どのツラ下げて
この激しい言葉は私の言葉ではない。11月8日の東京新聞「本音のコラム」で、北海道大学教授の
山口二郎氏が、先日訪日したブッシュ前米大統領が始球式の場に出てきた時の事を形容して、不快感を示した言葉である。
このブッシュ前大統領の訪日の不適切さ、場違いさ加減については、私もつとに書いて来た。世界が愛想をつかしたブッシュ前米大統領を招待して始球式や講演をさせる。それをありがたく受け止める。そんな事は日本の恥ではないか。
しかし、私の場合、山口二郎教授のように怒りはしたが、その後、直ちにその怒りは他のところへ移った。
こんな馬鹿な事をメディアはどう書くのか。メディアはどこまでこの馬鹿な事件の背景を我々に教えて
くれるのか。小泉元首相は果たしてどのように対応するのか。そっちの方に関心が移ったのである。
不思議なほどに報道がない。
確かに始球式を行ったという事だけは写真入りで報道はされた。しかしテレビも新聞もそれ以上の事は一切報じていない。
唯一産経新聞だけが11月5日の朝刊で早稲田大学で講演したという記事を載せていたが、それも
大リーグ・テキサスレンジャーズのオーナーを務めた経験を話すだけで政治や外交については一切語ることのない異例な講演だったと書いている。
掲載された写真も、壇上で早稲田のチアガールに囲まれて笑っている、しまらない写真である。
ブッシュ前大統領はかわいそうだ。恥をかかされに来たようなものだ。
招待したのは誰だ。加藤良三プロ野球コミッシナー(前駐米大使)が声をかけたのはそうかも知れない。
しかし彼が招待するはずはない。彼はそんな金はない。
今回のブッシュ訪日には多額の講演料と言う名目の謝金が払われているはずだ。スポンサーは他にいる。
一体ブッシュ前大統領の二日間の日本滞在の内容は何か。始球式や早稲田の講演だけの為にわざわざ日本に来るはずはないだろう。誰に会ってどんな話をしていて帰って行ったのか。
私の勝手な推測はこうだ。
今度のブッシュ大統領の訪日は政権交代前に招待され、合意されていたものに違いない。
政権交代交替が起きていなければ、小泉元首相ももっと前面に出てお祭り騒ぎをするつもりだったの
かも知れない。
ところが日本もチェンジした。とても騒ぐどころではない。さりとて中止するわけにもいかない。
この際はむしろメディアに騒がれないようにして静かに帰ってもらおう、そういう事ではないのか。
資金源は例の奥田碩氏が音頭をとって経団連企業の寄付から作った小泉元首相のためのシンクタンクではないのか。
そういう裏話を報じる情報さえ出てこない事が不思議だ。
日刊ゲンダイやゴシップ雑誌がそれを教えてくれる事を私は期待している。
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