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2008年10月16日

果たしてオバマ民主党大統領候補は米国大統領になれるのか?


 あと三週間たらずで米国の次期大統領が決まる。

 三度にわたるテレビ討論も終わり、現時点でオバマ民主党大統領候補が10ポイントを上回るリードを保っているという。

 マケイン共和党候補の巻き返しは難しいという見方が広がっている。

 果たしてオバマ民主党候補は米国大統領になれるのか?

 この事について、奇しくも同じような記事が10月15日の毎日新聞「記者の目」と、10月16日の産経新聞「2008年米大統領選、激動の終盤」、に載っていた。

 それは、一口で言えば、ブラッドリー効果が起こらないか、という記事である。

 1973年から5期20年ロサンジェルス市長をつとめた黒人政治家トム・ブラッドレー氏は、1982年に満を持してカリフォルニア州知事選に立候補した。

 投票前の世論調査でも、また投票後の出口調査でも、ブラッドリー氏の勝利が確実視されていた。

 だが、結果は敗北であった。

 米国白人投票者は、建前ではブラッドリー氏に投票する(した)と調査に答えていた。しかし実際は白人候補に投票したのだ。

 そこまで黒人差別意識は米国人の心に深く潜んでいる。

 この選挙結果をブラッドリー効果と言う。

 毎日新聞「記者の目」を書いた中井良則論説委員は、米国で6年間暮らした経験から、白人の住宅地で黒人はまず見かけなかった。職場で一緒でも、住むのは別々だ。白人と黒人の夫婦(41万組)は全体の0.7%に過ぎない、という事実を示しつつ、経済政策でもイラク戦争でもない。「激戦州に住むミドルクラスの白人の黒人観が今年の大統領を左右する」と書いている。

 産経新聞の記事を書いた松尾理也ロサンゼルス特派員は、ロサンゼルスに住むリベラルな政治姿勢で知られる芥川賞作家米谷ふみ子さんの言葉を引用し、民主党のなかでも最もリベラルなデニス・クシニッチ下院議員(オハイオ州選出)が主導するブッシュ大統領弾劾運動に参加していた知人の白人女性が、「黒人になんて、投票できないわよ」と漏らしたことに、耳を疑った、というエピソードを紹介しつつ、あらゆる差別のなかでも人種差別こそ、今日でも米国社会の潜む最大の差別であり、果たして今回も「ブラッドリー効果」は起きないか、と問題提起している。

 私の米国滞在経験からもこの二つの記事の指摘は、よく理解できる。

 果たして、その結果は三週間後に明らかになる。

 一つだけ言える事は、もしオバマ候補が無事大統領に選ばれる事になれば、米国が大きく変わるという事である。

 その選挙結果を受け入れて、なお米国が存在し続けるならば、米国人は偉大な国民であるということである。

 オバマ大統領の誕生をこの目で見届けたいものである。

 

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2008年10月16日

財務省が問題提起した自衛隊病院


 私は10月12日のブログで、自衛隊が職員のために託児所をつくっている事を報じる週刊ウィークリーの記事に言及し、もしそれが税金を使って運用され、その受益がもっぱら自衛隊職員だけに独占されてるとしたら、あまりにも不公平ではないかと問題提起した。

 今度は自衛隊病院である。

 奇しくも10月16日の毎日新聞が、大幅な赤字経営に陥っている自衛隊病院(全国に16箇所も存在する)について、ついに財務省が統廃合や地域住民への解放などの抜本的な見直しを防衛省に求める方針に踏み切ったという記事を流した。

 殆どが基地や駐屯地の隣接地に設置されている自衛隊病院は、訓練や有事での自衛隊員の傷病の早期治療を目的に陸、海、空の各自衛隊が個別に運営しているという。

 戦前の軍部よろしく、見事なまでの縦割りの弊害であるが、より深刻な問題はその利用度である。

 殆どの自衛隊病院が、その利用を防衛省職員と家族に限っているので病床利用率は28%と、一般病院平均の76%を大幅に下回っているという。

 その結果07年度を例にとれば106億円という大幅な赤字であるという。

 その予算は税金でまかなわれているに違いない。

 官僚内部のもたれあいの中にあって、さすがの財務省も改善を求めざるを得なかったらしい。

 それにしても一般国民が医療不足や医療費負担に苦しんでいる時に、防衛省職員とその家族が専用の病院を全国に有しているとは。

 親方日の丸という言葉で笑って済ませるにしては、あまりにも深刻な不平等、不公正である。

 我々の目の届かないところで、おびただしい数の官僚とその家族の税金を使った優遇措置が存在しているに違いない。

 この際その全貌を誰かが明らかにしなければならない。

 政権交代が起きればそれが明るみになることを期待する。

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2008年10月16日

竹内行夫元外務次官の最高裁判事就任に異を唱える


 政府は15日、近く定年退官する津野修最高裁判事の後任として、竹内行夫元外務次官を起用するという。

 16日の読売新聞がスクープ報道していた。

 近く閣議で決定するというからまだ決定人事ではない。

 読売新聞の先走り記事かもしれない。誤報記事に終わるかもしれない。

 もしこのスクープ通り竹内行夫氏の最高裁判事が決まるならば、私は大きな声でこの人事に異を唱えたい。

 その事を日本国民に訴える為にこのブログを書いている。

 私は5年あまり前、竹内次官(当時)によって、イラク攻撃を支持した政府の方針に反したとして解雇を迫られた。

 その事についての憤りは、今も忘れない。

 しかし、断っておくが、このブログはその事と何の関係もない。

 私怨からこの記事を書いているのではない。

 この人事が何の議論もなく閣議決定されるなら、法治国家としてのこの国の根幹は揺らぐ。

 「法の番人」であるべき最高裁の権威は木っ端微塵に失墜する。

 最高裁に対する国民の不信は決定的になる。

 それを憂えるのである。

 私はかつて9月3日のブログで、社会保険庁長官を歴任し、今日の年金問題の責任者であった厚生官僚の横尾和子氏が最高裁判事に「天上がって」居座っていることについて、「これでは年金問題の不正などただせるはずはない、即刻辞任すべきだ!」と産経新聞で「正論」を吐いた、政事評論家屋山太郎を評価した。

 その屋山太郎氏の声が届いたのか、世論の圧力を恐れたのか、それからまもなくして横尾判事は任期を残して自ら退官した。

 当然であろう。良心というものがあれば、「それでも最高裁判事を続ける」、という事はありえない。

 翻って竹内元外務次官である。

 彼は、国際法違反、人道法違反を犯して始めたブッシュ政権のイラク攻撃を支持した日本外交の先頭に立って指揮をとった責任者である。

 よもやこの事を忘れてしまった国民はいないだろう。今ではそのイラク攻撃の不当、違法性を世界中が知るところとなった。そしてイラク情勢は今も混迷のまま世界中を苦しめている。

 また竹内外務次官は、米国の「テロとの戦い」に加担するために日本の安保政策を根本的に変えてしまった張本人でもある。違憲であることを自ら認識しておきながら、米軍再編への協力を受け入れた責任者である。

 そしてその政策は、普天間基地代替施設建設問題や岩国基地問題となって日本国民を苦しめ、血税を米国につぎ込み続けている。

 平和憲法9条をここまで踏みにじり、国民を分断し、国民生活を苦しめる政策を進めた責任者が、当然のように最高裁判事に「天上がる」。

 果たして麻生政権はそんな閣議決定をすることができるのか。

 果たしてメディアはそんな人事に疑問を投げかけないのだろうか。

 幸いにも、近いうちに解散・総選挙があるらしい。

 その時には国民による最高裁判事の信認投票も同時に行なわれる。

 憲法9条を守りたいと思う人たちよ。

 日本は平和国家であるべきだと願う人たちよ。

 いまこそこの人事に異を唱えよう。

 そのような人事を認めた日本政府と、そんな人事が何のチェックもなく安易に行なわれてしまうこの国の官僚天国に、今こそ国民は不信任の声をあげようではないか。
 

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