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2010年02月25日

 豊田章男社長の米国議会証言を聞いて思う

今朝(2月25日)の未明から始まった豊田章男社長の米国議会証言を私はNHKテレビで聞いていた。一時間ほど聞いてつくづく思った。トヨタは容易ならざる事態に追い込まれたと。

この調子で何時間も証言を求められる事は厳しい。しかもどのように答えても追及はやむことはないだろう。誰が答弁しても批判は起きるであろう。

今回の議会証言について2月25日の産経新聞に古森義久氏が「豊田証言の潜在的危機」と題して次のように書いていた。

豊田証言への米国民の反響いかんでは、日米関係の安全保障など他の領域にも影響を及ぼしかねない潜在的危機をもはらんでいるといえる、と。

それは違う。順序が逆だ。

安全保障をはじめとする政府・官僚のこれまでの対米政策が無策であったからトヨタ問題がここまで攻められるのだ。

日本のメディアの対米追従ぶりが、事態をここまで自虐的にしているのだ。

 米国で公聴会が始まったことについて鳩山首相は24日夜、首相官邸で記者団に次のように語ったという(2月25日産経新聞)。

 「・・・(トヨタ社が)真摯に、誠実に公聴会で対応することを期待している。そのことで大きな日米の経済問題に発展せず、トヨタの信頼回復する・・・」

 まるで他人事のような突き放した言葉だ。意味不明の発言を繰り返して米国に対日不信を抱かせた鳩山首相が口にすべき言葉ではない。

 前原国土交通相は、「日本政府もトヨタ問題を調査する」と語ったという。

 今頃になって何が調査だ。

 もっと早く日本政府が、そして国土交通省の官僚たちが、この問題を真剣に受け止め、適切な対応を指示していたなら、ここまで米国議会で追及される事にはならなかった。

 なによりも米国議会証言に対しては官民一体で臨む事ができた。

 今回のトヨタ問題は鳩山民主党政権の対米政策の欠如の裏返しでもある。

 日本メディアの対米従属振りの裏返しでもある。

 トヨタ一人に責任をかぶせて済むと思うのは大きな間違いだ。

 民主党政権とメディアの責任が厳しく問われる時が必ずやってくる。

              

 

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2010年02月23日

 もう一つの密約ー諸悪の根源である日米地位協定

 

 以下は今日2月23日に配信した「天木直人メールマガジン」である。

 一人でも多くの読者に読んでもらいたいと思ってブログ紹介する。


 以下引用

 
 今日のメルマガでは、長崎知事選と町田市長選挙で民主党候補が自公候補に負けた
事を書いて発信する予定でいた。

 鳩山首相は政治とカネで負けたと言っていたが、そうではない。

 鳩山民主党の5ヶ月の政策の迷走が国民の期待を裏切ったからだ。

 国民の心が民主党から離れたのだ。

 それを謙虚に受け止め、初心にもどって革命政権に徹しろ、と。

 ところが、今日発売のサンデー毎日3月7日号に、「日米地位協定という『密約』」という渾身のレポートを見つけたので、急遽その事について書く。

 吉田敏浩というジャーナリストが最高裁の極秘資料を大学図書館で見つけ教えてくれた。

 少しでも日米戦後史を調べたことのある人なら気づくはずだ。

 サンフランシスコ講和条約で書けなかった事を日米安保条約で書き、

 日米安保条約で書けない事を日米地位協定で書く。

 そしてその日米地位協定の解釈(運用)を、さらに密約で合意して国民に隠す。

 これが戦後の日米関係なのである。

 密約の核心は、米軍人の犯罪で蹂躙されてきた日本国民の人権・命が、この国の政府
(自民党政権、外務省、最高裁判所)の手によって切り捨てられてきた事実だ。

 これ以上のことをここで書く余裕はない。ジャーナリスト吉田敏浩氏に敬意を表して
サンデー毎日を読んでいただきたい。

 かつて私が読んだ梅林宏道NPO法人ピースデポ代表の著書「在日米軍」(岩波新書)の中にこういうくだりがある。

 「・・・このような『法の支配』という理念そのものを平然と愚弄するような国においては、市民の倫理観は朽ち果て、国は亡びていくであろう・・・」

 この言葉は、憲法9条の拡大解釈を繰り返して、この日本をここまで米国の戦争に従属させていったこの国の指導者たちを厳しく糾弾した言葉だ。

 それを知っていながら口をぬぐってきたこの国の現実主義者たちを批判した言葉だ。

 今、まさしくジャーナリスト吉田敏浩氏はそれを国民に問うている。

 この闇を情報公開すれば国民は日米関係の現実を知ることになる。

 この闇を情報公開しなければ鳩山・岡田民主党の国民主権政治は嘘ということになる。
 
 この闇を小沢一郎が情報公開できなければ、小沢の唱える対等な日米関係は偽物ということだ。

                           引用終わり

                 

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2010年02月22日

トヨタ・リコール問題 続編

 

 3日前のブログでトヨタのリコール問題は官民協力して取り組めと書いた。

 これに対してまったくその通りだという声が多く寄せられた。

 トヨタの傲慢ぶりには反発する者であっても、本件はトヨタを応援したいという。政府はトヨタを助けるべきだという。

 その声に気を良くして、もう一度だけトヨタ問題について書くことにした。

 今日2月22日の東京新聞に、デビッド・コール米自動車研究センター所長の
トヨタ問題についてのインタビュー記事が掲載されていた。

 実に的確な情勢把握と提言だ。

 デビッド・コール氏は私が駐デトロイト総領事をしていた1997年ー2000年の頃、よく話を聞かせてもらった自動車業界に詳しいジャーナリスト、学者である。

 当時彼の意見をよく東京に伝達したものだ。

 もっとも、東京の同僚たちがどこまでそれに目を通し、通産省、業界に伝えていたかは疑問であるが。

 当時の事を懐かしく思い出しながら、このブログを書いている。さしずめデトロイト総領事からの日本政府に対する提言である。

 米国の専門家のこの意見に謙虚に耳を傾けよと。

 前原国交相や直島経済産業相に伝えてトヨタ幹部と正しい対応策をよく考えろと。


 以下 デビッド・コール発言の要旨


 トヨタ・バッシングが今後どの方向に行くかは誰も予測できない。

 重要な事はトヨタが一連の不具合について、「いつ」、「何を」把握していたか正しく答える事が鍵だ。

 米国の訴訟社会には要注意だ。血のにおいをかぎつけた弁護士はサメのように群がってくる。

 今回のリコールは「安全」に直結する部分だ。排ガス抑制装置ならこんな騒ぎにはならない。安全性に対する人々の懸念は強い。死者が出たという重大事が大きなニュースになる。

 今度の問題で、「日本車の品質の優位性」が崩れるようであれば日本の製造業全体にとって長期的な大打撃になる。これだけは避けなければならない。

 これは1980年代の日本たたきとはまったく違う。米メディアはトップ企業に厳しい。かつてのフィードとファイアストーン問題でも似た状況だった。米自動車大手さえも「次は自分」になりかねない事をわかっている。

 原因を突き止める事は本当に難しい。トヨタにとっての最大の悩みだろう。

 米議会の公聴会は、いつも正体の知れない問題を騒ぎ立てる場になる。あらゆる厳しい質問が飛ぶだろう。問題の詳細を把握できないまま答えるのはつらい。

 これはトヨタであろうがなかろうが、自動車だろうが別の業界だろうが同じだ。

 個人的にはトヨタは出来る限りの対応をしてきたと感じるが、どうなるか本当にわからない。

 間違いなく言えることは、トヨタが大きなリスクのまっただ中にいるということだ。

 

                                 完

 「天木直人メールマガジン」では他に次のテーマで書いています。


 「普天間問題をここまで大きくした鳩山連立政権の無策」

 「小沢・検察の戦いとは何だったのか」

 「日本の指導者たちは金融資本主義の行き過ぎを本気で正そうとする気があるのか」
 

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2010年02月22日

 トヨタ・リコール問題 続編


 3日前のブログでトヨタのリコール問題は官民協力して取り組めと書いた。

 これに対してまったくその通りだという声が多く寄せられた。

 トヨタの傲慢ぶりには反発する者であっても、本件はトヨタを応援したいという。政府はトヨタを助けるべきだという。

 その声に気を良くして、もう一度だけトヨタ問題について書くことにした。

 今日2月22日の東京新聞に、デビッド・コール米自動車研究センター所長の
トヨタ問題についてのインタビュー記事が掲載されていた。

 実に的確な情勢把握と提言だ。

 デビッド・コール氏は私が駐デトロイト総領事をしていた1997年ー2000年の頃、よく話を聞かせてもらった自動車業界に詳しいジャーナリスト、学者である。

 当時彼の意見をよく東京に伝達したものだ。

 もっとも、東京の同僚たちがどこまでそれに目を通し、通産省、業界に伝えていたかは疑問であるが。

 当時の事を懐かしく思い出しながら、このブログを書いている。さしずめデトロイト総領事からの日本政府に対する提言である。

 米国の専門家のこの意見に謙虚に耳を傾けよと。

 前原国交相や直島経済産業相に伝えてトヨタ幹部と正しい対応策をよく考えろと。


 以下 デビッド・コール発言の要旨


 トヨタ・バッシングが今後どの方向に行くかは誰も予測できない。

 重要な事はトヨタが一連の不具合について、「いつ」、「何を」把握していたか正しく答える事が鍵だ。

 米国の訴訟社会には要注意だ。血のにおいをかぎつけた弁護士はサメのように群がってくる。

 今回のリコールは「安全」に直結する部分だ。排ガス抑制装置ならこんな騒ぎにはならない。安全性に対する人々の懸念は強い。死者が出たという重大事が大きなニュースになる。

 今度の問題で、「日本車の品質の優位性」が崩れるようであれば日本の製造業全体にとって長期的な大打撃になる。これだけは避けなければならない。

 これは1980年代の日本たたきとはまったく違う。米メディアはトップ企業に厳しい。かつてのフィードとファイアストーン問題でも似た状況だった。米自動車大手さえも「次は自分」になりかねない事をわかっている。

 原因を突き止める事は本当に難しい。トヨタにとっての最大の悩みだろう。

 米議会の公聴会は、いつも正体の知れない問題を騒ぎ立てる場になる。あらゆる厳しい質問が飛ぶだろう。問題の詳細を把握できないまま答えるのはつらい。

 これはトヨタであろうがなかろうが、自動車だろうが別の業界だろうが同じだ。

 個人的にはトヨタは出来る限りの対応をしてきたと感じるが、どうなるか本当にわからない。

 間違いなく言えることは、トヨタが大きなリスクのまっただ中にいるということだ。

                                 完

 「天木直人メールマガジン」では他に次のテーマで書いています。


 「普天間問題をここまで大きくした鳩山連立政権の無策」

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2010年02月22日

 トヨタ・リコール問題 続編


 3日前のブログでトヨタのリコール問題は官民協力して取り組めと書いた。

 これに対してまったくその通りだという声が多く寄せられた。

 トヨタの傲慢ぶりには反発する者であっても、本件はトヨタを応援したいという。政府はトヨタを助けるべきだという。

 その声に気を良くして、もう一度だけトヨタ問題について書くことにした。

 今日2月22日の東京新聞に、デビッド・コール米自動車研究センター所長の
トヨタ問題についてのインタビュー記事が掲載されていた。

 実に的確な情勢把握と提言だ。

 デビッド・コール氏は私が駐デトロイト総領事をしていた1997年ー2000年の頃、よく話を聞かせてもらった自動車業界に詳しいジャーナリスト、学者である。

 当時彼の意見をよく東京に伝達したものだ。

 もっとも、東京の同僚たちがどこまでそれに目を通し、通産省、業界に伝えていたかは疑問であるが。

 当時の事を懐かしく思い出しながら、このブログを書いている。さしずめデトロイト総領事からの日本政府に対する提言である。

 米国の専門家のこの意見に謙虚に耳を傾けよと。

 前原国交相や直島経済産業相に伝えてトヨタ幹部と正しい対応策をよく考えろと。


 以下 デビッド・コール発言の要旨


 トヨタ・バッシングが今後どの方向に行くかは誰も予測できない。

 重要な事はトヨタが一連の不具合について、「いつ」、「何を」把握していたか正しく答える事が鍵だ。

 米国の訴訟社会には要注意だ。血のにおいをかぎつけた弁護士はサメのように群がってくる。

 今回のリコールは「安全」に直結する部分だ。排ガス抑制装置ならこんな騒ぎにはならない。安全性に対する人々の懸念は強い。死者が出たという重大事が大きなニュースになる。

 今度の問題で、「日本車の品質の優位性」が崩れるようであれば日本の製造業全体にとって長期的な大打撃になる。これだけは避けなければならない。

 これは1980年代の日本たたきとはまったく違う。米メディアはトップ企業に厳しい。かつてのフィードとファイアストーン問題でも似た状況だった。米自動車大手さえも「次は自分」になりかねない事をわかっている。

 原因を突き止める事は本当に難しい。トヨタにとっての最大の悩みだろう。

 米議会の公聴会は、いつも正体の知れない問題を騒ぎ立てる場になる。あらゆる厳しい質問が飛ぶだろう。問題の詳細を把握できないまま答えるのはつらい。

 これはトヨタであろうがなかろうが、自動車だろうが別の業界だろうが同じだ。

 個人的にはトヨタは出来る限りの対応をしてきたと感じるが、どうなるか本当にわからない。

 間違いなく言えることは、トヨタが大きなリスクのまっただ中にいるということだ。

                                 完

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 「普天間問題をここまで大きくした鳩山連立政権の無策」

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2010年02月19日

 トヨタ・リコール問題で試される日本の対米外交力

 
       

トヨタ・リコール問題で試される日本の対米外交力     
      


 
トヨタ・リコール問題から目が離せない。

日本にとって好ましい決着は何か。

それはもちろんトヨタ車の信用が回復され、トヨタ車が再び世界のトヨタとして復活することだ。

トヨタという一私企業のためにそう言っているのではない。日本経済にとって、そして日本の国民生活にとって、そうあるべきなのだ。

そうであれば、今こそ官民が結束、協力して、その目的に向かって努力をしなければならない。

この問題を報じる日本のメディアは、その観点からこの問題を報じなければならない。

 今度の問題が、もっぱらトヨタの技術的欠陥から由来しているものであれば話は単純だ。

 トヨタが説明責任を果たし、早急に策を講じて再び国際競争に参加すればいい。

 しかし、今回のトヨタ・リコール問題は、もはやそれだけの問題ではなくなっている。

 イメージ戦争、情報戦争にまで及んでしまった。

 その背景に、米国のトヨタたたきがあるとか、鳩山政権への意趣返しがあるとかの報道の真偽は知らない。そんな事を詮索してもあまり意味は無い。

 重要な事は、もしトヨタが実体以上に叩かれているのなら、それを国をあげて正しく是正しなければいけないということだ。 

 それはまさしく対米外交力なのである。

 対米外交力は官民一体となって行わなければならない。

 しかし、今回のトヨタのリコール問題を見ていると、それがまったく感じられない。

 外務官僚が民間に冷淡なのはお家芸だ。ましてや対米外交となると、外務官僚は国民より米国政府のご機嫌とりに忙しい。

 今回のトヨタ・リコール問題は、政治主導を掲げた鳩山民主党政権の政治センスの問題である。

 鳩山民主党政権が、私企業といえども国民であり、その国民が困っている時に政府が助ける事は政治の重要な責任であると、どこまで思っているか。

 鳩山政権の閣僚の発言を聞いているとそれが感じられない。

 日本の民間企業もまた、もっと政府を活用する意識を持ったほうがいい。

 とかく日本の民は官に助けを求めることをいさぎよしとしない。

 どうせ官はたすけてくれない、というあきらめがあるのか。

 それとも官に迷惑をかけて申し訳ないと恐縮する官尊民卑の意識が働くのか。

 世界のトヨタだから対米外交は自力でやってみせるというプライドがあるのか。

 しかし、事は重大な局面にある。いまこそ官民は結束して事にあたるべきである。

 いや、すでに官民は十分に協力しているのかもしれない。

 官も民も、いくら協力してもこれ以上の知恵がないのかもしれない。

 しかし、そうであればもっと大問題ということになる。

 米国の出方が読めない。米国で効果的なロビーができない。ここまで米国に協力してきてなお、米国内に味方を見つけられない。

 もしそうであれば何のための日米同盟なのか、という事になる。

 今度のトヨタ・リコール問題は、いみじくも日本の対米外交力を試すことに
なった。

                               
      

   

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2010年02月18日

鳩山政権には驚かされっぱなしだ


 驚いた。沖縄密約文書開示訴訟における最終弁論(2月16日、東京地裁)で、国側が密約の存在を否定したと言う。

 国側とは鳩山政権である。鳩山政権は日米密約の調査を約し、その結果が3月末にも明らかにされる。

 調査中だから今は密約の存在について認否できないというのならわかる。

 しかし密約の存在を否定して原告の訴訟を退けたのだ。

 鳩山首相や岡田外相はこの陳述を了承したのだろうか。

 了承したとしたら噴飯ものだ。密約調査の結果もこれで予想できる。

 驚いた。原口総務相が17日、検察庁、警察を含めすべての省庁の裏金を調べたいと述べたという。

 私は小沢幹事長と検察のバトルが本物なら、検察の裏金を暴け、とかつて主張した。

 そうすれば検察庁の幹部はみな収監され検察組織は崩壊する、と。

 小沢幹事長と検察庁の戦いは幕引きされたと見えた矢先のこの発言だ。

 鳩山首相は本気なのか。小沢幹事長は本気で検察と戦うの気なのか。

 原口総務相の思いつき発言で、腰砕けに終わるのなら、あまりにも無責任な発言だ。

 鳩山民主党政権には驚かされっぱなしだ。

                         完


 「天木直人のメールマガジン」では次のテーマで配信しています。


 「駐留米軍の正体を明かした米軍事ジャーナリスト」

 「なぜリベラル新党の動きが出てこないのか」

 「対立軸のなくなった我が国の防衛政策」

 「鯨肉持ち出し逮捕は人権規約違反と断じた国連人権理事会」

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2010年02月10日

 幕引きされた外交機密費上納問題

 

 時の政権が混迷すると、正義が実現されなくなる。なぜなら、政権が本気で正義を実現しようとすれば大きなエネルギーと覚悟が要るからだ。

 そのような状況にない今の民主党政権を憂う。せっかく政権を交代したのに改革が中途半端になれば国民にとって不幸だ。


 就任早々、「そんなん、あるんですか」ととぼけて見せた平野官房長官が、ついに外交機密費上納問題の調査を幕引き宣言した。

 おりから2月6日の各紙は、神奈川県警の不正経理発覚を報じていた。

 あの仙波敏郎元巡査部長の捨て身の告発で明らかになった警察裏金の後も、なお不正が粛々と続けられていたのだ。

 天をもおそれないこのような権力者の悪が続くのも、権力者同士の庇い合いがあるからだ。

 その構図は政権交代が起こっても変わらない。小沢問題がどのような形で決着しても変わらない。

 外交機密費問題に戻って論じよう。

 この問題は三つのまったく異なった問題が混在している。

 一つは外務省が自ら予算化した機密費を官邸に上納したという問題である。しかし、この問題は技術的な瑣末な話だ。

 二つ目には、官邸に上納された官房機密費が、飲み食いや、現金わたしや、旅費負担などの形で、野党対策、メディア対策さらには選挙対策などに使われていたのではないかという問題だ。

 これは上納問題とは関係がない。上納前から官房機密費はあった。

 そしてその官房機密費がそのような形で使われていたことが明るみになると大問題だ。

 しかしそれが明るみになり関係者がすべて罰せられればこの国は崩壊する。だから権力者はそんな事はしない。それを国民も気づいている。世の中はそんなものかとあきらめている。

 ところが三番目に、この上納問題の裏に国民がまったく知らされていないことがある。それが外務官僚による官房機密費の不正使用のからくりである。

 外務省の機密費不正使用問題は、松尾克俊という一人の会計担当官の犯罪で終わってしまった。

 しかし国民が素朴に疑問を抱かなければならないのは、なぜ一人の会計担当官が数億円にも上るといわれる巨額の官房機密費を簡単に不正使用出来たのかということである。

 07年2月に発刊された「日本の裏金・上下」(第三書店)という本がある。そこで著者古川利明氏が、官邸に上納された外交機密費は、官房機密費になってマネーロンダリングされたと書いている。

 つまり官邸会計担当者の機密費の扱いがあまりにもいい加減なため、外務省がそれに目をつけて官房機密費を自由に使った疑惑があると書いている。


 2月9日の朝日新聞は「外交機密費」晴れぬ闇、という見出しで機密費上納問題を書いていた。その中で田中真紀子元外相の次のような言葉が紹介されていた。

・・・手をつけようとしたが外務官僚は「政治家は知る必要はない」という対応でとりつく島もなかった。小泉首相も福田官房長も一切協力しなかった・・・

 この政府と外務省の不明な関係は、民主党政権の平野官房長、岡田外相にも見事に引き継がれたわけだ。

 政権が変わっても権力者のもたれあいが続けば正義は決して実現しない。

 機密費調査幕引きの本当の問題はここにある。

 民主党政権の混迷が続けば国民は不幸になる。それを喜ぶ者は多数いる。


                               完
                  

 「天木直人のメールマガジン」では他にも次のテーマで配信しています。


 「中東和平なんかいらないというイスラエル人」

 「ジェームズ・キャメロン監督の次回作に期待する」

 「ハイチへのPKO派遣は疑問だ」

 「鳩山政権が行き詰まるとすれば、それは小沢問題ではない。政策の不徹底さだ」

 「朝日新聞の日米同盟観に真っ向から反対する」

 
お知らせ

 以下の通り案内します。

 2月26日(金) 午後5時30分開場

 パネルディスカッション 水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授)
             天木直人
             平岡秀夫(衆議院議員・民主党)
 場所 弁護士会館2階 講堂クレオ
 東京メトロ 霞ヶ関駅 出口B1-b
 問い合わせ 第二東京弁護士会 人事課
      03-3581-2257 
                                          
      

   


 

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2010年02月03日

権力者同士が手を結べば馬鹿を見るのは非権力者の一般国民だ

 大騒ぎした小沢政治資金疑惑問題は、小沢不起訴、小沢秘書らの起訴、で手打ちが行われたようだ。

 小沢支持者は、それみた事か、検察の大敗北だと喜び、反小沢派は秘書が起訴されたのだから小沢は責任をとれ、と迫るだろう。

 不毛な騒ぎはこれからも続く。

 しかし我々一般国民は、この騒動を冷静、客観的に見極めなければならない。

 この騒動は、どっちが正しいか、どっちが勝つか、などと言った観点で見てはならない。

 今度の大騒ぎの顛末は、時の権力者と、同じく一般国民にとっての絶対権力者である検察官僚の、お互いの面子を立てあった手打ちで終わった茶番劇だったと見たほうがいい。

 政治資金疑惑で限りなく灰色の権力政治家と、裏金問題で限りなく灰色である検察組織が、国民不在の取引をしたとすら思えてくる。

 もしメディアが書き立てているごとく、負けたほうが潰れるほどの小沢、検察の
ガチンコ勝負、死闘であれば、決してこのような結果で終わることはなかったはずだ。

 検察官僚は世論の批判を覚悟であらゆる理由を見つけて小沢起訴に持ち込んだだろう。

 小沢幹事長は、刑期を終えて出所した三井環元大阪高検公安部長と協力して検察の裏金をあばき、検察組織を叩き潰したであろう。

 そのような死闘は一切見られなかった。

 事情聴取を終えた頃から小沢幹事長が気持ちが悪いほど穏やか、謙虚になった。

 かつて三井環氏は私にこう述べたことがあった。

 検察は小泉政権と取引した。小泉政権が検察の裏金犯罪を不問することと引き換えに、小泉政権下の政治資金疑惑はヤラないと。

 この事を三井氏は「検察はけもの道に足を踏み入れた」と表現して批判していた。

 まさしくそれと同じ事が繰り返されたのではないのか。

 権力者同士がお互いを最後まで追い込むような事はしない。

 権力者(小沢一郎)が三井環という権力者(検察)の敵であり、いまや何の力もない者(非権力者)と手を組む事は絶対にない。

 馬鹿を見るのは国民だ。その事をよく知っておいたほうがいい。

 今度の騒動の最終判定者は、非権力者である一般国民である。世論である。
                    
              _________ 

 お知らせ

 以下の通り案内します。

2月6日(土) 午後6時開場

 講演  鳩山外交に私が望むもの(仮題)
 場所  蕨市民会館 048-445-7660
 問い合わせ 田中和子 048-444-3210

2月26日(金) 午後5時30分開場

 パネルディスカッション 水島朝穂(早稲田大学法学学術院教授)
             天木直人
             平岡秀夫(衆議院議員・民主党)
 場所 弁護士会館2階 講堂クレオ
 東京メトロ 霞ヶ関駅 出口B1-b
 問い合わせ 第二東京弁護士会 人事課
      03-3581-2257 
                                          
      

   天木直人のメールマガジン 2010年2月3日発行 第34号

 バックナンバー: http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/75/P0007564.html

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2010年02月02日

外務省の沖縄事務所は直ちに廃止されなければウソだ


 
 鳩山民主党政権は本気で脱官僚を目指しているのか、官僚組織の無駄を排除しようとしているのか、その本気度をためす格好の記事を見つけた。

 このブログを読んだメディア関係者は、もしジャーナリストとしてのセンスがあるなら是非フォローして国民に知らせてほしい。

 平野博文官房長官は2月1日の記者会見で内閣官房に設置された沖縄連絡室の体制を発表した。

 報道によれば室長に滝野官房副長官、室長代理に西川徹也官房副長官補を充て、現地の分室長に、竹沢正明・内閣府沖縄総合事務局長を兼任させるという。

 これによって沖縄の基地軽減や地域振興に鳩山政権が本気で取り組むことになるなら大歓迎だ。

 しかし、この体制の発表とともに平野官房長官は外務省の沖縄連絡事務所の廃止を国民の前で発表すべきだった。

 なぜならば外務省の沖縄連絡事務所こそ、それらの仕事を行う名目で長年存在し続けてきた政府組織であったからだ。

 役に立たない外務省の連絡事務所を廃止して、政治主導で沖縄問題に取り組む決意の下に内閣官房に沖縄連絡室を新設したのだろう。内閣がみずから沖縄に事務所を持つのだろう。

 無駄遣いを無くすために外務省の沖縄事務所を廃止するのは当然ではないか。

 因みに外務省の沖縄事務所には、歴代の特命全権大使が、次のポスト待ちで高給をもらって暇つぶしをしている。

 実はこのような名称大使が、テロ対策とか地球環境問題とかアフガン・パキスタン支援などを担当する名目で常時10名ほど高給をむさぼっている。

 壮大な血税の無駄遣いだ。

 そこを事業仕分けせずして何が事業仕分けだ。

 鳩山首相、岡田外相の脱官僚の本気度が問われている。


お知らせ

 
 政権交代が起こっても日米同盟重視と言う名の対米外交は揺るぎそうもありません。

 政治家も官僚もメディアも有識者も、そして国民までも日米同盟は重要だという大合唱です。

 護憲派を標榜している社民党までが、今では日米同盟は重要だと言って連立政権に固執するありさまです。

 労働組合も民主党と一体となって権力のうまみを味わっています。

 日米同盟に反対するのはもはや反米の極左イデオロギストだけとなった感があります。

 これでは一般国民の間で日米同盟は間違っているという認識が広がりません。健全な日米関係が構築されるはずはありません。

 その思いから「さらば日米同盟」(仮題)という書を世に問う事としました。

 その原稿を、順次書き上げて「天木直人のメールマガジン」で配信し、読者とともに完成させようと思っています。

 日米同盟は間違いだ、と思うブログの読者は、関心があればこの作業に参加してください。

 

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2010年02月01日

中途半端な鳩山民主党政権の脱官僚支配


 鳩山民主党政権の脱官僚支配はあまりにも中途半端だ。

 それが官僚との妥協から来ているのか、それともやり方がわからないのか、
 判断はつかない。

 しかし、もしやり方がわからないのであればいくらでも助言できる。

 鳩山首相は1月29日の閣僚懇談会で国家公務員法改正案の骨子を示したと、
1月30日の各紙が一斉に報じた。

 その中に事務次官になった者を局長に降格する規定があるという。

 天下りの根絶を掲げているので次官の退職後のポストが見つからない。だからもう一度局長に戻ってもらうのだという。

 官僚を逆撫でするような事を言っているから官僚との無益な対立が起こるのだ。

 複雑な事を考える必要はなにもない。

 当初の予定通り事務次官ポストを廃止するだけでよいのだ。

 その一点に焦点を合わせて電光石火でそれを実現するのだ。

 事務次官という官僚ヒエラルキーの頭をとったとたん官僚組織は崩壊する。

 官僚たちは結束できず、政治主導に従わざるを得ない。

 それを一番知っているのは官僚たちだ。

 あとは政権に協力する優秀な官僚を使いこなせばいいだけの話だ。

 これこそが政治任用の始まりである。

 なぜそれがわからないのか。

 それを提言する者が民主党の中で現れないのか。

 民主党の問題はそこにある。

                             
                             完

 お知らせ

 
 政権交代が起こっても日米同盟重視と言う名の対米外交は揺るぎそうもありません。

 政治家も官僚もメディアも有識者も、そして国民までも日米同盟は重要だという大合唱です。

 護憲派を標榜している社民党までが、今では日米同盟は重要だと言って連立政権に固執するありさまです。

 労働組合も民主党と一体となって権力のうまみを味わっています。

 日米同盟に反対するのはもはや反米の極左イデオロギストだけとなった感があります。

 これでは一般国民の間で日米同盟は間違っているという認識が広がりません。健全な日米関係が構築されるはずはありません。

 その思いから「さらば日米同盟」(仮題)という書を世に問う事としました。

 その原稿を、順次書き上げて「天木直人のメールマガジン」で配信し、読者とともに完成させようと思っています。

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