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2009年12月28日

保守政党の再編と護憲政党の消滅


 このブログは憲法9条を本気で守りたいと願う読者を対象に書いている。

 私は来年は日本外交に大きな転機が来る年であると考えている。

 それにともなって戦後64年続いた日本の政治の方向が落ち着いていく年になると思っている。

 それは必ずしも憲法9条を本気で守りたいと願う国民には好ましい形での落ち着き先ではない。

 それどころか、このままではこの国の政治の中に、真の護憲勢力がなくなるおそれがある。

 それはどういう事か。

 鳩山政権が続こうが政界再編が起きようが、どうやら日米軍事同盟はゆるぎないものになりそうだ。

 それは今度の鳩山政権の迷走が、ここに来て急激に対米従属に傾いてきたからだ。

 おそらく普天間問題は、それがどのような形で決着しようとも、日米同盟と共存する形でおさまるだろう。

 いくらそれに不満であっても、福島社民党は、なんだかんだ口実を見つけて、連立政権にとどまろうとするだろう。

 そして早晩福島社民党はその存在意義を失って消滅していく。

 なぜならば、社民党の主張である国民の暮らしを守る政治は、もはや社民党でなくとも民主党で実現できるからだ。

 日米同盟を認める社民党では平和憲法は守れないからだ。

 そして日本共産党がいくら日米同盟の危険性を訴えても、国民の間にはひろがらないからだ。

 日本の政治の中に、真の護憲政党(みせかけの護憲政党ではない)がなくなると私が言う理由がそこにある。

 残念なことだ。

 私は山内徳信やその秘書から前回の衆院選挙で国会議員になった服部良一などに訴えたい。

 沖縄の糸数慶子議員などを誘って平和・沖縄新党を結成しろ、と。

 高齢の山内や無名の服部が、今頃になって政治家になった意義は、平和憲法をまもる事しかないだろう。沖縄から米軍基地を無くすことしかないだろう。

 今の社民党にとどまっていても何もできない。国会議員を続ける理由はない。年齢的にも何期も国会議員を続ける余裕はない。

 彼らの存在意義は今しかない。

 それは糸数議員についても同様だ。

 幸いにも彼らは次回の参院選挙では選挙に関係ない。彼らが平和・沖縄新党をつくって伊波宜野湾市長を担ぎ出すのだ。

 政党要件を満たす5人の数をそろえれば立派な護憲政党となる。

 少なくとも3年間はその政党は存続できる。

 思う存分国民に平和を訴える政党になれる。

 政権に入る必要はない。万年野党でも立派に存在理由は保てる。

 いかなる政党が政権にとどまろうとも、日米同盟の間違いと危険性を国民の前に訴え続けるのだ。

 日本共産党と共闘するのだ。

 イデオロギーにとらわれない平和を願う国民の受け皿になるのだ。

 そのうちに平和を願う国民の多くが一人、また一人、平和・沖縄新党の下に集まってくる。大きなうねりとなっていく。

 私の初夢は、来年に入ったら、そのような動きが政治の中で現れることである。


                               完

 このブログを持って本年のブログを終わります。新年は1月5日からはじめます。
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2009年12月25日

藤崎発言騒動が寝た子をさますもう一つの醜聞

 いつものように近くのコンビニで新聞各紙を買おうとしたら、顔なじみの店員から告げられて驚いた。

 その店員は新聞代を計算しながら申し訳なさそうにこう私に小声でつぶやいた。

「来年から新聞が値上げされるんですよ」

 言われて見てはじめて気づいたのだが、いつの間にか、「元旦から日経新聞の朝刊が140円から160円に値上げします」、という広告が張られていた。一気に20円ものアップだ。

 おそらく他紙も遅かれ早かれ追従するのだろう。

 紙面が充実するのなら許せる。

 しかし、藤崎駐米大使の発言騒動から二日たった今も、どの大手新聞も、一言も藤崎発言を検証する記事は見当たらない。

 権力者に都合の悪い事は書かない。それどころか国民に知らせる情報を恣意的に選別して報道する。

 これはジャーナリズムではない。

 そんな中で日刊ゲンダイが一人気を吐いている。

 12月25日の日刊ゲンダイは、「クリントンからの呼び出しデッチ上げ発言をした藤崎大使はクビにしろ」などと過激な見出しで書いていた。

 その記事を読み流しているうちに、次の文章に差し掛かったところで私の目が釘付けになった。

 「・・・実はこの大使(藤崎駐米大使)、過去にも事実をねじ曲げた前科がある。『93年に在オーストラリア大使館で公金流用疑惑が発覚しました。当時藤崎さんは会計課長で査察の責任者でした。ところが疑惑が広がらないよう、関わった職員の処分をせず、事実の隠蔽を図ったのです』(外務省関係者)・・・」

 驚いた。この事を知っている職員がいたとは。しかもそれを日刊ゲンダイに漏らす「外務省関係者」がいたとは。

しかし、もっと驚いているのは外務省の幹部職員たちであろう。

この記事の衝撃さを理解できる読者はまずいないだろう。

 以下はブログで書くにはなじまないので、メールマガジンに譲ることとする。

                                完


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2009年12月24日

 藤崎大使の発言問題をうやむやに終わらせてはならない

 ほかの話題について書く前に、これはとても重要で深刻な問題であるから、書いておかなければならない。

 23日の各紙が一斉に取り上げた藤崎駐米大使の、「クリントン国務長官による異例の大使呼び出し事件」は、一体何だったのか。

 これはなんとしてでも鳩山政権の手で検証されなければならないと思う。

 というのも、あの藤崎大使の発言の後で、米国国務省のクローリー次官補(広報担当)が呼び出しなどしていない、藤崎大使が立ち寄ったのだ、と否定していたからである。

 私はそれをテレビのニュースで見た。

 詳細は新聞で詳しく報道されるだろうと思って、この件については23日のブログでは詳しく書かなかった。問題提起にとどめておいた。

 ところが本日(24日)の新聞各紙は、ものの見事にクローリー発言を黙殺している。

 これは明らかに異常だ。

 とりあえず考えられるのは、各紙とも一斉に藤崎発言を鵜呑みにし、「大変だ、大変だ、米国が異例の呼び出しをして鳩山首相に釘を刺した」、などと報じたため、格好がつかなくて黙殺したのだろうということだ。

 「間違いました」とお詫びの訂正を出すのは、さすがに大手メディアの沽券にかかるから、黙殺するほかはない。

 しかし、たとえそうであってもこの藤崎発言を曖昧なままに放置して終わらせてよいはずはない。

 藤崎駐米大使という政府高官の発言で各社が一斉に誤報させられたなら、普通であれば各社が怒り狂って、連名で責任をとれと詰め寄るはずだ。

 藤崎大使の辞任要求をするはずだ。しかしその動きはまったくない。

 藤崎発言が誤りならば、その事によって信用を失墜させられた鳩山首相や岡田外務大臣は、直ちに藤崎大使を東京に召還し、説明を求めるはずだ。

 しかしその動きはまったくない。

 私の思い違いではないかとクローリー国務次官補の発言を確かめてみた。

 インターネット時代は便利だ。ものの見事に確認できた。藤崎大使は立ち寄ったのだ、時間がかかるという日本政府の方針を伝えに来たのだ、米側が呼びつけたのではない、などとはっきり否定している。

 これは極めて重大な事件である。どちらかが嘘をついたということだ。

 しかもその嘘によって日米関係の現状認識が大きく異なってくる。

 岡田外相、鳩山首相の政治主導が問われている。説明責任が問われている。

 メディアの責任が問われている。

 本件についての明日からの動きが注目される。

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2009年12月23日

鳩山政権の対米外交を占う二つの出来事

 鳩山政権の対米外交が試されている。

 いうまでもなく、 一つは藤崎駐米大使がクリントン国務長官に呼びつけられて注文をつけられた事、もう一つは核密約を示す文書が佐藤栄作元首相の家で見つかった事だ。

 いずれも、その背景を読み解くに値する重要な動きである。

 これらについて、正しい解釈と今後の見所のポイントを書いてみる。誰も書けない、
書こうとしない真実を衝く。

 まず藤崎・クリントン会談についてである。

 なぜこの様な話がメディアの知るところとなったかがポイントである。

 通例は大使が呼び出されたなどということはメディアの知るところではない。

 メディアがそれを見つけたらスクープとして流す。

 しかし今回は一斉に報道した。誰かがメディアに流したのだ。

 このような事実がメディアに流される事は鳩山外交にプラスにはならない。そんなことは馬鹿でもわかる。

 それでは藤崎大使や外務官僚が鳩山政権に反旗を翻したのだろうか。

 米国の手先になって動いたのだろうか。

 米国の脅しを誇張し、鳩山政権や国民に圧力を加えるため動いたのか。

 それをメディアと結託して行ったのか。自民党に鳩山政権攻撃の材料を
与えるために。

 そう思わせるフシがないではない。

 たとえば、岡田外相や鳩山首相(平野官房長)が東京で発表する
前に藤崎大使が現地で発表していることだ。

 しかも藤崎大使みずから、クリントン国務長官に呼び出されるのは異例なことだ、と話している。こういう発想をするのは外務省しかない。

 もっとも、これは語るに落ちる言葉である。

 日本の大使が任国の外務大臣に呼ばれる事が異例だと認めるのは、いかに日本が任国に軽視されているか認める事である。いかに自分が任国政府に食い込んでいないか、恥をさらすようなものである。

 まさか、はじめてクリントン国務長官とサシで話ができた事がうれしくて、メディアに宣伝したかったのではないかと勘ぐったりしたくなる。

 それにしても、権力に臆病な藤崎大使や外務官僚が、鳩山民主党政権に打撃を与えるような事を独断でするだろうか。元同僚である私には、とてもそうは思えない。

 この藤崎大使の言動に対し、岡田外相も鳩山首相も特段に怒っている風ではない。織り込み済みのような反応である。

 もし藤崎大使が自分たちに知らせずにこのような発表を現地でしたのなら、私が外相や首相であれば即座に更迭である。

 その一方で、もし鳩山政権がこの藤崎大使の言動を事前に報告を受けていて、それで問題意識もなくメディアに流すことを命じていたり、許していたりしていたとすれば、鳩山首相、岡田外相の政治的センスのなさは絶望的だ。

 外務官僚の言いなりになっているという情けない状態だということだ。

  そう思っていたら、テレビで仰天のニュースが飛び込んできた。

 米国政府の報道官が、クリントン国務長官が呼びつけたのではない、日本の大使が説明に立ち寄ったのだ、とわざわざ説明している。

 誤解されてはたまらない、といわんばかりだ。

 一体どうなっているのか。もし藤崎大使が嘘を言って日本の国内世論を誤誘導したとすれば、それこそ直ちに更迭ものである。

 もう一つの核密約文書が佐藤栄作元首相の家にあったという事実も大きな出来事だ。
  
 なぜこの時期に、佐藤栄作元首相の次男である佐藤信二氏(77)が、核密約文書が自宅にあった事を明らかにしたのか。

 その背景を詮索するのも面白いが、それはここでの私の目的ではない。

 国民が目を光らせて成り行きを監視しなければならないのは、この動かしがたい密約の存在を前にして、鳩山政権がどう対応するかだ。

 それは取りもなおさず鳩山政権の対米外交の胆力を占う試金石となる。

 結論から言えば、鳩山政権は腰砕けになるだろう。

 彼らには日米同盟の将来に対する確固とした考えはなさそうだ。

 米国を不快にさせてまでも正しい日米関係を構築しようという意思も
能力も覚悟もない、というのが私の見立てだ。

 その事は、12月23日の新聞報道を見れば明らかだ。

 一つは12月23日の読売新聞の記事である。鳩山首相は22日の夜、首相官邸で次のように記者団に語ったという。

「岡田外相のもとに有識者委員会をつくって議論している。今回の話も当然そこで議論して、結論をいただくことにしたい」

 これほど重要な問題を、有識者委員会に丸投げする態度には驚くばかりであるが、より深刻なのは有識者会議の顔ぶれだ。

 座長の北岡伸一東大教授をはじめ坂元一哉阪大教授など、自民党政権下で重用されてきた御用学者、対米従属学者が、政権交代後も鉄面皮のごとく使われている。

他にもあまた有為な学者、有識者がいるはずなのに、旧政権に忠誠を尽くしたような者ばかりを新政権下の有識者会議に委ねるところが、岡田・鳩山政権の限界である。

 そして12月23日の産経新聞を読んで驚いた。

 自らの外交ブレーンとメディアで書きたてられている寺島実郎日本総合研究所長が反米過ぎると米国に敬遠されたからといって、鳩山首相は今度は知米派の岡本行雄氏へ乗り換えを模索しているというのだ(12月23日産経)

 私は理解不能である。

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2009年12月22日

 今年一番感動した文章


 年末が押し迫ってきた。たまにはこういうブログもいいだろう。

 政治的なブログばかり書いている私であるが、本当は政治ブログなど生きていくうえではどうでもいい事だと思っている。

 政治が、政治家が、あまりにもつまらない事をやっているから書かざるを得ないだけだ。

 世の中が正しく動いていれば、政治や政治家など要らない。

 そこで今回は政治とはまったく関係ない話を書く。

 娘から、これ読んでみたら、と手渡された。

 それはメス犬「マリモ」と主人公の女の子の会話を綴った絵本である。

 女の子はよびかける。

 ねえ、マリモ。どうしてなの?あなたはわたしよりあとに生まれたのに、
 わたしよりさきにとしをとるの?と。

 どうしてわたしよりさきにおかあさんになるの?

 どうしてわたしよりさきにおばあさんになるの?と。

 そして女の子は続ける

 どうしてわたしより・・・

 ねえ、どうして?

 犬小屋に首輪だけが残っている挿絵とともに、その女の子の
次のような言葉が並ぶ

 どうして犬なんか飼ったんだろう。

 犬なんか飼わなければよかった。

 そしてその後からの展開が感動的なのだ。

 「マリモ」が女の子に語りかけてくるのだ。

 ねえ、みかちゃん
 
 そんなに悲しまないで

 私はとってもしあわせだったから

 みかちゃんがくれたごはんおいしかったよ

 毎日お散歩してくれてうれしかったよ

 私がこどもをうんだときとってもよろこんでくれたよね

 そしてその後の「マリモ」の言葉を詠んだとき、
私は涙がとまらなかった。

 今年一番感動した瞬間だった。

 わたしはみかちゃんとおしゃべりできないけど、

 もしもひとこと話せたらこう言うの


 「愛してくれてありがとう」


 この文章を書いたのは男性である。

 私の長男と同い年のコピーライターである。

 世の中こういう人ばかりだと政治はいらないだろうなあ、と思う。

 鳩山も小沢も亀井も谷垣も、民主党も自民党も、日米同盟も子育て手当ても
天下りも・・・そんな事はどうでもよくなってくる。

 そんなことで権力の奪い合いをしている事はばかげたことだ。

 そんな政治につき合って政治ブログを書いている自分はもっとばかげている。

 今晩は、この感動に乾杯して、犬三匹と布団をかぶって寝る事にしようと思う。

 

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2009年12月22日

 ねじれまくっている天皇会見特例騒動


 今回の天皇会見騒動には、象徴天皇制の定義や、憲法解釈問題に始まって、小沢、反小沢の政局問題、鳩山首相のリーダーシップ欠如問題、さらには親中国派、反中国派の対立、米国か中国かという外交問題、外務官僚の対応の不手際と秘密主義、羽毛田宮内庁長官更迭問題に見られる官僚たたき、など、など、およそ今の日本を覆うあらゆる問題が含まれている、と考えている。

 だから、それらの一つ一つを論じていけば一冊の本になるほどの議論ができるのであるが、メディアにはそんな余裕はない。

 メディアは断片的な事柄をおもしろおかしく書くだけだ。

 それぞれの論者が、それぞれの思惑から勝手な事を言い合って、問題の本質が何一つ解明されないままあたかも芸能ゴシップや社会事件のようにやがて皆の記憶から忘れ去られていくだろう。

 しかし今回の騒動は日本という国の将来を考えた時、実に重大な問題を多々内包している。何一つ議論は終結していない。

 今日12月22日の新聞に二つの興味ある記事を見つけた。

 その一つは何が国事行為であるかという問題についての記事である。

 これについては、小沢幹事長が、はやばやと、外国要人との会見は国事行為であり、内閣の助言と承認で行うと憲法に決められている、官僚がとやかく言う筋合いのものではない、と一喝した。

 すかさず共産党の志位委員長が、「国事行為ではない。公的行為だ。小沢さんこそ憲法をよく読んでほしい」などと発言し、これが報じられて皆がそう書き出した。

 それにひるんだのか、小沢幹事長は21日の記者会見で、「憲法で規定している国事行為ではないが・・・」と巧みに訂正している(22日各紙)。

 ところがその同じ日の東京新聞に法政大学名誉教授である永井憲一という憲法学者が次のように述べている。

 「・・・外国要人との会見は、国事行為として憲法に明記されていないが、条文にある『外国の大使及び公使の接受』の広い意味として理解できる。あるいは、同じ条文にある『儀式』に含めてもいいと考える・・・」

 要するに憲法学者の間でさえ意見が分かれているのだ。議論がかみ合うはずがない。

 もう一つ。天皇の政治利用うんぬんの件だ。

 12月22日の毎日新聞「記者の目」で真鍋光之という記者が次のように書いていた。

 「・・・そもそもなぜ天皇の政治利用か否かが問題になるのか。それは、多くの犠牲者を出した太平洋戦争の教訓に他ならない・・・軍部は天皇の名の下に戦争に突き進んでいった・・・」

 まさしくその通りである。

 たしかに今回の件は、戦争に関係のない中国との友好関係促進のために政治判断だから、左翼側にとっては問題ないということかもしれない。

 しかしそれはおかしい。次はどのように利用されるかわからないからだ。

 不思議な事に今回の「天皇の政治利用」問題を声高に批判するのは右翼ばかりで、左翼からの批判は一切ない。

 もし権力のうまさを味わった連合や日教組が小沢批判を封印して沈黙しているとすれば、大きなねじれ現象だ。

 まだある。そもそも今回の騒動を起こした第一義的責任は外務省であり、その政治的責任者は真っ先に岡田外相である。岡田大臣は鳩山首相や小沢幹事長が政治的決断をする前に、自らどのような政治的判断を下したのか。

 それを鳩山首相や小沢幹事長にどう伝えたのか、どう議論したのか。

 岡田外相の発言がまったくと言っていいほど聞こえてこない。

 不毛な天皇会見騒動である。

 すっきりしないまま、この問題もまた、間もなく忘れ去られて終わる。

                             完

  今日の「天木直人のメールマガジン」では次のテーマで配信しています。

  「小沢一郎と小泉純一郎の対米外交はどこが違うのか」
         
           

 

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2009年12月20日

 次はアスベスト問題だ

  

 以下は本日12月20日に配信した「天木直人のメールマガジン」の全文である。

 一人でも多くの読者の目にとまる事を期待して、このブログでも掲載することにした。

 以下引用

 

 次はアスベスト問題だ


 わけのわからないほど多く存在する独立行政法人の中に、環境再生保全機構というのがあるらしい。

 その環境再生保全機構が今日(12月20日)の新聞に大きな広告を掲載していた。

 その広告は一言で言えば、アスベストにより中皮腫や肺がんを発症している人およびその遺族には、
療養費、救済費を支給してやるから近くの保健所と相談して申請しろ、というものである。

 私は税金から支払われて行われたこの巨大な広告を見て、新聞をたたきつけたくなるほどの怒りを覚えた。

 数日前までの私であったなら、この広告を見過ごしていたであろう。

 しかし今の私は知ってしまった。この国のアスベスト行政の欺瞞を。

 たまたま私は数日前に、アスベスト被害者の講演会に呼ばれ、被害者の叫び声を聞いた。そしてこの
アスベスト問題こそ、人の命を大切にするはずの鳩山民主党政権の、将来にわたっての一大課題となる
だろう、いや、そうさせなくてはならない、と思った。

 およそあらゆる薬害、労災の被害者の苦しみは壮絶である。

 そしてこのアスベスト被害患者のそれもすさまじい。

 40年もの潜伏期間を経て突然発症し、発症すればほとんど死にいたる。

 死にいたるまでの多大な苦痛と巨額な医療費がさらに被災者を苦しめる。

 新聞広告に出ている給付金などは、ないよりはましだろうが、巨額な医療費に比べれば
すずめの涙だ。

しかも、その被害は、欧米ではとっくの昔に危険視され、禁止されていたアスベストの使用を
黙認し続けてきたわが国政府、官僚の不作為の被害なのである。

 潜伏期間の終了とともにアスベスト被害者の企業訴訟はこれから一気に増えていくに違いない。

 現にこの被害者もホンダを相手の訴訟を始めた。車両製造の過程で、そこに使われているアスベスト
粉塵を吸引し続けて被病したのだ。

 アスベスト被害者はほとんどが発病して短期間で死亡する。だから、訴訟はすべて遺族が代わって
行っている。羽根さんは生存者として訴訟を起こしている唯一の人である。

 アスベスト訴訟は、早晩、企業に対する訴訟から国家賠償訴訟に必ずつながっていくだろう。

 そして、ここからが今日のメルマガの問題提起である。

 被害者の救済はもちろん重要である。しかしそれは過去の責任追及であり尾、犠牲者の救済
でしかない。

 より深刻な事は、この国でアスベストを使った建築物が何百万の単位で全国に存在することだ。

 近年中にその耐久年数が一気におしよせ、改修、たて直しが行われる。

 それにもかかわらず、その際に空中に飛翔するアスベスト粉末を適正に処理する政策が整って
いないのだ。処理したアスベストが再び粉塵となって空気中に飛翔しないような適正な廃棄処理が
いい加減なままに放置されているのだ。

 これでは将来にわたって被害者が増え続ける。潜伏期間が40年ほどだから、我々の眼には
今は見えない。気づかない。

 しかし子や孫の代で被害者が続出する事は明らかだ。

 それにもかかわらず政治家は、行政は、被災者のすずめの涙の救済や補償でごまかそうとする事ばかり
に熱心で、将来にわたっての政策の立案に無関心だ。まるで問題から逃げようとしているかのようだ。

 同じく今日(20日)の朝日新聞に薬害肝炎訴訟の被害者から国会議員になった福田衣里子議員の
インタビューが乗っていた。

 「・・・(政治家になろうと)決断した理由は、一部の企業や官僚などの利益を守ろうとして
まっとうな人々の命や健康を犠牲にする政治を断ち切り、命を大切にする政治に変えるためには、
やっぱり政権交代しかないと思ったからです・・・微力であっても『命を大切にする政治』の
実現に取り組みたいと思っています・・・」。

 その言葉を信じよう。そうであれば、次はこのアスベスト問題に取り組まないと嘘だ。

 自分が肝炎薬害で手一杯であるというのなら、他の同僚議員を募り、まとめあげて、この問題に
取り組んで欲しい。

 私は政治家ではない。しかしこうして問題提起をした。

 この文章が福田衣里子議員の目に留まることを願う。福田衣里子議員の秘書を通じて届く事を願う。

 メディアがこの文章を見たならば、アスベスト問題の深刻さと行政のもたつきを指摘し、キャンペーンを
張るべきだ。

 アスベスト問題で民主党政治家が動かなければ嘘だ。

 メディアが国民に問題提起をしなければ嘘だ。

 私はそれを見守っていく。

                       引用終わり

       
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2009年12月19日

日本の対米外交をおとしめてしまった鳩山首相


 私のオバマ大統領に対する期待は、とっくの昔に失望に変わっていたが、それでもかすかな期待を持とうと努力してきた。

 しかし、そのかすかな期待さえもが完全に断ち切られたのが、12月11日のノーベル平和賞受賞式におけるオバマ大統領の演説であった。

 二つの戦争を戦っている米国軍の最高司令官と自らを称し、正しい戦争がある、米国は正しい戦争を戦っている、と公言したオバマ大統領。

 その瞬間、私のオバマ大統領に対する最後の期待が消えうせた。

 鳩山首相もまた私にとっては、オバマ大統領のようになりつつある。

 政権交代を歓迎する一人である私は、鳩山首相の言動の数々に疑問を抱きつつも、なお、鳩山首相を好意的に見るように努めてきた。

 日米同盟関係についても、やっとこれで正しい日米関係を築こうとしている首相が現れたのではないか、と考えようとしてきた。

 しかし、どうやらその期待は裏切られそうだ。

 19日の報道は、COP15に出席中の鳩山首相の対米外交を次のように伝えている。

 ・・・鳩山由紀夫首相は18日夕(日本時間19日未明)、記者団に対し、17日夜のデンマーク女王主催晩餐(ばんさん)会で隣席になったクリントン米国務長官から、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題の年内決着を先送りした経緯の説明を求められたことを明らかにした。

 それに対し鳩山首相はクリントン長官に、「選挙で民主党が勝ち、(県外移設を求める)沖縄県民の期待感が高まっている。日米合意が大変重いことはよく理解しているが、逆に(沖縄県名護市辺野古に移設する現行計画を)強行すると、大変危険だと感じている。新たな選択を考えて努力を始めている。しばらくの間、待っていていただきたい」と理解を求めたという。

 首相は記者団に「正確な言葉は覚えていないが、『よくわかった』という思いを伝えた」と述べ、クリントン長官は首相の説明を了解したとの考えを示した

 ・・・首相はまたCOP15の非公式首脳会議でオバマ米大統領とも言葉を交わしたが、「元気かい、というぐらいの話」だったとし、普天間移設問題には触れなかったという・・・

 私はこれを知って言葉を失った。これが鳩山首相の対米外交の現実である。

 普天間基地問題という現下の最重要問題を、晩餐会という社交の場で、しかもたまたま隣に座りあわせた時の話題ですませ、しかもその時の返答の言葉を正確に覚えていないのに米国側の理解が得られたと言ってのける。

 首脳会議でオバマ大統領に会ったのに、普天間基地問題を持ち出さず、いや、こちらから持ち出せず、「元気かい、というぐらいの話だった」と自ら記者を通じて国民に語るセンス。

 これは外交の冒涜である。

 来年を待つことなく、どうやら私は鳩山民主党の対米外交に裏切られることになりそうだ。
                               完

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『徹底討論 政権交代で日本が変わる 民主党政権とメディア』
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(販売価格:1260円(税込))

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 お知らせ

 ガザでの平和行進参加の中止

 やむをえない事情によりガザ行きを断念しました。
これにともない、年末、年始のメルマガは休むことなく書き続けます。

                            

 


 

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2009年12月17日

声の届かない弱者を救うのが政治ではないのか

 これから書くことは、自分自身にも問いかける事でもある。

 普天間問題を語るとき、我々はふたことめには辺野古住民の負担の軽減を口にする。

 その負担軽減のために普天間基地を県外移転せよと言う。

 国内のほかの場所に移してもそれは負担のたらいまわしだから国外移転しかないと言う。

 だからグアム移転だという。米国がグアム移転を受け入れれば一番いいと言う。

 しかしグアムはどういう所かと思いを馳せた日本人がどれほどいるだろう。

 グアムはもちろん日本領土ではない。

 しかしグアムは米国でもない。

 16世紀にスペインによって植民地化されたグアムは、1898年の米西戦争によって戦利品として米国に割譲され、第二次世界大戦では日本軍の攻撃を受け日本に占領されたという。

 日本の敗北により米国に奪還されたグアムは、1950年に、米議会で制定された法律により、未編入領域とされ、米国憲法が完全には適用されない海外領土であるという。

 世界に残る16の「非自治区地域」の一つであり、住民は米国籍こそ与えられているが、連邦レベルの選挙権のない絶対的弱者である。

 この事を私に教えてくれたのは、イラク戦争に反対して辞職した元米国軍人であり外交官であった平和活動家アン・ライトさんである。

 彼女は言う。グアム移転は、発言権を持たない地元住民の意向をほとんど聞くことなく、09年2月にクリントン国務長官が訪日して日米間で最終合意した。

 いまそのグアムへの海兵隊基地の全面移転を日本が声高に叫んでいる。

 しかし、それはグアムの沖縄化ではないのかとアンさんは言う。

 それどころか、そこにはグアムの住民の意思はまったく存在しない。

 この指摘は我々日本人の胸に突き刺さる。

 米軍基地は、声の届かない住民の暮らしている場所に移転させるものではない。

 米国主権の下で、その声が米国政府に正当に反映される米国領土にこそ移転さるべきものではないのか。

 そもそも、米軍基地は、それが必要であると国民が認める米国の領土にとどめるべきものだ。

 この本質的な議論をせずして、沖縄住民の負担軽減ばかりをいう日本は正しいのか。

 政治の役割は声の届かない絶対的な弱者の痛みに思いを馳せる事にあるのではないか。

 日本の政治家の猛省を促したい。

                       完


 お知らせ

  11月22日に行われた岡留元「噂の真相」編集長との対談DVDが発売される事になりましたので以下のとおりご案内させていただきます。                                


『徹底討論 普天間基地と日米密約 民主党の思惑とは』
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 お知らせーガザでの平和行進参加の中止

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2009年12月17日

声の届かない弱者を助けるのが政治ではないのか


 これから書くことは、自分自身にも問いかける事でもある。

 普天間問題を語るとき、我々はふたことめには辺野古住民の負担の軽減を口にする。

 その負担軽減のために普天間基地を県外移転せよと言う。

 国内のほかの場所に移してもそれは負担のたらいまわしだから国外移転
しかないと言う。

 だからグアム移転だという。米国がグアム移転を受け入れれば一番いいと言う。

 しかしグアムはどういう所かと思いを馳せた日本人がどれほどいるだろう。

 グアムはもちろん日本領土ではない。

 しかしグアムは米国でもない。

 16世紀にスペインによって植民地化されたグアムは、1898年の米西戦争によって戦利品として米国に割譲され、第二次世界大戦では日本軍の攻撃を受け日本に占領されたという。

 日本の敗北により米国に奪還されたグアムは、1950年に、米議会で制定された法律により、未編入領域とされ、米国憲法が完全には適用されない海外領土であるという。

 世界に残る16の「非自治区地域」の一つであり、住民は米国籍こそ与えられているが、連邦レベルの選挙権のない絶対的弱者である。

 この事を私に教えてくれたのは、イラク戦争に反対して辞職した元米国軍人であり外交官であった平和活動家アン・ライトさんである。

 彼女は言う。グアム移転は、発言権を持たない地元住民の意向をほとんど聞くことなく、09年2月にクリントン国務長官が訪日して日米間で最終合意した。

 いまそのグアムへの海兵隊基地の全面移転を日本が声高に叫んでいる。

 しかし、それはグアムの沖縄化ではないのかとアンさんは言う。

 それどころか、そこにはグアムの住民の意思はまったく存在しない。

 この指摘は我々日本人の胸に突き刺さる。

 米軍基地は、声の届かない住民の暮らしている場所に移転させるものではない。

 米国主権の下で、その声が米国政府に正当に反映される米国領土にこそ移転さるべきものではないのか。

 そもそも、米軍基地は、それが必要であると国民が認める米国の領土にとどめるべきものだ。

 この本質的な議論をせずして、沖縄住民の負担軽減ばかりをいう日本は正しいのか。

 政治の役割は声の届かない絶対的な弱者の痛みに思いを馳せる事にあるのではないか。

 日本の政治家の猛省を促したい。

                       完


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 お知らせーガザでの平和行進参加の中止

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2009年12月17日

日米安保条約を認める社民党の欺瞞

 今朝(12月17日)のテレビ朝日「やじうまプラス」で社民党の阿部知子政審会長が驚くべき発言をした。それを私は見逃さなかった。

 「社民党は日米安保条約を認めるのか」、というコメンテーターの質問に対し、何のためらいもなく「もちろんです」と言い切ったのだ。

 その後に、「それが村山社民党の・・・」と言おうとして時間にさえぎられて終わってしまったが、これは重大な発言であった。

 護憲政党を売り物にする社民党の矛盾がいみじくも露呈した瞬間だ。


 日米安保条約という名の日米同盟を堅持する限り、憲法9条を持つ日本の平和外交はない。対等な日米関係はない。

 鳩山民主党政権の矛盾は、そのまま福島社民党の矛盾でもある。

 その矛盾を抱えながら「憲法9条を守る」政党だと名乗るだけたちが悪い。

 真の平和主義者、護憲論者に対する冒涜である。

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2009年12月15日

 おしらせー岡留元「噂の真相」編集長との対談DVDの販売


 
 すこし手間取りましたが、11月22日に行われた岡留元「噂の真相」編集長との対談が、以下の通りまぐまぐ社から発売されましたのでご案内します。


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2009年12月15日

 繰り返して言う。天皇会見問題の本質は鳩山政権の政治決定プロセスの情報開示問題だ

  

 しつこいようだが、もう一度だけ書いておく。

 なぜ天皇会見特例問題がこれほど大騒ぎになったのか。

 それはあまりにも多くの報道が、民主党政権の真の支配者は小沢幹事長だ、と伝えているからだ。

 多くの国民が、民主党政権の政策は小沢幹事長の一声ですべてが決まる、と思っているからだ。

 それが事実かどうかは知らない。我々は知る由もない。

 だからこそ鳩山首相には説明責任がある。嘘のない説明をする必要がある。

 そこのところを不透明にしたままで政治主導ばかりが声高に叫ばれては、国民は浮かばれない。

 この問題の本質は、実は天皇の会見問題などではない。

 鳩山政権の政治主導の政策の決定プロセスと責任の所在の問題なのである。

 そしてこれについては鳩山首相は早晩明確な説明を国民の前にしなければならない。

 さもなければ、鳩山政権の最大の売りである、脱官僚、政治主導の政策決定の正当性が失われてしまう事になる。

 

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2009年12月14日

第一ラウンドは鳩山首相の勝ち

 

 国民新党の下地という政治家が米国を訪れたかと思ったら、キャンベル国務次官補ごとき官僚に、18日までに日本政府は普天間基地受け入れの可否を決めろ、と迫られたという。

 そんな話を、下地議員は真っ先にメディアに得意げに話し、メディアがそれに飛びついて大きく流した。

 下地議員は一体何しに米国にいったのか。まるで脅かされるために行ったようなものだ。

 そう思ってこのニュースを聞いていたら、鳩山首相の反応を知って驚いた。

 そんな話は米国政府から聞いていない、米国政府に説明を求める、その際にあわせて
結論は急がないと米国に伝える、と語ったのだ。

 下地議員のつたない外交が鳩山首相の本心に火をつけたとしたら、怪我の巧妙だ。年内結論を執拗に迫る米国に対し、鳩山首相が反転・攻勢に出たと言う事だ。

 それに対する米国の激しい反発は見られない。

 それどころか、米国主要紙は、日本はアジアの最重要国で、オバマ大統領は(日米同盟という)大局を見失ってはいけない、などと自制を促している。

 普天間問題の越年はこれで決まりだ。第一ラウンドは鳩山首相の勝ちである。

 果たして日米同盟をめぐるせめぎあいの第二ラウンドはどのように進展していくのだろう。

 目が離せない。

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2009年12月13日

 小沢、反小沢で政界再編が起きる予感


 

 今回の習近平・中国国家副主席の天皇会見問題に関する私の解説は有料メルマガで詳しく書いた。

 それは一言で言えば、「1ヶ月ルール」を破ったかどうか、という瑣末な問題ではなく、象徴天皇の果たす政治的役割と、誰がその天皇の行為を決める権限を持っているのか、という根本的な問題であると言う事だ。

 しかしここではその問題を離れ、今回の事件がきっかけで起こるかもしれない政界再編の予感について書く。

 13日の毎日新聞に次のようなくだりがあった。

 「・・・外務省が宮内庁に会見を申し入れたのは、11月26日。外務省幹部によると、宮内庁の困難との返答を受け、翌27日には官邸の了承を得た上で中国側に会見は出来ないと伝えた。この際、官邸から異論はなかったという・・・」

 この記事が正しければ、やはり小沢幹事長の一声で会見が実現したということだ。

 皇室の政治利用かどうかが問題ではない。

 象徴天皇といえども、その言動が政治的意味合いからまったく中立である事はない。

 重要な事は、国民の統合の象徴である天皇の行為を決定する者は誰か、その手続きはどうなっているのか、この点が国民に透明性をもって説明されなければならないのだ。

 その意味で、鳩山首相は国民に対して嘘をついてはいけない。正直であらねばならない。

 それにしても、である。

 13日の各紙が報じるような小沢幹事長の影響力の大きさが事実であれば、早晩大きな内政上の問題となるのではないか。

 今回の件だけではない。ソウルで天皇陛下の訪韓は「結構なこと」と言ってみたり、永住外国人参政権付与法案を通常国会で通過させる、と言ってみたり、まるですべて自分が決めると言わんばかりだ。

 ここまでの高慢、増長を許しておいていいのか、と強く思う者が政治の中で起きてきてもおかしくはない。

 今の政治の中で、誰も小沢幹事長の言動を制止できる者がいないとしたら、それは不健全だ。危険だ。

 そう考える者が、政党を超えて出てきてもおかしくはない。

 良識ある国民の中でそう考える者が出てきてもおかしくはない。

 ひょっとしたら、党派を超えて、小沢派、反小沢派の政界編成が急速に動き出すのではないか。そういう予感がする。

          _

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2009年12月10日

 オバマ大統領の言い訳など聞きたくない

 

 オバマ大統領がノーベル平和賞を受賞したのは10月9日であった。

 その授賞式がとうとう12月10日にやってきた。

 12月9日の東京新聞は、ギブス大統領報道官が7日の記者会見で、「戦時の大統領としてノーベル平和賞を受賞するのか」との報道陣の質問に対し、「その通りだ」と答え、「受賞と増派表明のタイミングについて、大統領が(オスロで)見解を明らかにするだろう」と述べたと報じている。

 要するにオバマ大統領のノーベル平和賞受諾演説は、アフガン増派についての壮大な釈明演説ということだ。

 私のオバマ大統領に対する評価は、12月1日にオバマ大統領がアフガン増派決定を行った時点で完全に失われてしまった。

 12月10日の読売新聞はアフガン駐留米軍のマカリスター司令官が、米議会の公聴会で「武装勢力を劣勢に追いやることができる」と自信を表明したと報じている。

 やがて再びアフガンで多くの無辜の市民が犠牲になる。

 いまさらオバマ大統領の言い訳など聞きたくはない。

        

 今日の「天木直人メルマガ」のテーマは

 「小沢幹事長一行の訪中の正しい評価」

 です。

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2009年12月09日

小沢幹事長は何を考えているのか


 鳩山首相がこれほど窮地に立っているのになぜ小沢幹事長は動かないのか。

 そういう質問を受けることがある。

 まったくわからない。それが正直な答えだ。

 今日の報道を見るとあす10日から143人もの国会議員を引き連れて中国と韓国を
訪問すると報じられている。

 鳩山献金疑惑問題はともかくとして、鳩山政権を揺るがすかくも大きな政策問題を前にして、なぜ小沢幹事長は動こうとしないのか。

 その中で特に私が最大の関心を持つのが小沢幹事長の日米同盟観である。

 小沢幹事長には発売中の月刊誌エル・ネオス12月号の次の言葉をぜひ読んでもらいたい。

 元駐日米国大使館広報文化交流部の翻訳・メディア分析課長ウイリアム・L・ブルックスなる人物が、元木昌彦編集長の質問に次のように答えている。


以下引用

 (彼は今なにを考えていると思いますか)

 小沢一郎さんですか?謎の人物ですね(笑)。私にも本当にわからない面が多い。

 (アメリカとの関係は、もともと良かったんでしょう?)

 前はすごく良かったですね。アメリカ大使館との関係が非常に強かったのです。いろいろな
日米問題を静かに解決したのは、当時、自民党幹事長だった小沢さんでしたから。
 でもその後の彼の発言と行動は一貫していないので、彼が今、アメリカに対して何を考えている
のかは、はっきりわかりません。
 ですから、接触したいのですが、残念ながら彼は幻のようで、つかまりにくい(笑)。

 (今はアメリカ大使館筋とあまりパイプはないのですか)

 もうないですね。以前の彼とのパイプ役の人たちはもうリタイヤして、
政府にいないのですよ。

 (小沢さんは「日本改造計画」の中でも、アメリカとの対等な関係を強調してましたね)

 「対等な関係」は新しい言葉ではないですよ。 それはどんな政治家もそうしたいと考えることです。
でも、実際、日米同盟は対等ではない。日本をアメリカが守る代わりに、日本は基地を提供する・・・
 日本は憲法があるから、アメリカに依存しているのです。もし本当に対等な同盟になりたければ、
憲法を改正しなければできません。
                                                                   引用終わり


 小沢幹事長がこの言葉を聞いたら、私の持論に理解を示すに違いない。

 「対等な日米同盟」をマニフェストに謳っている限り米国と対等にはなれない。

 米国との対等な関係を実現するためには、米国との軍事同盟関係から決別する
ことだ。

 目指すべきは自主、自立した平和外交の確立である。

 軍事協力抜きの日米友好協力関係の構築である。

        _


 

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2009年12月08日

読者の皆様へ


 書き込みのツールの不具合でしばし書き込みができませんのでご了承ください。
                                  天木

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2009年12月08日

読者の皆様へ


 書き込みのトールの不具合で掲載ができない状況が続いていますがもうしばらく我慢ください。

 天木

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2009年12月07日

普天間外交に見る岡田外相と伊波宜野湾市長の力量の差

           
     


 12月5日、岡田克也外相は沖縄を訪れ、普天間基地の移設問題をめぐり、伊波洋一宜野湾市長と会談したという。

 それを報じる記事を読んでつくづく思った。

 ほかの事は知らない。しかし、少なくとも普天間基地移転問題をめぐる対米交渉の進め方に限っていえば二人の力量の差は歴然だ。

 その差は一言で言えば、事実を直視して議論を進めるか、思い込みで空論を繰り返すかの差だ。

 12月4日、東京で行われた日米閣僚級作業部会以来、岡田外相は腰砕けのごとき発言を繰り返すばかりだ。

 このままいくと、普天間基地を移設するという現行計画が白紙に戻りかねない。

 普天間基地飛行場の危険がなくならない。

 状況は厳しく、(米側にとっては)現時点で辺野古沿岸部以外の選択肢はない。

 などなど。

 これらの言説は、実は岡田外相だけのものではない。この国のメディアが一斉に垂れ流している恫喝だ。

 しかし、一体彼らはどこまで米国の安保政策の実態を知っているのか。自ら調べ、学ぼうとしたことがあるのか。

 ひるがえって伊波洋一宜野湾市長は、「危険性除去のために辺野古に(飛行場を)つくるという議論そのものが間違いである」と岡田外相に訴えたという。

 その発言の背景にあるものは、みずから資料を検証して探りあてた米国の安全保障政策の実態である。

 伊波市長の検証結果は、週刊朝日12月11日号「海兵隊は辺野古ではなくグアムへ返せる!」で見事に我々の前に明らかにしてくれている。

 それは一言で言えば、米海軍省グアム統合計画室は普天間の海兵隊をグアムに移転させる計画を作成していた、ということだ。

 それは、これまでの日本政府の説明が米軍の説明と食い違っている事を証明するものだ。

 辺野古にあらたな基地をつくる必要性は根本から崩れることになる。

 伊波市長の次の言葉が象徴的だ。

「情緒がからんだ政治的な思惑とは無関係に、米軍は純粋に戦略的見地からグアム移転を進めている。(米海軍省が普天間の海兵隊をグアムに移転させる計画を作成しているというあらたな証拠を)切り札に、(日本政府は)時間をかけて交渉し直すべきだ」

 岡田外相と伊波市長の話し合いがかみ合うはずはない。

 自らの手で調べることなく、官僚や識者の意見を聞きかじっただけで思いつの発言を繰り返す。米国に恫喝されれば腰砕けになり、沖縄住民に批判されれば意見を撤回する。

 そのような岡田外相が、自らの手で調べた事実に基づいて議論を進める伊波市長との論争に勝てるはずはない。

 今日12月5日の各紙は、岡田外相が嘉手納基地併合案をあきらめて、(辺野古以外の)選択肢はなくなりつつある、などと言いはじめたと報じている。

 鳩山首相の危機云々を言う前に、岡田外相の正念場が来るのではないか。
                 
     

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2009年12月05日

 事務次官職の廃止を言い出した仙石行政刷新大臣の衝撃

 今日12月5日のビッグニュースはこれで決まりだ。

 それは普天間基地でも、献金疑惑でも、景気二番底でもない。

 朝日新聞が一面トップで掲げた、仙石行政刷新相の「事務次官の廃止検討」発言だ。

 さぞかし官僚たちは腰を抜かしてこの記事を読んでいることだろう。「ついに来るべきものが来た」と。

 一般国民はピンと来ないかもしれないが、事務次官職を廃止するということは、文字通り官僚組織を

崩壊させるという事である。それほど大きな意味を持っているのだ。

 なぜか。

 この事を誰よりも強く、誰よりも繰り返し、唱え続けて来た人物がいる。

 それは片山善博元自治官僚、元鳥取県知事である・・・

 この続きは今日の「天木直人のメールマガジン」で書いています。


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2009年12月04日

普天間報道の大嘘

 普天間問題の決着が越年したという。

 この事に関する報道がきょう12月4日の各紙の紙面を一斉に賑わせている。

 それらを丹念に読み込んでみた。

 どうやらマスコミは大きな誤報をする事になりそうだ。

 マスコミが意図的に嘘をついているわけではない。

 そこに書かれている事は、今の段階では決して嘘ではないだろう。

しかしマスコミは結果的に大嘘を突く事になるの。私はそう考えている。

 一つの大嘘は、普天間基地が越年したことで米国が怒りだす、日米関係が危うくなる、
という嘘だ。

 米国は最終的的にはグアム移転を飲むことになる。

 その見返りに、日本はさらなる巨額の財政支援と「テロとの戦い」への協力を約束させられる事になる。

 もう一つの大嘘は、社民党の抵抗が鳩山首相に越年決定を迫った、という大嘘だ。

 今の社民党に連立離脱の覚悟も力もない。

 そして連立解消の決定権は小沢幹事長が握っている。

 それを端的に示す例が、小沢幹事長が推し進める国会法改革案反対をめぐって見せた社民党の腰砕けぶりだ。

 官僚答弁禁止にあれほど反対していた社民党が、小沢幹事長の怒りを見たとたん、震え上がってたちどころに了承に転じた(12月4日各紙)。

 小沢幹事長が社民党に「そんなに反対するなら出て行ってもらっていい」と言うだけで、社民党は黙ってしまうのだ。

 だから普天間基地決着の越年を決めたのは小沢幹事長なのだ。

 小沢幹事長の了解の下に、社民党が国民の前で凄んで見せたパフォーマンスだ。

 小沢幹事長の意向を知った上で、鳩山首相もまた「連立維持を大切にしたい」と、あたかもそれが本当に理由であるかのように国民の前で語ったのだ。

 福島瑞穂にとってみれば、小沢幹事長了承の下で、党首選を直前に控えたパフォーマンスをさせてもらったということだ。

 今後の日本の政治、日米関係はどうなっていくのか。

 三党連立を確かなものにして参院選の臨む小沢・鳩山民主党は再び大勝利する。

 自民党は崩壊し、社民党、国民新党は民主党に吸収される。

 かくて一大国民的政党が出来あがり、その後小沢幹事長悲願の保守二大政党に向けて政界再編が動き出す。

 日本の政治から日米同盟に反対する政党がなくなり(共産党をのぞいて)、憲法9条が残されたまま、その憲法9条を完全に否定する日米軍事同盟が並存する奇妙な日本が定着する。

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2009年12月03日

オバマ大統領のアフガン新戦略には失望させられた

 
 「残念」の一言に尽きる。12月1日にオバマ大統領がアフガン新戦略を発表した事である。

 これで私のオバマ大統領についての最終的な評価が固まった。

 所詮オバマもまたブッシュ前大統領と同様に、戦争国家米国の大統領でしかない、ということだ。

 「米国初の黒人大統領」という事だけで終わってしまう事になる。

 識者の間では当初から指摘されていた。オバマ政権を支えたのはウォール街の金融資本であると。オバマ大統領もまたユダヤロビーの傀儡であると。  

 それでも、私はオバマに期待した。ひょっとして米国の外交をチェンジしてくれるのではないかと。

 今回の発表を見て、そのかすかな期待さえ雲散霧消した。これは最悪だ。

 想像以上の大幅増兵と、2011年7月に撤収開始するという出口戦略。第二のベトナムにはさせないという強い決意。

 それは何を意味するか。

 「テロ」という名の武装抵抗組織の大掃討作戦だ。

 熾烈な攻撃が繰り広げられる。おびただしい民間犠牲者が出る。隣国パキスタンを巻き込んだ泥沼の戦争が始まる。

 それだけではない。本当の敵は、米国、イスラエルのパレスチナ弾圧政策に怒り、その暴虐の犠牲になったパレスチナ人たちの悲しみと、苦しみに同情するアラブ、イスラム、そして世界の「怒り」である。

 テロが頻発する。米国に勝ち目はない。

 今の米国経済にアフガン戦争を激化させる余裕はない。

 そのつけはますます日本に押しつけられる。

 イラク戦争を支持して日本を苦境に追い込んだ小泉元首相の誤りだけで、もう十分だろう。

 アフガン戦争の後にはイランとの戦争が控えている。

 今度こそ、日本は戦争国家米国から決別しなければならない。

 「天木直人のメールマガジン」では以下のテーマで書いています。


 
 核密約を証言した西山、吉野の勇気

 岡田外相は外務省幹部人事を掌握せよ

 鳩山献金問題は深刻な問題である

                         他

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