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2008年07月04日

メディアは小泉元首相に政策を語らせてみろ


 メディアは小泉元首相に政策を語らせてみろ

  国会が終わったとたん、政治記事がつまらない政局の話に明け暮れることになると、私はいつかのブログで書いた。

 その通りになった。

 ここしばらく、報道はサミットと北京五輪で明け暮れる。

 それが終われば8月の臨時国会が始まり、その前の内閣改造の有無が騒がれる。

 それまでの2ヶ月足らずは政治家の夏休みだ。

 勉強会と称して政治家仲間が集まって来るべき政局に備え鳩首協議を重ねる。

 激しく対立していた与野党の政治家たちが、視察という名の海外旅行に揃って出かける。

 さもなければ、至るところで講演をし、演題をそこのけで政局を語る。

 うんざりだ。

 政治家もメディアも、政策を語り、語らせるべきだ。

 いや語っている場合ではもはやない。

 一つでもいいから、悲鳴を上げている国民を救う政策を実現すべきだ。

 メディアは、政府に、与党政治家に、それを厳しく迫るべきだ。

  政治家の言動の中で、見逃してはならないのが小泉元首相のそれである。

  私は6月15日のブログで岩見隆夫の手になる毎日新聞「近聞遠見」を引用して、中曽根元首相がある政治パーティの席で、小泉元首相の差し出した握手に応じなかったというエピソードを紹介した。

  そうしたら、その岩見隆夫が、6月28日の同じ「近聞遠見」で、小泉元首相から直接電話がかかってきたこと、「中曽根元首相の憲法改正案を切り捨てたのは俺ではない」と文句を言ってきたこと、を書いていた。

  中曽根案を取り上げなかったのは自分ではない。自民党改正案作成の責任者である枡添議員が最終案をつくり、自分はそれを了承しただけだというのだ。

  瑣末な事だ。それ以外のところは、岩見が書いたとおりだと認めているようなものだ。

  しかし、私がこの記事を読んで認識を新たにしたことは、小泉元首相は自分の評判を気にかけているということだ。

  しかも、少しでも自分の評判に傷がつくような事があれば、それを訂正しようと自ら行動をとるという熱心さだ。

  その熱心さを政策づくりに結びつけたらどうか。政策を語ったらどうか。

   4日朝の報道は、こぞって小泉元首相が、内閣改造と解散・総選挙について、福田首相に注文をつけた事を報じていた。

  「解散は、今年のサミットではなく、来年のサミット後だ」と言ったかと思うと、今度は「追い込まれて解散をしてはいけない」などと発言をする。

  無責任だ。無節操だ。それをメディアが、あたかも大事件のごとく報じる。

  笑ってしまったのは7月4日の産経新聞の次の文章だ。

  「3日午後、都内で開かれた環境シンポジウムの基調講演に招かれた小泉純一郎元首相は冒頭から脱線した・・・」

  小泉元首相にまともな講演ができるのだろうか。

  脱線しっぱなしでは環境シンポジウムにならないだろう。少なくとも少しぐらいは環境政策を語ったのだろう。メディアはそこを報道しなければならない。国民に教えてくれなくてはいけない。

  5年半もこの国の首相をつとめた小泉元首相である。良くも悪くも、その政策の影響がすべてが今この国に現れてきている。国民生活に影響を与えつつある。

  政策を語ることは彼の義務であるのだ。

  しかし、彼は一言でも政策を語った事があるのか。メディアは一度でも彼に政策を語ることを求めた事があるのか。

  7月17日号の週刊実話は、小泉元首相が一人2万円もする高級フランス料理店に女性議員を集め、一人政局話をして悦に入っていた、あまりにも不謹慎だ、という記事を書いていた。

  これこそ大手新聞が書くべきだ。そんな暇があればブッシュ大統領と電話会談して対北朝鮮外交の一つでも話したらどうなのだ。

  このブログを読んでいる小泉元首相。政策を語ってみよ。

  このブログを読んでいる政治記者諸君。小泉元首相に一つでいいから政策を語らせてみろ。そしてそれを記事にして国民に知らせてみろ。

 

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2008年07月04日

  イスラエルの代弁を繰り返す外務省OB


 イスラエルの代弁を繰り返す外務省OB

  ここ当分の間、外交に関する記事はサミット一色になる。そこで報じられる事柄は、殆ど意味のないことばかりだ。

  膨大な議題の渦の中で、何一つ具体的な成果は期待されそうもない。

  おまけに、「指導力を失った首脳ばかりだ。

  しかも、どの議題もG-8だけで解決できるものではない。首脳会議は事実上拡大されてしまった。

  もはやサミットは事実上国連化しつつある。拘束力のない共同宣言づくりがすべてだ。

  もはやサミットは五輪化しつつある。参加する事に意義がある。無事終われば成功だ。

  そのようなサミットに関する記事を読む時は、同じような記事を飛ばし読みし、誰も書かない視点からの記事を見つけることに限る。

  私にとっては、7月4日の東京新聞にでていた野上義二元外務次官のインタビュー記事がそれであった。

  彼は8年前に日本が沖縄サミットを主催した時、外務審議官としてシェルパ(首脳個人代表)をつとめた経験がある。だから東京新聞の記者は彼をインタビュー相手に選んだのだろう。

 最初の質問は、「沖縄サミットは、日本では初めての地方開催だった。どの点に力を入れ、どんな苦労があったか」というつまらないものであった。

 その後に続く質問も、答えも、東京新聞や野上元次官には失礼だが、読むに値しないものであった。だから飛ばし読みをした。

 ところがある箇所で私の目が留まった。それは野上元次官がイランについて言及した箇所である。

 質問が北朝鮮の核問題に及んだ時である。彼は次のように答えていた。

 「・・・この問題(核拡散)で、世界的に見て一番深刻なのはイランだ。(「日本国内はイランよりも北朝鮮だが」という問いをさえぎって)日本の国益は拉致問題であってイランは国益に関係ないという議論にはならない・・・イランが核兵器国になり、湾岸ですごみを聞かせたとき、世界のエネルギー状況はどうなるのか・・」

 見事なイスラエルの代弁である。ユダヤロビーに屈した米国の中東外交の代弁である。

  一般の国民には、野上元外務次官といえば、田中真紀子外相と対立しともに更迭された「ヒゲの野上」ぐらいしか思い浮かばないだろう。

  しかし彼こそ、日本の中東外交をイスラエル寄りにゆがめた外務次官だった。

 彼が外務次官のとき、私はレバノンの大使であった。その時私は、彼が訪日中のイランの外務次官と公式会談をした中で、「イランはパレスチナ問題から手を引け」と面と向かって発言した事を知った。

 中東問題では中立を保つことに苦慮してきた日本外交であった。欧米と違って日本は中東では手が汚れていない。アラブの対日感情も悪くない。中立は日本外交の強みであった。

 その日本外交を担う外務省のトップが、どうしてこのような発言ができるのか。

 私は本省に直ぐに質した。

 「中東問題で中立を保つ事に腐心してきた日本ではなかったのか。この発言は野上次官の個人的な発言か、それとも日本外交の公式な立場なのか」と。

 東京からはなしのつぶてであった。

 後で知った事だが、野上元次官に関してはいくつかのエピソードがある。

 米国大使館勤務時代にユダヤ系米国人に評価され、「これで俺の出世はまちがいない」と外務省内で吹聴していたことや、彼が中近東局の参事官の時に起きたマルコポーロ事件で、ユダヤ批判の言論をする出版社を非難したこと、などである。

 駐英大使を5月に退任した野上氏はみずほコーポレート銀行の常任顧問に請われたという。

 ユダヤ金融資本の代弁者になって日本経済を売り飛ばすような事がないことを願う。

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