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2008年09月23日

人を傷つけない強さ

  麻生新総裁のことばかり報じられる中で、まったく関係ない記事に目が留まった。

  23日の東京新聞、「暮らし」のページで見つけた言葉である。


  ・・・自分のコンプレックスを補うために、「強さ」に憧れる時期がある。男子の場合、その一つの典型は、腕力への憧憬だろう。とりわけ、学校教育から脱落した少年たちの間で、その志向性は強い。勉強ができなくても、喧嘩が強ければ、インフォーマルな集団の中でそれなりの位置をキープできる。
  しかし、弱さを隠すための虚勢としての強さでは、人と豊かな関係を築く事はできない・・・
  自分に自信がないから、相手を必要以上におとしめることで、失われた自信を回復しようとする。集団の中で「NO!]と言う勇気がないから、安易に同調して攻撃行動に加わってしまう・・・
  このことは、集団的暴力事件にのみ言えることではない。学校や職場で日常的に見られるいじめ問題にも通底する。
  安易に人を傷つける同調行動に加担しないためには、一人一人が自分の内面に隠し持っている弱さを克服することが不可欠なのだと思う。人が人に優しくあるためには、ある種の強さが必要なのだと思う。
  そうした強さを持つためには、人は一人の個人として、集団の中で自立しなければならない。自立した上で、他者と共存する道を模索しなければならない。そうした一人一人の試みが、ひいては集団の質を変えていく契機にもなるだろう・・・


  これは法務省保護局精神保健観察企画官の青木信人という人が、少年問題について書いている文章である。
  成長の過程にある少年に諭すこの言葉は、そっくり今の日本の社会を形造っている我々大人たちにもあてはまるのではないか。
  今の日本は、いい歳をした大人たちが、しかも社会的地位のある大人たちが、虚勢を張りすぎているから、おかしくなっているのではないか。
  日本の蘇生は、一人一人が、内面に隠し持っている弱さを克服し、勇気を持って他者と共存する道を模索することからはじまる。
  そう思わせてくれた記事である。
  

  

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