Font-size: small medium big

Blog Calendar

サイト内 検索

 


 人気blogランキング(政治)に参加しました、応援お願いします。 人気blogランキング

2009年01月31日

 検察の正義が試されているー西松建設とキャノン。鹿島の裏金疑惑

 1月31日の毎日新聞は一面トップで東京地検が鹿島社員から事情聴取を始めた事をスクープしていた。

 大分県のキャノン工場建設をめぐるコンサルタント会社「大光」グループの脱税疑惑に関連し、発注元のキャノンと工事を受注した鹿島建設が絡んだ裏金疑惑事件である。

 似たような裏金疑惑ですでに大きく報道されていたのが西松建設である。

 実はこの二つの裏金作りは、新年早々、朝日新聞が1月1日の紙面で西松疑惑を、そして産経新聞が1月3日の紙面で鹿島疑惑をスクープ報道していた。

 その時点でその帰趨が注目されていた。なぜならば西松建設の裏金先が自民、民主の大物政治家への政治献金に使われていたとの報道がなされ、鹿島疑惑の関係企業の一つが御手洗日本経団連会長のキャノンであるからだ。おまけにコンサルタント会社の社長が御手洗会長と懇意の仲であるという。

 一つは政局に直結する話であり、もう一つは財界総理と言われる日本経団連会長の醜聞に直結する話である。

 正義を追及するはずの検察が、はたしてどこまでこれら二つの事件の真実に迫ることができるか。

 その政治的インパクトの大きさにより、おそらく検察は、単なる脱税事件として企業関係者を罰するだけで終わらせてしまうのだろう。メディアもそれ以上の報道を行わないに違いない。

 しかしそれで終わらせていいのか。それは巨悪を許さないという国民世論の関心の大きさにかかっている。私は注視して見守っていく。
                                                        (完)

 本日をもって毎日のブログの配信は終わることにします。2月からは激動する世界と日本の真実をメールマガジンでリアルタイム解説し、その要約をブログで配信します。世の中の動きを正しく監視していく必要がますます求められています。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月30日

 日本外交は、いま「あひるの水かき」中なのか

 その昔、私がまだ外務省に入ったばかりの頃、「外交はアヒルの水かきのようなものだ。外からは見えないけれど一生懸命水面下で脚を動かしている」という迷言をはいた幹部がいた。「外務省は何をやっているんだ」という批判に答えた言葉である。

 もちろんそれは嘘で、実際は何もやっていなかった。外交が行き詰まって、する仕事がなかった。暇をもてあましていた。とうの昔に亡くなったしまったその幹部が、どうだ、われながらいいごまかしのセリフを考えついただろう、と笑っていたことを懐かしく思い出す。

 なぜ私がいきなりこんな事を書いたかといえば、今の外務省があまりにも影が薄いからだ。戦後の日本外交でこれほど仕事をしていない時期があっただろうかと思う。

 たとえば日中関係だ。今日1月30日はあの中国毒入りギョーザ事件から丸一年がたったという。それを報じる記事は、どれも中国側の捜査が行き詰っている事を報じている。日本側に打つ手はないと報じている。そういえば東シナ海油田開発問題も打つ手はないままだ。

 ロシアとの関係は滞っているばかりか後退している。ロシア側が一方的にビザなし渡航の中断を求めてきた。ただでさえ凍結されている北方領土問題がさらに難しくなった。驚いたのは外務省幹部の無力感である。「ロシアの態度は硬く、見通しは非常に厳しい」と、茫然自失するばかりだという(30日毎日)。漁船拿捕についてはロシア側のなすがままだ。

 毎日のように報道されていた北朝鮮の拉致問題は、もはや忘れ去られたかのようだ。まったく動かなくなってしまった。北朝鮮の核問題など、はじめから日本の出る幕はない。

 国連外交はどうなっているのか。一月から安保理非常任理事国に選ばれたというのにイスラエルのガザ攻撃問題でまったく姿が見えなかった。それでもなお常任理事国入りを求めて国連改革を続けていくという。まともな思考ではない。

 財政困難な時期にもかかわらず経済援助予算の増額だけは外務省は毎年要求し続ける。しかし日本の支援で建設された建物や道路がイスラエルの攻撃で破壊されても、文句一つ言わない(1月27日産経)。日本の援助で建てた病院も、イスラエルの経済封鎖で医療器材を搬入できずに空のまま新築建物が雨ざらしになっている。日本の援助まで経済封鎖されてイスラエル政府に文句のひとつも言わないのだ。。

 結局日本外交は対米外交だけをやってればいいのか。ところがその対米外交がもっとも空洞化している。肝心の対米外交が、オバマ政権との人脈づくりに慌てふためいている。

 なぜこの体たらくなのか。それは政治の混迷のせいである。ただでさえ無能な政治家が、政局に追われて官僚を正しく使う余裕がないのだ。それでも官僚が有能ならばいい。有能な官僚が無能な政治家を動かしていればいい。しかし実はその官僚もまた無能なのである。利権確保ばかりは熱心でも、国民のための正しい政策がつくれない、実施できないのだ。

 無能な官僚たちを正しく使いこなせない無能な政治家たち。割を食わせられるのは国民である。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月29日

 イラク情勢が混乱するのはこれからだ

 オバマ政権の誕生によって,日本のメディアの関心はイラクからアフガンへ移りつつある。あたかも米国のイラク攻撃は過去のものとなったかのように。

 しかし、それは大きな認識不足だ。イラク情勢は米軍が占領をやめたとたんに、待ってました、とばかり混乱する。だから米軍もそう簡単には撤兵できない。

 その事を象徴するような記事が1月29日の読売新聞にのっていた。1月31日に行なわれるイラク地方選挙は混乱が必至であるという。その理由はイラクの宿命ともいうべきシーア派、スンニ派、クルドの分裂、対立が今後ますます表面化するからだ。おまけに彼らはそれぞれ民兵組織を有している。

 「イラクを壊す事は米国にとっては朝飯前だが、イラクを安定化させる事は米国には絶対出来ない」
これは米国がイラクを攻撃しようとしていた2003年当時に、レバノンの国民が口を揃えて言い合っていた言葉である。それはまたアラブの人たちの共通の認識であった。

 見ているがいい。その言葉がこれから証明されることになる。オバマ政権はアフガンとイラクの双方で「テロとの戦い」を続けなければならなくなる。そしてアフガンにおける「テロとの戦い」は当然のことながらパキスタンを巻き込むことになる。

 おまけに、それらの戦いの元凶であるパレスチナ問題はますます混迷の度を深めていくだろう。

 中東情勢はオバマ大統領の登場によってもたらされた「チェンジ」の期待とは裏腹にこれから深刻になっていく。それを示す言葉が、米国傀儡政権の指導者から発せられるようになった。

 アフガンの米国傀儡であるカルザイ大統領は、誤爆という名のアフガン市民の殺戮に対し、「米軍機を叩き落したい」と語ったという(1月26日毎日新聞社説)。
 パレスチナ自治政府ファタハの米国傀儡であるアッバス議長は、「イスラエルは平和をほしがってはいない。そうでなければガザ攻撃などしなかったはずだ」と27日の記者会見で本音を漏らしたという(1月29日朝日新聞)。パレスチナ問題がいつまでたっても解決しないのは、イスラエルが、自分たちの存在を示すために常に戦争状態を保っているからだ、というのはアラブ大衆の共通の認識である。

  傀儡政権の指導者からこのような言葉が出るようではおしまいだ。何もわかっていない日本の落第政治家安倍晋三氏は、イラクを訪問しタラバニ大統領と会談したという報道が29日の各紙に出ていた。その会談で安倍氏は「今後はビジネス関係、とりわけ石油などエネルギーの分野で関係を強化したい」などと述べたと言う。

  とんだピントはずれだ。もっとも、そういう日が一日もはやく来る事を私はこころから願う。
  

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月28日

 在沖縄海兵隊移転を名目に米国との国際協定を急ぐ外務省の暴走

 今日のブログはこのテーマで決まりである。あまりにも重要な問題であるにもかかわらず、誰も本当の事を言わない、書かない。だから私が指摘する。

 きょう1月28日の読売、毎日に一段の小さな記事が出ていた。その内容は「外務省は27日、米政府との間で近く『在沖縄海兵隊のグアム移転協定』を締結し、通常国会で承認を求める方針を正式に決定した」という記事である。

 朝日新聞は2段の見出しで少し詳しく書いていた。・・・米軍再編計画に盛り込まれた沖縄駐留米海兵隊のグアム移転について、日本側の財政拠出の上限を28億ドル(訳2500億円)と明記し、米側に目的外使用を禁じる協定を日米間で結ぶ。2月上旬にも日米間で協定に署名し、今国会に承認案を提出する方針。外務省幹部は「グアム移転では日本が多年度にわたって財政支出する・・・ため協定を結ぶことにした・・・などと書いていた。それでも、これでは一般国民は何もわからない。

 これだけ重要な事柄が急に出てきて、かくも小さな扱いで済まされようとする。そうさせてはならない。この問題はこれから大きく新聞でとりあげられていかなければならない。その為にこのブログで問題提起をしておく。

 日米間の最大の懸案は、あの小泉首相が守屋次官を使って強引に推し進めた米軍再編に関する日本の対米協力を、どうやって進めていくかである。

 「負担の軽減と抑止力の維持」の双方を達成するという、およそ矛盾に満ちた小泉元首相のキャッチコピーの正体は、沖縄海兵隊の削減という目くらましの一方で、在日米軍の機能を強化することにあった。しかもその経費を日本が大きく負担する形で。

 その一つが沖縄の普天間基地移転であり、沖縄海兵隊のグアム移転である。米国はすべてがパッケージで合意されているから普天間基地移設の変更は1インチも変更できない、それを変更すれば海兵隊の削減も白紙に戻す、などと脅かし、常に日本政府に圧力をかけてきた。

 おまけに沖縄海兵隊のグアム移転も、日本のためではない。もともと沖縄に大量の海兵隊を置いておく必要性は米軍の戦略上からももはや無いのだ。日本に恩を売る振りをして、その経費を日本に押しつけようとするものなのだ。

 しかもその経費は1億とも3億ドルとも言われ、積算根拠や日米分担の割合など、一切が国民に知らされていない。

 この厄介な問題を、国際協定をつくって一挙に解決してしまおうとするのが今日の新聞報道の裏でおこなわれようとしている事なのである。

 これは単なる沖縄米軍グアム移転に関する国際協定ではない。あたらしい日米安保条約ともいうべき重要な条約である。それを在沖縄米海兵隊移転という、あたかも在日米軍が削減される結構な話であるかのような名前をつけてごまかし、一気に片付けてしまおうとするのが政府、外務省の意図なのである。

 しかも民主党が政権を取るまえに署名、国会承認を行なおうとする。政局が混乱し、国会がまともに機能しないうちに、このような重要な条約を急いで作ってしまおうとする。

 おそらく米国の強い希望によるのだろう。民主党政権ができることが確実になったと判断した米国は、民主党の対米政策に疑問を抱き、その前に協定を作ってしまえというわけだ。

 面倒な事ははやく片付けたいと思う政府、外務省も、米国と見事に利害が一致する。

 さて民主党はどう出るか。むしろ厄介な問題は自民党政権のうちに片付けておいたほうが楽だ、と考えてこれを黙認するのかもしれない。そうなればあっさりとこの重大な新日米安保条約は成立する事になる。

 民主党の護憲勢力はどうでるのか。共産党や社民党はどうでるのか。混迷する政局に、またあらたな問題が浮上してくるかもしれない。

 いや、この日米新安保条約がいきなり出てきた背景には、自民党生き残りのための深謀遠慮があるのかもしれない。民主党分断、野党分断の高等戦術かもしれない。政界再編、保守大連立の思惑があるのかもしれない。

 日本の政局の裏にはつねに米国の影がつきまとう。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月27日

 メディアに対して能動的に取り組んで欲しい

 1月27日の日刊ゲンダイに、メディア論に関する興味深い記事を二つ見つけたので紹介したい。

 一つはオバマ大統領報道の正体についてである。日本人のオバマ支持率はライフネット生命保険の調査では89.7%だったという。これは米CNNが発表した米国人のオバマ支持率84.0%を上回るものだ。しかし、本当に盛り上がっているのかといえばそうではなかった、という。

 就任式に関する視聴率は、民放各局のいずれもが普段のニュース番組の視聴率に比べて微増した程度だったという。いずれも視聴率は5-6%という。一番高かったのがNHKの「おはよう日本」のニュースであるが、それも13.7%と2-3ポイントアップした程度。オバマ、オバマと騒いでいるのはテレビだけ、ということだ。

 もう一つの記事は書評欄に取り上げられていた「オルタナティブ・メディア(既存メディアに代わるもう一つのメディア)」(大月書店)という本についてである。

 本当の事を書かない大新聞やテレビに頼り切る事はやめて、自分たちでメディアをつくろう。そんな欧米社会の様々な取り組みを紹介した英国人ジャーナリスト、ミッチ・ウオルツの著書の翻訳版である。「自分自身の手で情報発信をはじめ、豊かなメディア社会をつくりだそう」と呼びかける一冊だという。

 この二つの記事が教えてくれるものは何か。それは我々は日々流されるニュースを受身になって信じるなという事だ。ニュースの裏に隠されている真実を自分の目で確かめ、自分の頭で考える必要があるということだ。

 新しいメディアをつくるのは理想ではあるけれど、そこまでいかなくてもニュースを少しばかり注意して読んで見る、少しばかり考えて読んでみる、そういう能動的な態度を心がければ随分違ってくる。

 私がブログで書き続けてきた事は、まさにその事である。私は自分の意見を押しつけない。読者がどのような意見を持とうが勝ってだ。しかし間違った情報に惑わされて、間違った判断をする事は避けたほうがよい。馬鹿を見るだけだ。

 そういう事に気づいただけで、すでに立派なメディア批評家になれる。一人でも多くの国民がそうなれば世の中は間違いなく良くなる。
 

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月26日

 世論調査の数字を冷静に読み解いて真実に迫る

 1月26日の各紙に出ていた世論調査の数字について考えてみる。

 各紙は米ギャラップ社の世論調査の数字を一斉に流していた。オバマ大統領就任直後の支持率についての数字である。
 どの見出しも、68%という数字はケネディ元大統領(72%)についで戦後2位の高さであると書きたてている。しかしアイゼンハワー68%、カーター66%の支持率とほぼ同じだ。因みにニクソン59%、クリントン58%であり、あのブッシュ大統領でさえ就任直後は57%だったという。わずか11%の違いだ。オバマ大統領就任式の熱狂報道を考えると、意外に低いと考えるべきではないか。支持者90%という日本国民は日本のメディアに煽られていないか。

 毎日新聞は、AFP通信を引用して、北大西洋条約機構(NATO)のデホープスヘッフェル事務総長が、アフガンの治安維持の為に国際治安支援部隊(ISAF)を、現在の5万人から、更に1万人の増派が必要であるとの見通しを示したと報じている。
 オバマ大統領が「テロとの戦い」の主戦場としてアフガンを重視する立場である事は、すでに報道されている通りだ。
 しかし欧州の世論は増派には慎重姿勢を見せている。20日付英フィナンシャル・タイムズ紙掲載の数字では、ドイツで60%、英国で57%、フランス、イタリアで53%が増派に反対している事が明らかになったという。
 日本国民が、オバマ大統領の要請に応えて対アフガン協力は当然だと考えるのであれば、欧州の世論と異なる反応を示すという事になる。

 「望ましい政権のあり方」に関する日経新聞の最新の世論調査が出ていた。それによると民主党支持率37%に対し自民党支持率が29%となっており、日経新聞の調査でも民主党が大きく逆転している。もはや民主党が総選挙で勝つ可能性は一つの流れになった感がする。私もそう思う。
  しかし望ましい政権のあり方となると話が違う。自民党支持者の58%が自民・民主の大連立を望むのはわかるとしても、民主党支持者の46%が大連立を望んでいる。民主党中心の政権を望む者(47%)とほぼ同じだ。無党派に至っては62%が大連立を望んでいる。国民全体では52%が自・民参加の大連立を望んでいるという。
 メディアで評判の悪い大連立構想は、国民の総意とは違うということだ。どう転んでも今の日本は保守二大政党化、保守多党化に進んでいくということだ。それがいいかどうかは別であるが。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月25日

 オバマ大統領の誕生で対米従属外交が加速する

 オバマ大統領の誕生で日本の対米従属外交は加速していく。そしてその結果日本国民の生活はますます苦しくなっていく。

 こう書けば読者は驚くかもしれない。いぶかしく思うかもしれない。日本のメディアに登場する有識者のなかで、このような指摘をしている者はいまのところ見当たらない。

 しかし、見ているがいい。やがてその事があらゆるところで明らかになっていく。そして日本が苦境に立たされていく。

 なぜ私がそう考えるか、それを回避する正しい対米外交とは何か、それを声を大にして唱える有識者が出てくるか。それこそが日本国民が正しく理解しなければならないことである。

 私の考えについてはあらゆる例証をとらえてメールマガジンで展開していくつもりであるが、ここでは、読者が自分頭で考えるように、ヒントを提供する事にとどめたい。

 オバマ政権の最大の課題は、「金融危機の解決」と「米国外交の立て直し」である。これは皆が認めるところである。

 しかし金融危機の解決が容易ではない事は米国経済の実体を知っているものなら気づいている。1月25日の産経新聞は、オバマ大統領が打ち出した70兆円余にのぼる景気対策の規模や効果について、はやくも批判が噴出していると書いている。
 米国の金融危機は、もはや米国だけでは乗り切れないのだ。普通の事をしていては解決できないのだ。だから米国は自らの生き残りのために、詐術を弄し、法外な要求を他国に求めてくるに違いない。

 外交についてはもっと深刻だ。オバマ外交は決してブッシュ政権の「軍事力に任せた単独主義、先制攻撃主義」を否定するものではない。平和外交を進めるといったものではない。
 それどころか、「テロとの戦い」を徹底し、反米テロの本丸であるアル・カイダ壊滅に向けてアフガンへの増兵を行なうというものである。

 そのことが明らかになってきた。就任演説ではテロとの戦いの継続を宣言した。就任直前に起きたイスラエルのガザ虐殺に対しても、1月22日に行なわれた就任後初の外交演説において、「イスラエルの自衛権を常に支持する」と言い切った。

 つまりブッシュ政権がもたらした不始末の解決を、ブッシュ路線の否定ではなく責任を皆に求め、そのための協力をより強く国際社会に求めてくる。その最大の期待国が日本である事は言うまでもない。

 私からいわせればとんでもない責任転嫁だ。すべては米国の不始末で惹き起こされた経済危機であり、膨大な人命の喪失である。それを皆の責任で乗り切ろうとする。

 私は陰謀論者ではないが、あたかも何者かが世界を誤魔化すためにオバマという操り人形を送り出し、オバマ旋風を起こし、その熱狂のかげに隠れて危機を乗り切ろうと画策しているかの如くである。

 日本はいま政府も国民もオバマブームである。自民党も民主党も、オバマ政権との人脈作りを競っている。日本国民のオバマ大統領支持率はなんと90%であるという。米国民以上に支持しているのだ。そしてこの熱狂振りをメディアが煽っている。

  その結果何が起きるか。ブッシュ政権の時に行なわれた対日要求は、ブッシュ政権の評判の悪さもあり皆が反発した。ブッシュを叩いていればよかった。靴を投げつけられたブッシュを笑っていればよかった。

 ところがオバマ大統領の要求であれば、仕方がない、となる。日本もオバマ大統領と一緒に変革しなければならない、変革したい、となる。

  それを政府・官僚が利用して、オバマ大統領の米国との日米関係は今まで以上に重要だと言い出してくる。
 
  そのオバマ政権との間で、来年は日米安保条約締結50周年を迎える。これを機会に日米同盟をより強固で永続的なものにしなければならない、という議論が花盛りになる。あまりにも出来すぎたシナリオではないか。

  これは米国が周到に考えてきた日本占領の完成ということではないか。もちろん平和憲法は事実上なくなることになる。

  このような動きの危険性を正しく指摘する政治家や有識者がまったく出てこない。そのような識者はメディアには決して登場してこない。 

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月24日

読者へのおしらせ

 
 一ヶ月の試行期間を終えて、いよいよ2月1日から私の有料メールマガジンが本格的に始動します。

 それにともない、私の発信はそちらに全力注入します。その事によって購読いただいた読者への責任をより確かに果たそうと思います。

 毎日書き続けてきたこのブログは、有料メールマガジンで書いた私の配信の要約を、週に2回程度のペースでまとめて発表することを中心にします。その事によって従来の読者のニーズにも応えていけると思います。

 有料メールマガジンの読者からは、今までの通りコメントや関連情報を期待します。そしてそれを私の配信の更なる参考にして有料メールマガジンを絶えず向上、充実させていきたいと思っています。

 一つの連帯意識をもって世界と日本の真実を追求していこうと思っています。新しいメディアをつくる気構えで書いていこうと思っています。一人でも多くの読者の参加を期待します。

                                                天木直人

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月24日

 金日成に世襲反対を直言した男 宇都宮徳馬

  公務員改革の必要性が叫ばれ続けているのに、一向にそれが進まない。1月24日の東京新聞は、甘利明行革大臣が、谷公士人事院総裁との初のトップ会談に臨んで、内閣人事局への人事権の一本化を要請したが、谷公士人事院総裁は、「基本的には難しい」と一蹴した、と報じている。大臣がり官僚に一蹴されているのである。

 谷公士人事院総裁は、64年に東大法学部から郵政省に入省し、郵政次官に上り詰めた後、天下りポストを転々として、06年から人事院総裁を務めている。私より5年ほど官僚の先輩にあたる。仕事でわずかばかり接触した限りの印象では人格温厚で極めて優秀な官僚であった。

 しかし優秀な官僚はまた、官僚組織を守る事においても優秀である。その優秀な官僚OBが、キャリア官僚を代表して、組織防衛のため、政治家に抵抗しているのである。政治家によほどの覚悟と能力がなければ勝てるはずはない。真の公務員改革などできるはずはない。

 本来ならば政治家は官僚よりはるかに強い権限をもって官僚を指導・監督する立場にある。国民から選挙で選ばれたという事は、国民はその政治家に、「国民の利益を実現する政策をせよ」と、立法権、行政権を与えたという事である。国民から選ばれたという重みはここにある。

 だから官僚がどのような抵抗を試みようと、それが国民の利益に反するのであれば、政治家は即座にその官僚を更迭できるし、そうしなければならない。それほどの権限を政治家は国民から与えられているのである。

 それなのに何故政治家は公務員改革一つできないのか。それは政治家の多くが無能であるからだ。弱みを持っているからだ。そしてその無能と弱みを象徴するのが世襲議員である。

 私のところに読者から是非ブログで取り上げてほしいというメールが寄せられた。そのメールは発売中の週刊文春1月29日号の次のような記事を引用し、これではこの国の変革は望めない、その事を国民に知らせてくれ、というものだった。

 つまり世襲議員は親から子へ資産を移譲させるとき、それを親の政治資金管理団体から子供の政治資金管理団体へ、寄付という名目で移す形をとれば、非課税扱いになるというのである。これは合法的な脱税である。その脱税額をあわせたら、どれだけの派遣員の暮らしが守れるか。その事を書こうとしたフリーランスのジャーナリスト上杉隆氏に、「これだけは書かないでくれ」と世襲議員が頭を下げたという。

 世襲議員は圧倒的に自民党議員に多い。しかし野党議員にもいる。共産党の政治家も息子を選挙に立候補させようとしていたくらいだ。つまり政治家は皆国民に知られたくない弱みを持っているのだ。こんなことで官僚と流血覚悟の闘いができるはずはない。

 それで思い出すのがやはり同じ週刊文春の記事だ。その1月新春号(1月1日―8日号)で元衆議院議員の宇都宮徳馬という政治家のエピソードが書かれていた。

 宇都宮徳馬はかつて北朝鮮の金日成・国家主席と会談した時、「政治家は一代限りにすべきです」と面と向かっていったという。すでに息子の金正日に後を継がせようと決まっていた時に敢えてそう言ったというのだ。これに対して金日成は「本当の友人の直言はうれしいものだ」と応じたという。

 もちろん宇都宮徳馬は息子に議席を継がせる事はなかった。

 その週刊文春は次のような言葉で締めくくっている。

 「・・・異常なまでの世襲大国日本。だが結局はそれを正すのも許すのも、有権者、つまり国民の意思次第なのである・・・」

 今度の選挙でもまた大勢の世襲議員が当然のように名乗りをあげている。そしてそれらが当然のように当選して行く。

  

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月23日

 いまこそ日本の経営者はビル・トッテン氏の声に耳を傾けるべきだ

 経済悪化を示す数字が連日新聞を賑わせている。今日23日付の新聞に目を通すだけでもざっとこうだ。

 新日鉄過去最大の減産、君津高炉も休止へ
 ソニー営業赤字2600億円
 6大銀行 最終利益8割減
 08年貿易黒字8割減
 09年度マイナス2%成長

 冷静に考えればとてつもない危機だ。消費税増税などを議論している場合ではない。早急に何らかの手を打たないと日本経済はこれからもっと深刻になる。国民生活は大変なことになる。
 
 この日本の危機を1年前に警告し、自らの会社の社員と対応策を共有しようとした経営者がいた。ソフトウェア販売専門会社「アシスト」のビル・トッテン社長である。

 彼は69年に米国企業から日本に派遣され、日本が好きになって日本で起業した米国ビジネスマンである。米国流のやりかたでは日本はダメになる、対米従属から脱却しなくてはいけない、と日本人に向けて発言し続けてきた米国人である。

 そのトッテン氏が、その著書である「愛国者の流儀」(PHP)(08年3月発行)の中で次のように書いている。おりしも昨年末から日本では派遣切りが一大社会問題として急浮上してきた。雇用を守るための一つの方法としてワーキングシェアリングがにわかに論じられるようになった。この問題は、今後はますます深刻な問題として論じられていく事になろう。

 今こそ日本の経営者はビル・トッテン氏の次の言葉に耳を傾けるべきだと思う。


・・・幸いにも我々の会社(アシスト)は経費を大幅に削減する必要に迫られていない。しかし日本経済を含む世界経済が、近い将来に大きく衰退する強い可能性があると信じる。そうなればアシストといえども影響を免れない。この認識を社員に伝え、その場合アシストとしてどう対応すべきか、社員に問いかけ、社員間で活発な意見交換を期待し、最善の方法を皆で考えていこうと、要旨次のようなメールを社員全員に送った。
「 ・・・これまでアシストは決してリストラをしてきませんでした。つまり経費削減のために社員を解雇することはなかったということです。これは常に私のポリシーでしたし、これからも私のポリシーであり続けるでしょう。
   しかしこのポリシーが検証されることはありませんでした。なぜなら、アシストは生き残るため、または競争力を維持するために、劇的に経費を削減する必要に迫られることがこれまでなかったからです。私たちは幸運でした。
   私は、日本経済を含め世界の経済はごく近いうちに劇的に衰退する非常に大きな可能性があると確信しています。もしそうなったら、アシストの主な顧客である日本の大企業を含め世界の大企業の(需要)は劇的に縮小し、アシストの収益も劇的に縮小します。
その時、いまと同じ給料で今と同じ数の社員を雇用し続ける事は不可能になります。言い換えると全社員の給料を大幅に削減するか、または雇用する社員の数を大きく減らすことを余儀なくされるのです・・・
そうなった時、特定社員の雇用を犠牲にして、残りの社員の給料を守る事は不正直なことなので、アシストの唯一の倫理的で正直な選択肢は、全社員の給料を同じ割合ずつ削減することでしょう(ここでいる社員とは、役員も含みますし、株主も含みます)・・・しかし、少ない収入は、健康や幸福も少なくなることを必ず意味しない。もし私たちが賢明に計画し、準備すれば、私たちは今よりずっと少ない収入で、同じか、もしかするとより健康に幸福でいられるかもしれないのです・・・」

 このような考えを述べ、それを社員と共有し、ともに解決方法を求めようとした日本の経営者がその当時いたであろうか。今現れているだろうか。

 トッテン氏はさらにその書の最後でこう問いかけている。

 経済は、成長しなければいけないものだろうか。成長を唯一の目標とすることは、最終的に社会を機能不全にし、地球において人々が共存していく可能性を小さくする事にならないか。労働時間が短縮されたとしても、その事により家族と過ごす時間が増え、より健康になり、つまりは幸福な生き方、人間らしい生き方ができると、前向きに考えられないだろうか、と。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月22日

オバマ大統領誕生で露呈する日米同盟関係の希薄さ


 くどいようだけれど、何度でも書く。それほど重要な事であると思うかからだ。日本国民は正しく知っておかなければならないと思うからだ。

 メディアはこれ以上日米関係の事を騒ぎ立てて書くべきではない。書くほどに日米同盟関係の希薄さが露呈されるだけだからだ。

 1月22日の読売新聞は、政府が谷内正太郎前外務次官を政府代表として米国に派遣し、新政府との意思疎通に万全をつくす方針である、という記事を流していた。

 こんな事を記事にすることは、もうやめたらいい。

 谷内正太郎氏は私と同期だ。ともに米国で研修を送った仲だ。彼は優秀な官僚であったかもしれないがおよそ米国との外交に向いていない男だ。米国大使のポストをオファーされ、それを辞退したと報道された男だ。彼に米国との人脈づくりも、まともな対米外交も期待することはできない。彼を今米国に派遣しても何の意味もない。

 こういう記事をあたかも意味があるかのように流す読売新聞は、彼が誰に会って、どういう話をしてきたか、フォローしてそれをもう一度記事にして国民に知らせる義務がある。

 今日発売の週刊新潮1月29日号で天川由記子という短大准教授が、駐米日本大使館がいかに米国との人脈がないかを、「戦犯もの」という言葉を使って厳しく批判している。

 たとえば昨年5月に赴任した藤崎駐米大使が、大統領選挙の最中に共和党大会ばかりに出席して、8月末の民主党大会には出席していない。すでにこの時点ではオバマ候補が優勢であった事をどの世論調査も明らかにしていたにもかかわらず、と書いている。

 藤崎大使も私と同期だ。谷内氏とともに我々は一緒に米国で研修生活を送った。谷内氏と藤崎氏は仲良しだ。その谷内次官が藤崎氏を大使にさせたのだ。外務省の人事はそういう事で決まる。藤崎大使は何度もワシントンに勤務してきたが、米国要人との人脈を築いたという話は聞かない。

 私が外務官僚を批判すると私怨だと受け止められるが、それは違う。彼らへの個人的恨みなど何もない。ただもう少しまともな対米外交をしてもらいたいと願うだけだ。

 天川氏はさらにこう書いている。

 「・・・在米大使館には数年間、シカゴ総領事を務めた経験者もいる。しかし、この人物はシカゴを地元とする上院議員時代のオバマ氏に一度も面会したことがなかった・・・」
 谷内氏の後を継いだ今の藪中次官は私がデトロイト総領事をしていた1997-2000年のほぼ同時期にシカゴ総領事だった。本当かどうかは知らないが、彼は「オバマ氏との人脈がある」と言って麻生首相を喜ばせたというが、いまだに麻生・オバマ首脳会談の日取りさえ実現できていない。

 しかし、藤崎大使の日本大使館を批判する天川氏さえもまるでわかっていない。ここが本当の問題だ。
 彼女はこう書いている。
「・・・この時代(小泉、安倍、福田時代)外務省も人材がそろっていた。事務次官を目前にした谷内正太郎氏はじめ、加藤良三大使、斎木昭隆公使らはアメリカ政府から高い信頼を得ていた。大きな日米摩擦が起きなかったのは、こうしたホットラインが使われ、本音で語り合う事ができたからだ・・・」

 とんでもない的外れの評価だ。天川氏はおそらく福田派の支持者ではないか。麻生外交を叩いているのではないか。この週刊新潮の記事は政治がらみの記事に過ぎないのだ。

  これほど日米関係を重視する国が、これほど米国を知らない、ここに日米関係の特殊さがある。

 良好な日米関係とは対米服従関係でしかない、という異様さがこの国にはある。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月21日

 マハティール前マレーシア首相のオバマ大統領あて公開書簡

 
 マレーシアの前首相がオバマ次期大統領に宛てた1月15日付けの
公開書簡と思われるものが私のところにインターネットで寄せられてきた。

 日本国民に読んで欲しいから紹介してほしいというメッセージに違いないと
思ってこのブログで書く。

 本物かどうかわからない。しかしいかにもマハティール前首相の書きそうな手紙である。

 たとえ偽物であってもよく出来ている。

 私は1990年から3年間、マレーシアの日本大使館で公使を
務めた。その時の首相がマハテールであった。身近に接した
マハテール首相は、その当時から欧米を相手に正論を吐き続けた
世界の指導者の一人であった。

 国連を無視してイラク攻撃をした米国に非難の一つも言わずに
国連事務総長のポストにしがみ続けたアナン事務総長に対し、
なぜ辞表を叩きつけなかったのだ、と直言した政治家だ。

 1997年のアジア通貨危機の時、ソロスのヘッジファンドを
「ならずもの」と批判した指導者だ。

 そのマハテールが、世界中が注目し、期待しているオバマ次期大統領
に 万感の思いを込めて宛てた書簡であると思いたい。

 私の仮訳で紹介したい。マハテールの心意気が伝わるように
訳してみた。このような書簡を書ける政治家は日本には出てこない
ものだろうかと思いながら訳してみた。

 オバマ大統領の就任式のニュースで世界は一色だ。私もそれを歓迎する。オバマに期待する。

 その就任スピーチに水をさすつもりはない。彼は未曾有の困難を前にして団結して立ち向かうという。

 しかし誰が米国を困難に陥れたのか。世界を危機に巻き込ませたのか。

 その事に一切触れる事のない演説は私の心に響かない。

 このマハテール前首相の公開書簡なるもののほうがはるかによく出来ている。


 マハテール前マレーシア首相発オバマ次期米国大統領あて公開書簡
                         1月15日
  親愛なる大統領閣下

 私はマレーシア人ですから、先の大統領選挙ではあなたに投票
できませんでした。

 しかし私は自分自身をあなたの有権者であると思っています。
なぜならばあなたの言動は私や私の国に多大の影響を与えるからです。

 私はあなたの変革の約束を歓迎します。あなたの国である米国は
間違いなく変革を必要としています。

 それは米国と米国人がいまや世界でもっとも嫌われるようになった
からです。

 欧州人たちでさえあなたたちの傲慢さを嫌っています。

 しかしあなたたちは、かつてはまぎれもなく世界から称賛され、
好かれていました。
 多くの国々を植民地支配と隷従から解放した
からです。

 人びとは新年を迎えて決意を新たにする事を慣例としています。
 あなたも既に多くの立派な決意をされたことでしょう。

 もしお許しをいただけるならば、変革を求めてなされたあなたの
多くの決意の中に、次の項目を付け加えるように提案させて
いただきたいと思います。

1. 人々を殺す事を止めなさい。米国は目的を達成するために
人々を殺す事があまりにも好きです。
   あなたはそれを戦争と呼ぶ。
   しかし今日の戦争は職業軍人同士が互いに戦い、殺し合うものでは
ありません。それは、おびただしい数の無辜の市民を殺すことです。

   そんな事をしていては世界が荒廃してしまいます。

2. 米国の資金と武力でイスラエルによる殺戮を無条件で支持
する事を止めなさい。ガザの人々を殺している戦闘機や爆弾は
米国から供給されたものです。

3. 手向かう事ができないような国々に対して制裁を課す事は
止めなさい。イラクでは米国の制裁で50万人もの子供たちが薬
や食糧の不足で死んでいきました。多くの子供たちが不倶者
として生まれてきました。

  そのような残虐さとひきかえに、あなたたちが手にしたものは
一体何だったのでしょう。

 犠牲者や良識ある人たちの憎しみでしかなかったのです。

4. より大量の人々を、より効率的に殺せるような新しい兵器を
発明しないように科学者や研究者に命じなさい。

5. 軍需産業にこれ以上の武器をつくらないよう命じなさい。
   世界に武器を販売する事を止めなさい。
   あなたたちが手にする資金は血にまみれています。それは
キリスト教の教えに反します。

6. 世界の国々を民主化しようとする事を止めなさい。
   民主主義は米国ではうまく機能するかも知れません。しかし
他の国々でも同じように機能するとは限りません。

  民主主義でないからと言って彼らを殺してはいけません。民主化の
名の下に、米国は自らが転覆しようとする独裁政府よりも多くの人々を
殺してきました。しかもあなたの国が他国を民主化することなどは
所詮できないのです。

7. 金融機関という名の賭博を廃止しなさい。ヘッジファンドや
デリバティブや為替取引を止めなさい。銀行が、膨大な実体のない
融資を行う事を、禁止しなさい。
   銀行を制御し、監視しなさい。制度を悪用して利益を手にした
悪者を刑務所に入れなさい。

8. 京都議定書やその他の環境問題についての国際合意に署名しなさい。

9. 国際連合に敬意を払いなさい。

  私は、あなたが検討し、実施に移すべき「変革の決意」について、
他にもたくさん提案を持っています。

  しかしあなたは2009年中に達成すべき多くの決意を、既に固められて
いることでしょうから、これ以上申しあげません。

  もし、あなたが、私が提案した事のほんの一つか二つを実現する
ことができるなら、あなたは偉大な指導者として世界に末永く記憶されるでしょう。

  そしてその時は、米国は再び世界に尊敬される国になっている
ことでしょう。

  世界中の米国大使館から、高い防御塀や鉄条網がとり除かれる事でしょう。

  新年が素晴らしい年でありますよう、そしてあなたが偉大な大統領
になられんことを、祈念します。

                            敬具
                      マハティール モハマッド


Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月21日

 政治がおもしろくなってきた。消費税解散があるかもしれない。

  政局が面白くなってきた。ひょっとして消費税問題で突然のハプニング解散があるのかもしれない、そう思えてきた。

 発売中の週刊朝日1月30日号で田原総一郎氏が、自らの連載である「田原総一郎のギロン堂、そこが聞きたい!」で消費税問題にふれ、「麻生首相はわざわざ国会を混乱させて、自爆を図ろうとしているのだろうか」とその記事を締めくくっている。

 彼が言ったり書いたりしているもので共鳴するものはほとんどないが、この点に関しては、実は私もそう思うのだ。

  ここまでメディアに叩かれ、ここまで支持率を落し、それでも麻生首相は平然としているように見える。実際のところ彼は開き直っていると思う。引き摺り下ろされるような形で辞めることは絶対にない。

 しかしその一方で、9月まで政権を維持できるか、という問題はある。どのような政策を講じようとも、当面の日本の状況はこれからもっと深刻になるだろう。支持率を上げられる政策が打てるはずはない。

 そうであるとすれば、残された麻生首相の取りうる「名誉ある」選択は、自分の手で解散・総選挙をする事である。総裁を変えて総選挙するなどということを、麻生首相は100%認めない。

 消費税増税を掲げて選挙をすればもちろん選挙に負ける。しかし何をやっても、いつやっても、負けるのだ。そうである以上、負ける理由を消費税にすればいいのだ。

 消費税増税を公約して選挙に勝った総理はいない。それを敢えて公約に掲げて選挙した、という事は、たとえ負けても歴史に名が残る。

 それだけではない。消費税引き上げは、実は自民党、民主党を超える大多数の議員のコンセンサスである。それどころか、朝日、読売、日経など、すべてのメディアまで消費税やむなしと言っている。だとすれば、それを掲げて選挙をすることは王道なのだ。

 小泉とか中川とか武部などが反対しているのは政策論ではない。選挙に負けるからやめとけと言っているだけだ。今引き揚げると景気にマイナスだという理由は一見もっともに聞こえるが、それも口実だ。選挙の前に増税を言うなということだけである。そんな連中の消費税反対などは、一蹴してしまえばいいのだ。

 断っておくが、私はあらゆる増税に反対という立場である。無駄遣いを減らしたあとでなら税金を上げるのは止むを得ない、という考えさえも、私は認めない。

 決められた予算をどう配分するかが政治である。予算が足らなければ5兆円の防衛予算を他に振り返る、1兆円の援助予算を凍結する、公務員採用を凍結する、いくらでもやり方はある。

 そのような政治決断をすることなく、足らなければ増税するというのでは政治家などいらない。そんな政策は誰がやっても出来るのである。それをやってきたからここまで財政赤字になったのだ。

 脱線したが、私は麻生首相に是非とも消費税解散に打って出てもらいたい。

 もし今度の消費税問題において麻生首相が指導力を発揮できなければ、それこそ間違いなく麻生政権は死に体政権になる。麻生首相はここらでそろそろ決断すべきだ。

 もし麻生首相の目にこのブログがとまったなら、彼はそうするに違いない。そうして歴史に残る首相をめざしたらどうか。

 郵政解散に命をかけるなどと言って解散・総選挙をした愚かな首相よりははるかにましだ。


Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月20日

 「世に倦む日日」のブロガーにエールを送る

 皆さんは「世に倦む日々」というブログを知っているか。読んでいるか。

 これから書くメッセージは、「世に倦む日日」のブロガーに対する私からの応援メッセージである。

 このブログの作者を私は勿論知らない。知らないけれど、このブログで発信される作者のメッセージは私のそれと最も近いと思っている。私が愛読する数少ない良質のブログである。

 その作者が、私と時を同じくして有料配信を始めた。私が有料メルマガを始めた事を知って決心したという。

 最近のメディアはつまらなくなったと言われている。保守化、体制化して、ジャーナリズムの批判精神を忘れたと言われている。

 そんなメディアには負けない発信をしてみせる、そう大見得を切って有料に踏み切り、自らの発信の質をさらに高める覚悟をしたのに違いない。

 そしてそれはまさしく私が有料メールマガジンを始めた動機でもある。

 私にとってよきライバルであり、同志である。競い合ってお互いに購読者を増やそうではないか。

 購読者が広がって行った時、新しい時代が来る。

 その時は、ともに協力し、そしてさらにあらたな同志を見つけ、今までにない新しいメディアを打ちたてよう。誰からも縛られることなく、正義と真実を伝え続ける事によって、本物の世論の形成をめざそう。

 その日が来る事を願って、「世に倦む日日」のブロガーの健闘を願っている。大きな声でエールを送らせてもらう。


Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月20日

 ブッシュと小泉の仲(最終回)

 読者から多くの情報が寄せられた。その結果ブッシュと小泉の仲が偽者だった事がわかった。

 1月13日、ブッシュ大統領はハワード前豪州首相のほか、ブレア前英首相、ウリベコロンビア大統領に大統領自由勲章という、文民に与えられる最高の勲章を与えている。

 その理由は、「テロとの戦い」、民主化、人権擁護などでブッシュ政権に最大の貢献をしたからであるという。

 日本国民よ。この事実を、目を開いてよく見よ。そこにわれらが小泉元首相はいなかったのだ。小泉元首相はブッシュ大統領に相手にあれていなかったのだ。

 その嘘がばれて小泉元首相が恥をかいたことなどどうでもいい。これは日本国民に対する侮辱ではないのか。

 世界中の新聞が報じているこの事実を日本のメディアが一切無視している。

 あたかも触れてはいけないないかのように。

 情報提供をくれたブログの読者に感謝する。我々だけでも十分に既存のメディア以上のメディアをつくることができるのだ。

 この事について私の思いをメールマガジンで書いて見る。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月20日

中谷巌と竹中平蔵

 1月19日の新聞に、奇しくも、新自由主義を賞賛し、構造改革の旗振り役をつとめた二人の経済学者の記事が載っていた。

一つは東京新聞「こちら特報部」に見られる中谷巌一橋大学名誉教授のざんげであり、もう一つは産経新聞「ポリシー・ウオッチ」に見られる竹中平蔵慶応義塾大学教授の「かんぽの宿」オリックス売却に関する弁護である。

 私は昨年12月19日のブログで、中谷巌教授が週刊現代(12月27日号)誌上で、米国型新自由主義を導入した自らの誤りを認めた事を、驚きをもって書いた。ついに体制内部から反省の声が聞こえてきた、と。

 その後中谷氏はその後も様々なところで同様の自己総括をしている。1月19日の東京新聞の記事もその繰り返しである。

 「若い私は、米社会の豊かさに圧倒され、ハーバード大学で学んだ米国流経済学こそが正しいと、『米国かぶれ』になって帰国した。規制をなくし、市場が機能すれば、豊かで幸福な社会が実現するという『新自由主義』を信じ込んだ・・・しかし、構造改革路線、ひいてはグローバル資本主義(米国型金融資本主義)はやがて、巨大な金融危機、貧困の増大、医療の疲弊、地球環境破壊などをもたらしはじめた・・・最近の日本社会の疲弊振りを見るにつけ、米国流の『小さな政府』を掲げる構造改革路線では、日本人は幸せになれないと思うようになった・・・誰のための改革かという視点を欠いてはならない・・・小さな政府でさえあればいいというのは何か違う・・・」

 何度も、何度も、このようなざんげを聞かされては、はじめて知ったときの驚きは消え失せて、「またか」という思いがする。

 しかし、政策の導入に一役かった体制側の学者が、ここまで率直に自らの誤りを国民の前で認める勇気を私は高く評価する。学者としての誠意を感じる。

 これと対照的なのが竹中平蔵教授だ。担当大臣として鉦を叩き、旗を振って導入した「構造改革」がここまで日本の社会を破壊し、国民を苦しめている。

 それにもかかわらず、厚顔にもメディアに露出し、「日本経済がダメになったのは構造改革が不十分だったからだ」などと繰り返す。

 1月19日の産経新聞の寄稿文に至っては、新自由主義導入の朋友であるオリックスの宮内義彦氏を擁護し、「かんぽの宿」をオリックスに売却することに鳩山総務大臣が反対した事を「言いがかりだ」とまで言う。

 竹中氏がその寄稿文で述べている理由はいつもの手口だ。論点のすり替えであり、一面的な独断だ。

 いわく、「かんぽの宿」は郵政にとって「不良債権」であり、この処理が遅れればそれだけ国民負担が増大する。廃止・売却は当然である。

 いわく、そもそも民営化とは、民間の判断に任せることであり、経営判断の問題に政治が口出し、介入することは、根本的に誤っている。

 いわく、民間人が政策過程にかかわったからその資産売却などにかかわれない、という論理そのものが重大な問題である。

 いわく、鳩山総務相発言は、政策にかかわる民間人の自由な発言を抑制し、族議員と官僚を奮い立たせるものである。などなど。

 しかし問題の本質はそのようなことではない。「かんぽの宿」一括払い下げの決定過程の詳細を情報開示し、そこに不透明なものがなかったかを国民の前で明らかすることである。

 現在発売中の週刊朝日1月30日号の特集記事は、その疑惑を、「怪しまれても仕方がない要素がてんこ盛りである」とまで書いている。

 竹中氏の発言はいつもこうだ。もっともらしい事を言っているが、何も頭に残らない。それは都合にいい物事の一側面だけを説明し、全体としての是非を論じないのだ。

 竹中氏が今でもメディアに登場していられるのは、みなが彼の言っている言語明瞭、意味不明に騙されているのだ。あの郵政改革とまったく同じだ。

  メディアも日本国民も、わからない事を、わかった不利をしてはいけない。竹中平蔵氏の言っている事はわからない、と素直に切り捨てることだ。

 いつまでたっても小泉・竹中コンビの改革をメディアに流しているようでは、真の変革(チェンジ)は望めない。


Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月19日

ブッシュと小泉の仲(続)


 私は1月12日のブログでブッシュ・小泉の朋友関係は作り上げられた虚像ではないか、と書いた。

 それを占う重要な根拠として、ブッシュ大統領が、イラク戦争を支持した豪州のハワード前首相をワシントンに招待して叙勲をしたこと、その時オバマ次期大統領もワシントンに滞在していたのに、ハワード前首相をブレアハウス(迎賓館)に泊める厚遇をした事、を私は人づてに聞き、それが本当なら、小泉元首相は招待されなかったのか、と書いた。

 そのブログをもしメディア関係者が読んでいれば、事実関係を調べて是非国民に教えてくれないか、と書いた。

 なにしろイラク戦争の支持においては、小泉元首相の忠誠ぶりはハワード前豪州首相の比ではない。憲法違反までして自衛隊を派遣したのだ。苦しむ国民を尻目に多額の税金を使ったのだ。

 ブッシュ大統領が真っ先に叙勲する相手は小泉元首相ではないのか。ましてや日米史上まれに見る朋友関係を結んだ仲だ。

 残念ながらどのメディアも関心がないとみえて書かない。

 しかし少なくともブッシュ大統領がハワード前豪州首相を招待した事は確かなようだ。しかもオバマ次期大統領より厚遇して。

 ニューズウィーク(日本語版)1月21日号は、「退場ブッシュの迷惑な最後っ屁」と題して次のような記事を掲載していた。

 ・・・ブッシュ大統領のせいでワシントンで大渋滞が起きている。オバマ次期米大統領は12月、大統領の賓客が泊まるブレアハウスに就任式の2週間前から滞在したいと要請した・・・だが、ブッシュが先に予約客(ハワード前豪首相)がいるとして断ったため、オバマ一家はヘイアダムス・ホテルに宿泊することになった。どちらもホワイトハウスに近いが、ブレアハウスは遊歩道に面しているため警備が交通を妨げることはない。一方でヘイアダムスは主要な交差点にあるため、警備・・・で大混乱が起きている・・・

 ハワード前豪首相がブッシュ大統領に国賓待遇で招待されていた事はこれで確認された。後は叙勲を与えたかどうかだ。そして何よりも小泉元首相は招待されなかったのか、ということだ。

 交通渋滞なんかよりこっちのほうがはるかにニュースバリューがある。

 格好の週刊誌ネタだと思うのになぜ誰も書かないのだろうか。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月19日

それでも私はオバマに期待したい

それでも私はオバマに期待したい

 報道はオバマ大統領の就任式で一色だ。そして、それは理解できる。

 何しろ史上最低のブッシュ大統領の後に登場した大統領だ。ブッシュ大統領が仕掛けたイラク戦争の失敗でうんざりした米国と世界の国民が、同時にまた米国発の金融危機で経済的苦境に追い込まれている。

 チェンジという合言葉を叫んで、皆が気分一新したい気持ちなのだ。

 しかし、ここにきてオバマで大丈夫か、という批判的な意見がメディアで目立つようになった。

 その大きな理由は、もちろん、目の前に広がっている100年に一度の経済危機の深刻さが日を追って深刻化しつつあるからだ。いくらオバマでも無理だというわけだ。

 しかし、オバマのより困難な課題は、軍産複合体とユダヤロビーに支配された今の米国の大統領である限り、ブッシュ路線を大きく変える事は出来ないというものだ。

 私の手元に出版社から送られてきた一冊の本がある。「オバマの危機 新政権の隠された本性」(成澤宗男著 金曜日刊)という本だ。1月20日発行というから出版されたばかりの本だ。

 その本は、インターネットなどで流されたオバマの過去の発言や新政権の顔ぶれなどを丹念に検証した上で、オバマの「テロとの戦い」や中東政策は、ブッシュと同様、いやそれ以上に、危険で戦闘的になると予想している。

 おりしも1月19日の読売新聞は一面トップでアフガン情勢の悪化を報じている。アフガンを「テロとの戦い」の主戦場と位置づけているオバマ政権の登場で、日本の貢献は一層求められると危惧している。

 この本に記されているいくつかの情報については既に私も知ってはいた。しかしこれほどまでオバマの側近がユダヤ人脈に取り囲まれているとは知らなかった。「やはり、そうか」という失望を感じざるを得ない。

 しかし、である。オバマはブッシュとは違う。それでも私はオバマに期待する。その思いを私は今日のメールマガジンで書いた。

 オバマを突き放して眺めてはいけない。
 すべてをオバマのせいにしてはいけない。
 われわれがオバマを変えていくのだ。造っていくのだ。
 オバマの米国を監視していくのだ。

 

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月18日

 正義のない状況下で何を誇りに生きるか


 1月18日の朝日新聞「耕論」に、パレスチナ問題の解決に関する三者の意見が並列されていた。

 駐日イスラエル大使の意見と、パレスチナの二大派閥である穏健派ファタハと過激派ハマスの両代表の意見、この三つである。

 断わっておくが、パレスチナの武装抵抗組織はハマスとファタハだけではない。もっと過激な抵抗組織もいくつかある。

 しかも過激派と穏健派という言葉で単純化する事は誤りだ。そもそもイスラエルの占領に抵抗しないパレスチナ人などいない。

 穏健派といわれている今のファタハの議長であるアッバスの前任は、あのアラファトだ。米国とイスラエルはそのアラファトをテロリストと決めつけてラマラに幽閉し、病死させてしまった。わずか4年ほど前の2004年11月のことである。

 そういう国際政治の偽善を知った上でパレスチナ問題を論じるべきであるのに、メディアは単純化して報じる。それが多くの無知な国民の目を曇らせる事になる。

 「耕論」の三論並立もその危険をおかしている。対等でない立場の者たちの意見を対等に扱うこと自体が間違いなのである。

 しかし、そうは言っても、何も知らない読者に最低限の知識を与える為には、それぞれの立場を伝える必要がある。それもメディアの重要な役割である。

 そう前置きした上で、朝日新聞「耕論」で「紹介」されている三者の意見を私なりに紹介しよう。一言で要約すれば、こういうことだ。

 駐日イスラエル大使の言い分はこうだ。ユダヤ国家を地図から抹殺しようとしているイランの支援を受け、過激なイスラム国家をつくろうとしているのがハマスだ。そのハマスの攻撃からイスラエルを守るのは当然だ。その為にはあらゆる行動が正当化される。

 「穏健派」ファタハ代表の言い分はこうだ。ハマスは我々の勧めを無視して停戦を延長せず、イスラエルに攻撃の口実を与えてしまった。独立国家の樹立を許さないイスラエルの占領政策を、米国やそれに従う国際社会が支えてきた結果、民衆の絶望に巣くう狂信的組織を強めてしまった。しかし中東最強のイスラエル軍に勝てるわけがない。

 「過激派」ハマスの代表の言い分はこうだ。ハマスは占領から解放するための抵抗運動をしている。占領を続け、無実の市民を殺しているのはイスラエルだ。なぜハマスがテロ組織でイスラエルがテロ組織ではないと言えるのか。イスラエルが圧倒的な兵力で不当にガザを攻撃し続ける限り、パレスチナ人には抵抗する理由がある。

 偶然にも同じ日の朝日新聞の書評欄で星野博美という写真家・作家の言葉をみつけた。星野氏は若桑みどりの「クアトロ・ラガッツィ」(集英社文庫)という本と飯嶋和一の「出星前夜」(小学館)の二冊の本を紹介してこう書いていた。

 「クアトロ・ラガッツィ」はイエズス会によりローマへ送られた天正少年使節団が帰国した時、待っていたのは、他の文明や宗教を排除する鎖国に向かっていた日本による弾圧だった、という本であり、「出星前夜」は天草・島原の乱をテーマにした歴史小説だという。
 そこに描かれているのは抵抗運動の末になぶり殺されていった一人一人の無名の人間の生きざまであるという。

 そして評者星野博美氏はこう締めくくっている。

 「正義が行われない絶望的な状況下、人は何を誇りに生きていくのか。もしそんな状況に(自分が)置かれたら、どんな行動をとるだろう。自分の生き方を問われているような気がする・・・なぜ(私が)これらの本を欲していたのか、最近やっとわかってきた。弱肉強食の時代に戻りつつあることを実感し始めた今だからこそ、何に希望を見出したらよいのか、ヒントを探したくなった・・・」

 パレスチナ問題は遠い世界のことではない。私たちの身の回りに無数に存在する絶望的な不正義、不条理を前にして、自分はどう生きていくべきか、その悲しいまでの根源的な問いを、幼い子供達が流す無辜の血と涙とともに、私たちに問いかけているのである。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月17日

 「官から民へ」の本当の意味

 「官から民へ」という意味は、規制緩和を進めて格差社会をつくることではない。もちろん郵政民営化などではない。政治家と官僚がもたれあって独占している国の権限を国民の手に取り戻すことだ。

 その動きが最近になって急に活発になってきた。結構なことだ。

 ひとつは渡辺喜美氏が見せた動きである。もう一つは小泉元首相が言いだした国会議員大幅削減、や国会一院制という国会改革だ。

 もちろんその思惑は透けて見える。渡辺喜美に本気で公務員改革を行うこころざしも実力もない。小泉に至っては次男の将来のことしか頭にない。どちらも世襲選挙だから選挙は安泰だ。だからこそ好き放題できるのだ。

 しかし、彼らが掲げる目標は正しい。渡辺喜美や江田憲司らが本気で、しかも本当の公務員改革を行う覚悟があるのなら、私は応援する。本気であれば国民運動が起こせる。

 小泉元首相の場合は、そこまで応援する気にはなれない。なにしろ彼はいかさまだから。7日からガーナ大統領の就任式に政府特使として外遊してきたはずなのに、まったくその報道がない。

 そう思っていたら、いつの間にか帰国していたのだ。そしてこの国会議員削減の発言だ。政策を語らず、語れず、いつも口を開けば政局の話だ。

 今の小泉氏の頭には次男の将来のことしか頭にないに違いない。当選しても自民党が野党になれば次男の出る幕はない。なんとか政界再編を実現し、次男の出番をつくろうとしているのだろう。

 国会議員の数が少しぐらい減ったところで次男は自分の人気で残れると思っているから、後は次男が政権政党にとどまって政治報道の中心で活躍できる事だけを考えているのだ。結構な身分だ。

 落選が噂される一の子分の武部勤氏の顔が、小泉氏の隣に座って応援するふりをしながら、どこか寂しそうに見えるのは気のせいか。

 そんな小泉元首相の発言とは別に、国会議員の数を削減すること、しかも大幅に削減するという考えについては、まったく賛成だ。一刻も早くそうしてもらいたい。

 何しろ彼らのやっている事は、政権争いでしかない。政党生き残りでしかない。国民が必要としている緊急政策の何一つ実現できないでいる。それでいて歳費や秘書の給与とか政治調査・活動費が支払われている。おまけに政党助成金までも払われている。完全な税金ドロボーだ。

 発売中の週刊ポスト1月30日号に、消えた年金「高齢者は受け取る前に死んでしまう」という見出しの弾劾記事が出ていた。

 週刊誌に指摘されるまでもなく、年金問題の未解決ぶりにはあきれるばかりだ。1月11日の産経新聞は「年金問題発覚から2年 解決程遠く」という大きな見出しの記事を掲載していた。1月15日の日経新聞は「年金記録問題 解決遠く」という大きな記事の記事を掲載していた。

 それらの内容をここで繰り返す必要はない。要するに膨大な時間とエネルギーと予算を使って、この二年間、年金問題の何一つ根本的な解決が図られていない、ということだ。

 思えばこの年金問題発覚が、今日にいたる自公政権の崩壊、政局混迷の始まりであった。それほど大きな問題であったのに、政治家たちは、いまでは定額給付金や派遣法改正や公務員改革など、日替わりメニューのごとくその論点を移動させている。

 見ているがいい。それらについても何一つ解決されないまま次の政局がらみの話に移っていくだろう。

  国会議員の大幅削減はあたりまえだ。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月16日

どちらが本物の外交か

  このところガザの事ばかり書いているようだが、ガザの事が気になって仕方がないのでご容赦願いたい。次は別のテーマで書くことを約束する。

 16日の朝日新聞に対照的な二つの記事を見つけた。

 ひとつは有馬龍夫という政府特使が14日、イスラエルでオルメルト首相と会談し、「即時停戦を要請する」という麻生首相のメッセージを伝えたというニュースである。

 もう一つは山形県の桑山紀彦さん(45)という医師が、ガザの福祉団体の招きを受けて緊急医療支援のため15日ガザに入ったというニュースである。受入れ団体側は「無理をしないで。今回ばかりはイスラエルも本気だ」と自制を促したが「見て見ぬふりはできない。爆撃にさらされている仲間を見捨ててはいけないという事を示したい」とガザ入りを決行したという。

 どちらが本物の外交か。言うまでもないだろう。

 桑山さんの事を私は何も知らない。しかし今この時に緊急医療支援のためにガザに入る。そのことだけで十分だ。無条件で称賛に値する。

 一方の有馬龍夫氏の「外交行動」はどうか。これについて書く。

 私は有馬龍夫氏個人を批判するつもりはない。このような行動を取る日本政府、外務省の嘘くささ、について書くのだ。

 ガザ攻撃が始まった早い段階でフランスのサルコジ大統領がイスラエルを緊急訪問して停戦を訴えたがオルメルトはこれを拒否した。

 8日には停戦を求める国連安保理決議が採択されたがイスラエルはこれを無視して攻撃を激化している。

 有馬特使の停戦要求の翌日15日に、イスラエルは国連施設を砲撃した。国連事務局長が即時停戦をイスラエルを訪問し、即時停戦を呼び掛けている最中に、である。

 日本の外務官僚OBが、世論に見放された首相のメッセージが書かれた紙切れ一枚を持参して、それを読み上げたとろで、イスラエルがそれに耳を貸すなどと誰が本気で信じるだろう。

 茶番だ。アリバイ作りだ。これが今の日本外交の姿だ。

 ちなみにこの有馬龍夫というOBは中東とは何の関係もないアメリカンスクールのエリート外交官だった人物だ。
 中東担当の政府代表に任命され、最初にレバノンを訪れた時に、レバノン大使の私に質問した事が、「何をしゃべればいいのか」という事だった。

 それから7年、有馬特使が少しは中東の事に詳しくなっている事を切に願う。それも米国、イスラエルの目を通してではなく、公正な立場から。

 この二人の行動は今の日本を象徴している。

 官僚を辞してわかったことは、この国には優秀で志の高い人材は野に多く存在する。これに比べ権力者たちが、権力に安住するばかりで、いかに無能で非効率であることか、ということである。

 日本復活の近道はこの権力構造を逆転させることだ。その事をメールマガジンで書いてみる。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月15日

イスラエルを正しく理解するためには努力が必要である

   ガザで暮らしてガザの実情を知っている者は皆イスラエルの暴挙に怒りを覚えている。

   イスラエルと結びついて利益を得ている者は皆イスラエルを擁護する。

   しかしこのブログを読んでいる読者の多くはそうではないだろう。

   だからイスラエルのガザ攻撃が連日ニュースで流されても、世界で止む事のない戦争の一つでしかないと思っているのかもしれない。

  どのように残虐な事が繰り広げられても、戦争に犠牲はつきものだ、攻撃を止めないイスラエルとパレスチナの双方の指導者が悪い、と思っているのかもしれない。

  しかし、そんな読者であっても、イスラエルのやっている事は、いくらなんでも酷すぎるのではないか、と思う者が多いだろう。

  そして、ふつうはこれだけの残虐な事が行なわれていれば、国際社会が介入して停戦に持ち込まれるはずなのに、なぜイスラエルのガザ侵攻だけは誰も止められないのか、止めようとしないのか、と感じるだろう。

  そう思う人はすでにイスラエルという国を正しく理解できる資格がある。その疑問からすべてがスタートする。そこから自分の頭で考えて自分なりの答えをだせばいい。

  しかしそれには真実を知る努力が少しばかり必要だ。その参考のためにこのブログを書いている。

  杉原千畝という外交官がいた。日本政府の訓令に反して迫害ユダヤ人に亡命ビザを発給して6000人ほどのユダヤ人の命を救った外交官だ。
  
  先日なくなられた杉原夫人は生前に、「うちの主人がユダヤ人の命を救った事が果たして正しかったのでしょうか」と知人にもらしていたという話を、私はこのあいだ人づてに聞いた。ナチに虐待されたユダヤ人が、今度は同じ事をパレスチナ人に繰り返している、それを知って心を痛めていたというのだ。

  もちろんユダヤ人の命を救った事は正しい。しかしそのユダヤ人たちによってつくられたイスラエルという国が、パレスチナ人を虐待している、この矛盾が杉原夫人を苦しめたのだ。もちろんそれは今回のガザ攻撃が始まる前の話である。今回のガザ攻撃はこれまで休む事無く続けられてきたイスラエルのパレスチナ弾圧政策の延長に過ぎないという事である。

 イラク戦争に反対して外務省を首になった私は、講演先などでよく、あなたは杉原千畝さんを思い起こさせてくれる、と言われる。

 そのたびに私は内心いささかの困惑を覚える。その理由は、杉原氏はその行為で6000人ものユダヤ人の命を救ったという現実の功績がある。それにくらべ私は「小泉バカヤロー」と言っただけだ。その意義において比べものにならない。

 しかし困惑するもう一つに理由は杉原氏の美談がイスラエル政府により作為的につくられ、日本において過度に美化されている事を私は知っているからだ。もっとはっきり言えば杉原氏という善良な外交官の行為を日本国民への情報操作の具にしているということだ。

 もちろんこれは杉原氏の責任ではない。イスラエル政府の責任を私は言っている。

 私がイスラエルを正しく知るためには努力が必要だ、と言ったのはこの事である。

 外から与えられる情報を、ぼけっ、としてそのまま信じてしまうと、とんだ勘違いを起こす事になる。

 1月15日の朝日新聞は、イスラエル政府が外国報道陣のガザ立ち入りを拒否し続けていると報道している。これでどうして我々は今ガザで何が起きているか知ることができるだろうか。いままで日本のメディアが流してきた報道や映像は、嘘とは言わないまでもイスラエルの都合のいい偏った情報であるということだ。

 真実はガザにいる被害者たちがインターネットなどで発する声の中にある。それを知ると見方が一変する。悲惨さが圧倒的になる。

 1月15日の日経新聞は、イスラエルの政治家が語ったという次の言葉をスクープしている。

 「米国が第二次大戦中に日本に対して行なったのと同じように、我々もハマスとの戦いを続けなければならない」。

  つまり無差別爆撃と原爆投下で無条件降伏するまで叩きのめす、と言っているのだ。

  これがガザ攻撃であり、これがイスラエルという国である。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月14日

どんなところにも貴重な情報を見つけることができる

  喉の痛みで近くの病院に行った。混んでいて二時間も待たされた。普通はそれを想定して読むものを持参するのだが、急いでいたせいで今朝はそれを忘れた。

  待合室にある読み物を手当たり次第に読んだ。健康の本や料理の本、こどもの雑誌や女性週刊誌、ファッション雑誌、いずれも手垢によごれたボロボロのものばかりだが、暇にまかせて一通り手にして読んだ。そんな中に昨年11月28日号の週刊朝日を見つけた。

  田母神論文問題の直後だった頃と見えて、歴史認識やシビリアンコントロールをめぐる様々な記事が特集されていた。

  考えてみればわずか一ヶ月あまり前の話だったのに、もうすっかり遠い過去の騒ぎのようだ。

  あの事件は長続きするはずのいない騒動であった。それを私は当時のブログで書いた。それは田母神氏の言動がお粗末だったという事だけではない。護憲派が許さないからではない。日本政府を窮地に追いやる言動だから、日本政府とそれを取り巻く学者、有識者、メディアが押さえ込むことがわかっていたからだ。

 彼の発言を突き詰めると日米安保体制を否定する事になる。しかも軍事力強化の形で。米国がそれを許すはずはない。米国が怒り出す前に、日本政府はあわてて押し潰す必要があったのだ。

 そう思いながら表紙のとれた週刊朝日を読み進んでいくうちに、太田昌秀元沖縄県知事のインタビュー記事が目にとまった。その中で彼がこのような事を書いていた。

 これが今日のブログで私が読者に紹介したい情報だ。

 彼は言う。自分が知事をしていた時、沖縄の基地問題に関し日本政府や外務省に沖縄の要望を米国に伝えて欲しいと頼むと、決まって返って来る返事は、「米国の要望を受け入れてください」というものだった、と。

 むしろ米国の方が話を聞いてくれた。95年の沖縄少女暴行事件の時も、モンデール駐日大使はホットラインを設置してくれて、どんなことでも私に直接話してくださいと親切だった。

 日本政府の関係者の中からは、ついにただの一人もそのような人が現れなかった、と。

 この言葉は象徴的である。基地問題も田母神問題も、ガザの虐殺も、なにもかも、政府の頭にあるのは米国がそれをどう考えるかだ。国民の事よりも米国の事が優先するのだ。

 病院でたまたま手にした古い週刊誌からでも、その気になれば貴重な情報を見つける事ができる。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月13日

イスラエルを公然と擁護する佐藤優の正体

  メディアの寵児になっている佐藤優という情報分析官(休職中)がいる。その佐藤氏はアサヒ芸能という男性週刊誌に「ニッポン有事!」という連載を書いている。

 その殆どは外務省批判である。先週の連載でも、佐藤氏は鋭い指摘をしていた。数年前の外務省機密費事件に関連し、元警視庁ベテラン刑事萩生田勝氏がその近著「警視庁捜査二課」(講談社)の中で、実名で外務省幹部の責任を指摘している事を取り上げていた。

 闇のままに葬られた外務省機密費事件がこの本で蒸し返される事を恐れ、外務省はさぞかしビクビクしながら事の推移を見守っているに違いない、というのだ。

 このような事を書くことのできる佐藤優氏に、私は、1月7日のこのブログで最大の賛辞を送った。彼の外務省批判には100%賛同する、外務省批判を続ける佐藤氏に一つの覚悟すら感じる、と。

 その思いは今も変わらない。

 しかし私は佐藤氏の言論活動とその背後にある動機について、かねてより一つの大きな疑問を感じてきた。それはイスラエルとの結びつきである。

 それについてはこれまでにも様々な機会で私は断片的に述べてきた。

 そしてその私の疑問は、今日発売の週刊アサヒ芸能(1月22日号)の彼の記事を読んで、確信に変わったのである。

 連日世界の国民が心を痛めて見守っているイスラエルのパレスチナ虐殺。それは誰の目にも非道なものだ。人間であるならば正視できない残虐な行為だ。

 しかし佐藤氏はイスラエルが全面的に正しいと論じている。どのメディアも書かないほどの一方的なイスラエル擁護だ。佐藤氏がその実態を知らないはずはない。イスラエル擁護という意図的な目的を持って書かれた記事である。

 佐藤氏には書いて欲しかった。そのような言論を三流週刊誌ではなく大手新聞で。そして世界に堂々とイスラエル擁護の発信をして欲しかった。自らをイスラエルの代理人だと名乗り出て欲しかった。

 私はそんな佐藤氏を全否定する。パレスチナ問題に対する米国、イスラエルの不正義こそ私がイラク戦争に反対した原点であった。その後の反骨人生の原点である。

 私を誤魔化す事はできない。この事の詳細は明日の有料メールマガジンで書く。


Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月12日

 ブッシュと小泉の本当の仲

 このブログを読んでいる読者の中にメディア関係者がいる事を望む。事実関係を調べてその結果を是非記事にしてもらいたい。

 最近私はブッシュ大統領が豪州のハワード前首相をワシントンに招待して叙勲したという話を耳にした。

 その時はオバマ次期大統領が引き継ぎのためにワシントン入りしていた時であったが、ブッシュはブレアハウス(大統領迎賓館)をハワードに提供し、オバマをホテルに泊めた。

 叙勲の理由は、ハワードがイラク戦争でブッシュを一貫して支持した、その御礼だという。いかにもありそうな話だ。

 この話を聞いて、私の頭に真っ先に浮かんだのは、わが国の小泉元首相の事だ。小泉元首相のポチぶりはハワード首相の比ではない。なんといっても豪州と日本の世界政治に与える国力、影響力が違う。
 日本がもしあの時米国を支持しなければブッシュは間違いなくもっと孤立していただろう。イラク戦争のその後の展開も異なっていたはずだ。

 つまりブッシュ大統領にとって小泉こそもっともありがたかった支持者であり、恩人であったはずだ。

 ハワードを招待して叙勲するのなら、小泉こそ真っ先に招待して最高の勲章を与えるべきではないのか。

 シーファー米国駐日大使は日本にくる前は駐豪州大使だった。ブッシュ大統領の代理人と呼ばれていた。そのシーファー大使がブッシュから駐日大使に任命された。ブッシュの考えを100%日本に伝え、またブッシュ大統領はシーファー大使の意見を真っ先に聞くというほど緊密な仲だ。
 シーファー大使はブッシュ大統領に小泉元首相の名前を口にしなかったのか。

 そのシーファー大使は1月15日に日本を離れる。その前に日本の新聞を通じてやたらにブッシュ・小泉の良好な関係を強調し、小泉元首相を誉めそやし、謝意を表している。

 本当か。心にもない口先だけのお世辞ではないのか。

 それはこの叙勲の事実を確認すればわかる。そうなのだ。この叙勲問題の真偽は、そっくりそのまま日米関係の実態を象徴するものなのだ。

 それとも小泉が、イラク人から靴を投げられないように、ブッシュからの叙勲を辞退したのか。

 いずれにしてもブッシュ、小泉の終焉にふさわしいエピソードに違いない。
                                        (完)

天木直人のメールマガジンは「株式会社まぐまぐ」が提供する配信システム
「まぐまぐ!プレミアム」(http://premium.mag2.com/)を利用して配信し
ております。本マガジンは登録初月無料で購読いただくことができます。

 メルマガの登録解除は以下よりご自身で行ってください。
http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/75/P0007564.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■マガジン名  天木直人のメールマガジン
        反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

■発行者    天木直人(http://www.amakiblog.com/profile/ )

■ホームページ http://www.amakiblog.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月11日

派遣切りを報ずるテレビ番組が空々しい訳


  派遣切りを報ずるテレビ番組が空々しい訳

  CIRCUSという若者向けの月刊誌2月号に次のような業界記事を見つけた。

  ・・・視聴率15%を誇る報道ステーションの司会者である古館伊知郎のギャラが一回100万円、一年でざっと2億円であるという。それを5割増し要求した古館の評判が悪くなっている。しかし古館にも言い分がある。前任者の久米宏はその3倍もらっていた・・・

  人の懐具合をとやかくいうのは「さもしい」。貧乏人がこれを言うと僻みだと思われる。それに自分の実力で儲けた金のどこが悪い、という意見ももっともだ。

  しかし、そういう連中がテレビの前で、正面から資本主義の誤りを声高に叫んでいることに違和感を覚える。

  古館や久米だけではない。みのもんたとか小倉だとか鳥越だとか、皆かなりの報酬を手にしているのだろう。

  更に言えば、それらの番組に出演している辛口評論家や有識者もまた恵まれた立場にいる者たちだ。

  そしてまた報道各社に働く職員はみな高給取りだ。

  そのような人たちが、自分の事に口をつぐみ、自給1000円前後の派遣社員問題をなんとかしろと叫んでみても心に響かない。

  そのような人たちが政府や官僚を悪し様に批判してもうそ臭い。

  もちろん、政治家や官僚たちは文字通り恵まれた立場だ。

  税金から多額の歳費と活動費、政党助成金を受け取っている与野党の政治家たちがテレビの前で罵り合っても白々しい。

  天下りを渡り歩く官僚は勿論だが、月収200万円を超える最高裁長官が裁判員制度導入の張本人であると聞くと、その日暮らしの勤労者に強制的に負担をさせるぐらいなら、まず裁判官が給料分の働きをしてから言え、といいたくなる。

  トヨタが役員29人の年末ボーナスを止めて10億円を節約したという報道がなされていたが、よく考えてみれば一人当たり何千万円という額の一時金を支給しようとしていたのだ。それを思うとわずか月額10数万円の非正規職員をすぐに解雇しなければならないのか、と思う。

 要するに国民は二分されているのだ。そしてメディアで声を出している連中はみな恵まれている連中ばかりだ。立場は異なっても、皆恵まれ仲間なのだ。

 そういう恵まれた連中が、自らの身銭を切って派遣労働者の救済に何かしたという話はさっぱり聞かない。

 だから報道がさっぱり心に響かない。言いぱなし、聞き捨てである。

 政治番組が娯楽番組のごとく暇つぶしとなっている。

 

 

  

  

  

 

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月10日

 イスラエルの虐殺行為に抗議する


 これから私は東京にでかけて抗議デモに参加する。

 イスラエルのガザ攻撃即時停止を求める。

 何もできない今の私であるが、少なくともこの歴史的暴挙に反対したという証を残したいために。

 思えば6年前、私が米国のイラク攻撃に反対して小泉政権に声を上げた時もそうだった。

 その理由もパレスチナ問題であった。

 イラク攻撃に今反対しなければ、自分は何のために外交官をやってきたのか。

 米国とイスラエルがパレスチナとの共存を認めない限り平和は来ない。

 それを認めず、反対者をすべて武力で排除、抹殺しようとするから平和が来ないのだ。

 アフガン攻撃も、イラク攻撃も、レバノン攻撃も、シリア攻撃も、そしてイラン攻撃も
 
 すべてはそこから来ている。

  デモに参加する事などめったにしない利己的な私だが、今日は小田実を思い出して

 デモに参加する。

 この時に参加しなくてはデモに参加する時はない。

 右も左も前も後ろも、知らない人同士が一つの目的に向かって行進する。

 お互いに名乗りあうこともない。気にすることもない。

 ただ、イスラエルの攻撃を即時停止させるという一つの目標に向かって歩き続けるために。

 後になって、「実は私もイスラエルの攻撃に反対だったのですよ」と近寄ってくる、

 そんな、小田実がもっとも卑怯な奴だ考える、そういう人間になりたくないために。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月10日

川田龍平よ、いますぐ湯浅新党を立ち上げよ!

川田龍平よ、いますぐ湯浅新党を立ち上げよ!

 私は昨年12月17日のブログで湯浅誠を政治家にさせるべきだと書いた。
 それから約一ヶ月、この思いは確信になった。このブログは本気で書いている。

 派遣切りに反対しているこころある国民はその実現に向けて行動を起すべきだ。
 日本共産党や社民党の既存政党に満足できない国民は、いまこそ湯浅新党を立ち上げる事を本気で考える時だ。

 この思いを私は今日のメールマガジンで書いた。その要旨はこうだ。

 国会がつまらない。これほど重要な時期に定額給付金ばかりが議論になっている。定額給付金を受け取るか、受け取らないか、そんな質問に明け暮れている。そんな議論をしている時か。

 どのような政党が政権を取ろうとも、どのような政界再編や新党が乱立しようとも、今の政治家たちが役者でいる限り何も変わらない、変えられない。まったく新しい政治をつくるべきだ。

 問題はどうやってつくるかだ。今の選挙制度の下では、既存の政党、政治家しか政治に参加できない。どんなに立派な者でも容易に政治家になることはできない。

 その一方でどんなつまらない者でも、二大政党の公認を得られれば政治家になれる。小泉チルドレンを見ればわかる。今度の選挙では大量の小沢チルドレンが乱造される。

 だから田中康夫の新党日本に湯浅誠を担ぎだせとこのブログで書いたのだ。

 しかしもっといい方法がある。川田龍平が湯浅新党を立ち上げるのだ。自らの歳費や政治活動費を投げ打って湯浅誠を政治家にさせるのだ。

 川田龍平はみどりの会議に担がれて07年の参院選挙で当選した。しかしその後の川田龍平は何もできないただの無所属議員に埋没している。いずれ民主党か社民党に吸収されるしかない政治家だ。

 そうであれば、湯浅誠という人物を得て、新しい政治づくりに挑戦すべきである。

 このメッセージが川田龍平の元に届く事を願う。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月09日

定額給付金は公明党の選挙対策費だ!

  定額給付金は公明党の選挙対策費だ!

  これは私の言葉ではない。国会審議の中で民主党菅直人議員が発した言葉だ。民主党は本気で公明党と対決する腹を決めたようだ。

  多くのまともな国民なら、いま目の前で繰り広げられている定額給付金に関する与野党の国会討論を、苦々しく思って眺めているに違いない。こんな事を連日真っ先に報道するメディアは何をやっているんだ、と思っているに違いない。

  定額給付金などという話が国会討論の最大の問題であるというのはどう考えても馬鹿げている。もっと重要な論点は外交、内政に山積しているはずだ。

  ここまで定額給付金問題が大騒ぎになっているのは、麻生首相の支持率を下げて解散・総選挙に追い込みたい野党と、何があっても解散しないぞという開き直り麻生首相の、生き残りをかけた利権争いに過ぎない。国民そっちのけだ。

 たしかに麻生首相はダメだ。迷走しっぱなしだ。しかし定額給付金そのものが悪いのではない。金額が少ない。支給が遅い。支給方法がいつまでたっても決まらない。なによりも趣旨が一貫しない。それが悪いのだ。

 景気浮揚策なのか、貧困救済なのか。貧困救済ならば、橋下大阪府知事が言っているように、いっそのこと低所得者に的を絞ったらどうか。しかもけちな事を言わずに一人百万円ずつ配るぐらいの政策を打ち出さないと効果はない。それが政治だ。

 と、まあ、脱線してしまったが、このブログで読者に伝えたかったのはそんな事ではない。なぜ公明党がこれほどまでに定額給付金にこだわるのか、という事である。

 昨日(8日)の予算委員会の質疑を報じる1月9日の朝日新聞に、こんなくだりがあった。

 菅直人氏 (定額給付金は)公明党の選挙対策費だ。
 麻生首相 公明党に対し、無礼な話。私はまったく見解が違う。

  国民の中にはもちろん創価学会信者が多数いる。その国民に定額給付されたお金の一部は創価学会に上納される。それが今度の総選挙で公明党の選挙資金に使われる。

  真偽の程は知らないが政治通の間では皆が口にしていることだ。

  しかし不思議な事にこの事をメディアが報じる事はない。一つのタブーの如くだ。

  それをいきなり国会の場で民主党の代表代行が口にしたのだ。この国会答弁を聞いた国民の何人が果たしてその意味を理解しただろう。

  やはり定額給付金問題は政局がらみの話だ。国民にとってはいい加減にしてくれという事だ。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月08日

にわかに動き出した海上自衛隊のソマリア沖派遣

 
  海上自衛隊のソマリア沖派遣について読売新聞が盛んに火をつけている。

  昨日7日に一面トップで海賊処罰取締法(仮称)という新法の動きをスクープしたと思えば、今日8日の新聞ではご丁寧にシーファー駐日米国大使のインタビュー記事まで載せて、「これは米国ではなく、日本にとって重要な問題だ。自国の市民や船を海賊から守れない国など世界にあるとは思えない」などというおためごかしの言葉をデカデカと垂れ流している。

  この男、ブッシュの代理人としてブッシュの意向を日本に押し付ける為だけに駐日大使をやっていたような男だ。日本に対する敬意も愛着も微塵も感じさせない奴だった。ブッシュの終わりとともにさっさと日本を離れる男が、最後まで日本に置き土産を残そうとしている。その片棒を読売新聞が担いでいる。

  海賊退治のために海上自衛隊をソマリア沖に派遣するという問題は、米国追従者や改憲論者、国防強化論者たちにとってはイケイケどんどんの結構な話である。しかし憲法9条を守りたいと思う平和論者にとっては厄介な問題だ。

 なぜならば、いみじくもシーファー大使が言っているように、自国の船や国民を海賊から守れないような国は世界に通用するかという議論が、一見もっともに聞こえるからだ。特に日本は石油を中東から運んでいる。おまけに海軍を派遣する主要国が増えつつある。中国なども派遣を決めた。中国なんかに負けるなという声が聞こえそうだ。

  おまけに読売新聞が書いているようにこの法案提出は政局絡みで持ち出されるらしい。安全保障政策で立場が分裂している民主党へのかく乱だ。

  安保政策や日米同盟などで自民党と基本政策を一致させている民主党は、最後は賛成することになるだろう。政権政党にしがみつく事を最優先する公明党は、なにしろイラク攻撃を支持した小泉対米従属外交を支え続けたぐらいだから、海上自衛隊をソマリア沖に派遣することなど朝飯前だ。
  もはや日本共産党や社民党のような護憲政党だけでは海賊処罰法を防ぐことはできない。
  だからこのままでいけばテロ特措法、テロ給油法と同じようにごまかし法案が成立する事になるだろう。また大きな間違いを繰り返す事になる。

  どうすればいいのか。これは読者の一人一人が考える問題である。

  私の答えは今日の有料メールマガジンで書いた。要するに海賊という言葉に誤魔化されるなということだ。単なる金ほしさの海賊なんかは国際政治の問題ではないということだ。なによりも単なる海賊など米国は関心を持たない。米国が関心を持つという事の意味を考えれば答えは明らかだということだ。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月07日

 佐藤優の外務省批判の鋭さ


 
  佐藤優の外務省批判にはさすがの私もかねてから驚嘆して見守ってきた。100%正しい上に、その鋭さは目を見張るものがある。何といっても覚悟が感じられる。
 
  その佐藤優がまた鋭い事を書いているのを見つけた。

  今日発売の週刊アサヒ芸能の自らの連載の中で、佐藤氏は最近発刊された元警視庁ベテラン刑事萩生田勝氏著の「警視庁捜査二課」(講談社)を引用し、そこに書かれている外務省機密費事件(俗称松尾事件)への言及は外務省を震撼させるものであると書いている。関係する外務省幹部が実名入りで書かれているからだ。

  この萩生田氏の「警視庁捜査二課」という本については、週刊フライデー09.1.9-16日号に紹介されていたので私は知っていた。巨悪を追及しようとしたところ上司から左遷され、その悔しさから「この国の警察には正義はない」と告発した本であるという。

  そして私は、この本で告発されるまでもなく、この国の警察、検察、司法は国家権力に膝を屈して正義を放棄して久しい、と新年から始めた私の有料メールマガジンで自分の思いを書いた。

  しかしその時は萩生田氏が外務省機密費事件にまで言及しているとは知らなかった。早速読んでみなくてはならない。

  なにしろあの事件は外務省が惹き起こした超ど級の一大醜聞であり、しかもその正体が隠されたまま、松尾一人に罪をかぶせて逃げ切ろうとした事件であったからだ。

  佐藤優がいみじくも指摘しているように、実名で書かれた当時の外務省局長らの多くは今でも大きな顔をして現役で活躍している。その中でも深刻なのは、宮内庁にまでその人事が及んでいるという事である。よくもこんな人事が許されているという事だ。

  おりしも松尾はもうすぐ刑期を終えて出所てくる。果たして佐藤優が指摘するようにこの「警視庁捜査二課」の告発本が世間に衝撃を与える事になるのだろうか。

  それともそのあまりの深刻さに、政府とメディアがしめし合わせてこれを黙殺するのだろうか。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月06日

 小泉元首相のガーナ訪問をボイコットせよ

  外務省の元アフリカ担当課長であった私しか書けない事を書く。

 小泉元首相が7日からアフリカのガーナという国を訪問する事を果たして何人の国民が知っているだろうか。ガーナ大統領の就任式典に政府代表の特使として出席するのだ。

 それを報じる新聞記事は見当たらない。それほどどうでもいい訪問である。アフリカの小国の大統領就任式典などは現地の日本大使が出席するのが通例である。そんな事しか仕事がないのがアフリカの大使だ。それをなぜわざわざ日本から元首相を派遣しなくてはならないのか。それもアメリカ追従外交しか頭にない小泉元首相を。

 小泉元首相はかつて郵政大臣としてアフリカのジンバブエを訪れたとき、大統領に会えなくて、そんな国への援助は打ち切れと激怒した政治家だ。アフリカに対するその程度の認識しかない政治家が、総理を辞める直前の06年5月に卒業旅行としてアフリカをおとずれ、ガーナで思いつきの野口英世賞をでっち作り上げた。その程度の関係でしかない訪問なのだ。おそらく暇をもてあました小泉が言い出したに違いない。

 解雇された非正規労働者の困窮振りが連日報道されている。日比谷公園にテント村ができ、ボランテアがそれを助ける光景が連日テレビで映し出される。野党の政治家たちがそれを支持する声を張り上げている。

 これは異様な光景だ。世界第二のGNPを誇る経済大国の日本で、なぜボランテアが彼らを助けなければならないのか。なぜ政府が国の予算でもっと本格的に助けられないのか。なぜ野党政治家たちは政府にその事を行なわせる事が出来ないのか。

 小泉元首相の外遊に使う無駄遣いのカネがあればなぜそれを止めさせて派遣職員の救済に使えないのか。

 そもそも派遣職員の窮状をもたらした元凶は小泉元首相が導入した労働者の使い捨て派遣法導入である。その張本人が派遣切り騒動に黙して語らず、こともあろうに税金を使ってアフリカくんだりまで遊びに行くのだ。

 非正規労働者よ。それを支持する野党政治家たちよ。非正規労働者の窮状を連日報道するメディア関係者よ。

 直ちに成田空港へデモ行進を行い、国民の目の前で小泉元首相のガーナ訪問を阻止すべきだ。いまならまだ間に合う。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月05日

 永田寿康元衆院議員の自殺報道を考える

 

 永田寿康元民主党衆議院議員の自殺報道について書く。
 永田議員の自殺そのものではない。その事に関する報道振りについて書くのだ。

 思い出してほしい。今から3年ほど前の06年2月の国会ではライブドアの粉飾決算事件をめぐって国会は大揺れだった。

 前年の小泉郵政選挙(05年9月11日)でライブドアの社長であるホリエモン(堀江貴文)を自民党が担ぎ出した。その責任が追及され、その過程で出てきた武部勤幹事長の子息と堀江社長の金銭疑惑であった。追及の先頭に立ったのが永田議員である。

 結果的には彼が国会に提示した証拠メールが偽物だった事が判明し、彼はその責任をとって、わずか2ヵ月後の06年4月に議員を辞職した。

 あれほどテレビなどで活躍していた民主党の若手議員であったが、その後は一切表に出る事無く、メディアも無視し続けた。そして今回の自殺で文字通り永田議員は終わった。

 不倫騒動で恥をかいた細野某議員が復活し、議員らしい仕事を一切することなくスキャンダルに終始する姫井某議員や横峯某議員が大きな顔をして議員を続けている。それをメディアがおもしろおかしく取り上げる。あまりにも対照的だ。

 ライブドアの破綻が国民経済に与えた影響は色々な意味で大きかった。だからこそライブドア問題に対する自民党の責任は政局の行方を左右する大きな問題であった。

 偽メール問題は確かに偽メールが明らかになった時点で終わったが、武部疑惑の解明や自民党の責任問題は何も解明されないまま幕引きされた。その事を考えると今度の永田議員自殺事件はもっと大きく報道されるべき衝撃的な事件である。

 ところがまったくといっていいほど報道されない。それは3年の歳月が問題を過去のものにしたといって片付けるにはあまりにも不自然だ。

 自民党も民主党も、近づく総選挙を前にして触れられたくない理由があるのだ。そんな自民党、民主党にメディアは迎合しているのだ。

 政権奪取を目前にしている民主党は明らかに総選挙に不利になる偽メール事件を国民に思い出させたくない。政権交代の流れに乗っている民主党に不利な記事をもはやメディアは控えようとするが如くだ。一方の自民党もいまさら責任問題を追及されたくはない。三者の利害が見事に一致した上での永田自殺の黙殺に違いない。

 それにしても民主党という政党は利己的な政党だ。冷たい政党だ。あの偽メール事件を振り返ってもらいたい。結果的には永田議員の軽率な先走りであったかも知れない。しかし当時は民主党が党を挙げて自民党を攻撃した問題であった。当時の前原誠司党首や野田佳彦国対委員長は、当初それを擁護して自民党の責任を追及していたのだ。

 それが情勢が不利になったとたん手のひらを返したように逃げた。本来は永田議員をかばうべきところを、すべてを永田議員の責任にして逃げてしまった。

 ここに民主党の限界を見る。政治の世界の愚劣さを見る。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月04日

 日本は怠け者の国なのか

 

  いま世の中は職のない若者に雇用を確保せよという声が溢れている。しかし会社に雇用を得ている若者もつらい勤務を強いられている。両者の問題には共通するものがある。それは勤労者が総じて会社に搾取されているという日本の現実だ。それを容認している政府の政策だ。

  1月4日の産経新聞にイタリア特派員と思われる坂本鉄男という記者が、「怠け者の国?日本」という、ちょっとした囲み記事を書いていた。その要旨は次のようなものである。

・・・日本から送られてくるカレンダーにイタリアの祝日の印をつけるのが彼の年末行事だ。そして先日も日本とイタリアのカレンダーを比較して日本の祝日のあまりの多さに驚いた。09年のイタリアの祝日は7日、これに対し日本は倍以上の15もある。そのほかにも日本は三連休が5回、5連休が2回もあり、これに加えて日本の公官庁や会社では年末と新年の三が日の休日も慣例になっている。
  日本人は、かつては「勤勉な国民」として世界に知られた。ところが、国が率先して祝日を乱造し「ハッピーマンデー制度」などという、他国民が知ったらあっけにとられる制度まで作り上げ、国民を「怠け者」にしたのである・・・

  確かに祝日の数は増えた。法律で定められた祝日は、私が若い官僚時代をすごしていた時と比べて多くなっている。世界の主要国の中でも多いに違いない。
  しかし日本の会社づとめの勤労者は決して楽をしていない。それどころか日本の勤労者ほど休日明けの出勤を憂鬱な気分で迎えている者は世界ひろしといえども少ないのではないか。

  思うに欧米の勤労者は祝日でなくとも有給休暇をフルに取る。人間らしい家庭生活や個人生活を楽しむ時間的余裕がある。それが個人の権利として、あるいは企業風土として、さらには社会認識として容認されている。

  ひるがえって日本の場合は法定祝日の形で強制休日にでもなければ勤労者は大手を振って休暇をとれない状況にある。それどころか連日の過酷な勤労で祝日も快く遊べない、休養出来ない。そういう状況に勤労者は置かれている。

  決して日本人は怠け者ではない。しかし勤労者は疲弊し、これだけ雇用者に負担を強いても不況になると企業の大部分は脆弱である。真っ先に雇用削減に手をつける。

  企業と雇用者の関係のどこかがおかしくなってしまっている。そこを変えていかなければ企業も雇用者も共倒れになる。共に生き残っていかなければならない時だ。
  

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月03日

 1月3日の紙面から

  社会は正月休み明けの1月5日から動き出す。1月3日の紙面も新しいニュースはない。それでもいくつかの注目すべき記事はある。それを読み解いてみる。

  日経新聞は、財務省がいわゆる「埋蔵金」を全額活用することを検討し始めたと報じた。雇用対策や年金の国庫負担引き上げの負担に使うためだという。
  「埋蔵金などない」という議論からはじまって、「それはいざと言う時の積立金であって他の目的に使えない」、「一度使ってしまったらおしまいだ」、などという議論に変わって行った。そしてついに「全部使います」という事になった。
  埋蔵金は企業の内部留保と似たところがある。どれだけあるか外部からは見えない。その使い方は内部関係者が握っている。そして最後は世論の圧力によって使い方を変えざるを得なくなる、という事だ。
  もっとも、埋蔵金がもっぱら官僚の利権に使われている事にくらべれば、企業存続の為の内部留保のほうがまだましかもしれない。

  毎日新聞は一面トップで三菱UFJとみずほの08年10月―12月期連結決算が赤字に陥る見通しとなる事を報じた。問題はその理由である。多くの保有株が下落したからだという。1月以降株価が急回復しない限りが09年3月期の業績修正は避けられないという。
  これで思い出すのは昨年末のトヨタの赤字転落発表である。08年3月期に2兆円以上もの儲けを出していたのにわずか一年後に赤字に転落するという。いくら車が売れなくなったからといってそれほど急激に赤字転落するものだろうか。
  これで思い出すのがGMの赤字転落だ。GMの経営悪化は資本の半分が株式投資に使われていたtころになると寺島実郎などはテレビで繰り返している。トヨタの赤字転落は単に車販売の落ち込みだけなのかと思ったりする。

  産経新聞の論説は、「ついにここまで来たか」というものだ。アフガンに自衛隊を派遣して国際貢献をしないと中国に負ける、国連安全保障理事会の一員としての責任を果たせない、という。
  そしてそのためにはリスクをおかす覚悟をしなくてはいけないという。本音は、少しばかり自衛隊員が犠牲になっても仕方がない、それをおそれるな、ひるむな、アフガンに自衛隊を出せ、というものだ。
  こんな論説が堂々と掲載される世の中になりつつあるのだ。政治力が問われる年になりそうだ。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月02日

 米国経済の危機とイラン戦争の危険性

  昨年12月27日に始まったイスラエルのガザ攻撃は新年に入っても続いている。国際社会の停戦要求にもイスラエルは一切応じようとしない。どうやら今回は本気でハマスの息の根を止めるつもりのようだ。
  日本では殆ど報じられていないがガザの状況は悲惨を極めている。空爆後にはガザの封鎖がさらに厳しくなり負傷者の治療医薬も欠乏。「死ななくてもよい死者」が続出し(世界保健機構)、食糧も飲料水も不足のなかで、150万人が眠れぬ年越しをしたという(1月1日毎日)。平和な日本で大晦日の紅白歌合戦などをわれわれが楽しんでいる時に。
  私の勤務していたレバノンでは大規模の反米デモが繰り広げられている。もしイスラエルがこのままガザの虐殺を続けるなら、アラブ全体に反米、反イスラエルの大衆抗議が広がっていくに違いない。それが不測の事態に発展するかもしれない。なぜいまイスラエルはガザ攻撃を行なう必要があったのか。
  そう考えた時、私は昨年暮れに読んだ日刊ゲンダイ(元旦号)の国際問題評論家浜田和幸氏の記事を思い起こした。イスラエルのガザ攻撃の前に書かれたその記事の要旨は次のごとくであった。今となっては妙に真実味を感じさせる。

 「(昨年11月20日、米国家情報会議は2025年までの長期トレンドを発表した。その中で注目されるのは、09年に米国内で暴動が発生し米軍が鎮圧に乗り出す可能性があると忠告していることだ。このまま経済不況が深刻化すれば革命騒動に発展しかねないと分析しているのだ。米国はそれほど追い込まれている・・・金融や自動車が総崩れになった今、米国の産業で世界に売れるのは軍事しかない。これを景気浮揚策に使うなら『戦争』となる。それには相手と大義名分が必要だ。そこでターゲットになるのがイランである・・・米国がイランに戦争を仕掛けるには口実がいる・・・米国はイランを暴発させるように持っていく必要がある。それがきっかけで戦争がはじまる。それしか米国経済を救う手立てがないのだから・・・共和党員ながらオバマ支持を表明したコリン・パウエル元国務長官は、1月21日か22日に米国発の何らかのクライシスが起きると断言した。それが戦争を指している恐れは強い・・・)

 イスラエルのガザ攻撃続行がその引き金にならない事を願う。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2009年01月01日

天木直人ブログの読者の皆さん、新年おめでとうございます

  新年あけましておめでとうございます。本年最初のブログをお届けします。

  既にお知らせした通り、私は元旦から有料のメールマガジンである「天木直人のメールマガジンー反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説」、を始めました。それにともなってこのブログを閉鎖し、私のエネルギーのすべてをそこへ投入しようと考えました。

  しかし、若い読者から従来の無料ブログも継続してほしいという要望が多数寄せられました。これはこたえました。考えてみれば私が2年前にブログを書き始めた原点は、まさしくそのような声に答えるためであったのだと、あらためて思い知らされました。

  その原点に戻って、今しばらく「天木直人のブログー日本の動きを伝えたい」を継続することにします。これがその新年第一号です。

  私のエネルギーは、これからは有料メールマガジンに投入します。お金を頂戴するわけですからそれは当然です。大変化が予想される新年にのぞむに当たって、この新しいメールマガジンに私の考えを今まで以上に鋭角的に表現し、その内容もより政治的なものにしていこうと覚悟をあらたにしました。

  それと対比する形で、このブログでは日々の報道の中で私が注目したものを紹介し、政治に関心のない読者の問題意識を刺激するようなものにしていきたいと考えています。書き方は今までのブログより簡潔にし、問題提起にその主眼を置こうと思っています。政治的な性格を極力排除して、その判断を読者に委ねるようなものにしていこうと思っています。

  若い読者を念頭に置いて書きます。私のブログを参考にし、報道されている世の中の動きに少しでも関心を持つようになる、そして自分の頭でその問題を考えてみる、天木はそう言っているが自分はこう考える、そのようなきっかけを提供できるのなら、私がこのブログを続けていくことも決して無駄ではない、そう思えるようなブログを書いていきます。

  体力と気力が続く限りできる限り毎日発信するつもりです。読者の皆さんは、そのような私の姿を思い浮かべながら、私と格闘するつもりで読んでください。

  昨年の私のブログは12月28日で終わりました。その後も世の中の動きは当然ながら動いています。今年始めのブログでは、年末の報道の中で、私が注目したものを以下に列挙することから始めます。

  本年もお互いにがんばりましょう。何を頑張るか、それはグッドクエスチョンです。その答えは皆さんのそれぞれの新年の抱負の中にあるはずです。とくに頑張る必要がなければそれはそれでいいのです。私もそれほど頑張るつもりはありません。ともかく新年は始まりました。それぞれの新年をスタートする事にしましょう。


  (1)オバマ次期大統領がCIAの人選に頭を痛めているという。オバマ氏当選に大きく貢献したインターネット上の支持者らが、拷問や通信傍受など人権侵害に関与していた人物は認められないと声をあげたからだ・・・(27日読売)。オバマはその声を無視できないという。すごい事になった。あたらしい政治が米国ではじまりつつあるのかもしれない。

  (2)小沢民主党代表は26日水戸市内で、海賊対策で海上自衛隊の艦艇をソマリア沖に派遣する事について記者団に次のように述べたという(27日朝日)。
  「自国の船舶を警備することは憲法上の疑義はない」。
民主党の党首がこのような発言をするから自民党と民主党の違いがわからなくなるのだ。大連立などと言われ、保守二大政党の時代と言われるのである。
今年に入ってまちがいなく起きるであろう新党や政界再編も、基本的には保守、親米の政党が中心となる。それに引き換え左翼政党は元気がない。

  (3)外務省は26日、来年1月1日付けでトンガ、ラトビア、グルジア、ブルキナファッソに大使館が新設されると発表した(27日各紙)。仕事をしなくてもいい在外公館が増える。
この財政難にもかかわらず、外務省定員と大使館新設が、なんの反対もなく承認されていく。これはODAの増額と並んで外務官僚の組織拡大、権限強化である。世間の批判の目が届かない壮大な税金の無駄遣いだ。

  (4)27日早朝の「みのもんた」の朝ズバッで、各党の代表が来年の政治状況の見通しについて答える場面があった。大混乱、政権交代、政界再編、国民主権の政治の実現、などという答えが並ぶ中で、社民党の福島瑞穂代表だけが一人「社民党議席拡大」とパネルに書いた。
みのもんたから、「自分のことだけでいいのか」と突っ込まれてうろたえていた。はからずも生き残りに必死な社民党の正体を見せてしまった瞬間だった。

  (5)イランで武装集団に誘拐されていた横浜国立大学の学生が、昨年6月に8ヶ月ぶりに解放された事件があった。その裏には日本政府が「外交機密費」から約2億円をイラン側に払っていた事が29日わかった(30日東京新聞)。日本政府関係者が明らかにしたというのだ。
しかし日本政府は当時身代金提供はなかったと否定し、このニュースに対しても「事実無根である」と否定している(共同)。
権力者の嘘や隠蔽は許されない。しかし許される例外があるとしたらこの例である。もし政府がそれを認めれば、金欲しさの誘拐を誘うことになる。私はこの嘘は批判しない。裏金や飲み食いなどに使うよりよっぽどまともな外交機密費の使い方だ。

  (6)増税やむなしという声が後を絶たない。少子高齢化に向かう日本では年金・医療・福祉に必要な予算が増える。仕方がないだろう、というのが政治家、官僚、専門家などの大勢の意見だ。
29日の産経新聞でも岩崎慶市という論説委員が、こんな事を言っていた。
岩崎氏は昨年の暮れに決まった与党税制改正大綱で消費税増税を含む税制改革の道筋を示す「中期プログラム」がやっと合意した事を歓迎しつつも、増税時期の明示ができなかったことを悔やんでいる。(国民的支持のあった)小泉政権末期の2006年7月に策定された「骨太2006」において決めておけばよかったという。
その後の安倍政権も、福田政権も、弱体政権で増税論理は先送りせざるをえなかった。そこへきてこの経済危機だ。こんな中で消費税引き上げなど到底無理だ。景気拡大が続いていた「骨太方針2006」当時なら可能だった、というのだ。
冗談ではない。もしあの時増税していれば、いまの国民生活はもっと苦しくなっている。
増税して政策を進める事は誰でもできる。決められた予算の中で優先順位をつけて政策を実施することこそ政治家と官僚の仕事だ。国民はそう突き放してあらゆる増税を拒否すればいいだけの話だ。

  (7)30日の朝日新聞は一面トップで中国が09年から初の国産空母を上海で建造する事になったと報じた。親中国の立場をとる朝日新聞がこういう記事を大きく取り上げていた事は面白い。
対米追従を批判する者の中には米国重視の外交から中国、アジア重視の外交へのシフトを唱える者がいるがそれは間違いだ。中国もまた軍事覇権国家だ。
この記事を見て、中国嫌いの保守、愛国主義者たちは、だから日本も軍事力を強化しなければならないと叫ぶに違いない。しかしそれは間違いだ。
いくら軍事力を強化してみても、日本は米国、ロシア、中国といった軍事覇権国家にかなわない。今の日本がいくら軍事力を強化してみても、これら軍事覇権国家にはかなわない。何よりもその前に経済負担で国民生活がつぶれてしまう。
日本は軍事覇権国家と敵対したり、軍事同盟を組んだりしてはいけない。吉田茂のように、外交力を高め、軽武装に徹し、経済・技術力の強化、国民生活の強化に専念すべきなのだ。軍事覇権を競い合う米国、ロシア、中国を、愚かな国だと言えるような国になるべきなのだ。

  (8)日本の研究用原子炉から高濃縮ウランが米国へ移送されていた事が明らかになった。核物質がテロにわたることをおそれた米政府が日本政府に要求したのだ。96年から昨年にかけて京都大学や日本原子力研究機構が保有するほぼすべての高濃縮ウランが回収されたという(28日東京新聞と毎日新聞)。
これは注目すべき記事である。十年以上も前から米国は日本の原子力研究を警戒、制約していたのだ。日本はそれに屈服していたのだ。
日本も核兵器武装をしろなどという田母神論文やそれを支持する者たちの主張は、米国政府とそれに従属する日本政府に一蹴されてしまうのだ。

  (9)31日の毎日新聞は中国との東シナ海ガス田共同開発の交渉が停滞している事実をスクープしていた。これは重要な記事である。
排他的水域の中に位置するガス油田の開発権は日中双方の意見が対立する長年の懸案であった。
それが08年4月の胡錦涛中国国家主席の訪日における福田首相(当時)との首脳会談で「進展」し、08年の6月に原則的合意を見た、と日本政府は宣伝していた。しかし、我々はその詳細を一切知らされることはなかった。本当に合意していたのか。
それから半年、合意を確かなものにする条約化交渉が一向に進んでいなかったのだ。事務レベルの交渉では一向に埒があかなかったので、昨年末の12月13日、福岡県太宰府市で開かれた日中首脳会談の際に麻生首相が「条約化の協議を早期に行いたい」と温家宝中国首相に迫った。これに対し温首相は、「実務レベルで引き続き意思疎通を続けて行きたい」とそっけなかったという。
反中の右翼、愛国的な立場でなくても、日本の対中外交は弱腰過ぎると思う。日本外交はもはや国益を守れなくなってしまっている。

Copyright ©2005-2009 www.amakiblog.com
人気blogランキング