 それを誰よりも明確に教えてくれる本である。国民必読の書である。

 拙著「さらば日米同盟」(講談社)と読み比べる本である。

                           了


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2011年06月28日

なぜ沖縄に原発は存在しないのか

 

 発売中の写真週刊誌フラッシュ7月12日号に田原総一朗が例に
よって大胆な事をさりげなく書いていた。

 一つは、今でこそ自民党も含めすべての政党が脱原発を言い出して
いるが、実は福島原発が起きる前はすべての政党が原発を容認してい
たという。

 公明党は驚かないが、社民党や共産党まで容認していたとは知らな
かった。

 これが事実なら脱原発解散などお笑いになる。

 もう一つ、こちらのほうがより注目すべき発言なのだが、沖縄に原発
が一つも存在しない理由は、そこに在日米軍が集中しているからである
という。

 田原氏がどのような裏づけ資料でそう言っているのかは知らないが
なんとなく頷ける。

 しかし問題はなぜ在日米軍基地と原発が共存しないのかだ。

 その理由を田原氏は語っていない。

 米軍基地だけでも住民の反発が強いのに、これ以上住民の反発を招く
ことができないということだろうか。

 それはないだろう。政府、官僚には住民の気持ちなど一切視野にはない
はずだ。

 とすれば唯一の理由は米国が自らの軍人や施設の安全のために原発を認
めないということに違いない。

 日本政府や官僚が、国民よりも米国に顔を向けて仕事をしている。

 その証拠がもう一つ付け加わったということだ。

 しかし、さらに疑問点は残る。

 米国が明示的にそれを日本に命じたのか。それとも日本の政治家、官僚が
米国の意向を先読みして、進んで沖縄に原発をつくる事を自粛したのか。

 政府や官僚は真実を知っている。

 それを誰かが追及し、真実が国民に開示されなければならない。

                            了


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 1.ホットスポットとホールボディカウンターが日常語に
   なる日本の異常さ

 2.ニューヨークタイムズ東京支局長が見抜いた日本の現状

 3.「8歳の少女が自爆テロ」というニュースをなんと聞く

 4.沖縄を恫喝して日米合意を飲めと迫った菅首相

 5.原発建設は地方切捨てであるという動かぬ証拠

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2011年06月27日

古賀茂明氏に心から助言する


  

 日刊ゲンダイから古賀茂明氏の処分についてどう思うかとコメントを求めてきた。

 古賀茂明氏とは民主党政権の公務員改革案を批判して左遷された経済産業省の
現役官僚のことである。

 左遷されてもめげずに政府批判を続け、とうとう「日本中枢の崩壊」(講談社)
という本を出版し国民前で官僚に屈した民主党政権の内情を告発し、このままでは
日本はダメになると警鐘を鳴らした。

 さすがに経産省も放置できず、7月15日をもって古賀氏をさせることにした
と報じられた。これに対し古賀氏は理不尽であると抵抗しているという。

 この一連の顛末について、「同様の経験をお持ちの」天木さんのコメントを聞か
せて欲しいという。

 そのコメントを求めてきた日刊ゲンダイの記者の念頭には、私が古賀氏を全面的
に支持し、古賀氏に退職を迫る政府を批判するだろうという事があったに違いない。

 それを日刊ゲンダイ紙上に掲載する予定稿が出来ていたに違いない。

 しかし私のコメントはまったく異なったものであった。

 すなわち、

「経産省が彼に辞職を迫るのは当然だ。むしろ遅すぎたぐらいだ。古賀氏が辞職命令
を拒否するのは筋違いだ。それを甘受し、官僚を辞めた立場で政府批判を行なうべきだ」

 果たして日刊ゲンダイの記者はこの私のコメントを正しく理解しただろうか。

 今日(6月27日)発売の日刊ゲンダイ(日付は6月28日付)に、私のコメント
がどのように正確に反映されるのだろうか。

 私の考えは明快である。

 すなわち、民主党政権の公務員制度改革が腰砕けに終わったことは古賀氏の批判するとおりであり彼を恫喝した仙谷官房長官の卑劣さは許されない暴挙だ。私もそれを強く批判してきた。

 そして古賀氏が出版した「日本中枢の崩壊」で書かれている官僚組織の卑劣さと、
その官僚組織に膝を屈した民主党政権の情けなさにも全面的に同意する。

 私はあの本を隅から隅まで読んだ。

 その事を世に問うた古賀氏の決断と覚悟の凄さには敬服する。

 しかしそれならばこそ、退職勧告を受け入れ、きっぱりと官僚から身を引いて徹底的に政府批判をすべきなのだ。

 確かに私は小泉首相のイラク戦争支持を批判した。しかしそれはあくまでも内部における批判であり政策提言であった。

 それにもかかわらず退職を迫られた。こんな理不尽なことはなかった。

 これ以上政府内部にとどまって政策を内部から変えようとしてもそれが無理だと知ったからこそ、その理不尽な退職勧告を甘受し、外務省を離れてから「さらば外務省」を上梓して外務省と対決して生きる第二の人生を選んだのである。

 古賀氏は違う。現職中に政府の公務員制度改革批判を雑誌に掲載し、その後も官僚を続けながら政府の政策批判を繰り返した。

 これはおかしい。

 公務員の職務遵守規則に反する行為だ。

 経産省は古賀氏を呼びつけて注意し、それを聞き入れないのなら解雇する正当な権利がある。

 あたりまえだろう。

 どこの組織に、その組織の根幹を否定する事を公然と言って許される組織があるだろうか。

 民間企業でこのような者がいたら即刻首だ。

 むしろ経産省が世論の反発を恐れ解雇処分できなかったことが生温いぐらいだ。

 ここまで政府を批判し続けながらなお官僚にとどまり、座敷牢に入れられている
身を世間にさらして同情を買うような真似を続ける古賀氏は間違っている。

 古賀氏は潔く辞職し、正面から政府批判を行なうのだ。

 その時は私は誰よりも強い味方となって古賀氏を応援する。

 古賀氏を利用した「みんなの党」だ。古賀氏は「みんなの党」に来る選挙で
最優先に公認し、当選させろと要求する権利がある。

 「みんなの党」に頼み込んで政治家になり、政治家になって堂々と
公務員制度改革を実現するのだ。

 政治家になって公務員改革を売りにしている「みんなの党」が本物であるか、それとも偽物なのか、 それを見抜いて「みんなの党」を正しく導くのだ。

 私は渡辺喜美や江田憲司の公務員批判は本物ではないと思っている。

 本気で公務員改革をする気なら私のところにまず頭を下げて教えを請うはずだ。

 それどころか私を警戒し、敵視しているようでは彼らもまたしょせんは官僚の
仲間ということである。

                              
                              了


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2011年06月25日

いまからでも遅くない。菅首相は首相をゆずって復興相に専念するのだ


 驚いた。菅首相の延命の鍵を握る復興相と言う重要ポスト人事に松本防災相が
兼務するという。

 しかもその背景を各紙がこぞって同じように書いている。

 すなわち、なり手がいなかったという。皆に断られたという。松本防災相さえも
何度も固辞していたという。菅首相に泣きつかれて最後に引き受けたと言う。

 これは異常だ。取りも直さず菅首相の延命の終わりを意味する。

 見ているがいい。菅首相の命運は加速度的に失われていくに違いない。

 今からでも遅くない。菅首相は総理を他の者に譲り、みずから復興相となって、
自らの思う事を行なうほかはない。

 それこそが「燃え尽きる覚悟で取り組む」ことである。

 週末にもう一度よく考えて27日の朝にサプライズ発表をするのだ。

 私は本気でそう菅首相に助言したい。この正しい助言が菅首相に届く
ことを願うのみだ・・・


 この続きはきょうの「天木直人のメールマガジン」で書いています。

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2011年06月24日

菊田真紀子外務政務官のミャンマー訪問を許すな


 私だけしか書けない事を書いて置く。

 6月24日の早朝のNHKニュースで菊田真紀子外務政務官が
来週早々にもミャンマーを訪問するというニュースが流れた。

 ミャンマー民主化運動主導者のアウン・サン・スーチーさんと
会談し、ミャンマー軍事政権の高官と会って民主化への努力を要請
するという。ミャンマー政府と民主化勢力のパイプ役を果たして
ミャンマー外交で存在感を発揮したいという。

 冗談じゃない。こんなふざけた外遊はない。

 いくら今の外務省に仕事がないからといってこんな税金の無駄遣い
を許してはならない。

 日本はこれまで欧米のどの国よりもアウン・サン・スーチーさんの
解放に冷淡だった。

 日本はミャンマー軍事政権に相手にされなかった。

 おまけに菊田真紀子という政務官は、大震災直後のアジア外遊で
買物と水浴に明け暮れ、それを日刊ゲンダイにすっぱ抜かれた前科の
あるふざけた政治家だ。

 今でも外務政務官にとどまっているのがおかしいぐらいだ。

 なによりも死に体菅政権に外交を行なう資格はない。影響力は皆無だ。

 菊田真紀子のミャンマー外遊を許してはいけない。

 このブログを読んだメディアがここに書かれた事を検証してまともに
報じるなら、この外遊は取り止めざるを得なくなるだろう。

 そのまま強行すれば菅民主党政権の命取りになる。それほどふざけた
暇つぶし外遊なのだ。
                            了


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2011年06月23日

対米従属ここに極まれり

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□■ 天木直人のメールマガジン2011年6月23日発行 第448号
■ 
 
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  対米従属ここに極まれり

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 難しい解説や百の評論よりも単純な事実がすべてを物語る。

 その例を6月23日の二つの産経新聞の記事に見た。

 一つは21日に行われた2プラス2(外務・防衛担当閣僚協議)の
舞台裏を教えてくれるワシントン発酒井充記者の記事だ。

 米政府が発表した垂直離着陸輸送機オスプレイについて松本剛明
外務大臣が情報提供を求めたという。

 地元沖縄で安全性や騒音への懸念が強い。情報提供を求めるのは当然
だろう。

 ところがクリントン国務長官もゲーツ国防長官も明確な回答をしなか
ったという。

 それに対して文句の一つも言わずオスプレイの沖縄配備を認めたの
である。

 もう一つは東日本大震災「復興を問う」というシリーズ記事の6月21
日の記事である。

 そのインタビュー相手は元米国務副長官のリチャード・アーミテージ氏
である。

 日本の政治の大問題となっている復興財源について、「どう考える」と
聞く産経新聞の記者に対し、アーミテージ氏はこう答えている。

 「地震や津波に遭っていない米国でも(財源不足の)問題を抱えている。
公債の発行、消費税の引き上げ、法人税率の変更など時間をかけて検討し、
限られた財源を賢明に使う方策を示すべきだ・・・」

 何なんだ、これは。

 馬鹿でも言えるようなこんな事を、元ベトナム兵あがりの軍人が答え、
それをありがたく新聞に掲載している。

 アーミテージ氏はかつてパキスタンのムシャラフ大統領に、「言うことを
聞かなければ(爆撃して)パキスタンを石器時代に逆戻りさせるぞ」と脅か
した男だ。

 そんな男に復興財源をどうすればよいかなどと聞くほうも聞くほうだが、
答えるほうも答えるほうだ。

 ジャパン・ハンドラーのいう事なら何でもありがたく聞く産経新聞の
対米従属ここに極まれり、である。

                             了


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2011年06月22日

テレビ番組の劣化、ここに極まれり

 6月21日の日刊ゲンダイにおいて、上智大学の碓井広義(メディア
論)という教授が「テレビとはナンだ!」というコラムで次のように書い
ていた。

 ・・・土曜夜8時といえばゴールデンタイム。そのゴールデンタイムに
放映されているTBSの「奇跡ゲッター、ブットバース!!」の先週の
番組「芸人どん底月収ベストテン~夫を支える芸人いい妻№1決定戦」は
ひどかった。
 もっとも低かった月収を「どん底月収」と名付け、ランキング形式で当
の芸人とその妻を紹介していくのだ。
 芸人で収入が低いのは売れていないからで、視聴者は名前も顔も知らな
い芸人ばかりを見せられることになる。第3位はどん底月収9800円。
第2位は7500円。そして第1位がズバリ0円。これのどこを笑えと
いうのだろうか。
 ちなみに、司会はネプチューンだが、彼らは立派な収入を得ているはず。
またこの番組のプロデューサー氏の父親はTBSの朝の番組を仕切るみの
もんたで、ギャラが高額なことで有名。
 そういうスタッフ、出演者が、売れない芸人はそんなものだとして、低
収入ぶりを笑いのネタにしている。そのセンスが情けない。土曜8時が泣
いている・・・

 近年久し振りに読む名記事だ。ジャーナリズム精神に溢れた記事だ。

 それにしてもいつから日本のテレビ番組はこんなに低俗になってしま
ったのか。
 
 それを許す視聴者である日本人はこんなに醜くなってしまったのか。

 こんな淋しい日本になってしまったのだろう。
                          了


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2011年06月21日

沖縄について語らない菅首相は卑怯だ

 いまや菅首相の退陣時期などどうでもいいと思っている。

 権力に固執したいならすればいい。

 首相にとどまりたければ好きなだけとどまればいい。

 しかし菅首相の言動があまりに卑怯だから腹がたつ。

 首相がこだわる再生エネルギー法案について6月21日の東京新聞に、
それに賛成する国会議員の署名が超党派で219人にのぼり、その後も
増えつつあるとあった。

 私が注目したのはその記事の中の山田正彦前農相の次の言葉だ。

 「私は脱原発派ではないが、日本としても風力や太陽光など再生可能
エネルギーにシフトしなければならない」。

 そうなのだ。

再生可能エネルギーへのシフトはもはやコンセンサスとなりつつある。

そうであればその前提である電力買取制度の導入は不可避なのだ。

 つまり再生エネルギー法案の成立は菅首相の言うようにこれを達成す
るために首相の首をかけるほどの大袈裟な話ではなく、すでにその方向に
向かっている。

 菅首相が首をかける問題は、原発停止であり消費税引き上げであり、
TPP推進である。

 ところがこのような国論を二分する問題について彼は自らの立場を明言
しない。

 震災前には社会保障と税の一体改革に政治生命をかけると言い、TPPは
平成の開国だとまで言っていたのにである。

 自らの立場を明言しないどころか民主党内の意見をまとめられない。
まとめようとしない。

 それよりもなによりも、私が腹立たしいのは沖縄住民が反対する普天間
基地移設やオスプレイ配備については自らの考えを一言も発しないことだ。

 鳩山前首相が辞任した最大の問題であるというのにだ。

 政治家としてあまりにも卑怯だ。

 首相に居座りたければ好きなだけ居座ればいい。

 解散したければすればいい。

 その前に、自らの政策、信念を国民の前で語って欲しい。菅直人という
政治家の正体を見せてほしい。

                              了


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2011年06月20日

菅首相は脱原発ではない。ましてや反核では断じてない。

 

 菅政権は原発事故以降も原発輸出という国策を変更しようとしない.

しかし原発建設を続けると言っているベトナムやトルコやヨルダンや
マレーシアなどの国々もやがて国内の反発にあって中止せざるを得なく
なるだろう。

 その時菅首相はそれも自分の判断で原発輸出を止めることにしたのだ、
などと言い出すのだろうか。

 今日(6月20日)の各紙は、19日に官邸で開かれた自然エネルギーに
関する国民との「オープン対話」とやらで、菅首相が、「電力不足を回避
するために安全性の確認された原子炉は再稼動させる」と言ったそうだ。

 海江田経産相の更迭どころか、原発再稼動は菅首相の判断だったのだ。

 これだけでも十分なのに、もう一つ注目すべき記事があった。

 6月20日の毎日新聞「風知草」で山田孝男専門編集委員が次のように
書いていた。

 原発に警鐘を鳴らし続けてきた不屈の小出裕章助教が「溶けた核燃料は地下
に沈みつつあるから一刻も早く周辺の土中深くコンクリートの壁をめぐらせ
汚染地下水の海洋流出を食い止めなければならない」とテレビ番組で発言して
反響が拡がった。
 さっそく政府高官に聞いてみたら地下ダムの建設を準備中だが東電の反対で
計画が宙に浮いているという。
 原発担当の馬淵澄夫首相補佐官も小出助教と同じ危機感を抱き、地下ダム
建設の発表を求めたが東電が抵抗している。
 理由は資金だ。1000億円かかる。公表して株価が下がると株主総会を乗り
切れないからだという。株価と汚染防止とどっちが大事だ、と。

 ここまでは東電叩きだ。

 しかしだからこそ菅首相の指導力が求められるのだ、と次のように山田編集委員は
結んでいる。

 「・・・今もっとも大事な課題は放射能汚染阻止だ・・・核心へ集中する
リーダーシップが求められる」、と。

 東電ばかりに責任を押し付けるのではなく放射能汚染の深刻さをもっと真剣
に考え、1000億円の予算を講じてでも政府みずから迅速な対策を講じるべき
だと主張しているのだ。

 めずらしく山田記者と意見が一致した。

 それをやろうとしない菅首相は脱原発ではない。

 ましてや放射能廃絶と戦う反核主義者などでは断じてない。
                              了


 今日の「天木直人のメールマガジン」では次のテーマで配信しています。

 1.アスベスト労災を一転して認めた政府

 2.イラクでがん患者が増えている理由

 3.加速する米国のアフガン撤退とはしごを外される日本

 4.ブアジジの革命は日本では起こらないのか

 5.9月の国連総会はパレスチナ国家が成立するかどうかの歴史的総会
   となる。

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2011年06月19日

 菅首相は脱原発解散をしない、してもうまくいかない

 私の予言通り、菅首相は脱原発を掲げて解散するという説が公然と語られる
ようになった。

 しかも8月の広島・長崎の原爆記念日辺りを狙って行なうという(6月19日
産経新聞など)。

 笑止だ。

 これは菅側近とそれに加担するメディアの意図的な情報操作だ。解散風を
吹かせて反菅包囲網を脅かしているのだ。

 それを見事に証明しているのが次の二つの評論だ。

 星浩朝日新聞編集委員が6月18日の朝日新聞「政治考」の中で、側近の
受け売りをして「原子力の既得権益グループの『虎の尾』を踏んだのかもし
れない」などと書いている。

 そして「思い切って脱原発を打ち出し、既得権益勢力と戦うべきだ」など
という辻元清美の言葉を流している。

 最近ではすっかり菅首相のちょうちん持ちとなった感のある山口二郎北海道
大学教授に至っては、6月19日の東京新聞「本音のコラム」で、権力欲は
美徳となる。それが脱原発という正しい方向に日本を導く覚悟を決めた上での
政権固執であるのなら、とまで書いている。

 いつから菅直人は反原発の覚悟を決めたというのか。

 それならなぜ核抑止を信奉する日米同盟に反対しないのか。対米従属に走って
沖縄をここまで非情に見捨てられるのか。

 それよりもなによりもなぜ消費税増税にこだわるのか。

 菅首相の肝いりで作られた復興構想会議は増税を提言する報告書をもうすぐ
出すという。

 そんなことでどうして解散して国民の支持が得られるというのか。

 と、ここまで書いてきてハタと気づいた。

 これらは朝日新聞の方針そのものだ。菅首相は朝日の操り人形だ・・・


 菅首相の腹の内を今日の「天木直人のメールマガジン」で見抜いています。

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2011年06月18日

私が政治を全否定する理由

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
■□■
□■ 天木直人のメールマガジン2011年6月18日発行 第428号
■ 
 
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 私が政治を全否定する理由

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さすがに今の政治は目にあまるものがあるが、しかし私が政治を全否定する
理由は今にはじまったことではない。

 次の文章をお読みいただきたい。これはインターネットで見つけた匿名の
書き込みである。その文章を私が少し言葉遣いを整理して抄訳したものだ。
といってもほぼ原文どおりである。

 「公務員とは何なのか考えた事はありますか? 今この国の官僚といわれる
公務員も自衛隊も警察も市役所などの地方自治体の公務員など、一体どれだけ
の公務員が存在しているのか国民は考えた事があるのだろうか。これらの者は
全員が税金で給与を貰っている。いわば納税者の寄生虫である。今、福島原発
で多数の自衛隊や警察が動員されている。特に自衛隊には髭の隊長とか言われ
ている自衛隊上がりの国会議員が特別手当てを出せと言ってそれが承認されて
しまった。10万人体制の動員であるから1万円の特別手当だけで10億円が支給
されることになる。何のための公務員なのか。そもそも公務とは何なのか、
ふざけるなと国民は怒るべきだ。自衛隊のイラク派遣も福島原発での作業も
何かあれば死亡時には、最大で9000万円が遺族に支給される。ケガをして障害
が残った場合に家族に渡されるのは、最大で7560万円だ。これは国家公務員に
は「賞恤金」と呼ばれる一種の慰弔金が支給されるからである。地震で亡くな
った方の捜索に動員されている警察官にも賞恤金はある。警察庁長官が付与する
ものとして殉職者に最大3000万円、障害を負った者に最大2060万円の賞恤金が
支給される。何と言う事だ、民間なら考えられないほどの保護が公務員達だけに
は存在している。もはやこの国には公務という概念はない、官僚という公務員
は法律を勝手に作って国民の税金から好き放題に自分たちの利益追求に使って
いる。我々の払っている税金が何に使われているのか、そしていかにこのよう
な事実が国民の知らないうちに決められているのか。この事実だけでも、税金
というものが国民に還元していないかが分かるだろう。社会主義国家でもこれ
だけひどい国はあっただろうか。それでもあなた達は官僚国家をよしとして
自民党や公明党に投票するのか。国を変える努力をしない限り我々納税者に
未来は永遠にないと思わなければならない。せっせと納税している国民よ、
あなたは本当に怒らないのか? 」

 私はこの意見に賛成である。それどころかこの投稿者の考えもまだ甘い。
彼は自民党や公明党だけを批判しているが、護憲政党をふくめあらゆる政党、
政治家も税金泥棒であり税金特権貴族だ。基本的には官僚と同じなのだ。
党員が一人でありながら政党助成金を受け取りゼイタクな飲み食いに使って
いる政治家もいる。それだけではない。自治労という官公庁職員の労働組合も
また大きな利権組織だ。要するに組織に属している連中は、その組織の利益を
優先し、その組織に守られ、その組織は票と金で権力に近づき権力に巣くって
いる。馬鹿を見るのは何の組織にも属さないバラバラのサラリーマンだ。国民
だ。彼らこそが弱者なのだ。ところが彼らの声や利益を代弁する政党はなく、
政治家はいない。本来政治は彼らのためにこそなければならないのにである。
私が今の日本の政治を全否定する理由がそこにある。
「もう一つの日本」をつくりたいと思う理由がそこにある。
「もう一つの日本」では職業政治家や職業としての地方公務員は原則として全部
なくす。彼らのやっていることが必要だというのなら、その仕事を希望する住民
たちに輪番制で割りあてて、給与もまた皆が受け取る。これもまたベーシック
インカムの発想だ。

 「もう一つの日本」が目指すものは単に脱原発の共生社会だけではない。
政治の無駄を本気になってなくす社会づくりでもある。                    
                                了

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2011年06月17日

菅首相を辞めさせるのは簡単なことだ


 いいかげんにしたらどうだ。

 菅首相ははっきりと辞める時期を明示したではないか。

 再生可能エネルギー固定価格買取法案を通せば辞めてやると。

 だったら自民党や経団連はさっさとそれを通せばいいだけの
話だ。

 そんなことも出来ないようでは自民党も経団連も菅首相以下
ということだ。

 なんだって。つぎからつぎへと延命策を言い出してくるって。

 いいじゃないか。いっそ気が済むまでやらしたらいい。

 とまらない放射能汚染や財政破綻や日米同盟のゆきづまりやら
すべての困難な問題をかたずけてもらってから辞めさせたほうが
いいのだ。

 それを解決する役回りは実は貧乏くじなのだ。

 菅ではできないが、自民党ではもっとできない。

 それほど日本は深刻と心得よ。
                         了


「天木直人のメールマガジン」は、特定のイデオロギーに偏すること
なく、既存政党から自立し、反権力、脱官僚、脱対米従属、平和外交、
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 今日のメルマガは次のテーマで書いています。

 1・那須野ケ原から「もう一つの日本」を立ち上げよう

 2.長島昭久の二つの投稿記事が教えるもの

 3.日本はトルコの中東外交を見習え

 4.朝日新聞はウィキリークスの情報を小出しにするのではなく
  日米裏面史という一冊の本にして世に知らしめよ。

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2011年06月16日

菅首相は総理にとどまって何をやりたいのか

 ここまで総理の座に固執する菅首相は明らかに異常だが、それが許される
唯一の場合は、菅首相が国民にとって正しい政策を実現する覚悟が本物で
ある場合だ。このことは誰も否定しないだろう。

 たまたま見ていた6月14日の参院復興特別委員会で丸山和也(自民党)
議員がまさしくこの事を菅総理に尋ねていた。総理を長くやってもいいが、
それでは総理にとどまって一体何を一番やりたいのか、と。

 しばらく考えた後菅首相は答えた、「やはり税と社会保障の一体改革」で
あると。

 いいだろう。それならばなぜそれを自ら指揮をとっておこなわないのか。
それを与謝野という他党の大臣に丸投げするのか。しかも与謝野氏は人も
知る消費税増税論者だ。

 そう思っていたら今度は「再生エネルギー法案を通さないと政治家として
の責任を果たしたことにはならない」と語ったという。

 そんな重要な決意が菅首相にあったなら、なぜそれを、辻元清美や孫正義
といった友人の集まる場ではなく、国会の場でもっとはやく公言しなかった
のか。

 しかし、それらの重要な政策課題より私がもっと関心を持っているのが
菅首相の対米政策だ。

 訪米をあきらめたとたん、対米外交についての菅首相の顔がまったく見え
なくなった。

 それとともに官僚主導の対米従属外交が加速し、沖縄住民切捨てが一気に
進もうとしている。

 菅首相は日米同盟や憲法9条をどうしようとしているのか。

 環境主義者や平和主義者がそれでも菅首相を支えるとしたら自己否定
である・・・


 この続きはきょうの「天木直人のメールマガジン」で書いています。

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2011年06月15日

繰り返して言う。朝日新聞だけにウィキリークスの情報を独占させては

 


 6月15日の朝日新聞は一面トップで大スクープを掲載していた。

 すなわち、北朝鮮がミサイル発射や核実験を繰り返していた08年当時、
朝鮮半島有事を想定した米国が、武力行使や米国民救出作戦のため日本の
空港や港を有効に使えるよう、日本政府にそれら施設の調査し情報提供を
日本政府に要求していたという。

 その要求に対し、日本政府は国内政治上の配慮からこれをためらって
いたという。

 いわゆる周辺事態における日本の後方支援の根幹にかかわる問題であり、
憲法9条との関係が正面から問われる問題である。

 しかし、私がここで問題提起するのは、この重要な出来事を報じる朝日
新聞のスクープ記事の価値ではない。

 そのスクープ記事がウィキリークスから入手した米外交公電によっても
たらされたものであるということだ。

 周知のとおり朝日新聞は今年1月ウィキリークス側より米国外交機密
公電を独占入手した。

 それを3ヶ月ほどかけて朝日は分析、評価し、その結果を5月4日の
朝日新聞紙上で独占公開した。

 その後も朝日新聞は今回のスクープ記事のように小出しにその分析結果を
公開してきた。

 朝日のどこにウィキリークスの情報を独り占めする権利があるというのか。

 他社は黙って指をくわえて眺めるだけでいいのか。

 この日本には、メディアの「優秀」な記者が束になってかかってもかなわない
もっと優秀な市民山ほどいる。

 彼らにそれを開放し、分析、検証する機会を与え、それを国民に知らせる
べきである。

 それこそがウィキリークスの望むところだろう・・・


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2011年06月14日

菅首相が脱原発を延命に利用するようなら許さない


 
 イタリア国民が圧倒的な多数で脱原発を選んだ。このイタリア国民の
意思表示は他国の脱原発の流れを加速させるだろう。

 それを見逃さないのが菅首相だ。

 6月14日の朝日新聞は「脱原発に首相活路」と題して、菅首相が脱原発を
言い出したのは自分だといわんばかりに、ここにきてやたらにはしゃいでいる
と書いている。

 卑しい根性だ。もし本気で脱原発を考えていたならなぜサミットでそれを
提唱しなかったのか。

 菅降ろしの圧力が強まれば強まるほど菅首相は脱原発を掲げた総選挙をちら
つかせ、政界再編の動きが進めば進むほど、菅首相は脱原発を軸に新党結成の
動きを見せるかもしれない。

 そんな菅首相の延命に手をかすような政治家、政党は菅首相よりももっと
卑しい。
                             了


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2011年06月12日

私が菅首相であれば8月末に電撃的な解散・総選挙を行なう(続)

 菅首相は電撃的な解散・総選挙をするかもしれないと書いた昨日の
ブログについて、「なるほど、菅首相ならやりかねない」、と賛同
する声が多い一方で、「そんな事をすれば皆から袋叩きに合う」、
「震災復興がままならない時にそんなこと出来るはずはない」、
「そんな事をすれば自分を含め民主党議員は全滅する」、などという
声もいくつか寄せられた。

 私は自らの説が正しいと固執するつもりはない。特定の目的や
利害から書いているものでもない。そう思うからそれを書くのだ。

 そして菅首相が解散権を行使する、という私の思いはその後さらに
強まりつつある。

 その大きな理由は、菅執行部の間ですら菅首相の早期退陣が
公然と語られ始めるようになった事だ。

 女房役の枝野官房長官が菅政権の一年は実績がなかったという。
裏で菅政権を支えているはずの仙谷官房副長官が菅首相の一日も
早い退陣を口にする。菅政権執行部のなかから後継者候補が公然
と出てくる。

 これは異常だ。これはもはや民主党が崩壊したということだ。

 そうであれば菅首相はもはや民主党に義理を立てる必要性は何
もない。

 解散・総選挙を皆が恐れている。

 民主党議員はもとより自民党議員でさえも勝てる保証はない。

 弱小政党に至ってはもっと解散が怖い。

 しかも今度の選挙は党派を超えて世代間交代の選挙となる。

 そのように皆が総選挙をおそれている以上、解散権を握る菅首相
が開き直れば圧倒的に強い立場となる。

 いまや菅首相は、総理を退くかどうかという事よりも、その引き際が
惨めになることだけは避けたいという思いのほうが強いのではないか。

 すべてを敵に回しても、解散権という首相の究極のカードを自らの手
で切る。それさえ出来ればほかのすべてを失っても本望である。

 菅首相は追い込まれれば追い込まれるほどそう考えるに違いない。

 その時は脱原発を掲げ、民主党のリベラル派や社民党を吸収して
「緑の党」の如き新党を立ち上げ、保守連立に対抗するのではない
か。

 伸子夫人が毎日新聞のインタビューで答えていたゲリラ戦とは
そういう事ではないのか。

 もはや政局は何でもありと考えるべきである。
                            了


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2011年06月11日

私が菅首相であれば8月末に電撃的な解散・総選挙を行なう

 

 これから書くことが菅首相をその気にさせてしまってもいい。

 逆に、ここでその考えを書いたために踏みとどまらせることになるの
ならそれでもいい。

 菅首相は8月末に電撃的な解散・総選挙を密かに考えている
のではないか。

 今日6月11日の新聞で、私が注目した二つの政局記事がある。

 その一つは朝日新聞「記者有論」の中で鮫島浩政治グループ次長
が書いていた次のような記事だ。

 すなわち菅首相はかつて野党時代、歴代首相で一番評価できない
首相として村山富一社会党党首をあげ、その理由として首相の大権
である解散・総選挙に踏み切りことなく橋本龍太郎氏に首相の座を
明け渡してしまったことだと語っていたという。「権力」の使い方
を知らなかった社民党の党首には解散権を行使する意思も覚悟もな
かったとつねづね語っていたという。

 そして鮫島氏はその論評を次の言葉で締めくくっている。

 「その菅氏が解散に踏み切ることなく、首相の座を去ろうとして
いる・・・菅政権は次々に押し寄せる問題の対応に追われるばかりで、
あまりにも平凡におわろうとしている。本当に残念だ」

 もう一つの記事は下野新聞の「首相 ラストスパート」という記事
だ。この栃木の地方新聞の記事はおそらく共同か時事の配信記事に
違いないが、その要旨はこうだ。

 ・・・「まったく意気軒高。あらゆる政策に関心がある様子だ」。
最近首相に面会した閣僚はあまりの元気さに驚きを隠せなかった。
社会保障と税の一体改革などの課題を挙げ、自らの手で取り組む構え
だったという・・・

 この二つの記事を読んだとたん、なぜか私は直感的に8月末の電撃
解散を頭に浮かべた。

 そしてその思いはこの二つの記事を何度も読み返していくうちに確信
に変わって行った。

 誰もが想像できない奇策。それが突然の解散。総選挙だ。

 しかも郵政民営化という瑣末な問題で国民の信を問うた小泉首相とは違う。

 どの政治家も、どの政党も、そして国民でさえも一致した結論を出せ
ない大きな問題が山積している今の日本において、自らやりたいことを
やってそれを国民に問う。

 それこそが本当の意味で「国民の信を問う」ことだ。

 それを否定できるものは誰もいないだろう。文句を言えないだろう・・・


 この続きは今日の「天木直人のメールマガジン」で書いています。

 その他にも次のテーマで書いています。

 1.政府も国民も被曝をあまりにも甘く見ているのではないか

 2.仲間はずれにされた天野IAEA事務局長

 3.パネッタ新国防長官の指名公聴会と松本外相のマヌケ発言

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2011年06月10日

 国民を舐めているんじゃないのか

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
■□■
□■ 天木直人のメールマガジン2011年6月10日発行 第401号
■ 
 
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  国民を舐めているんじゃないのか
  
 ===============================================================


 いくら私が権力者を批判するといっても、その身内まで批判する
ことは礼儀に失するとわきまえてきた。

 しかし今回ばかりは我慢ならなかった。

 6月9日の毎日新聞は一面のほぼ半分を使って菅首相夫人の大きな
笑顔写真とともに一大インタビュー記事を特集していた。

 その内容はここで紹介するに値するものは何もない。

 そこにあるのは権力を弄ぶ総理夫人の虚勢と放言のオンパレードだ。

 ビールやワインをグイグイ飲んで小沢一郎をこき下ろし、自分たちは
ゲリラだから辞める前になにか面白いことをいっちょうやってみようか
、などと言う。

 このインタビューが行なわれたのは6月6日の夜だ。首相公邸を訪れ
た毎日新聞の記者に語った言葉が次のような言葉だったという。

 「引っ越し?ええ、決まれば、いつでも。だって、この社宅、家賃は
すべてちゃんとそろってたし、洋服と調味料、広辞苑くらいしか持って
こなかったもの。すぐ(東京都内の)吉祥寺の自宅に帰れますよ」

 洋服はともかく調味料は本当か。外食ばかりしてたのじゃなかったのか、
と混ぜ返したくもなるが、それはともかく、この伸子夫人の捨てセリフは
先日菅首相が仲間に語ったとされる次の言葉を彷彿させる。

 総理を一日でもながくやりたいなどという気は毛頭ない。むしろ(辞め
て)清々するぐらいだ・・・

 清々するとは何と言う言い草だろう。引っ越しなどいつでもやってやる、
というこの言い草とまったく同じだ。

 国民の暮らしと安全のために、税金をもらって首相の権限を預からせて
貰っているという認識の微塵も感じさせない言葉だ。

 こんなインタビュー記事を掲載する毎日新聞ともども、額に汗して真面
目に働く善良な国民を舐めた言葉である。

                           了

                      

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2011年06月09日

政治の崩壊と誰も読めない政局の混迷

 私には政界事情についての特別な情報などない。しかしこの一週間に
刊行された新聞、週刊誌、テレビなどの政治記事に注意深く目を通して
見ればおのずとわかる。

 今の政局を言い当てれば、あまりにも政権に固執した菅首相が自滅し、
その後に残ったのは、誰も先が読めない文字通りの日本の政治の崩壊と
混迷時代の突入ということだ。

 今度どのような形で、誰が政権を取ろうとも政治は、安定しないだろう。

 より深刻なことは、今の日本が抱えている問題があまりにも大きく
深刻であるということだ。

 少子高齢化の進む中で財政赤字削減にめどがつかず、財源確保の名の
下に国民への負担増ばかりが進む。ただでさえ深刻なところに震災復興と
放射能汚染だ。

 そのような中で対米従属だけが進む。

 メディアがまったく政局を語らなくなった。いまさら菅首相を担ぐわけ
にはいかない。ましてや小沢一郎に期待するわけにもいなかい。自民党の
復活はとうにあきらめた。だからといって菅政権の共犯者である仙谷や
枝野や岡田や前原を担ぎだそうとしてもうまく行かないことを知っている。

 みのもんたに象徴される政治報道の無責任さは、いまでは政治は何を
やっているのか、政治家の数を減らせ、被災民のことを考えろ、などと
しか言わなくなった。

 そんなことは国民がとっくの昔に言って来たことだ。

 そのような政治評論も解説者もまた困っている。仕事がなくなりつつある。
しょせん彼らは政治も政策もつくれないのだ。

 それにしてもと思う。最後まで主戦論を唱え続けた伸子夫人に尻を叩かれ
た菅首相を(週刊新潮6月16日26ページ)、誰も引きずり降ろすことは
出来なかった。

 それがあっと言う間に菅辞任となった。

 ずるい菅が宇宙人鳩山を騙し、自民党や公明党や小沢一郎が馬鹿を見た
と一般的にはそう書かれている。

 表面的にはそうだろう。

 ところが鳩山宇宙人こそが誰も出来なかった菅おろしをあっという間に
やってみせたのだ・・・


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2011年06月08日

 米国債売却問題について国民的論議をはじめる時がきた


 以下は今日配信した私のメルマガの一部です。反響が大きかったのでこのブログで紹介することにしました。

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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
■□■
□■ 天木直人のメールマガジン2011年6月8日発行 第395号
■ 
 
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   米国債売却問題について国民的論議をはじめる時がきた
  
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 驚いた。週刊エコノミスト6月14日号が「米国債を売れ!」という
タイトルの下に大特集記事を掲載したのだ。

 以下のサイトでその概略が紹介されているから興味のある読者は
一瞥されることをお勧めする。

 http://mainichi.jp/enta/book/economist/

 この米国債売却については、周知のように対米従属関係の根幹に
かかわる問題であるとしてタブー視されてきた。

 その一例として小森陽一氏の言葉を引用してみたい。

 昨年11月14日に行なわれた講演のなかで憲法9条の会事務局長
の小森陽一氏はこう述べている(この講演は昨日私の手元に送られて
きた講演録で知った。同講演録は主催者であったピースフェスタ20
10実行委員会―電話072-729-9326―に連絡すれば誰で
も入手可能と思われる)。

 「・・・橋本総理大臣の一番最後のときの外国人記者クラブの講演
後、記者が質問をして、『最近は中国もロシアも経済力がついてきて
いろんな国の国債を買ったり売ったりしている。普通国債は安い時に
買っておいて上がったら売るものです。不思議な事に日本は貿易も赤字
で国家財政も赤字のアメリカの赤字国債をずっと買い続けて一度も
売っていませんね。何か特別な理由があるのですか?』と鋭い質問を
したのです。
 橋本さんは日本語では『私だって売りたいという願望にかられない
ことがないわけではない』と三重否定で(慎重な言い回しで)答えた
のです。通訳は面倒くさいので『売りたい』と訳したのです。そうし
たら翌日のアメリカの新聞で『リュウタロウハシモトの裏切り』と
徹底的にバッシングされ、選挙で敗北して降ろされたわけです・・・」

 日本がタブー視する一方で中国はいまや最大の米国債保有国であるに
もかかわらず自国の国益に従って米国債を戦略的に自由に売り買いして
いるように見える。

 これを見れば米国債の売り買いをタブー視するのは根拠のない思い込
みではないのかという見方もある。

 ただでさえ深刻な日本の財政事情は、今度の大震災で文字通りがけっ
ぷちに立たされている。

 そんな中で週刊エコノミストの特集記事だ。

 もはや米国債の売却をタブー視することは許されない。

 有識者は国民の前にその賛否を堂々と議論し、テレビはそれを大っぴ
らに報道し、消費税増税や社会保障改革とならんでこの国の政治の最
重要課題の一つとして国民の判断に委ねる時だ。

 エコノミストの特集記事がそのきっかけになることを期待する。

                               了

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2011年06月07日

原発事故調査・検証委員会にまともな勧告などできる訳がない


 今日6月7日に福島第一原発事故の原因究明を行なう「調査・検証委員会」
の初会合が開かれるという。

 「聖域なく幅広く検証する」(仙谷由人官房副長官)という。

 笑止だ。

 あと何回会合を重ねるか知らないが、この委員会にそんなことできる
はずがない。

 委員の一人に選ばれた高須前国連大使がテレビの前でしたり顔を
して語っていた。想定外で済まされるものではない、と。

 高須前国連大使と私は外務省の同期だ。

 ブッシュ大統領がイラク攻撃をした時、外務省の誰もがあれはおかしいと
思っていた。

 それを支持した小泉首相は誤りだと思っていた。

 その当たり前の事を私が口にした時、誰一人として後に続くものはいなかった。

 同期の高須君もその一人だ。

 高須君一人を批判するつもりはない。

 しかし君もまた保身のために本当の事を言わなかった外務官僚の紛れもない
一人だった。

 自らを偽る者に、原発事故の正しい検証など出来るわけがない。

 検証委員会の委員を大きな顔をして引き受ける資格はない。

 そうだろう?高須君。

                            了
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 1.怒れ!沖縄

 2.大連立と言う名の政治屋の保身

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2011年06月06日

我々の手で「もう一つの日本」をつくろう

 以下の緊急提言は5月18日、19日の両日にわたって日刊ゲンダイに
掲載されたものである。

 「天木直人のメールマガジン」の読者の声にもとづいてつくりあげたもの
である。

 いま我々の目の前で繰り広げられているこの国の政治の体たらくは、我々が
行動を起こす事の正統性と必然性を見事に示してくれた。

 後はいつ、どこから、誰が雄たけびをあげるか、それだけだ。
                              

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緊急提言!

我々の手で「もう一つの日本」をつくろう

1.国民を救えないこの国の支配者たち

 大震災が起きて3ヶ月近くたった今も何一つ救済策が進んでいない。しかしこの国の支配者たちが救えないのは被災民だけではない。沖縄県民は見捨てられたままだ。一般国民もまた切り捨てられてきた。
 実はこの国は、今度の東日本大震災が起きる前に既に行き詰まっていた。支配者たちの失政と無駄遣いで招いた膨大な財政赤字に苦しみ、それを解決するという口実で導入された競争至上主義の結果、格差社会が進み、若者や女性、高齢者、低所得者、身体障害者などの弱い立場の国民が犠牲を強いられてきた。
 今こそ国民は、被災地の住民や沖縄県民に自らを重ね合わせ、ともに声を上げ、立ち上がる時である。自分たちの生活は自分たちで取り戻す、と。

2.原発事故とウィキリークスがあぶりだしたこの国の支配体制の病理

 今度の大震災で起きた原発事故は図らずもこの国の支配者達の権力犯罪を白日の下にさらした。権力にまかせて利権を山分けし、その悪業を隠すために情報を操作、隠蔽し、反対する者を買収し、歯向かう者をイジメ、弾圧する、警察、検察、司法までも歪める。
 この卑劣な権力犯罪は原発政策に限らない。およそこの国のあらゆる国策は、一般国民のためではなく、支配者たちのために、支配者たちの手で作られ、そして支配者たちの巧みな宣伝によって、正しいものとされて来た。
 その背後には日本を占領し、日本を利用し続けてきた米国の存在が常にある。それをウィキリークスが告発した米外交公電が見事に示してくれた。この国の官僚とそれに操られた政治家たちは国民よりも米国の利益を優先させてきたのだ。
 この支配構造を変えることは至難の業だと我々はあきらめてきた。政権交代にかすかな期待を抱いていた国民は、政権交代が起きても何も変わらなかったことで絶望的になった。
 しかし今度の大震災と原発事故は政府、官僚を追い込んだ。彼らでは国民が救えないことが白日の下にさらされた。一般国民がそれに気づいた。国民はもはや自らの手で日本を立て直すしかない。

3.行動を起こす事とは、「もう一つの日本をつくる」事である

 もう議論は十分だ。権力批判を繰り返しても効果はない。「行動を起こす」のだ。
私の言う「行動を起こす」ということは、この国の支配者たちが独占してきた権限と予算を、我々にもその一部をよこせと要求し、それを使って問題を解決する事である。
 たとえ一部といえども権力者が予算と権限を一般国民の分け与えるなどということは平時ではありえない。しかし今は大震災から立ち直れない未曾有の異常事態だ。おまけに原発事故という人災が被災民を塗炭の苦しみに追い込んでいる。
 沖縄は独立するしかないと菅首相自身がかつて呟いた。そうであるならば、当然の要求として彼らにはそれを要求する権利がある。支配者たちはその要求を拒むことはできない。
 東北と沖縄の住民はまったく別の意味で政府、官僚に見捨てられてきた。自分たちの生活と安全は自分たちの手で取り戻してみせる。その事で見事につながる。
 沖縄と東北につづく地方自治体が続出することになるだろう。

4.キーワードは脱原発、共生社会、世界都市である

 原発事故の被害にあった住民が真っ先に進めるべきは脱原発エネルギーの町づくりである。生活に必要な電力需要をコミュニティーで安く、安全に確保して住民に供給できる町にする。
 「脱原発エネルギーの町づくり」が成功すれば、その後の可能性は無限に広がる。「もう一つの日本」のコンセプトは、この国の支配体制が当然視してきた効率優先の競争社会、地位や名誉や待遇にこだわる生活、そういう既存の価値観に押しつぶされない人生もまた主権を持つ社会である。
 それは決して既存の価値観を否定するものではない。既存の生き方に価値を見出し、競争社会に勝ち抜いて行くことの出来る者たちはそういう生き方をすればいい。しかし、それが出来ない、したくない者たちの生き方もまた、等しく認められる社会をつくることである。
 その根底にあるのはベーシックインカム制度(無条件の所得保障制度)の思想である。支配者たちがつくった年金制度や社会保障制度は既に破綻している。その解決策を彼らは見つけられない。年金はもらえなくなるのに年金積立金だけは取り続ける。これは国家詐欺に等しい。それにかわってベーシックインカム制度を導入するのだ。面倒な手続きや審査をなくし、すべての住民が当然の権利として最低収入を手にする事ができる。最低限の生活が保障されれば、さらなる収入を求めて仕事を探す余裕ができる。これである。
 職については地方議会や地方公務員の職を住民の全員に開放するという考え方を導入する。つまりその地方政治の職を地方政治家や地方公務員に独占させるのではなく、ローテーションを組んで住民が分かち合い、その収入も分かち合うという考えである。これこそが地方議会改革、地方公務員制度改革の究極の姿である。
 今度の大震災は世界中の注目と同情を集めた。特に原発事故については、脱原発を目指す気運が世界的に高まった。脱原発を唱える世界の影響力のある人たちに向かって、日本の被災地から脱原発の町づくりをしますと宣言し、それに協力して欲しいと呼びかけるのだ。そうして世界の一流企業の誘致を行なう。利害を超えて協力する優良企業は必ず現れる。それを誘致することは雇用創出になり、なによりもその地域を世界的に魅力的なものとする。

5.三本の矢が結束すればできる

 住民(一本目の矢)が立ち上がり、その声を政府に届ける首長(二本目の矢)を見つけるのだ。原発に反対して国家権力から排除された佐藤栄佐久元福島県知事がいる。米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた南相馬市の桜井勝延市長がいる。小沢一郎が本物の革命者なら、いまこそ国会議員を捨てて岩手の一首長(一兵卒)として中央政府に立ち向かう時だ。
 有力な著名人や経済人の応援団が三本目の矢である。彼らが「もう一つの日本」つくりに合流すれば鬼に金棒だ。大きなうねりとなって拡がっていく。

6.エジプト市民にできて我々に出来ないことはない

 今度の災害をきっかけに様々な復興計画が進んでいくに違いない。その復興計画は、根本的な変革を含むものになるかもしれない。
 しかしそれを既存の支配者たちの手に独占させてはならない。それを許せば、結局、何も変わらなくなる。支配体制が温存され、不公平、不平等が固定化していく。
 日本の変革は、これまで権力の外に置かれてきた者たちの手で成し遂げなければならないのだ。
 それはあたかもエジプトで起きた市民革命と同じだ。あの時エジプトの市民は、「一人一人がこころから国を変えたいと思った。ここにいる皆がヒーローだ」と語った。
 エジプト市民が成し遂げたことを我々ができないはずはない。
                             了

 

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2011年06月05日

せめて菅首相には鳩山首相の愚を繰り返さないでもらいたい。

 以下は今日配信した「天木直人のメールマガジン」の一部です。

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 以下引用開始


□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
■□■
□■ 天木直人のメールマガジン2011年6月5日発行 第389号
■ 
 
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  せめて菅首相には鳩山首相の愚を繰り返さないでもらいたい
  
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 そのタイミングがいつであろうが権力者が辞任を口にしたとたん
終わりである。そう私は繰り返し書いてきた。

 案の定わずか一日で菅首相は首相の座にしがみつくつもりはない
と「言わせられる」ハメに追い込まれた。

 それでも未練がましく8月末の第二次補正にこだわっているよう
だが、おそらく6月中に辞めざるをえなくなるだろう。

 いまの日本は統治者能力のなくなった者を2ヶ月も権力者の座に
遊ばせておく余裕はない。

 どうせ引きずり降ろされるなら、せめて菅首相には鳩山首相の愚
を繰り返さないで貰いたい。

 あの時鳩山首相は沖縄への置き土産として普天間移転の日米合意
を成立させて辞めた。

 愚かだ。

 米国を怒らせ、米国の圧力で辞めさせられたのだから、なぜ
「こんな日米合意など認められるか、オレは沖縄県民の側に立つ」、
と思いのたけをぶちまけて辞めなかったのか。

 もしそうしていれば日本国民は目覚めたはずだ。

 普天間基地問題はとっくに終わっていたはずだ。

 いや対米従属の日米関係が自立に向かって歩み出していたかも
しれない。

 いまそれと同じことが行なわれようとしている。今度は沖縄では
なくて原発だ。

 今日(6月5日)の日経新聞は菅民主党政権は7日に予定する新
成長戦略実現会議(議長・菅直人首相)で原発政策を維持する姿勢を
示すと報じている。

 愚かだ。

 もはや辞める以上、しかも引きずりおろされる以上、何もおそれる
必要はないはずだ。

 自らの信念に基づいて明確に脱原発を打ち出す指導力を発揮する
ことができるはずだ。

 脱原発を否定できるものは今の日本に誰もいない。

 いかなる政権がその後に出来ようとも、菅民主党政権で決定された
新エネルギー政策を覆すことのできる政権はあり得ない。

 なぜ菅首相はせめて最後のチャンスを活かそうとしないのか。

 ひょっとして菅首相は原発維持派なのか。

 そうであればまさしく浜岡原発の停止要請は人気取りのパフォーマ
ンスであったというわけだ。

 そのパフォーマンスが結局延命には何の役にも立たなかったとは
大いなる皮肉である。
                            了

                        引用終わり

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2011年06月04日

リチャード・ギアと山本太郎に思う


 6月4日の産経新聞にチベット問題で米国の俳優リチャード・ギア
が議会証言をし、チベット人権問題に対する中国批判と、その中国の
人権問題に甘いオバマ政権を批判した、という記事があった。

 それを読んだ時、私は子供に対する被曝基準が甘すぎると政治行動に
参加した山本太郎という俳優が番組を降ろされたという最近の出来事を
思い浮かべた。

 米国ではほかにもジョ-ジ・クルーニーとか多くの芸能界の大物が
政治発言や政治行動を行なっているのに、なぜ日本では政治家以外の
一般人が政治的発言・行動を行なうと異端視されるのか、と。

 もっとも権力批判が異端視されることは米国でも同じなのだ。

 自分が権力の犠牲になっている場合はいざしらず、自分に関係がないの
に権力の犠牲になっている人々のために権力批判を行なう事は容易な事
ではない。自分にとって得なことは何もない。

 それでもあえて権力批判するリチャード・ギアや山本太郎を、だから
私は評価するのだ。

 それでもリチャード・ギアのように莫大な資産のある者はまだいい。
どんなことになっても生活に困らない。精神的強ささえあれば自分の
主義・主張を貫いて過ごせることができる。

 しかし山本太郎はそこまでではないだろう。つぎの言葉がそれを物語
っている。

「後悔はありません。ただ、母には迷惑をかけたと思います。これまで
苦労をさせて、やっと落ち着いて、たべられるくらいの稼ぎができた時
に、それをひっくり返すようなことをしてしまって・・・」

 それでも彼はそのインタビュー記事の中でこういっている。

 「仕事がなくなったとしても生きていくことに変わりはありません。
それよりも、国から不条理な仕打ちをされた人々に、少しでも光が当た
るように活動していきたい。これは東北だけではなく、日本全体の問題
だと思うのです」

 素晴らしい言葉だ。

 人気商売の日本の芸能人の中でこれだけの言葉を
発する者がかつていただろうか。

 いや、日本のいかなる有識者、政治家、著名人の中で、ここまでの言葉を
口にした者がいただろうか。

 リチャード・ギアもいいけれど山本太郎はもっといい。

 この山本太郎の言葉を紹介したいために私はこのブログを書いたのである。

                             了


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2011年06月03日

いまでも辞めろ辞めないを繰り返すテレビの報道のばからしさ


 他紙はとっくの昔に菅退陣を迫っていたというのに、朝日と毎日
だけが露骨に菅首相の継続を主張してきた。

 その朝日と毎日が一夜明ければもう菅首相は辞めるしかないと
社説や論説で書き始めた。 

 あとえどのように言いつくろうとも権力者が辞任という言葉を
一旦口にしたらお終いだということだ。

 もはや何時辞めるかどうかなどと議論しても無意味だ。

 日を追って崖から転げ落ちるように菅首相の影響力は落ちていく。

 次の首相選びが進む。

 それを朝日も毎日も知っているからこそ辞めるしかないと書き始めた
のだ。

 それにもかかわらずテレビ番組の司会者や解説者は菅と鳩山の
どちらが正しいのか、これでは被災民は置き去りだ、などと相も変わらず
馬鹿なことを繰り返している。

 いかにテレビ番組が時間つぶしであるということだ。

 こんな時間つぶしの漫談番組を続けて高給を取り続ける司会者や評論家
たち。

 こんな馬鹿番組を朝から晩まで繰り返して視聴率や広告料を受け取る
テレビ局。

 そんなテレビ番組に広告料を出す企業。

 そいつらこそが被災民の敵である。
                       了

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2011年06月03日

菅首相を引きずりおろしたもの

 菅首相ほど「言った、言わない」が問題になった首相はいなかった。

 そして最後まで「言った、言わない」が問題になるとは皮肉だ。

 さすがに菅首相はもはや「死に体」となった。それを見越した記事が
目立つようになった。

 そんな中で6月3日の東京新聞こちら特報部は、結局菅首相は原発推進
派に潰された、と要旨次のように推論している。

 ・・・それにしても「菅降ろし」の風は、なぜ、今これほどの力を
得たのか。背後に見え隠れするのは「原発の影」だ。初の市民運動
出身宰相は、この国の禁忌に触れたのではないか。自公や財界が一番
手を突っ込まれたくないところに手を突っ込んだ。労働組合とはいえ
労使一体でエネルギーの安定供給や地球温暖化対策などを理由に原発
推進を掲げてきた。つまりエネルギー政策の見直しを打ち出した菅
首相はこれだけの勢力を敵に回した。それを小沢氏があおったのでは
ないか・・・

 一件もっともらしい推論であるがまったく違う。

 菅首相は自らの原発政策の不明に自滅したのだ。

 フクシマの教訓を正しく認識し、正しく脱原発に舵をきれば誰もそれに
反対できなかったのに、保身のために脱原発を利用した・・・

 この続きは今日の「天木直人のメールマガジン」で書いています。

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2011年06月02日

 一人で立ち上がった開業医と医療行政の貧困

   
 私の一日は毎日午前4時過ぎのテレビ報道を見ることからはじまる。

 早朝のテレビ報道は時として貴重な情報を与えてくれる。

 今朝(6月2日)の読売テレビ「おはよん」もその一つだ。

 石井直子(確かそういう名前だったと思うが)という美人の
(これはどうでもいいのだが)東京の開業医が、被災地(どの場所か
は聞き逃した)で仮設診療所を立ち上げたという。

 週に二度ほど東京の診療を休み、往復数時間かけて東北を往復する。

 それだけでも感動的であるが、その善意に応える形で現地の漁業会社の
社長が仕事場の一隅を診療所として提供したことを知ってさらに感動した。

 これこそが「もう一つの日本」を地方から起こすと私が唱える原点で
ある。

 政府や官僚が国民を救えない以上国民が立ち上がるしかない。

 しかもこの医師や社長のようにただ善意で済ますだけでは権力者の
思う壺だ。

 血税から集めた予算と、国民が奴らに付託した国家権力の一部を、
もはや無能なお前たちだけの好きなようにはさせない、として、当然の
権利として要求していかなければいけない。

 今日不信任案の議決が行なわれる。

 不信任案が否決されようと可決されようと菅首相は行き詰まる。

 被災民を救えない菅民主党政権としては当然の末路だ。

 しかしその後にどのような政権が出来ようとも、憲法で保障されている
国民の基本的人権や生存権に配慮がいかない官僚行政では国民は救われない。

 その官僚行政の上に乗ったまま政治的指導力を発揮しない、出来ない
政権では、どんな政権でも同じだ。

 国民は今こそ行動するときだ。政府が国民を救えないのなら、その予算
と行政権の一部を国民に返上しろと迫るのだ。

 まもなく私は地元の人たちと一緒に上京し、有力国会議員に「もう一つ
の日本」に実現に向けて協力要請をする。

 菅直人首相の不信任決議案の結果を私は議員会館で知る事になる。

 「もう一つの日本」を立ち上げる日にふさわしい記念すべき日と
なるだろう・・・

 
 詳しくは今日の「天木直人のメールマガジン」で書いています。

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2011年06月01日

ガザの開放と日本の未来を重ね合わせる

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
■□■
□■ 天木直人のメールマガジン2011年6月1日発行 第379号
■ 
 
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  ガザの開放と日本の未来を重ね合わせる

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 少し前のことになるが5月28日の各紙はエジプト政府がパレスチナ
自治区ガザとエジプトの国境にあるラファ検問所を開放したことを一斉
に報じていた。

 これこそがエジプト革命の大きな意義の一つである。いや中東民主化
の本当の意味である。

 中東のことに関心の低い日本国民はこの出来事を遠い世界のことの
ように考えているが、決して日本とは無関係ではない。

 民主化とは大衆の意見が少しでも政策に活かされることだ。

 アラブの大衆はみなイスラエルのパレスチナ弾圧に怒っている。

 イスラエルに苦しめられているパレスチナに同情的だ。

 人間として、ましてやアラブの同胞として当然の感情だ。

 その大衆の気持ちを押しつぶして政権維持の為に米国、イスラエルと
手を結んできたのがアラブの独裁者たちであった。

 彼ら独裁者がどんなに無能で悪人であっても、利用するのに都合が
良いというだけの理由で米国は彼らを支えてきた。

 その独裁者が民衆に倒された理由は貧困や腐敗、人権弾圧など国に
よって様々だろう。

 しかし一旦民衆革命が起きれば、その後にどのような政権が出来よう
とももはや民衆の意志を無視することはできない。

 民衆の意志を反映せざるを得ないエジプトの新政権がガザ国境を開放
したことは当然の成り行きだったのだ。

 イスラエルはパレスチナ強硬派ハマスが選挙で勝利しガザを統治した
とたん制裁と称して国境を封鎖し100万余に及ぶパレスチナ人の住む
ガザ全体を監獄にした。

 赤ん坊であれ病人であれ、かまわずに閉じ込めた。水であれ薬であれ
食物であれ、あらゆる物を遮断した。

 エジプト国境に脱出するために地下トンネルを掘るパレスチナ人を
見過ごす振りをして、人や物資が往来する頃を見計らって爆撃を繰り
返す。

 このような非人道的なことはもちろん国際法違反だ。それ以前の問題
として人間として許されない所業である。

 それを公然と行なってきたのがイスラエルでありそれを支持してきた
のが米国だった。

 そしてその米国とイスラエルに協力して1978年以来今日まで独裁
政権を維持し、莫大な資産を独り占めしてきたのがムバラクだった。

 対米従属政権の日本は形を変えたムバラク政権だ。

 米国に絶対的服従し、人間として許されないイスラエルの所業を容認
してきた。

 それは政権交代が起きた今の菅民主党政権でも変わらない。

 それどころかもっと対米従属だ。沖縄はもっと見捨てられようと
している。

 不信任案が間もなく提出さえれ、それが可決されようが否決されようが
菅民主党政権は終わる。

 菅民主党政権を支持する者たちはいう。

 それに変わる政権があるのかと。自公政権に逆戻りするよりは菅民主党
政権のほうがまだましだと。

 それは違う。

 保身の為に国民の生活よりも対米従属を優先する菅民主党政権は終わり
にしなければならない。

 それ以前の自公政権がそうであったようにそれは終わりにしなければ
ならない。

 その後にどのような政権が出来ようとも、それが米国との軍事同盟を
絶対視し、対米従属を続けるようであれば退陣を迫ればいいのだ。

 民主主義とは大衆の意見を聞き入れる政権ができるまで、政権を代え
続ける終わりのない営みである。

 「・・・菅政権の無能を野党はののしる。仮にその通りでも、今は
不確実性の渦のただ中だ。有能か無能かすらわからぬ未知の政権より、
よく知った無能な政権の方がリスク計算ができるだけましではないか」

 これは6月1日の毎日新聞社説である「余禄」に見られた言葉である。

 これは民主主義の放棄だ。毎日新聞はムバラクを倒したエジプト大衆と
対極にある新聞である。

                           了

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