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2009年10月22日

 斎藤次郎氏の日本郵政社長には驚いた


  
  なんという人事だろう。

  こともあろうに日本郵政社長に元大蔵省事務次官の斎藤次郎氏が就くという。

  いかなる理由づけがなされようとも、この人事はあきらかに脱官僚支配の流れに逆行するものだ。

  しかし、私が驚いたのは、その人事そのもの、だけではない。

  もっと驚いたのは、鳩山首相が、この人事は亀井静香氏の要請であったことをあっさり認めた事だ。

  認めた上で、これはおかしいと思った、と自らの考えを述べた事だ。

  そしてその上で、亀井静香氏の言葉をオウム返しして、民間人になって14年たち、もはや天下りではない、と自らを偽った事だ。

  鳩山首相は恐らく人がいいのだろう。正直なのだろう。

  しかしここまで指導力がないことをあっさり認めるようでは失望させられる。

  これまでの発言が一切信用できなくなる。

  今の民主党を見ていると、やろうとしている事は自民党政権よりもはるかに好ましいが、なにしろ

まとまりがない。船頭多くして船山に登るのたとえ通りの危うさがある。

  それを克服するのが鳩山首相の指導力である。

  しかし今度の人事をめぐる一連の発言で、、想定されていたとはいえ、鳩山首相の指導力の欠如が白日の下にさらされた。

 これでは普天間基地問題の結末は目に見えている。対米従属からの脱却は無理だ。

 鳩山民主党政権の多難は容易に想定される。

 問題は鳩山民主党に代わる政党が、もはや今の日本になくなってしまった事だ。

 鳩山政権がどんなもたつきを繰り返しても、国民はその鳩山政権と付き合っていくしかない。

 それこそが国民の最大の不幸である。

 それにしてもメディアが報じる斎藤氏の評価は、この国が官僚に如何に弱いかを物語っている。

 細川政権に交代した時、小沢一郎に近づいた斎藤氏を自民党は敵視し、社会党と組んで
政権復帰した時に、冷遇したという。

 これがメディアが決まって流す斎藤評だ。

 とんでもない。東京金融先物取引所理事長などといういかがわしい機構に天下って優雅な生活を続けてきたのだ。

 そのポストが、「大物次官」としての天下り先としては「格下」だから冷遇された、という。

 なんと国民から遊離した記事か。

 このような官僚の権化のような人物を日本郵政社長に就ける事を、鳩山首相は、もはや民間人ではない、だから天下りではない、という。

 これではこの国は官僚優遇社会から脱却することはできない。

 メディアがこんな甘い記事を書いているようでは、官僚とメディアの親和関係は終わらない。


 今日の「天木直人のメルマガ」は他にも次のテーマで書いています。

 「日本は米国のご機嫌取りを韓国と競い合う必要はまったくない」

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