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2008年08月28日

予算要求を見ればこの国の政治家・官僚の正体がわかる。


 今年もまた予算要求の季節がやってきた。

 各省庁から提出される概算要求を査定するのはもっぱら財務官僚だ。

 今でもこの季節になると思い出す。

 同じ官僚でありながら、各省庁の幹部が、たかが財務省の課長にも満たない主査に、頭を下げて日参する。

 それほど財務官僚の予算編成権は強い。

 ここまで財務官僚に権限を与えてしまったところに、まず大きな問題がある。

 しかし、各省庁もいい加減なものだ。

 国民の為になる必要な予算要求をするのではなく、自分たちの権限拡大の為に政策をつくる。

 その政策を実施する為に増額要求を繰返す。

 族議員を使って、財務官僚に圧力をかける。

 官僚たちの間の、狐と狸のばかしあいである。

 その過程で官官接待などという税金の無駄遣いもある。

 最後は、政府と各省庁大臣間の政治折衝で予算が固まる。年末のセレモニーだ。

 しかし、これは与党政治家たちの取引に過ぎない。

 そこには国民の声が反映される余地は全くない。

 野党政治家が出る幕はない。

 政府・与党と官僚が独占的に決める予算原案は、事後的に通常国会で審議され成立する。

 そこで野党が国民の声を代弁して予算案の不備を追及するというのが建前である。

 ところが実際はこの予算審議がまったく無意味、形式的である事を我々は知っている。

 国会審議の論争の果てに、与党・官僚が予算を組み替えるなどという事はまずありえない。

 官僚の沽券にかかわるからだ。政府・自民党の数の横暴で最後は押し通せるからだ。

  28日の各紙は各省庁の概算要求を断片的に報じている。

  防衛庁は、原油高の影響だといって航空機や艦艇などの燃料費の54.8%の増額要求をしている。国民や民間業者は黙って原油高を受け入れざるを得ないのにである。

  農水省は自給率向上や水田再生の為の支援と称して13.4%の増額要求をしている。自らの農業政策の失敗を棚に上げて、予算はいつも増額要求である。

  内閣府は消費者庁の発足の為に182億円要求している。208人の定員人件費などだ。また一つ無駄な官僚組織が出来上がる。

  国交省は19%の公共事業費増を要求しているらしい。あれほど無駄な公共事業が叫ばれているというのにである。

  馬鹿らしくてこれ以上書く気も起こらない。

  財政再建の掛け声は一体何なのだ。

  国民に痛みを我慢しろと言った小泉改革は何だったのか。

  自分たちが自ら率先してどれほどリストラをしたというのか。

  あるのは増額要求だけである。国民のお金だからいくら要求してもいいということだ。

  これは泥棒国家だ。

 予算要求の中にこそ、この国の政治家、官僚の正体が表れる。

 このままでは国民は浮かばれない。

  

 

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2008年08月28日

 厚生労働省、社会保険庁の犯罪をいつまで許し続けるのか


  私は20日のブログで、年金記録改ざんを告発した元社会保険事務所課長の勇気ある行為と、その課長を見殺しにしてはならないと、課長を招致して話を聞いた民主党の責任について書いた。

  それから一週間。28日朝のテレビ、みのもんたの「朝、ズバッ!」で、その課長がゲスト出演していた。

  その告白は衝撃的だ。警察の裏金作りと同じ構図である。

  全国に広がっている犯罪だ。意図的にせよ、黙認にせよ、中央官庁幹部までかかわっている組織的犯罪だ。

  その組織犯罪の深刻性も、組織犯罪を告発した元職員の勇気ある行動も、そっくり同じだ。

  警察の裏金づくりはもちろん許せない。

  しかし、年金記録の改ざんは、国民が収めた年金負担や国民が受け取る年金額に直接に関係する不正であるから、なおさら許せない。

  年金徴収率をすこしでも向上させようとする社会保険事務所側と、年金負担額をすこしでも減らそうとする企業側の利害が一致して、月額報酬を過小申告する。

  その結果、職員の年金受取額は不当に少なくなる。

  こんな事が全国的に行なわれていたのである。

  みのもんたは怒っていきまいていた。

  解説者も、そしてその日のゲストコメンテーターである社民党党首の福島瑞穂もあきれていた。

  いいだろう。

  ならばこの問題をテレビ番組の道具に使って終わりにするのでなく、現実に福田政権に責任を取らせてみよ。

 みのもんたは今度の選挙で政権交替をさせるよう訴えられるか。

 福島瑞穂は、この勇気ある告発を使って、次の国会で福田政権を追い詰める覚悟はあるか。

 告発した尾崎孝雄(55)元社会保険事務所課長の覚悟は、残りの人生を賭けた決死の覚悟である。

 その覚悟ある告発を、再びテレビの前で再現した。

 組織の不正と対峙し戦っている一人の人間の人生をテレビの前に晒し、質問攻めをしたのである。

  その後は、メディアや評論家や政治家の番だ。

  決死の告発を受けついで、政府や厚生労働省を追い詰めるのは、彼らの責任である。

  はたしてそれが出来るのか。その覚悟があるのか。

  我々は厳しくそれを見届けなければならない。

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2008年08月28日

 アフガンにおけるNGO邦人射殺事件の衝撃


 アフガンで起きたNGO邦人射殺事件についてコメントを求められる。

 しかし私は多くを語らない。

 私が語る事はただ一つ。

 小泉元首相が世界に胸を張って公言した「米国のテロとの戦いへの協力」の重いツケが、はじめて国民に突きつけられたということだ。

 そして、そのツケはこれから雪崩を打つように日本全体に押し寄せてくることになる。

 そういうコメントすれば歓迎されない。メディアは腰を引く。そんなコメントは取り上げない。

 メディアに流されるコメントは、命をかけたNGO職員の崇高さをたたえ、その命を奪ったテロを許さないとするものだ。それでも日本はテロとの戦いにひるんではいけない、とするものだ。

 中東専門家と称する人々が、この種の事件が起きるたびにメディアに担ぎ出され、アフガンの治安状況や犯人の意図などをしたり顔して語る。

 メディアはその解説を流して問題の複雑さを強調し、視聴者はそんなものか、大変だ、と分かったような、分からないような気になって、やがて忘れていく。

 政治記者はこれを政局と結びつけて、新テロ給油法に与える影響やアフガン復興支援継続についての自公政権の対応について書き、対米協力が語られる時には決まって噴出する民主党の内部対立を騒ぎ立てる。

 もはやそのような繰り返しは許されない。

 日本はどうすればいいのか真剣に議論しその態度を決める事だ。

 政府・与党が自らの間違いを認めるわけがない。メディアもそれを認めないし、野党も追及不足で終わる。

 結局は今までどおりになる。

 しかし、それは根拠なき選択だ。現状認識が欠如している選択だ。みんな認識不足なのである。

 もっと正確に言えば、なるようにしかならない、という無責任さであり、いまさらどうにもならないという無力感である。

 日本の正しい選択は一つしかない。

 米国のテロとの戦いに無条件で追従してきた誤りを潔く認め、これを好機に、米国とのテロとの戦いからきっぱりと決別宣言を行なう事だ。

 平和憲法9条の原点に戻り、紛争を軍事力で解決する事の限界を指摘し、米・ロをはじめとして世界の軍事大国にそれを訴える事だ。

 そういう日本の自主、平和外交を、これをきっかけに世界に宣言をすることである。

 殺されたNGO職員には多数の射撃傷があったという。

 タリバンは犯行声明を出して、外国人が一人残らず撤退するまで殺し続けると言ったという。

 それは狂気だ。

 しかし、その狂気をもたらしたものこそ戦争である。

 米国はテロを一人残らず根絶すると公言して大量殺戮を繰返してきた。世界はそれを放置してきた。

 殺されるものが抵抗するのは当たり前だ。殺されるぐらいなら一人でも多くの敵を殺して死ぬ、そう考えるものを我々は非難できるのか。

 非難さるべきは戦争である。それを誰よりも繰返してきた米国である。

 その米国から決別し、自主、自立した平和外交を取り戻す。

 この当たり前の事を本気で言うものが出てこない日本の現状を憂える。

 NGO職員が殺された責任は、もとより米国の戦争に加担した自公政権にある。

 それを追認したメディアにある。

 自公政権の戦争加担を止められなかった野党にある。

 それら政治家やメディアを許してきた国民にある。

 そして、それはまた、「私を含め、情勢に対する認識が甘かった」と悔やむペシャワール会の中村医師らNGO幹部にもある。

 NGO職員の死は日本国民の責任だ。

 今からでも遅くない。これをきっかけに、米国のテロとの戦いの誤りを騒ぎ立てるべきだ。

 米国の中東政策の誤りを騒ぎ立てるべきだ。

 そしてこれ以上米国の戦争に協力していくことの愚かさを、われわれは素直に認めるべきである。

 それこそが、それだけが、NGO職員伊藤和也の死に報いる事である。

 

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