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2010年02月19日

 トヨタ・リコール問題で試される日本の対米外交力

 
       

トヨタ・リコール問題で試される日本の対米外交力     
      


 
トヨタ・リコール問題から目が離せない。

日本にとって好ましい決着は何か。

それはもちろんトヨタ車の信用が回復され、トヨタ車が再び世界のトヨタとして復活することだ。

トヨタという一私企業のためにそう言っているのではない。日本経済にとって、そして日本の国民生活にとって、そうあるべきなのだ。

そうであれば、今こそ官民が結束、協力して、その目的に向かって努力をしなければならない。

この問題を報じる日本のメディアは、その観点からこの問題を報じなければならない。

 今度の問題が、もっぱらトヨタの技術的欠陥から由来しているものであれば話は単純だ。

 トヨタが説明責任を果たし、早急に策を講じて再び国際競争に参加すればいい。

 しかし、今回のトヨタ・リコール問題は、もはやそれだけの問題ではなくなっている。

 イメージ戦争、情報戦争にまで及んでしまった。

 その背景に、米国のトヨタたたきがあるとか、鳩山政権への意趣返しがあるとかの報道の真偽は知らない。そんな事を詮索してもあまり意味は無い。

 重要な事は、もしトヨタが実体以上に叩かれているのなら、それを国をあげて正しく是正しなければいけないということだ。 

 それはまさしく対米外交力なのである。

 対米外交力は官民一体となって行わなければならない。

 しかし、今回のトヨタのリコール問題を見ていると、それがまったく感じられない。

 外務官僚が民間に冷淡なのはお家芸だ。ましてや対米外交となると、外務官僚は国民より米国政府のご機嫌とりに忙しい。

 今回のトヨタ・リコール問題は、政治主導を掲げた鳩山民主党政権の政治センスの問題である。

 鳩山民主党政権が、私企業といえども国民であり、その国民が困っている時に政府が助ける事は政治の重要な責任であると、どこまで思っているか。

 鳩山政権の閣僚の発言を聞いているとそれが感じられない。

 日本の民間企業もまた、もっと政府を活用する意識を持ったほうがいい。

 とかく日本の民は官に助けを求めることをいさぎよしとしない。

 どうせ官はたすけてくれない、というあきらめがあるのか。

 それとも官に迷惑をかけて申し訳ないと恐縮する官尊民卑の意識が働くのか。

 世界のトヨタだから対米外交は自力でやってみせるというプライドがあるのか。

 しかし、事は重大な局面にある。いまこそ官民は結束して事にあたるべきである。

 いや、すでに官民は十分に協力しているのかもしれない。

 官も民も、いくら協力してもこれ以上の知恵がないのかもしれない。

 しかし、そうであればもっと大問題ということになる。

 米国の出方が読めない。米国で効果的なロビーができない。ここまで米国に協力してきてなお、米国内に味方を見つけられない。

 もしそうであれば何のための日米同盟なのか、という事になる。

 今度のトヨタ・リコール問題は、いみじくも日本の対米外交力を試すことに
なった。

                               
      

   

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