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2008年08月29日

 概算要求再びー国民の暮らしなど関係ねえ


  昨日(28日)のブログで、予算編成というものが、如何に国民の生活から遊離し、官僚と政治家の税金私物化のプロセスでしかない事、それを誤魔化す壮大なセレモニーである事を書いた。

  書いていて馬鹿馬鹿しくなったので途中でやめた。

  しかし今日(29日)の新聞で、嫌でもその愚が目についたので、もう一回だけ書く。

  我々は、この現実を直視しなければならない。

  直視して、記憶に刻んでおかねばならない。

  一人一人の国民は何も出来ないかもしれない。

  しかし、思い出し、怒りを蓄え、世の中が動き出した時にそのエネルギーを爆発させなければならない。

  厚生労働省は、年金記録の全件照合を着実に進めるため、厚生労働省から83名の担当職員を社会保険庁(その後継組織として09年度に設立される日本年金機構)に配置する方針を固めたという。

  とんでもない事だ。

  記録の一部は紛失、消失している。どんなに時間をかけ、人員を増やしても記録の正確、公正な照合は不可能である。

  だからこそ2年近くたっても作業がまったく進まなかったのではなかったか。

  不可能な事が確認済みであるからこそ、年金問題検討委員会とやらで、年金支給は申請者の顔つきを見て信用できるかどうか判断する、などという馬鹿げた提言がなされていたのではなかったか。

  急がれるのは一刻も尾早いあらたな年金制度の確立である。

  それを目指すことなく、不毛な作業に人員を貼り付け、関連予算の要求を行なう。

  法務省は来年度から始まる裁判員制度のため国選弁護報酬予算を倍増要求するという。

  国民の関心が低い事をいい事に、勝手に裁判員制度なるものを導入しておいて、その為の必要予算を要求する。

  一旦賛成した社民党や共産党が裁判員制度の導入を見直すと言い始めているにもかかわらず、当然のごとく裁判員制度を強行し、予算要求をする。

  総務省は地上デジタル移行対策費のため約600億円の概算要求を発表した。

  ただでさえ利権狙い、天下り確保の地上デジタル移行であると言われている。

  国民にとって不必要な経費負担をともなう地上デジタル化を強引に進め、おまけにそのための関連経費を600億円も使おうとする。

  なんのための財政再建か。

  嘘ばかりである。

  無駄ばかりである。

  政治は政争に明け暮れる。笑っているのは官僚ばかりだ。

 

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2008年08月29日

こんな日本になるなんて

  29日の毎日新聞の投書欄に、「ああ、こんな日本になるなんて」という投書が掲載されていた。

  埼玉県狭山市在住の66歳の女性からの投書である。

  その女性は、まずその投書の冒頭で、最近スーパーで経験した次のようなエピソードを紹介している。

  ・・・スーパーの刺身コーナーの前で、ご婦人が深いため息をつき、パックを取ったり置いたりしていました。
 「どうしたんですか」と尋ねると「好きな刺身を、もう2ヶ月ぐらい食べていないの。年金生活なので、食費を節約しないと」と悲しそうな顔で答えてくれました。
 そのご婦人は、貯金があったものの、ご主人が4年前に亡くなり、子供もいないことから、少しずつ蓄えを崩して生活しているという。
 仏様に供える花を買うのにも悩むそうです・・・

 そして、その投書女性は、次のようになげく。

 これが今日のブログのハイライトである。

 この言葉を紹介したくて、このブログを書いた。

 ・・・ああ、こんな日本になるなんて、誰が予想したでしょう。高級な生活をしている人には理解できないでしょうが、105円のサケの切り身を、財布と相談しなければ買えない年金生活者もいるのです。
   そんな中、福祉のために消費税の税率を引き上げるべきだとの意見もあるようですが、本当に誰を信じていいのでしょうか。
   普通の明るい老後を、どこへ探しに行けばいいのでしょうか・・・

  64年の東京オリンピック、70年の大阪万博を経て、80年代初めまでの日本を経験してきた私たち団塊の世代や、それよりも年配の日本国民は、戦後復興を成し遂げて世界第二の経済大国と意気軒昂だった日本が、それから20年たってもっと発展しているはずのなのに、逆行、退化し、ここまで生活苦の日本になろうとは、夢にも思わなかったはずだ。

 大金持ちも少ないかわりに、大多数の国民が平凡な中流生活を楽しんでいた、あのつつましくも平凡な日本が、ここまで余裕を失った競争社会になるとは思わなかったはずだ。

 こんな日本になるなんて。

 おかしいと思わなくてはいけない。怒りを感じなくてはいけない。

 その責任はもちろんこの国を動かしてきた政治家と官僚にある。

 そしてその政治家たちが今国民生活をほったらかして生き残りの痴態を演じている。

 官僚たちが、組織防衛のために開き直っている。

  そろそろ心ある国民は発言しなくてはならない。
  
  立ち上がらなくてはならない。

  それはもちろん自分たちの為である。

  しかし、同時にそれは、後に続く世代の為、この日本の将来の為に、我々に課せられた責務でもあるのだ。

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2008年08月29日

グルジア戦争で表面化した米・ロの対立と日本外交の苦悩


  グルジア戦争が勃発した直後の10日のブログで、私は本物の戦争が始まったと、その深刻さを指摘した。

  12日のブログで、米国にすりよれば安泰だといわんばかりに、プーチンのロシアという強権国家の恐ろしさを甘く見たグルジアのサーカスベリ大統領の軽率さを指摘した。

  そして15日のブログでは、退任を目の前にして、ロシアとの協力関係さえも失ったブッシュ大統領の8年間は、そのすべてを失って米政権から退場する事になる、と書いた。

  それから2週間が経ち、どうやらその見通しは皆が共有するようになった。

  思えばブッシュ政権は、2001年の発足当時、「もうロシアは『敵』ではない」という認識を外交・安保政策の基盤にしてスタートした。

  そして「テロとの戦い」こそ米国の唯一、最大の脅威であると繰返した。

  しかし、今や、敵でなくなったはずのもう一つの敵と対峙していかなくてはならなくなった。

  しかもその敵は、「テロ」よりもはるかに手ごわい軍事覇権国家だ。

   米国とロシアの対立は、もはや単に二国間の対立にとどまらず、世界を巻き込んだ国際政治上の大きな対立に発展しそうだ。

  そしてその対立は、かつての冷戦時のイデオロギー対立と違って、利害に基づいた対立である。

  軍事力や経済力(金融・資源エネルギー)をめぐる世界支配の主導権争い、覇権争いである。

  国際政治の最も根源的な争いである。

  だからこの対立は根深く、長期にわたるものになる。

  グルジア戦争のようなホットな対立関係はやがて収まるかもしれないが、米・ロの覇権争いは国際政治の底を流れる息の長い対立になり続けるに違いない。

  戦後63年間、共産主義の脅威から守ってくれるのは米国しかいない、といい続けて対米従属政策を続けてきた日本外交は、大きな試練を迎える事になるに違いない。

  29日の朝日新聞は米・ロ新対立の深刻さに言及した丹波実元駐ロ大使の言葉を掲載していた。

  ロシアが、かつてのソ連邦構成員が次々とNATOに取り込まれ包囲されつつあることに強烈な不満を持っていた事、

  機会あれば状況を変えたいと狙っていた事、

  そのロシアを甘く見て、オセチア侵攻を仕掛けたサーカスベリ大統領は軽率だった事、

  グルジア全土の制圧とサーカスベリ政権の転覆という事態までありえたが国際世論を考えて南オセチア独立承認で止めた事、そこまでロシアの強硬姿勢は固い事、

 米欧とロシアの対立は相当長期的なものになる事、

 ロシアをG8から外そうとする米国内の意見は、ますます事態を深刻化させ賢明ではない事、

 日本がとるべき道は、グルジア情勢の安定化に向けて対話と交渉で解決されるべきだと国際社会に広く訴えるほか、取るべき方策はない事、

 などを語っていた。

 その通りだと私も思う。

 これと好対照なのが23日の日経新聞に掲載されていた岡本行夫元北米第一課長の言葉である。

 米ロの新たな対立が深刻で、日本外交が試練に立たされる事になる、という見方までは同じだ。

 ところが、その後に続く言葉が、外務省を辞めても尚、日米関係の重要性を繰返すほかに能のない岡本の真骨頂を示している。

  「・・・米国は同盟国として自分たちを支持するよう日本に求めるに違いない。だが、アフガニスタンの対テロ活動からも脱落しようとする日本が、もっと難易度が高い国際変化に対応できるはずがない・・・米国との関係がうまくいっていないとき、日本が動ける余地は少ない。ドイツはロシア政策では米国と意見対立があるが、アフガンには派兵している。日本の場合、アフガン本土で貢献せず、インド洋での給油活動もやめるとなれば、ドイツのようなフリーハンドは得られないだろう」

  このような対米従属政策が、イラクで外交官を犠牲にし、アフガンでNGO職員を犠牲にしたのである。
  

 

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