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2009年01月21日

 マハティール前マレーシア首相のオバマ大統領あて公開書簡

 
 マレーシアの前首相がオバマ次期大統領に宛てた1月15日付けの
公開書簡と思われるものが私のところにインターネットで寄せられてきた。

 日本国民に読んで欲しいから紹介してほしいというメッセージに違いないと
思ってこのブログで書く。

 本物かどうかわからない。しかしいかにもマハティール前首相の書きそうな手紙である。

 たとえ偽物であってもよく出来ている。

 私は1990年から3年間、マレーシアの日本大使館で公使を
務めた。その時の首相がマハテールであった。身近に接した
マハテール首相は、その当時から欧米を相手に正論を吐き続けた
世界の指導者の一人であった。

 国連を無視してイラク攻撃をした米国に非難の一つも言わずに
国連事務総長のポストにしがみ続けたアナン事務総長に対し、
なぜ辞表を叩きつけなかったのだ、と直言した政治家だ。

 1997年のアジア通貨危機の時、ソロスのヘッジファンドを
「ならずもの」と批判した指導者だ。

 そのマハテールが、世界中が注目し、期待しているオバマ次期大統領
に 万感の思いを込めて宛てた書簡であると思いたい。

 私の仮訳で紹介したい。マハテールの心意気が伝わるように
訳してみた。このような書簡を書ける政治家は日本には出てこない
ものだろうかと思いながら訳してみた。

 オバマ大統領の就任式のニュースで世界は一色だ。私もそれを歓迎する。オバマに期待する。

 その就任スピーチに水をさすつもりはない。彼は未曾有の困難を前にして団結して立ち向かうという。

 しかし誰が米国を困難に陥れたのか。世界を危機に巻き込ませたのか。

 その事に一切触れる事のない演説は私の心に響かない。

 このマハテール前首相の公開書簡なるもののほうがはるかによく出来ている。


 マハテール前マレーシア首相発オバマ次期米国大統領あて公開書簡
                         1月15日
  親愛なる大統領閣下

 私はマレーシア人ですから、先の大統領選挙ではあなたに投票
できませんでした。

 しかし私は自分自身をあなたの有権者であると思っています。
なぜならばあなたの言動は私や私の国に多大の影響を与えるからです。

 私はあなたの変革の約束を歓迎します。あなたの国である米国は
間違いなく変革を必要としています。

 それは米国と米国人がいまや世界でもっとも嫌われるようになった
からです。

 欧州人たちでさえあなたたちの傲慢さを嫌っています。

 しかしあなたたちは、かつてはまぎれもなく世界から称賛され、
好かれていました。
 多くの国々を植民地支配と隷従から解放した
からです。

 人びとは新年を迎えて決意を新たにする事を慣例としています。
 あなたも既に多くの立派な決意をされたことでしょう。

 もしお許しをいただけるならば、変革を求めてなされたあなたの
多くの決意の中に、次の項目を付け加えるように提案させて
いただきたいと思います。

1. 人々を殺す事を止めなさい。米国は目的を達成するために
人々を殺す事があまりにも好きです。
   あなたはそれを戦争と呼ぶ。
   しかし今日の戦争は職業軍人同士が互いに戦い、殺し合うものでは
ありません。それは、おびただしい数の無辜の市民を殺すことです。

   そんな事をしていては世界が荒廃してしまいます。

2. 米国の資金と武力でイスラエルによる殺戮を無条件で支持
する事を止めなさい。ガザの人々を殺している戦闘機や爆弾は
米国から供給されたものです。

3. 手向かう事ができないような国々に対して制裁を課す事は
止めなさい。イラクでは米国の制裁で50万人もの子供たちが薬
や食糧の不足で死んでいきました。多くの子供たちが不倶者
として生まれてきました。

  そのような残虐さとひきかえに、あなたたちが手にしたものは
一体何だったのでしょう。

 犠牲者や良識ある人たちの憎しみでしかなかったのです。

4. より大量の人々を、より効率的に殺せるような新しい兵器を
発明しないように科学者や研究者に命じなさい。

5. 軍需産業にこれ以上の武器をつくらないよう命じなさい。
   世界に武器を販売する事を止めなさい。
   あなたたちが手にする資金は血にまみれています。それは
キリスト教の教えに反します。

6. 世界の国々を民主化しようとする事を止めなさい。
   民主主義は米国ではうまく機能するかも知れません。しかし
他の国々でも同じように機能するとは限りません。

  民主主義でないからと言って彼らを殺してはいけません。民主化の
名の下に、米国は自らが転覆しようとする独裁政府よりも多くの人々を
殺してきました。しかもあなたの国が他国を民主化することなどは
所詮できないのです。

7. 金融機関という名の賭博を廃止しなさい。ヘッジファンドや
デリバティブや為替取引を止めなさい。銀行が、膨大な実体のない
融資を行う事を、禁止しなさい。
   銀行を制御し、監視しなさい。制度を悪用して利益を手にした
悪者を刑務所に入れなさい。

8. 京都議定書やその他の環境問題についての国際合意に署名しなさい。

9. 国際連合に敬意を払いなさい。

  私は、あなたが検討し、実施に移すべき「変革の決意」について、
他にもたくさん提案を持っています。

  しかしあなたは2009年中に達成すべき多くの決意を、既に固められて
いることでしょうから、これ以上申しあげません。

  もし、あなたが、私が提案した事のほんの一つか二つを実現する
ことができるなら、あなたは偉大な指導者として世界に末永く記憶されるでしょう。

  そしてその時は、米国は再び世界に尊敬される国になっている
ことでしょう。

  世界中の米国大使館から、高い防御塀や鉄条網がとり除かれる事でしょう。

  新年が素晴らしい年でありますよう、そしてあなたが偉大な大統領
になられんことを、祈念します。

                            敬具
                      マハティール モハマッド


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2009年01月21日

 政治がおもしろくなってきた。消費税解散があるかもしれない。

  政局が面白くなってきた。ひょっとして消費税問題で突然のハプニング解散があるのかもしれない、そう思えてきた。

 発売中の週刊朝日1月30日号で田原総一郎氏が、自らの連載である「田原総一郎のギロン堂、そこが聞きたい!」で消費税問題にふれ、「麻生首相はわざわざ国会を混乱させて、自爆を図ろうとしているのだろうか」とその記事を締めくくっている。

 彼が言ったり書いたりしているもので共鳴するものはほとんどないが、この点に関しては、実は私もそう思うのだ。

  ここまでメディアに叩かれ、ここまで支持率を落し、それでも麻生首相は平然としているように見える。実際のところ彼は開き直っていると思う。引き摺り下ろされるような形で辞めることは絶対にない。

 しかしその一方で、9月まで政権を維持できるか、という問題はある。どのような政策を講じようとも、当面の日本の状況はこれからもっと深刻になるだろう。支持率を上げられる政策が打てるはずはない。

 そうであるとすれば、残された麻生首相の取りうる「名誉ある」選択は、自分の手で解散・総選挙をする事である。総裁を変えて総選挙するなどということを、麻生首相は100%認めない。

 消費税増税を掲げて選挙をすればもちろん選挙に負ける。しかし何をやっても、いつやっても、負けるのだ。そうである以上、負ける理由を消費税にすればいいのだ。

 消費税増税を公約して選挙に勝った総理はいない。それを敢えて公約に掲げて選挙した、という事は、たとえ負けても歴史に名が残る。

 それだけではない。消費税引き上げは、実は自民党、民主党を超える大多数の議員のコンセンサスである。それどころか、朝日、読売、日経など、すべてのメディアまで消費税やむなしと言っている。だとすれば、それを掲げて選挙をすることは王道なのだ。

 小泉とか中川とか武部などが反対しているのは政策論ではない。選挙に負けるからやめとけと言っているだけだ。今引き揚げると景気にマイナスだという理由は一見もっともに聞こえるが、それも口実だ。選挙の前に増税を言うなということだけである。そんな連中の消費税反対などは、一蹴してしまえばいいのだ。

 断っておくが、私はあらゆる増税に反対という立場である。無駄遣いを減らしたあとでなら税金を上げるのは止むを得ない、という考えさえも、私は認めない。

 決められた予算をどう配分するかが政治である。予算が足らなければ5兆円の防衛予算を他に振り返る、1兆円の援助予算を凍結する、公務員採用を凍結する、いくらでもやり方はある。

 そのような政治決断をすることなく、足らなければ増税するというのでは政治家などいらない。そんな政策は誰がやっても出来るのである。それをやってきたからここまで財政赤字になったのだ。

 脱線したが、私は麻生首相に是非とも消費税解散に打って出てもらいたい。

 もし今度の消費税問題において麻生首相が指導力を発揮できなければ、それこそ間違いなく麻生政権は死に体政権になる。麻生首相はここらでそろそろ決断すべきだ。

 もし麻生首相の目にこのブログがとまったなら、彼はそうするに違いない。そうして歴史に残る首相をめざしたらどうか。

 郵政解散に命をかけるなどと言って解散・総選挙をした愚かな首相よりははるかにましだ。


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2009年01月20日

 「世に倦む日日」のブロガーにエールを送る

 皆さんは「世に倦む日々」というブログを知っているか。読んでいるか。

 これから書くメッセージは、「世に倦む日日」のブロガーに対する私からの応援メッセージである。

 このブログの作者を私は勿論知らない。知らないけれど、このブログで発信される作者のメッセージは私のそれと最も近いと思っている。私が愛読する数少ない良質のブログである。

 その作者が、私と時を同じくして有料配信を始めた。私が有料メルマガを始めた事を知って決心したという。

 最近のメディアはつまらなくなったと言われている。保守化、体制化して、ジャーナリズムの批判精神を忘れたと言われている。

 そんなメディアには負けない発信をしてみせる、そう大見得を切って有料に踏み切り、自らの発信の質をさらに高める覚悟をしたのに違いない。

 そしてそれはまさしく私が有料メールマガジンを始めた動機でもある。

 私にとってよきライバルであり、同志である。競い合ってお互いに購読者を増やそうではないか。

 購読者が広がって行った時、新しい時代が来る。

 その時は、ともに協力し、そしてさらにあらたな同志を見つけ、今までにない新しいメディアを打ちたてよう。誰からも縛られることなく、正義と真実を伝え続ける事によって、本物の世論の形成をめざそう。

 その日が来る事を願って、「世に倦む日日」のブロガーの健闘を願っている。大きな声でエールを送らせてもらう。


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2009年01月20日

 ブッシュと小泉の仲(最終回)

 読者から多くの情報が寄せられた。その結果ブッシュと小泉の仲が偽者だった事がわかった。

 1月13日、ブッシュ大統領はハワード前豪州首相のほか、ブレア前英首相、ウリベコロンビア大統領に大統領自由勲章という、文民に与えられる最高の勲章を与えている。

 その理由は、「テロとの戦い」、民主化、人権擁護などでブッシュ政権に最大の貢献をしたからであるという。

 日本国民よ。この事実を、目を開いてよく見よ。そこにわれらが小泉元首相はいなかったのだ。小泉元首相はブッシュ大統領に相手にあれていなかったのだ。

 その嘘がばれて小泉元首相が恥をかいたことなどどうでもいい。これは日本国民に対する侮辱ではないのか。

 世界中の新聞が報じているこの事実を日本のメディアが一切無視している。

 あたかも触れてはいけないないかのように。

 情報提供をくれたブログの読者に感謝する。我々だけでも十分に既存のメディア以上のメディアをつくることができるのだ。

 この事について私の思いをメールマガジンで書いて見る。

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2009年01月20日

中谷巌と竹中平蔵

 1月19日の新聞に、奇しくも、新自由主義を賞賛し、構造改革の旗振り役をつとめた二人の経済学者の記事が載っていた。

一つは東京新聞「こちら特報部」に見られる中谷巌一橋大学名誉教授のざんげであり、もう一つは産経新聞「ポリシー・ウオッチ」に見られる竹中平蔵慶応義塾大学教授の「かんぽの宿」オリックス売却に関する弁護である。

 私は昨年12月19日のブログで、中谷巌教授が週刊現代(12月27日号)誌上で、米国型新自由主義を導入した自らの誤りを認めた事を、驚きをもって書いた。ついに体制内部から反省の声が聞こえてきた、と。

 その後中谷氏はその後も様々なところで同様の自己総括をしている。1月19日の東京新聞の記事もその繰り返しである。

 「若い私は、米社会の豊かさに圧倒され、ハーバード大学で学んだ米国流経済学こそが正しいと、『米国かぶれ』になって帰国した。規制をなくし、市場が機能すれば、豊かで幸福な社会が実現するという『新自由主義』を信じ込んだ・・・しかし、構造改革路線、ひいてはグローバル資本主義(米国型金融資本主義)はやがて、巨大な金融危機、貧困の増大、医療の疲弊、地球環境破壊などをもたらしはじめた・・・最近の日本社会の疲弊振りを見るにつけ、米国流の『小さな政府』を掲げる構造改革路線では、日本人は幸せになれないと思うようになった・・・誰のための改革かという視点を欠いてはならない・・・小さな政府でさえあればいいというのは何か違う・・・」

 何度も、何度も、このようなざんげを聞かされては、はじめて知ったときの驚きは消え失せて、「またか」という思いがする。

 しかし、政策の導入に一役かった体制側の学者が、ここまで率直に自らの誤りを国民の前で認める勇気を私は高く評価する。学者としての誠意を感じる。

 これと対照的なのが竹中平蔵教授だ。担当大臣として鉦を叩き、旗を振って導入した「構造改革」がここまで日本の社会を破壊し、国民を苦しめている。

 それにもかかわらず、厚顔にもメディアに露出し、「日本経済がダメになったのは構造改革が不十分だったからだ」などと繰り返す。

 1月19日の産経新聞の寄稿文に至っては、新自由主義導入の朋友であるオリックスの宮内義彦氏を擁護し、「かんぽの宿」をオリックスに売却することに鳩山総務大臣が反対した事を「言いがかりだ」とまで言う。

 竹中氏がその寄稿文で述べている理由はいつもの手口だ。論点のすり替えであり、一面的な独断だ。

 いわく、「かんぽの宿」は郵政にとって「不良債権」であり、この処理が遅れればそれだけ国民負担が増大する。廃止・売却は当然である。

 いわく、そもそも民営化とは、民間の判断に任せることであり、経営判断の問題に政治が口出し、介入することは、根本的に誤っている。

 いわく、民間人が政策過程にかかわったからその資産売却などにかかわれない、という論理そのものが重大な問題である。

 いわく、鳩山総務相発言は、政策にかかわる民間人の自由な発言を抑制し、族議員と官僚を奮い立たせるものである。などなど。

 しかし問題の本質はそのようなことではない。「かんぽの宿」一括払い下げの決定過程の詳細を情報開示し、そこに不透明なものがなかったかを国民の前で明らかすることである。

 現在発売中の週刊朝日1月30日号の特集記事は、その疑惑を、「怪しまれても仕方がない要素がてんこ盛りである」とまで書いている。

 竹中氏の発言はいつもこうだ。もっともらしい事を言っているが、何も頭に残らない。それは都合にいい物事の一側面だけを説明し、全体としての是非を論じないのだ。

 竹中氏が今でもメディアに登場していられるのは、みなが彼の言っている言語明瞭、意味不明に騙されているのだ。あの郵政改革とまったく同じだ。

  メディアも日本国民も、わからない事を、わかった不利をしてはいけない。竹中平蔵氏の言っている事はわからない、と素直に切り捨てることだ。

 いつまでたっても小泉・竹中コンビの改革をメディアに流しているようでは、真の変革(チェンジ)は望めない。


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2009年01月19日

ブッシュと小泉の仲(続)


 私は1月12日のブログでブッシュ・小泉の朋友関係は作り上げられた虚像ではないか、と書いた。

 それを占う重要な根拠として、ブッシュ大統領が、イラク戦争を支持した豪州のハワード前首相をワシントンに招待して叙勲をしたこと、その時オバマ次期大統領もワシントンに滞在していたのに、ハワード前首相をブレアハウス(迎賓館)に泊める厚遇をした事、を私は人づてに聞き、それが本当なら、小泉元首相は招待されなかったのか、と書いた。

 そのブログをもしメディア関係者が読んでいれば、事実関係を調べて是非国民に教えてくれないか、と書いた。

 なにしろイラク戦争の支持においては、小泉元首相の忠誠ぶりはハワード前豪州首相の比ではない。憲法違反までして自衛隊を派遣したのだ。苦しむ国民を尻目に多額の税金を使ったのだ。

 ブッシュ大統領が真っ先に叙勲する相手は小泉元首相ではないのか。ましてや日米史上まれに見る朋友関係を結んだ仲だ。

 残念ながらどのメディアも関心がないとみえて書かない。

 しかし少なくともブッシュ大統領がハワード前豪州首相を招待した事は確かなようだ。しかもオバマ次期大統領より厚遇して。

 ニューズウィーク(日本語版)1月21日号は、「退場ブッシュの迷惑な最後っ屁」と題して次のような記事を掲載していた。

 ・・・ブッシュ大統領のせいでワシントンで大渋滞が起きている。オバマ次期米大統領は12月、大統領の賓客が泊まるブレアハウスに就任式の2週間前から滞在したいと要請した・・・だが、ブッシュが先に予約客(ハワード前豪首相)がいるとして断ったため、オバマ一家はヘイアダムス・ホテルに宿泊することになった。どちらもホワイトハウスに近いが、ブレアハウスは遊歩道に面しているため警備が交通を妨げることはない。一方でヘイアダムスは主要な交差点にあるため、警備・・・で大混乱が起きている・・・

 ハワード前豪首相がブッシュ大統領に国賓待遇で招待されていた事はこれで確認された。後は叙勲を与えたかどうかだ。そして何よりも小泉元首相は招待されなかったのか、ということだ。

 交通渋滞なんかよりこっちのほうがはるかにニュースバリューがある。

 格好の週刊誌ネタだと思うのになぜ誰も書かないのだろうか。

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2009年01月19日

それでも私はオバマに期待したい

それでも私はオバマに期待したい

 報道はオバマ大統領の就任式で一色だ。そして、それは理解できる。

 何しろ史上最低のブッシュ大統領の後に登場した大統領だ。ブッシュ大統領が仕掛けたイラク戦争の失敗でうんざりした米国と世界の国民が、同時にまた米国発の金融危機で経済的苦境に追い込まれている。

 チェンジという合言葉を叫んで、皆が気分一新したい気持ちなのだ。

 しかし、ここにきてオバマで大丈夫か、という批判的な意見がメディアで目立つようになった。

 その大きな理由は、もちろん、目の前に広がっている100年に一度の経済危機の深刻さが日を追って深刻化しつつあるからだ。いくらオバマでも無理だというわけだ。

 しかし、オバマのより困難な課題は、軍産複合体とユダヤロビーに支配された今の米国の大統領である限り、ブッシュ路線を大きく変える事は出来ないというものだ。

 私の手元に出版社から送られてきた一冊の本がある。「オバマの危機 新政権の隠された本性」(成澤宗男著 金曜日刊)という本だ。1月20日発行というから出版されたばかりの本だ。

 その本は、インターネットなどで流されたオバマの過去の発言や新政権の顔ぶれなどを丹念に検証した上で、オバマの「テロとの戦い」や中東政策は、ブッシュと同様、いやそれ以上に、危険で戦闘的になると予想している。

 おりしも1月19日の読売新聞は一面トップでアフガン情勢の悪化を報じている。アフガンを「テロとの戦い」の主戦場と位置づけているオバマ政権の登場で、日本の貢献は一層求められると危惧している。

 この本に記されているいくつかの情報については既に私も知ってはいた。しかしこれほどまでオバマの側近がユダヤ人脈に取り囲まれているとは知らなかった。「やはり、そうか」という失望を感じざるを得ない。

 しかし、である。オバマはブッシュとは違う。それでも私はオバマに期待する。その思いを私は今日のメールマガジンで書いた。

 オバマを突き放して眺めてはいけない。
 すべてをオバマのせいにしてはいけない。
 われわれがオバマを変えていくのだ。造っていくのだ。
 オバマの米国を監視していくのだ。

 

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2009年01月18日

 正義のない状況下で何を誇りに生きるか


 1月18日の朝日新聞「耕論」に、パレスチナ問題の解決に関する三者の意見が並列されていた。

 駐日イスラエル大使の意見と、パレスチナの二大派閥である穏健派ファタハと過激派ハマスの両代表の意見、この三つである。

 断わっておくが、パレスチナの武装抵抗組織はハマスとファタハだけではない。もっと過激な抵抗組織もいくつかある。

 しかも過激派と穏健派という言葉で単純化する事は誤りだ。そもそもイスラエルの占領に抵抗しないパレスチナ人などいない。

 穏健派といわれている今のファタハの議長であるアッバスの前任は、あのアラファトだ。米国とイスラエルはそのアラファトをテロリストと決めつけてラマラに幽閉し、病死させてしまった。わずか4年ほど前の2004年11月のことである。

 そういう国際政治の偽善を知った上でパレスチナ問題を論じるべきであるのに、メディアは単純化して報じる。それが多くの無知な国民の目を曇らせる事になる。

 「耕論」の三論並立もその危険をおかしている。対等でない立場の者たちの意見を対等に扱うこと自体が間違いなのである。

 しかし、そうは言っても、何も知らない読者に最低限の知識を与える為には、それぞれの立場を伝える必要がある。それもメディアの重要な役割である。

 そう前置きした上で、朝日新聞「耕論」で「紹介」されている三者の意見を私なりに紹介しよう。一言で要約すれば、こういうことだ。

 駐日イスラエル大使の言い分はこうだ。ユダヤ国家を地図から抹殺しようとしているイランの支援を受け、過激なイスラム国家をつくろうとしているのがハマスだ。そのハマスの攻撃からイスラエルを守るのは当然だ。その為にはあらゆる行動が正当化される。

 「穏健派」ファタハ代表の言い分はこうだ。ハマスは我々の勧めを無視して停戦を延長せず、イスラエルに攻撃の口実を与えてしまった。独立国家の樹立を許さないイスラエルの占領政策を、米国やそれに従う国際社会が支えてきた結果、民衆の絶望に巣くう狂信的組織を強めてしまった。しかし中東最強のイスラエル軍に勝てるわけがない。

 「過激派」ハマスの代表の言い分はこうだ。ハマスは占領から解放するための抵抗運動をしている。占領を続け、無実の市民を殺しているのはイスラエルだ。なぜハマスがテロ組織でイスラエルがテロ組織ではないと言えるのか。イスラエルが圧倒的な兵力で不当にガザを攻撃し続ける限り、パレスチナ人には抵抗する理由がある。

 偶然にも同じ日の朝日新聞の書評欄で星野博美という写真家・作家の言葉をみつけた。星野氏は若桑みどりの「クアトロ・ラガッツィ」(集英社文庫)という本と飯嶋和一の「出星前夜」(小学館)の二冊の本を紹介してこう書いていた。

 「クアトロ・ラガッツィ」はイエズス会によりローマへ送られた天正少年使節団が帰国した時、待っていたのは、他の文明や宗教を排除する鎖国に向かっていた日本による弾圧だった、という本であり、「出星前夜」は天草・島原の乱をテーマにした歴史小説だという。
 そこに描かれているのは抵抗運動の末になぶり殺されていった一人一人の無名の人間の生きざまであるという。

 そして評者星野博美氏はこう締めくくっている。

 「正義が行われない絶望的な状況下、人は何を誇りに生きていくのか。もしそんな状況に(自分が)置かれたら、どんな行動をとるだろう。自分の生き方を問われているような気がする・・・なぜ(私が)これらの本を欲していたのか、最近やっとわかってきた。弱肉強食の時代に戻りつつあることを実感し始めた今だからこそ、何に希望を見出したらよいのか、ヒントを探したくなった・・・」

 パレスチナ問題は遠い世界のことではない。私たちの身の回りに無数に存在する絶望的な不正義、不条理を前にして、自分はどう生きていくべきか、その悲しいまでの根源的な問いを、幼い子供達が流す無辜の血と涙とともに、私たちに問いかけているのである。

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2009年01月17日

 「官から民へ」の本当の意味

 「官から民へ」という意味は、規制緩和を進めて格差社会をつくることではない。もちろん郵政民営化などではない。政治家と官僚がもたれあって独占している国の権限を国民の手に取り戻すことだ。

 その動きが最近になって急に活発になってきた。結構なことだ。

 ひとつは渡辺喜美氏が見せた動きである。もう一つは小泉元首相が言いだした国会議員大幅削減、や国会一院制という国会改革だ。

 もちろんその思惑は透けて見える。渡辺喜美に本気で公務員改革を行うこころざしも実力もない。小泉に至っては次男の将来のことしか頭にない。どちらも世襲選挙だから選挙は安泰だ。だからこそ好き放題できるのだ。

 しかし、彼らが掲げる目標は正しい。渡辺喜美や江田憲司らが本気で、しかも本当の公務員改革を行う覚悟があるのなら、私は応援する。本気であれば国民運動が起こせる。

 小泉元首相の場合は、そこまで応援する気にはなれない。なにしろ彼はいかさまだから。7日からガーナ大統領の就任式に政府特使として外遊してきたはずなのに、まったくその報道がない。

 そう思っていたら、いつの間にか帰国していたのだ。そしてこの国会議員削減の発言だ。政策を語らず、語れず、いつも口を開けば政局の話だ。

 今の小泉氏の頭には次男の将来のことしか頭にないに違いない。当選しても自民党が野党になれば次男の出る幕はない。なんとか政界再編を実現し、次男の出番をつくろうとしているのだろう。

 国会議員の数が少しぐらい減ったところで次男は自分の人気で残れると思っているから、後は次男が政権政党にとどまって政治報道の中心で活躍できる事だけを考えているのだ。結構な身分だ。

 落選が噂される一の子分の武部勤氏の顔が、小泉氏の隣に座って応援するふりをしながら、どこか寂しそうに見えるのは気のせいか。

 そんな小泉元首相の発言とは別に、国会議員の数を削減すること、しかも大幅に削減するという考えについては、まったく賛成だ。一刻も早くそうしてもらいたい。

 何しろ彼らのやっている事は、政権争いでしかない。政党生き残りでしかない。国民が必要としている緊急政策の何一つ実現できないでいる。それでいて歳費や秘書の給与とか政治調査・活動費が支払われている。おまけに政党助成金までも払われている。完全な税金ドロボーだ。

 発売中の週刊ポスト1月30日号に、消えた年金「高齢者は受け取る前に死んでしまう」という見出しの弾劾記事が出ていた。

 週刊誌に指摘されるまでもなく、年金問題の未解決ぶりにはあきれるばかりだ。1月11日の産経新聞は「年金問題発覚から2年 解決程遠く」という大きな見出しの記事を掲載していた。1月15日の日経新聞は「年金記録問題 解決遠く」という大きな記事の記事を掲載していた。

 それらの内容をここで繰り返す必要はない。要するに膨大な時間とエネルギーと予算を使って、この二年間、年金問題の何一つ根本的な解決が図られていない、ということだ。

 思えばこの年金問題発覚が、今日にいたる自公政権の崩壊、政局混迷の始まりであった。それほど大きな問題であったのに、政治家たちは、いまでは定額給付金や派遣法改正や公務員改革など、日替わりメニューのごとくその論点を移動させている。

 見ているがいい。それらについても何一つ解決されないまま次の政局がらみの話に移っていくだろう。

  国会議員の大幅削減はあたりまえだ。

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2009年01月16日

どちらが本物の外交か

  このところガザの事ばかり書いているようだが、ガザの事が気になって仕方がないのでご容赦願いたい。次は別のテーマで書くことを約束する。

 16日の朝日新聞に対照的な二つの記事を見つけた。

 ひとつは有馬龍夫という政府特使が14日、イスラエルでオルメルト首相と会談し、「即時停戦を要請する」という麻生首相のメッセージを伝えたというニュースである。

 もう一つは山形県の桑山紀彦さん(45)という医師が、ガザの福祉団体の招きを受けて緊急医療支援のため15日ガザに入ったというニュースである。受入れ団体側は「無理をしないで。今回ばかりはイスラエルも本気だ」と自制を促したが「見て見ぬふりはできない。爆撃にさらされている仲間を見捨ててはいけないという事を示したい」とガザ入りを決行したという。

 どちらが本物の外交か。言うまでもないだろう。

 桑山さんの事を私は何も知らない。しかし今この時に緊急医療支援のためにガザに入る。そのことだけで十分だ。無条件で称賛に値する。

 一方の有馬龍夫氏の「外交行動」はどうか。これについて書く。

 私は有馬龍夫氏個人を批判するつもりはない。このような行動を取る日本政府、外務省の嘘くささ、について書くのだ。

 ガザ攻撃が始まった早い段階でフランスのサルコジ大統領がイスラエルを緊急訪問して停戦を訴えたがオルメルトはこれを拒否した。

 8日には停戦を求める国連安保理決議が採択されたがイスラエルはこれを無視して攻撃を激化している。

 有馬特使の停戦要求の翌日15日に、イスラエルは国連施設を砲撃した。国連事務局長が即時停戦をイスラエルを訪問し、即時停戦を呼び掛けている最中に、である。

 日本の外務官僚OBが、世論に見放された首相のメッセージが書かれた紙切れ一枚を持参して、それを読み上げたとろで、イスラエルがそれに耳を貸すなどと誰が本気で信じるだろう。

 茶番だ。アリバイ作りだ。これが今の日本外交の姿だ。

 ちなみにこの有馬龍夫というOBは中東とは何の関係もないアメリカンスクールのエリート外交官だった人物だ。
 中東担当の政府代表に任命され、最初にレバノンを訪れた時に、レバノン大使の私に質問した事が、「何をしゃべればいいのか」という事だった。

 それから7年、有馬特使が少しは中東の事に詳しくなっている事を切に願う。それも米国、イスラエルの目を通してではなく、公正な立場から。

 この二人の行動は今の日本を象徴している。

 官僚を辞してわかったことは、この国には優秀で志の高い人材は野に多く存在する。これに比べ権力者たちが、権力に安住するばかりで、いかに無能で非効率であることか、ということである。

 日本復活の近道はこの権力構造を逆転させることだ。その事をメールマガジンで書いてみる。

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2009年01月15日

イスラエルを正しく理解するためには努力が必要である

   ガザで暮らしてガザの実情を知っている者は皆イスラエルの暴挙に怒りを覚えている。

   イスラエルと結びついて利益を得ている者は皆イスラエルを擁護する。

   しかしこのブログを読んでいる読者の多くはそうではないだろう。

   だからイスラエルのガザ攻撃が連日ニュースで流されても、世界で止む事のない戦争の一つでしかないと思っているのかもしれない。

  どのように残虐な事が繰り広げられても、戦争に犠牲はつきものだ、攻撃を止めないイスラエルとパレスチナの双方の指導者が悪い、と思っているのかもしれない。

  しかし、そんな読者であっても、イスラエルのやっている事は、いくらなんでも酷すぎるのではないか、と思う者が多いだろう。

  そして、ふつうはこれだけの残虐な事が行なわれていれば、国際社会が介入して停戦に持ち込まれるはずなのに、なぜイスラエルのガザ侵攻だけは誰も止められないのか、止めようとしないのか、と感じるだろう。

  そう思う人はすでにイスラエルという国を正しく理解できる資格がある。その疑問からすべてがスタートする。そこから自分の頭で考えて自分なりの答えをだせばいい。

  しかしそれには真実を知る努力が少しばかり必要だ。その参考のためにこのブログを書いている。

  杉原千畝という外交官がいた。日本政府の訓令に反して迫害ユダヤ人に亡命ビザを発給して6000人ほどのユダヤ人の命を救った外交官だ。
  
  先日なくなられた杉原夫人は生前に、「うちの主人がユダヤ人の命を救った事が果たして正しかったのでしょうか」と知人にもらしていたという話を、私はこのあいだ人づてに聞いた。ナチに虐待されたユダヤ人が、今度は同じ事をパレスチナ人に繰り返している、それを知って心を痛めていたというのだ。

  もちろんユダヤ人の命を救った事は正しい。しかしそのユダヤ人たちによってつくられたイスラエルという国が、パレスチナ人を虐待している、この矛盾が杉原夫人を苦しめたのだ。もちろんそれは今回のガザ攻撃が始まる前の話である。今回のガザ攻撃はこれまで休む事無く続けられてきたイスラエルのパレスチナ弾圧政策の延長に過ぎないという事である。

 イラク戦争に反対して外務省を首になった私は、講演先などでよく、あなたは杉原千畝さんを思い起こさせてくれる、と言われる。

 そのたびに私は内心いささかの困惑を覚える。その理由は、杉原氏はその行為で6000人ものユダヤ人の命を救ったという現実の功績がある。それにくらべ私は「小泉バカヤロー」と言っただけだ。その意義において比べものにならない。

 しかし困惑するもう一つに理由は杉原氏の美談がイスラエル政府により作為的につくられ、日本において過度に美化されている事を私は知っているからだ。もっとはっきり言えば杉原氏という善良な外交官の行為を日本国民への情報操作の具にしているということだ。

 もちろんこれは杉原氏の責任ではない。イスラエル政府の責任を私は言っている。

 私がイスラエルを正しく知るためには努力が必要だ、と言ったのはこの事である。

 外から与えられる情報を、ぼけっ、としてそのまま信じてしまうと、とんだ勘違いを起こす事になる。

 1月15日の朝日新聞は、イスラエル政府が外国報道陣のガザ立ち入りを拒否し続けていると報道している。これでどうして我々は今ガザで何が起きているか知ることができるだろうか。いままで日本のメディアが流してきた報道や映像は、嘘とは言わないまでもイスラエルの都合のいい偏った情報であるということだ。

 真実はガザにいる被害者たちがインターネットなどで発する声の中にある。それを知ると見方が一変する。悲惨さが圧倒的になる。

 1月15日の日経新聞は、イスラエルの政治家が語ったという次の言葉をスクープしている。

 「米国が第二次大戦中に日本に対して行なったのと同じように、我々もハマスとの戦いを続けなければならない」。

  つまり無差別爆撃と原爆投下で無条件降伏するまで叩きのめす、と言っているのだ。

  これがガザ攻撃であり、これがイスラエルという国である。

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2009年01月14日

どんなところにも貴重な情報を見つけることができる

  喉の痛みで近くの病院に行った。混んでいて二時間も待たされた。普通はそれを想定して読むものを持参するのだが、急いでいたせいで今朝はそれを忘れた。

  待合室にある読み物を手当たり次第に読んだ。健康の本や料理の本、こどもの雑誌や女性週刊誌、ファッション雑誌、いずれも手垢によごれたボロボロのものばかりだが、暇にまかせて一通り手にして読んだ。そんな中に昨年11月28日号の週刊朝日を見つけた。

  田母神論文問題の直後だった頃と見えて、歴史認識やシビリアンコントロールをめぐる様々な記事が特集されていた。

  考えてみればわずか一ヶ月あまり前の話だったのに、もうすっかり遠い過去の騒ぎのようだ。

  あの事件は長続きするはずのいない騒動であった。それを私は当時のブログで書いた。それは田母神氏の言動がお粗末だったという事だけではない。護憲派が許さないからではない。日本政府を窮地に追いやる言動だから、日本政府とそれを取り巻く学者、有識者、メディアが押さえ込むことがわかっていたからだ。

 彼の発言を突き詰めると日米安保体制を否定する事になる。しかも軍事力強化の形で。米国がそれを許すはずはない。米国が怒り出す前に、日本政府はあわてて押し潰す必要があったのだ。

 そう思いながら表紙のとれた週刊朝日を読み進んでいくうちに、太田昌秀元沖縄県知事のインタビュー記事が目にとまった。その中で彼がこのような事を書いていた。

 これが今日のブログで私が読者に紹介したい情報だ。

 彼は言う。自分が知事をしていた時、沖縄の基地問題に関し日本政府や外務省に沖縄の要望を米国に伝えて欲しいと頼むと、決まって返って来る返事は、「米国の要望を受け入れてください」というものだった、と。

 むしろ米国の方が話を聞いてくれた。95年の沖縄少女暴行事件の時も、モンデール駐日大使はホットラインを設置してくれて、どんなことでも私に直接話してくださいと親切だった。

 日本政府の関係者の中からは、ついにただの一人もそのような人が現れなかった、と。

 この言葉は象徴的である。基地問題も田母神問題も、ガザの虐殺も、なにもかも、政府の頭にあるのは米国がそれをどう考えるかだ。国民の事よりも米国の事が優先するのだ。

 病院でたまたま手にした古い週刊誌からでも、その気になれば貴重な情報を見つける事ができる。

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