イラク戦争の検証作業に関する日英両政府の対応の、そのあまりの違い
11月24日の東京新聞のスクープに私は注目した。
スクープと言っても、その出自は22日付の英紙サンデー・テレグラフであるから公開情報を紹介したに過ぎないのだが、ニュースの重要性に着目したという点でのスクープである。
それは英国において24日から始まる「イラク戦争独立調査委員会」の公開証人喚問を前に、サンデー・テレグラフが、極秘の内部調査文書を暴露した、という記事である。
その記事によれば、
イラク開戦を半年以上も前に決断して戦争準備をしていたにもかかわらずブレア首相はそれを国民に否定して嘘をついていたこと、
開戦決意を軍隊にまで知らせなかった為作戦に不都合と犠牲が生じていたこと、
そして何よりも、イラク戦争後の復興策がほとんど作られていなかったこと、
などという唖然とした実態が、その内部文書には明らかにされているという。
今回の検証結果如何ではブレア首相の責任追及に及びかねない発展を見せるかもしれない。
ちなみに先日決定されたEU大統領について、当初ブレア前首相が本命視された事もあったが、イラク戦争の責任問題による反発がそれを阻んだと一部報道された。
イラク戦争の責任問題は、いまでも欧米ではそれほど大きな問題なのである。
04年にバトラー委員会に対してブレア首相を誤りを告発して辞職した英国の独立外交官カーン・ロスは、今年7月の私との対談の中で、この独立調査委員会について、それがすべて公開されればブレア首相に決定的なダメージを与えるだろう、しかしおそらくそこまでの公開はブラウン首相はしないだろうと、私に語っていた。
今はもうすっかりイラク戦争の事やサマワの事など忘れ、アフガンや普天間ばかりを取り上げる日本のメディア。
しかしイラク戦争は終わっていなかった・・・再びイラク戦争の悪夢が逆襲してくる予感がする・・・
この続きは今日の「天木直人のメールマガジン」で書いています。
