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2009年06月01日

沖縄密約はあったと証言しはじめた外務事務次官OBたち

 

 共同通信が外務事務次官経験者4人にインタビューして、それら元外務事務次官経験者らが口をそろえて沖縄密約の存在を証言した事実をメディア各社に配信した。

 これは大スクープである。

 そのスクープによれば、次官経験者たちは、核兵器を積んだ米軍の艦船や航空機の日本立ち寄りを認める密約文書の存在をはっきり認めている。この目で見たと言っている。

 次官経験者たちは、密約の存在は歴代次官の引継ぎ事項であったと、はっきり認めている。

 次官経験者たちは、その密約の存在を首相や外相に知らせる際に、人を見て選別していた事と言っている。つまり信用できる政治家、秘密を洩らさないような政治家にだけ教えていたのだ。国家機密の取り扱いを、大臣ではなく役人が決めていたのだ。

 この大スクープが配信されたというのに大手新聞でこれを報じたのは東京新聞だけであった。読売も
朝日も、ただの一行も報じていない。ぜいぜい地方紙のいくつかが報じている程度だ。

 もし今後も大手新聞やテレビがこのニュースを報道しないとなると、明らかな黙殺である。国民の知る権利をまったく無視した、メディアの堕落である。

 しかし無理もない。今回の4人の外務事務次官たちの証言は、政府・外務省にとってそれほど衝撃的なものなのである。

  国会は解散引き伸ばしのために延長された。だから延長国会なんてはじめからまともな審議など与党も野党も念頭にない。あるのは政局に明け暮れる政治家の姿だ。

  暇がふんだんにあるのだから野党はこのスクープを追及すべきだ。この問題をきっかけに麻生自公政権を揺さぶって、政権交代をより確実にすべきだ。

 ここまで明らかになっても、政府・外務省は沖縄密約を否定し続けるだろう。なぜならば沖縄密約は核持込みに限らないからだ。

 それどころか日米間の密約は沖縄密約に限らない。日米関係史そのものが密約の歴史でもある。

 5月29日号の週刊金曜日は、井原勝介前岩国市長が、愛宕山地域開発の裏には開発跡地に米軍住宅を建設することと民間空港を取引する密約の有無があったのではないかと、岩国市に情報公開を求めている事を書いている。

 これに対し福田市長は全面非公開を決定したと書いている。嘘がばれるからだ。前回の市長選挙の正統性が揺らぐからだ。

 岩国問題に限らない。およそ戦後の日米関係は密約の連続で出来ているといっても過言ではない。一つでも密約の存在を認めれば、それが蟻の一穴となって巨大な虚構が崩れ落ちる、日米同盟の虚が国民にばれることになる。

 外務省は崩壊しつつあるのではないか。いままでならば決して想像できなかった事が起こり始めている。

 いくら匿名とはいえ、いくらOBになったからといえ、歴代の4人の外務事務次官がここ
まで正直にインタビューに答えるようになったのだ。

 揺らぐ事がなかった既成秩序が揺らぎはじめている。時代が変わるという事はこういう事かもしれない。変革が起きる時は一気に進むのかもしれない。

 

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2009年05月30日

 党首討論こそ政権交代を確実にする王道だ。


 
 鳩山民主党代表に伝えたい。党首討論こそ政権交代を確実に手に入れる最善の方法であると。

 5月27日の党首討論は誰が見ても鳩山民主党代表の勝利だった。それにもかかわらず、メディアは判で押したようなおきまりのコメントを流してごまかした。

 どっちもどっちだ、議論が深まらない、政策論に踏み込めなかった、など、など

 とんでもない嘘だ。

 議論が深まらなかったのは麻生首相がまともな答えが出来なかったからだ。補正予算のでたらめをあそこまで具体的に指摘した鳩山民主党代表の質問は、政策論そのものであった。メディアはどこを見ていたのか。何を聞いていたのか。

 各紙の評価は意図的につくられたものである。鳩山代表を評価する意見と麻生首相を評価する意見をバランスよくとりあげ、あたかも党首討論に勝者はいなかったと装っている。

 笑ってしまったのは5月28日の読売新聞紙上で漫画家の弘兼憲史が麻生首相80点、鳩山代表20点とやっていたことだ。大人の麻生首相に向かって子供の鳩山が手をブンブン振り回して空振りしていたからだ、と。

 いくらやらせでももう少しうまく採点しろよ。もう少し気の利いたコメントをしろよ。

 どの報道局がいち早く党首討論の結果についての世論調査を発表するか、私は注意してみていた。

 案の定どのメディアも世論調査の結果を発表しなかった。それを見て確信した。やはり麻生は負けていたのだ。

 点数で優劣が決まれば、それはそのまま政権交代に直結する。だから党首討論の結果に関する世論調査が一切報道されないのだ。どっちもどちだという嘘の評価を流して蓋をしたのだ。

 鳩山民主党代表は毎週でも党首討論を持ちかけるべきだ。麻生首相は断る事は出来ない。

 国会会期が2ヶ月も延長された。しかしする事はない。関連法案の成立の為だ、などといっているが、野党の反対があっても三分の二の多数決で関連法案を成立させると言っているのだから、国会延長など無意味だ。

 2ヶ月間毎週党首討論ができるはずだ。これをしない理由はどこにもない。国民もそれを期待している。

 権力にあぐらを書いて官僚に政策を丸投げしてきた自民党政治家に、一対一のガチンコ討論で勝ち目はない。

 麻生首相はいくら官僚と勉強会を重ねても、付け焼刃では頭に入るはずはない。

 一方の鳩山代表は野党の政治家だ。自分の言葉で政策を語る他はない。討論で負けるはずはない。

 党首討論を重ねるたびに麻生首相との違いが国民の目の前に明らかになる。

 こんどこそどっちもどっちだ、と言って誤魔化す事はできない。

 党首討論を重ねていくうちにどんな馬鹿な国民でも優劣は分かるようになる。そしてそれはそのまま総選挙の結果に結びつく。

 鳩山民主党代表は党首討論に挑むべきだ。それこそが政権交代への最短で最強の方策だ。政権取りの王道である。

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2009年05月26日

 北朝鮮の核問題をめぐる日本外交は、日本の対米外交にほかならない


 
 北朝鮮の核問題をめぐる日本外交は、日本の対米外交にほかならない


  北朝鮮の核実験について日本は大騒ぎだ。これからも毎日のようにこのニュースが繰り広げられる事だろう。専門家がメディアの前で好き勝手な事をしゃべる事だろう。

  それもいいだろう。確かに日本の安全保障にとって重要な事だ。北朝鮮の態度は許しがたい。

  日本は一体何をすればいいのか。

  北朝鮮を批判するのもいい。北朝鮮への制裁強化もいい。国連安保理決議で強いメッセージを出す事もいい。北朝鮮に核兵器開発をあきらめさせる事ができるのなら、どんな対応も歓迎だ。   

  しかしそんなことでは北朝鮮は核開発をあきらめない。北朝鮮の核問題を解決することは出来ない。

  北朝鮮の核開発をめぐる外交は、つまるところ対米外交なのである。

  それは、一つには北朝鮮が相手にしているのは、もっぱら米国であるからだ。

  すなわち北朝鮮は米国に対し、北朝鮮を核保有国として認めろ、北朝鮮への敵視政策をやめろ、国交正常化を実現しろ、そう要求しているのだ。

  それはまた米国の脅威に対する北朝鮮の不安の裏返しでもある。北朝鮮の体制を認め、攻撃しない事を保障しろ、といっているのだ。

  このような北朝鮮に対し、効果的な対応が出来る国は米国しかない。北朝鮮の核を容認するのも放棄させるのも、すべては米国の意思で決まる。

  北朝鮮の核保有を認めるかわりに、北朝鮮にその凍結、無力化を約束させる、そういう方針を米国が選べば、米朝の話し合いは動き出す。

  それとは正反対に、もはや北朝鮮を相手にしないと米国が考え、これ以上北朝鮮が核保有の動きを進めるなら、イラクで行なったと同様に、金正日総書記の排除や対北朝鮮攻撃を行なう、と米国が決めると、北朝鮮の核問題はすぐに解決する。多くの犠牲者と引き換えに。米国ならそれもやりかねない。

  日本が重視している国連安保理決議なども、つまるところは米国がそのいずれを選ぶかによってその態様、内容が決まる。

  たとえどのように強い表現で北朝鮮を非難しようとも、効果のない国連安保理決議は北朝鮮に何の影響も及ぼさない。

  他方、北朝鮮に打撃を与えるような実効性のある制裁決議が採択されるのなら、それは北朝鮮への武力行使をも視野に入れた重大な決断を意味することになる。

  問題はオバマ大統領の米国が、いまだ北朝鮮に対する政策において意思統一がない事だ。

  そんな中で日本が行なうべき事は、日本の国益にとって何が最善かを見極めた上で、その実現に沿って米国の決定を促す、そういう外交努力を行なうことである。

  日本にとっての国益とはなにか。それはオバマ政権が北朝鮮を攻撃を選ばない事だ。北朝鮮の核凍結に向けて米国が北朝鮮と話し合いを始めることだ。それしかない。

  しゃらくさい、とか、悔しいとか、なめられてはいけない、などという理由によって、北朝鮮との関係を硬化させる事は決して国益にそったものではない。

  そうである以上、それをオバマの米国に伝え、オバマの米国が北朝鮮と話し合うよう働きかける事だ。  

  問題は今の日米関係がそのような関係になっていない事である。日朝関係があまりにも停滞してしまったことである。

  「北朝鮮のミサイルや核を巡って、米軍から事前になんの情報もなかったことは初めてだ」と、自衛隊幹部は驚きを隠せない、という(5月16日読売)。

  藪中三十二外務事務次官は25日の記者会見で「(今までの)日本外交が機能しなかったという面が結果としてあるかもしれない」と述べ、日本の北朝鮮戦略が機能していない現実を認めた、という(25日毎日新聞)。

  日本外交はこの機会に再出発するほかはない。


 
 

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