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2009年06月22日

 やがて火をふくアスベスト問題

 私がアスベスト問題に関心を持ったのは、2005年に世の中を揺さぶったあの耐震強度偽装事件の関係者が私に語った次の言葉がきっかけであった。

 「当時の国交省の最大の関心事は、アスベストが使用されている建造物から如何にしてアスベストを安全に除去するかという問題であった。それが、突如として暴露された耐震強度偽装問題の対応で、それどころではなくなり、アスベスト問題が置き去りにされてしまった」

 読者におかれては振り返っていただきたい。耐震強度偽装問題は、当初政府は耐震構造に疑問のあるマンションを強制的に壊して対応しようとした。
 しかし、その後耐震偽装の疑惑がある建物のあまりの多さと、住民らの経済的負担の大きさから、突如として耐震補強の改修工事で済ますことでうやむやにされてしまった。 以来国が予算を講じ、学校や公共建築物の改修がどんどん進められている。

 元官僚である私の直感では、この改修工事にかこつけてアスベストの除去作業が国民の知らないうちに猛スピードで行なわれているのではないかと思う。

 しかし、そんなごまかしで、全国に何百万とあるアスベスト含有建築物からのアスベスト除去ができるのだろうか。アスベストが空気中に飛び散ればそれを吸った者は肺がんになるという危険物だ。政府は国民に説明責任があるのではないか。

 そう思っていたら、驚愕的な情報が私のもとに寄せられた。来年(2010年)4月1日から固定資産の評価にアスベスト含有を債務として計上することが義務付けられるというのだ。そしてその不動産の所有者はそれを自己負担で除去する事を義務づけられるというのだ。

 これらは既に立法化されているという。これほど大きな会計基準の変更にもかかわらずまったく報道されていないとはどういう事だろうか。

 アスベスト除去を国民の負担と責任で行なえという責任転嫁だ。

 それよりもなによりも、アスベスト含有の不動産を有している資産家は、資産家どころか不良資産の保有者となる。経費負担に耐えかねて不動産を放出する事になる。

 それを「待ってました」とばかり買いあさろうと、大手企業や外資がほくそえんでいるとすればどうか。

 なんだか、とてつもない事が起きているような気がする。来年4月から世の中は騒然とする事になる予感がする。

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2009年06月16日

異様な局面に突入した政局とその見どころ

 
 
 この前のブログで私は政局がおもしろくなってきた、と書いた。どうやら政局は、おもしろさを通り越して異様な局面に突入してきたようだ。

 我われが目の前で目撃するものは、本物の権力移行が行なわれようとしている時に見られる、
どす黒い、血なまぐさい、不健全な政治の風景である。

 メディアは決してそのような角度から報じない。麻生首相の支持率低下、解散・総選挙の時期、政権交代必至、などというありきたりの報道ばかりだ。

 しかし我々は今、単なる政権交代にとどまらない戦後政治の大転換を目撃している。

 そのような大袈裟な物言いした上で、これからの政局についていくつかの見どころを私なりに述べてみたい。

 何と言っても衝撃的なのは鳩山前総務大臣の暴露発言だ。麻生首相が西川日本郵政社長の後任人事を考えていた事を国民の前で明らかにしたことだ。

 後ろから切り捨てられた鳩山氏が、倒れ際に一太刀を上段から浴びせたような、尋常ならざる暴露発言である。

 およそ暴露発言は人を傷つけ、自らも傷つける因果なものである。しかしこの暴露発言は仁義無き暴露発言だ。通常の人間ではできない事だ。

 鳩山邦夫は命を懸けているといった。普通の人間ならとっくに命が無いほどの暴露発言を、鳩山邦夫が命がけだと言ったのだ。その意味に我々は思いを馳せなければならない。

 鳩山邦夫の尋常ならざる発言で麻生首相は追い込まれた。しかし本当に追い込まれたのは小泉
元首相である。
 なぜメディアは小泉元首相にマイクを向けようとしないのか。小泉元首相が無理なら竹中とか中川とか武部に、なぜメディアはマイクを向けないのか。

 麻生首相は自らの意思に反して、そして盟友を切り捨ててまで、西川留任の圧力に屈しなければならなかったのか。 なぜ小泉元首相はそこまで西川社長の続投にこだわるのか。この事こそ国民の前で明らかにされなければならない事なのだ。

 野党は小泉元首相や竹中氏ほか関係者を国会に参考人招致して追及しないと嘘だ。メディアは調査報道をしなければ嘘だ。

 もう一つの異様さは、突如表面化した村木厚労省局長の逮捕である。報道はこの女性官僚の犯罪容疑ばかりを書き立てる。そしてその背後にある民主党政治家の口利き疑惑をほのめかす。これは異常だ。明らかにある配慮が働いている。

 郵便料金割引制度の不正悪用問題の本質は、単に「凛の会」(現白山会)による不正にとどまらず、米国外資企業や朝日新聞広告子会社などを含め多くの企業が構造的に手を染めていたと指摘されていることだ。
 
 検察はそれをつかんでいるに違いない。その事実こそ国民の目にさらされるべきだ闇なのだ。メディア
こそこの事を調べ上げ、国民に知らせるべきなのだ。

 更なる問題点は、「凛の会」の73歳の元会長なる者が、長年にわたって永田町を渡り歩いてきた政界ブローカーであると言われている事だ。つまり郵政不正事件の裏にあるものは厚生官僚の虚偽有印公文書作成などという矮小化されたものでは決してない。

 長年にわたって行なわれてきた構造的な政官財の一大疑獄事件を疑わせるに十分な事件である。

 そして西川日本郵政社長だ。住友銀行出身のこの70歳の「最後のバンカー」は、様々な金融犯罪の闇をくぐりぬけて今日ある人物である。多くの犠牲者の悲鳴と怨嗟と死を目の当たりにして今のポストに就いた西川社長は、もはや自分の一存では日本郵政社長を辞められない事を知っている。ニヒルで冷徹な表情がその事を物語っている。

 ある意味で村上氏も西川氏も、米国金融資本や日本の権力犯罪の被害者かもしれない。本当の悪は米国金融資本に日本と国民生活を売り渡した連中だ。その連中が政権交代を阻止しようと必死になっているという事だ。

 米国金融資本が日本を支配しようとしている現実を、皆が知らなければならない。日本の権力犯罪の実態が国民の前に明らかにされなければならない。

 そうでなければ政権交代は起こらない。政権交代が起こっても、何も変わらない。
         

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