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2008年12月05日

 現場の職員に責任をかぶせて逃げる巨悪

  いつの時代も、どこの世界も、巨悪が罰せられる事はまれだ。

  いつもトカゲの尻尾きりで終わってしまう。

  それでもあきらめてはいけない。

  どうすればいいのか。

  間違った事がおこなわれていれば、「それはおかしい」といい続けることだ。

  12月5日の朝日新聞「私の視点」で社会保険労務士の中村彰雄という人が投稿していた。

  現場の職員だけを悪者にして年金改ざん問題を逃げ切ろうとするこの国の指導者たちこそ、真の責任者ではないか、国民はそれを追及していかなければならない、と。

  中村氏は、まず、次のような今の労働社会保険制度の問題点を指摘する。

  すなわち、今の制度の下では、50人規模の社員がいて、その社員の平均標準報酬30万円なら、従業員と事業主の保険負担料は年約4200万円となる。

  これを少しでも滞納すると、今の低金利時代には考えられない年率14.6%の高い滞納金を課される、という。

  そして、もし保険料滞納で差し押さえ処分にすると、中小零細企業は即座に銀行取引を停止され、その企業は倒産の憂き目にあうことになる。

  それを熟知している現場職員は、徴収率向上圧力とのはざまで苦悩している、というのだ。

  この現実の苦悩を知りながら現場任せにしてきた社会保険庁や、その親元官庁である労働厚生省の監督責任が問われなければならない。

  そしてその行政責任を官僚に丸投げしていた政治の責任は更に重大だと中村氏は指摘する。

  この投稿の極めつけは次のくだりだ。

 「・・・看過し得ないのは、小泉元首相が、出勤もしていないのに厚生年金の被保険者として会社から恩恵を受けていたことである。厚生年金の被保険者は健康保険の被保険者でもある。厚生年金および健康保険の被保険者の資格要件は1ヶ月の平均出勤日数が20日以上とされるなど厳しい。健康保険の被保険者と成りえないのに保険で治療を受けていた場合、詐欺罪の要件を満たす可能性すらある。
 『人生色々、会社も色々』などとのんきに言ってはおられないのに、追及しない与野党やメディアの態度は理解に苦しむ・・・情報公開を大胆に進め、本来のオンブズマン制度が有する強大な権限を持った独立行政委員会を設けて不正を監視、追及する必要がある・・・」

 そのとおりだと思う。

5日の新聞報道では、年金改ざんが行なわれていた実態を調べるための戸別訪問調査をやっているという。舛添大臣が、「調査組織を週内にも立ち上げてフォローアップをする」と述べたという。

 何をいまさらこんな無駄な事をやっているのか。

 現場の下級官僚に責任転嫁するのではなく、日本社会のシステム上の欠陥を是正し、巨悪の悪を監視、追及する、それを国民の手でおこなうこと、必要な事はこれしかない。

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2008年12月05日

政治家の数が多すぎるのではないか

 自民党の杉村太蔵衆議院議員が4日夜札幌市内で記者会見し、次期衆議院選に北海道1区から出馬する考えを表明したという。

 こんなことがニュースになるのだからやはり現職の政治家はたいしたものだ。普通の人間とは違った特別の人間だということだ。

 断っておくが私は杉村議員を個人的に批判するのではない。

 まだこんな国会議員がいたのか、過去3年余り政治家としての活動実績がゼロの議員が、なぜ再び立候補しようとするのか。果たして彼に誰が何票の票を与えるのか。

 そういう事を考えてみて、この国の選挙の限界、政治家の限界、そして有権者の限界について、考えざるを得ないのである。

 テレビを前にして彼は言っていた。二世、三世の議員が当たり前のように公認されるのに、どうして自分の公認が得られないのか、と。

 前半の部分は頷ける。しかし後半の部分は冗談だ。

 しかし、この杉村議員を笑ってはいられない。

 今度の総選挙は民主党が勝つと誰もが思い始めた。だから民主党公認で立候補すれば勝てる、と。

 ちょうど三年前の小泉刺客選挙の逆バージョンだ。玉石混合の多くの議員が乱造されるに違いない。

 なぜこんな事が起きるのか。

 それは政権を取るために数がいるからだ。単純計算すれば衆議院の過半数は240だ。

 それをめぐっての数の争いだ。

 果たして国会議員はそんなに必要なのか。

 いまの国会議員で法案作成や政策論議にかかわっている議員はほんの一握りである。

 大多数の国会議員は、選挙に勝つためだけの議員である。法案採決の数あわせの議員である。

 法案の中身もろくに知らずに採決に参加する。

 今度の国籍法改正案採決でも、その寒々しい現実が明らかになっている。

 裁判員制度の法案にしても後期高齢者医療制度の法案にしてもそうだった。

 大多数の国会議員はそれでも国会議員で務まっているのだ。

 国会議員というだけで億単位の歳費や活動費が血税から支払われる。

 だから杉村議員は公認されて立候補したいのだ。

 有象無象の連中が、今度の選挙で民主党公認で出馬したいと躍起になっているのだ。

 その一方で、非正規職員として首を切られ、路頭に迷う国民が悲鳴をあげている。

 それに対して政治家はなんら手を打てないでいる。

 どう考えてもおかしくはないか。

 国民は目を開いていまの政治を直視すべきだ。

 リストラの必要性は民間企業だけの話ではない。

 国民のための政治や行政ができない政治家を、このまま養っていく余裕は国民にはない。

 

 

 

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