今回の総選挙では政権交代より重要な事がある
いよいよ今日8月18日、第45回総選挙が公示された。
報道はこぞって政権交代をかけた選択選挙だとはやしたてている。
その事に異論はない。
今度の選挙は、はじめて国民の一票で自民党永久政権を権力の座から引きずり下ろすことができるかどうかの選挙である。
日本の戦後史を少しでも知る者であれば、これがどれほど画期的な事かわかるだろう。
国民の一票で権力者をすげ替える。これは大げさに言えば日本が初めて経験する民主革命と呼べるほどだ。
しかし今度の総選挙では、政権交代よりももっと革命的な事が我々の投じる一票で起きるかもしれないのだ。
それが衆院選挙の時に同時に行われる最高裁判所判事の国民審査である。
今回の国民審査では憲法成立以来はじめて最高裁判事が信任拒否されるかもしれない。
最高裁判事の任命人事は国民の手の届かないところで、政府と司法官僚によって決められてきた。
そうして決められたこの国の最高裁判事は、この国の司法をほしいままにし、国民生活に多大な影響を与えてきた。
その最高裁判事の任免権限は、憲法によって最終的には国民の手にゆだねられてきたというのに、これまで国民はただの一度もそれを活用してこなかった。
それは無理もない。
一つには自分の一票でどうなるものでもないというあきらめがあった。
もう一つは最高裁判事についての情報不足があった。
どういう人物かろくに知らないで、どうして最高裁判事を審査できるのかという自信のなさが、我々を消極的な信任投票に向かわせていた。
ところが今回の国民審査に限ってはこの二つが見事にクリアされた。
たとえば外務省から天下りした元外務事務次官の竹内行夫判事である。
彼は外務事務次官の当時、米国のイラク攻撃を支持し、自衛隊をイラク派遣に派遣した責任者だ。
その自衛隊のイラク派遣を名古屋高裁は昨年4月違憲であると断じた。
憲法を破った人物が「法の番人」となるなどということが認められていいはずがない。
もう一人、最高裁長官である竹崎博允判事である。
かれは昨年11月、あの裁判員制度を成功させるために最高裁長官に抜擢されたと報じられた司法官僚だ。
すでに裁判員制度の開始で明らかになったように、裁判員制度は国民の意思を無視した平時の徴兵制ともいうべき悪しき制度である。
早晩廃止されなければならない制度である。
その制度をつくった張本人の一人であり、その制度を強引に定着させようとする人物を、最高裁長官にとどめておいていいのか。
イラク戦争に反対した国民や、裁判員制度に反対する国民にとって、これほどわかりやすい判断基準はない。
しかもそれらに反対する国民はどんどんと増えつつある。この二人に不信任の一票を投じようと呼び掛ける運動が全国で広がりつつある。
ひょっとしてあなたの一票が彼らの否認を決定づけることになるかも知れないのだ。
これほど意味のある一票はない。これほど直接的に自らの一票が結果に結びつくことはない。
今度の総選挙で、どの政党、どの候補者へ一票を投じるよりも、はるかに重要な事がある、と私が強調する理由がそこにある。
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