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2008年06月21日

 グリーンピースジャパンのメンバー逮捕は裏目に出るのではないか


 グリーンピースジャパンのメンバー逮捕は裏目に出るのではないか

  政府は20日、鯨肉横領疑惑問題をあばいたグリーンピースジャパンのメンバー逮捕に踏み切った。

  そのニュースを知った時、私は、「政府もよくやるよなあ。おごりも極まれリだ。そこまで国家権力を濫用して弱いものいじめをしていると、今にしっぺ返しをくらうぞ」というものであった。

  そんな私の思いと同様の思いを抱いた人がいた。

 21日の東京新聞「こちら特捜部」に出ていた政治アナリスト伊藤惇夫氏の次のコメントだ。

 「日本は賭けに出た・・・週明けの国際捕鯨委員会(IWC)年次総会、来月の洞爺湖サミットを控え、予想されるグリーンピースによる日本攻撃の機先を制するために(逮捕したのだ)・・・しかし、賭けが当たるかどうかは、もう引き返せないが、それはわからない・・・強硬手段が逆効果になるかもしれない」

 同感だ。

 グリーンピースジャパンが正しく反撃すれば、政府は追い込まれる。賭けに敗れることになる。

 私は今回の政府とグリーンピースジャパンの闘いに関しては断然グリーンピースジャパンを応援する。

 断っておくが、それはグリーンピースジャパンという組織の主義、主張を、私が全面的に支持するからではない。

 捕鯨問題に対する欧米諸国やグリーンピースジャパンの日本叩きに、私が賛同するからでもない。

 ただひとえに、商業捕鯨の固執するわが国の捕鯨外交が、国益に反するのみならず、国際的不正を犯している事を知っているからだ。

 しかも、そこまでして商業捕鯨に固執する水産庁の正体が、いま世間で批判を浴びている官僚の利権あさりにあると思うからだ。

 14日のブログでも書いたが、水産庁がどのような理屈を並べようと、商業捕鯨はもはや日本では現実にそぐわない。

 なにしろ水産会社が、需要が少なくて採算が取れないと白状しているのだ。

 それでも商業捕鯨にこだわる水産庁の正体は、やがてメディアの知るところとなり、白日の下にさらされるだろう。

 それでも、国際捕鯨委員会で日本政府(水産庁)は商業捕鯨の再開交渉を続ける。

 いいだろう。百歩譲ってその交渉を認めるとしよう。

 しかし、現在のところは商業捕鯨は国際的に認められていない。調査捕鯨しか求められていないのだ。

 それにもかかわらず水産庁は、調査捕鯨の名を借りて商業捕鯨まがいの事をやってきた。

 これは国際ルール違反だ。

 それが国際社会の知るところとなって、日本という国が、そして日本国民が、社会的、道義的、政治的批判を受けるようになれば、誰がその責任を取るというのか。

 乗組員の中には、今回の鯨肉持込は慣例上の手土産だ、などとふざけた言い逃れをしているが、明らかな横領である。その犯罪はどうなるのだ。

 しかも、問題はそれにとどまらない。

 それを水産庁が黙認してきたという事が明らかになれば、自分達のやってきた事が、実は単なる調査捕鯨ではなく、商業捕鯨につながる漁業活動であった事を認めざるを得なくなる。

 国際法違反の責任を誰がとるのか。

 グリーンピースジャパンよ。ここまできたら徹底的に国家権力と闘うほかはない。

 その場合、決して国家権力を見くびってはいけない。

 正義のためには法を犯してもやむを得ない、などという独りよがりの論理は、法律論争のネタにはなっても、国家権力には通用しない。

 その手法の軽率さを素直に詫びるべきだ。

 ここに至っては法の裁きに神妙に従うべきだ。

 下手な反論をして国家権力の思う壺になってはいけない。世論を敵に回してはいけない。

 小さな罪を認めて、国家権力の犯罪という大きな罪を糾弾するのだ。肉を切らせて骨を穿つのだ。

 最後の支えは世論の味方だ。それも国際世論を動かす事だ。

 日本政府は賭けに負けるかもしれない。

 

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2008年06月21日

いつからCO2削減問題がこんなに大きな世界的課題になってしまったのか


 いつからCO2削減問題がこんなに大きな世界的課題になってしまったのか

  私たちは報道によって国内外のニュースを知る。

  報道の基本はスピード性である。簡潔性である。緻密な議論を捨象した単純化である。

  そこに大きな危険性が潜んでいる。

  同じニュースが、同じ言葉で繰り返し報道される時、それが、たとえ専門的、学問的な立場からの疑義があっても、あるいは補足説明の必要性があっても、それらは一切捨象されて、その報道だけがわれわれの頭に刻み込まれてしまう。

  21日に国会が終わり、福田首相の頭はサミットの成功でいっぱいに違いない。

 今度のサミットの主要議題は地球温暖化防止のためにCO2削減問題である。

 しかし、われわれはどこまでその重要性を正しく理解しているだろうか。

  環境を大切にするということは勿論大切な事である。

  しかし、数ある環境対策のうち、なぜ地球温暖化対策がこれほど取り上げられるようになったのか。

  地球温暖化対策が重要だとしても、なぜCO2排気ガスの削減が最大の対策となったのか。

  おまけに排出削減権利なるものをつくって、あたかも金融商品のように、売買するようになったのか。

  それがはたして正しい環境対策なのか。

  この問いに明確に答えられる人が果たして何人いるのだろうか。

  私がこういう疑問を持つようになったのは、最近に至って、CO2削減目標を否定的に論ずる声が目立つからだ。

   たとえば6月14日の朝日新聞「異見新言」のなかで、地球環境産業技術研究機構の秋元圭吾なる副主席研究員は、「費用と負担を考えるなら、無責任に実現不可能な厳しい目標を言い続けることが適切とは思えない」と書いている。

  その朝日新聞はまた、電気事業連合会の勝俣恒久会長(東京電力社長)が13日の会見で、「市場メカニズムだけで二酸化炭素削減をなんて言うのは殆ど幻想に近い」と、福田首相が示した「排出権取引」を盛り込んだ包括提案を批判したと報じている。

  また、15日の東京新聞書評欄「この本、この人」では、「地球温暖化論のウソとワナ」(KKベストセラーズ)を書いた横浜国立大の伊藤公紀教授の次の言葉を紹介している。

  「・・・最新の研究ではCO2が二倍になったとき、地球の平均気温の上昇値は1.6度。これは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が理論から導き出した3度のほぼ半分。1.6度しか上昇しないのなら気候変動への影響も限定的。CO2削減に巨額の予算を投じる意味はありません・・・」

  そう思っていたら、温暖化は一万年以上も前にも起きていたというニュースまで現れた(20日朝日新聞)。環境問題の以前から、急激な温暖化は起きていたというのだ。

  われわれ素人にとっては何がなんだかわからない。

  わからないままに、二酸化削減の数値目標合意が今度のサミットの最大の争点になってしまった。

  福田首相はわけがわからないまま、官僚のつくったシナリオにしたがって議長役を務めることになるのだ。気の毒なことだと思う。

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2008年06月20日

最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その2)


 最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その2)

  米国の北朝鮮外交は、6カ国協議が進まない事をさとった米国が、勝手に、ひそかに、北朝鮮との二国間外交を始めた時点で大きな転換を見せる。

  厳しい金融制裁を課して北朝鮮を締め上げ、武力行使もちらつかせながら金正日を脅かす。

  その一方で金正日は核実験を重ね、事実上の核保有国を宣言して捨て身の抵抗を示す。

  その瀬戸際外交は、中東のもう一つの核脅威排除を優先する米国のイスラエルロビー外交とあいまって、米朝間の取引外交を導き出した。

  米国の最大の関心事は北朝鮮の核がテロリストやアラブのテロ支援国家に渡らない事だ。

  このうちテロが今の段階で核を使用する可能性は少ない事を米国は知っている。

  だからテロ支援国への核兵器を防ぐ事が唯一の米国の関心だ。

  イスラエルにシリアの核施設を攻撃させ、これ以上テロ支援国に核を渡すとただではおかないと北朝鮮を脅す。

  その一方で、シリアやイランには、次は本物の軍事攻撃だという決意を見せつける。

  北朝鮮は自らの体制容認と引き換えに核の凍結でと中東へのあらたな供与を行わない事を約束した。ブッシュ政権にとってこれで十分なのだ。

  その間のブッシュ政権内の動きを、日本がまったく知らされていなかった事は、北朝鮮が核実験を行った時、日本だけがやたらに強硬姿勢を見せ、最後は米国にはしごを外された事から明らかである。

  米朝の二国間秘密交渉が進むのとは対照的に、拉致問題に関する日本と北朝鮮の話し合いが凍結され、6カ国協議もまともに開かれなくなっていったのは、当然の成り行きであった。

 「拉致問題は解決済み」、「6カ国協議に日本は不要だ」などという北朝鮮のふざけた発言を米国は放置する。

 日本はそれを指をくわえて眺めるほかはなかった。

  そして今回の米国のテロブッシュ政権のテロ支援国の指定解除だ。

  二国間で合意しておいてそれを形式だけの6カ国協議を開いて他の4カ国に承認させる。

  その時の唯一の障害国が日本だ。

  だから日本に拉致問題の進展を促し、それを日本が受け入れて日朝交渉の再開と拉致問題の進展を実現させる。日本による制裁解除を図って北朝鮮の要望に応え、そのうえで6カ国協議を開くというシナリオだ。

  私が情けないと思うのは、もはや誰も目にも明らかなこのような米国の日本軽視外交にもかかわらず、日本政府が国民に嘘をつき続けているということだ。

  日米同盟はゆるぎないという嘘をつき、北朝鮮は拉致問題で譲歩したから制裁を解除したという嘘をつく。

  そして拉致問題の解決なくしては国交正常化なしといい続けてきた政府が、あっさりと、国交正常化なくして拉致問題の解決なしと180度方針を変更する。

  強硬派でならした斎木が協調派に豹変する事などは官僚のお手のものだ。

  見逃せないのが小泉元首相の無節操ぶりだ。今回の幕引き外交を評価しているという。

  拉致犠牲者は運が悪かった、といわんばかりの左翼イデオロギストは、外交の複雑さや駆け引きなどはおかまいなく、過去の謝罪と国交正常化が進めば、すべてよいと評価するばかりだ。

  取り残されるのは、拉致被害者とその家族であり、アジア敵視の右翼強硬派だけである。

  なんという非情さか。なんという皮肉か。
  

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2008年06月20日

 最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その1)


 最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その1)

  ライス国務長官は18日、ワシントンのヘリテージ財団での講演で、北朝鮮のテロ支援国家指定解除というブッシュ政権の方針を明らかにした。

  対北朝鮮外交をめぐる壮大な日米両国の立場の食い違いの、劇的な終了宣言である。

  ブッシュ政権が北朝鮮をテロ支援国リストから外すことは、ライス長官の名代であるヒル次官補から日本側はそれとなく聞かされていたに違いない。

  しかしライス国務長官が日本の外務大臣に直接明言した事はなかった。

  それをライス長官はワシントンの講演という形で発表した。

  そしてライス長官は来週来日し、事後通報の形で日本の首相や外相に引導を渡すのだ。

  日本政府の立場を一顧だにせず、最後まで日本の面目をつぶし続けた米国の対北朝鮮外交を象徴する幕切れである。

  私は、国益という美名をかざした権力者に翻弄されたあげく、最後は、「死んだものは帰ってこない」と、突き放されることになる拉致被害者家族がかわいそうでならない。

  その心情を14日のブログで書いた。

  7年前の突然の訪朝とピョンヤン宣言が、国交正常化に名を借りた、外務官僚の功名心と歴史に名を残したい小泉元首相の野心の所産でしかなかった事も述べた。

  更に言えば、国交正常化を最優先する左翼イデオロギストたちが、拉致や日本人妻の帰還問題に一切口をつぐみ、靖国参拝を強行するような小泉元首相が北朝鮮との国交正常化を行う事を絶賛する、その違和感についても指摘した。

  それらについては書くべきことは山ほどあるがここで繰り返さない。

  ここでは、日米の対北朝鮮外交の食い違いに焦点を当てて、過去7年を振り返ってみたい。

 7年前の突然の訪朝と国交正常化宣言は、一人の幹部官僚が、記録も残さず、省内の十分な決裁手続きを経ることなく、おまけに米国側への通報も、了解もないままに、小泉元首相と行った異形な外交であった。

 あの時は小泉元首相も、外務省も、核問題などは二の次で、もっぱら拉致問題をどう解決するかであった。

 そして一部の拉致被害者の生還と引き換えに、国交正常化と経済援助を約束した。

 それがピョンヤン宣言の正体であった。

 本来ならばこれでめでたし、めでたし、であった。

 その意味で、「約束を破ったのは日本だ」と非難する北朝鮮の言い分は正しい。

 ところが小泉元首相と外務省には大きな誤算があった。

 一つは拉致被害者とその家族に対する同情から起きた世論の強い反発である。

 もう一つは、北朝鮮が核を保有している事を知っている米国が、たった一枚の紙切れ上の口約束だけを信じて国交正常化を進めようとした日本に、待ったをかけた事である。

 ここから拉致問題の二国間交渉が始まり、

 核問題に対する6カ国協議が始まった。

 6カ国協議は、北朝鮮との二国間協議の交渉でだまされた米国が、その轍を踏まないように、他の関係主要国を北朝鮮との交渉の場に引きずりだし、団結して北朝鮮に圧力をかけようとした米国の戦略から生まれたものであった。

 日本外交の最初の失敗は、この米国の6カ国協議に賛同し、おまけに拉致問題までその場で話し合おうとしたことである。

 すなわち6カ国協議では、一方において核問題では何の権限も影響力もない日本が、北朝鮮の核放棄を強硬に迫って北朝鮮を硬化させ、他方において、本来ならば二国間で厳しく迫るべき拉致被害者の救済問題を多国間協議の議題としたため、拉致問題に関する関心度や立場がそれぞれに異なる6カ国の間で、歩調が進まず、挙句の果ては、日本が「6カ国協議の足を引っ張るな」という批判におびえることになった。(続く)

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2008年06月20日

政権交代の前に政党が空中分解しているのではないか


 政権交代のまえに政党が空中分解しているのではないか。

  どう考えても異常な状態が続出している。

  重要政策に関する政府・自民党内の対立はもはや政権政党の責任を放棄しているがごときである。

  北朝鮮外交をめぐって、安倍晋三前自民党総裁と山崎拓前自民党副総裁が、「百害あって利権あり」、「誹謗中傷だ。名誉毀損だ」と怒鳴りあっている。

  東シナ海日中共同開発の合意を喜んでいる福田首相の互恵外交を、中川昭一元自民党政調会長が、「何の進展にもなっていない。明治時代の不平等条約みたいなものだ」とテレビ番組で切り捨てている。
  福田首相の消費税引き上げ発言をめぐって、与謝野馨前官房長官らと中川秀直元幹事長らの自民党重鎮議員が、真っ向から対立している。

  いずれも外交・内政の最重要懸案をめぐって、党を代表する幹部たちが決定的に対立しているのである。

  翻って野党の混乱も甚だしい。

  政権交代を目前にした野党第一党の民主党も分裂状態だ。

  前党首で現副代表の前原誠司氏が、テレビや雑誌で繰り返し繰り返し、小沢党首の政策と言動を批判している。それを見かねた若手議員が、前原副代表を痛罵して、離党を迫る。

  連立政権を組んでいる公明党も危機的状況だ。なにしろ矢野元公明党委員長が、支持母体の創価学会から言論妨害や寄付強要、脅迫を受けたとして訴訟を起こし、国会に喚問されれば憲法違反の疑いのある政教一致問題についてしゃべると言い出した。

  郵政民営化への造反をきっかけに生まれた国民新党も、綿貫民輔代表と亀井静香代表代行の対立がいよいよ表面化してきた。
  同じ造反組みの平沼赳夫氏と新党結成の動きをみせる綿貫代表に対抗するかのように、亀井静香代表代行は自民党の山崎拓前副総裁や民主党の菅直人代表代行らと会合を重ねる。

 社民党の辻本清美に至っては、社民党議員としての活動よりも、もはや権力に近づく事に忙しいかのようだ。
 やれリベラルの会、やれ日朝国交正常化議連、などと、自民党、民主党の政治家達との活動がやたらに目立つ。あきらかに政界再編後を睨んだ動きだ。

 共産党の独自路線も相変わらずだ。自民党は、次期総選挙前に選挙法を変えて供託金没収のハードルを低くすることを決めた。
 候補者を絞らざるを得なかった共産党に対するシグナルである。もし共産党がそのえさに食いついて全選挙区への候補者擁立を復活するような事になれば、自民党は大喜びだ。

 最近の報道をざっとながめるだけでも、これだけの混乱した動きがある。

 おそらく、我々の眼の届かないところで、はるかに大きな混乱が起きているに違いない。

 既存政党は、政権交代のまえに、すでに空中分解しているのだ。

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2008年06月20日

これでは日本はだめだ


 これでは日本はだめだ

  「閉塞感のある今の日本経済を元気にしてくれそうな人は誰だと思うか」

  そんなアンケートを、フジサンケイビジネスアイが首都圏在住のビジネスパーソン1500人にアンケートしたという。

  その結果を20日の産経新聞が報じていた。

  トップが東国原宮崎県知事だったという。2位に小泉純一郎元首相、と続く。

  麻生太郎(5位)、島耕作(漫画の主人公-8位)、石原慎太郎(10位)などが10位以内の揃いぶみだ。

  冗談ではないかと思う。ビジネスパーソンがこれでは日本経済がよくなるはずはない。

  その東国原知事は19日、県庁の記者団でまたぞろ国政への転進をほのめかしたという。

  小泉人気をはやし立てたメディアと、それに熱狂した国民が、今度は東国原を首相にさせるのかもしれない。

  これでは日本の政治がよくなるはずはない。

  20日の東京新聞(こちら特報部)は、東国原知事が、教師の体罰を認める条例を作りたい、と発言した事を報じている。

  徴兵制発言につぐ、暴言だ。

  そのまんま東は86年講談社襲撃事件で現行犯逮捕されている。その後も弟子への傷害事件を起こしている。渋谷のイメクラでのエンコー事件もあった。

 「そんな奴が、”愛のムチ”を語るとはちゃんちゃら、おかしい。知事は自分にゲンコツした方がいいんじゃないの?」

 息子が二人いる横浜市の40代会社員の言葉だ(同東京新聞)。

 1500人のアンケートの結果より、こちらのほうがよほどまともだ。

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2008年06月19日

福田首相の対中外交は小泉靖国外交の否定である

 福田首相の対中外交は小泉靖国外交の否定である

  日中間の懸案であった東シナ海共同開発問題がひとまず決着した。

  この問題は5月初旬の胡錦涛主席の来日時に事実上合意されていたとはいえ、そして条約締結までになお協議を要する点があるとはいえ、これで日中間の大きな懸案の一つが解決した事は事実だ。

  今回の合意の評価については、日本が譲歩し過ぎだとか、経済的メリットは少ないとか、批判的な見かたもある。

  しかし、日中間に一つの大きな外交的進展が見られたことは間違いなく、日中間の関係が進展する事が悪いはずはない。

  その証拠に、対中外交に日ごろ批判的な産経新聞や読売新聞を含め、すべての報道が総じて評価している。

  今回の合意の陰に隠れてあまり大きく報じられていないが、政府は北京五輪開会式に福田首相が出席する方向で調整を始めたと各紙が書いていた。

  これも大きな対中関係重視の福田首相のシグナルである。

  思えば福田首相は就任から今日まで一貫して日中関係改善に腐心してきた。

  年末の訪中から始まって5月の胡錦涛の来日、ギョーザ問題、チベット問題への対応、そして今回の北京五輪出席と東シナ海開発の合意である。

  その対中外交を見ていると、右翼から言わせれば腰抜け媚中ということになる。

  たしかにそう思えない言動もあった。

  しかし、これは小泉元首相が無意味な対中喧嘩外交で壊してしまった日中関係を正常化するための、福田首相の決意なのだ。どのような批判も甘んじて受ける覚悟が福田首相にはあると見るべきだ。

 そして胡錦涛主席もまたその福田首相の好意的な姿勢を認め、日中関係改善に意を払ってきた。

 胡錦涛主席もまた、国内の政治的リスクを負いながら、譲歩し、日中関係の改善に努力しているのだ。

 その評価は歴史が下すだろう。

 しかし一つだけはっきりしている事は、この福田首相の対中外交は小泉元首相の対中外交の否定であるということだ。

  泉元首相はパフォーマンスで威勢よく対中強硬外交を貫いた。それに惑わされた国民の支持を受けて、自分だけが格好をつけた。

  その裏で、小泉元首相は国民や経済界の実利を損ねた。

  不必要な喧嘩外交が長年培われた日中間の関係を壊した。

  壊されたものは修復されなければならない。

  それを福田首相はやる決意を示しているのだ。

  福田首相は不人気だ。何をやってもたたかれる。自民党からも批判される。

  それでも飄々としている。飄々としていながら、決断する。

  気がついたら小泉元首相の間違いが、浮き彫りになってくる。

   ひょっとして、福田首相はサミットが終われば自分の手で解散・総選挙を行うのではないか。

   小泉元首相と違って、本気で自民党を壊そうとしているのではないか。

  そう考えると、これもまた、福田首相は、自民党を壊すふりをして自分だけいい目をして逃げた小泉元首相を否定し、小泉郵政選挙の大勝を否定しようとしているのかもしれない、そう思えてくるのだ。

 

  

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2008年06月18日

ゲーテの言葉に感動する原田宗典の随想を読んで書きたくなった


 ゲーテの言葉に感動する原田宗典の随想を読んで書きたくなった


 どうでもいいことを書いてみたい気になった。

 断っておくがこれは原田宗典を批判するものではない。彼の書いた随筆にケチをつけるのでもない。

 彼と同様に、ゲーテの言葉に大いにうなずくものである。

 すべてはゲーテの偉大さの故に書いてみる気になったまでだ。

 そして、いつもの通り最後に一言余計な事を書く。それだけである。

 16日の毎日新聞に小説家、エッセイストの原田宗典が、梅雨の季節に暇に任せて手に取った「ゲーテの格言集」(高橋健二訳)を読んで、感動した事を書いていた。

 ゲーテいわく

 生活はすべて次の二つから成り立っている。したいけれど、できない。できるけど、したくない。

 豊かさは節度の中にだけある。

 生活をもてあそぶものは、決して正しいものになれない。自分に命令しないものは、いつになってもしもべにとどまる。

 目標に近づくほど困難は増大する。

 理解していないものは、所有しているとは言えない。

 人はみな、わかることだけ聞いている。

                          などなど

 うわっ!すれ違いざまに一本!みねうちじゃ・・・という感じ。さすがにゲーテである。なるほどお~と恐れ入ってしまうような言葉が並んでいる・・・と原田さんは感動している。

 私はそのように大げさに感動はしないけれど、やはりゲーテはいい事を言っている、と感動する。

 しかし私は、なぜかこのような名言集や格言集の類が嫌いだ。

 嫌いだと言うよりも、格言集にでてくる言葉の洪水に、辟易してしまうのである。

 一つ一つのありがたみが薄れるような気がするのである。

 そして、これに似た思いをどこかでする事があったと考え、しばらくして思い出した。

 たとえば読者の皆さんはこのような経験をしたことはないか。

 ある曲や歌が好きだとしよう。

 その曲は、他のどうでもいい曲の中に一つだけある。だからその曲を聴こうと思ったら他の曲が沢山入っているアルバムを買わなければならない。

 しかもそのアルバムで好きな曲を繰り返し聴こうと思ったら、他の曲を早送りしたりスキップしなければならない。

 そういう事が面倒なので、自分の聴きたい曲だけを編集してお気に入りアルバムを作って見たりする。

 ところがいざ作って見いてみると、その曲のありがたさが半減し、好きな曲ばかり入っているそのコレクションが、急に色あせて見える。

 格言集や箴言集の類もそうに違いない。

 たとえば一つの名言にたどり着くには、それまでの長い道のり、無駄な時間が必要ではないのか。

 長い小説の中で最後に主人公が漏らす言葉の中に、その小説のすべてが凝縮される、そのためにその作家がストーリーを凝らし、文筆を重ねるのではないか。

 何事も要領よく答えだけを引き出そうとすると上手くいかない。面白くもない。感動もない。

 それでもゲーテは偉大だから、その言葉の価値はなくならないとは思うけれど。

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2008年06月18日

 我々はインフレの怖さを甘く見ていないか


 我々はインフレの怖さを甘く見ていないか

 発売中のニューズウィーク日本版(6・25日号)の「世界経済を脅かす次の時限爆弾」という特集記事は、インフレがもたらす危機的状況に、大声で警鐘を鳴らしている記事だ。

 もしこの記事に書かれている一部でもいいから、日本の大手メディアが本気で報じるならば、国民も驚き、日本の政治が今なすべき最も重要な事こそ、インフレ対策に手を打つ事だと気づくに違いない。

 もし額賀福志郎財務大臣や太田弘子経済財政政策担当大臣が、経済の事を分かっているのなら、そしてその事を正しく福田首相に伝えているのなら、福田首相も消費税増税はやむを得ない、などという発言を行わなかったに違いない。

 そして来るべきサミットでは、二酸化ガス排出量削減目標などよりも、世界的インフレの早急な抑制策を最優先すべきであることに気づくに違いない。

 残念ながら、この国の政治家も経済学者もメディアも、そしてもちろん福田総理も、インフレの怖さを甘く見ているようだ。

 というよりも、経済がまるで分かっていないのではないか。

 ニューズウィークのその特集記事を要約して書くと以下のごときだ。

 「世界的インフレは始まったばかりだ。

 そしてそのインフレがすさまじい勢いで進むのはこれからだ。

 ある推計では今年の夏には世界人口の7割が2桁台のインフレの影響を受けることになる。

 しかも成長率低下(不況)におけるインフレという最悪の状況だ。

 インフレで真っ先に打撃を受けるのは、貧しい国々であり、低所得者層だ。

 食料品が買えなくなり、交通費や薬代、医療費が払えなくなる。

 企業はコスト高を転嫁するだけでは対応しきれず、企業収益を悪化させることになる。

 各国政府のインフレ策が、貿易抑制、物価統制、緊縮予算、に走るならば、社会不安が起きる国が続出することになる。

 金利引き上げによって株式市場が暴落すれば、金融資産を持っている個人さえもが深刻な被害を受けることになる。

 もしインフレに適切な策が講じられなければ、行き着く先は貨幣価値がなくなるハイパーインフレだ。

 最悪のシナリオだ」

  この予測はあまりにも悲観的だ、と反論する者がいるかもしれない。

  しかし、その反論者も、どうやったらインフレ進行を防げるかの答えはない。

  「そこまでひどいことにはならないだろう」という、論拠なき楽観論に過ぎない。

  その一方で、世界の支配者が、ひそかに自分達だけの生き残りを画策しているとすればどうだろう。

  政治家や官僚、財界人といった日本の指導者達が、その事に気づかずに、ただ無策に甘んじているとすればあまりにも情けない。

  知っていながら、支配者達の仲間入りをして国民を切り捨てているのであれば、許せない裏切りだ。

  真実はそのいずれかである。

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2008年06月18日

 もう一つの拉致被害者ー自由に帰国できない日本人妻の不幸


  もう一つの拉致被害者ー自由に帰国できない日本人妻の不幸

  日朝問題が突如動き出してから一週間近くたった。

  その間に報じられた関係者の発言や断片的な報道によって、どうやらその背景が見えてきた。

  すべては周到に練られたシナリオであった。

  実務者協議はそのアリバイ作りでしかなかった。

  そのシナリオとはおおむね次のようなものに違いない。

  ブッシュ政権と金正日政権はこれまでの紆余曲折を経た秘密交渉で、核問題とテロ指定解除の取引をして手打ちした。

  それを6カ国協議で具体化するために、ブッシュ政権は北朝鮮と日本に拉致問題の進展を強く迫った。

  二国間で話し合って早く解決しろ。米国は中身には口をはさまない。日朝が合意できるのそれでいいからとにかく合意点を早く見つけろ、と。

  米国の命令には北朝鮮も日本も逆らえない。

  しかも金正日政権も福田政権も、いつまで立っても拉致問題でにらみ合っているわけには行かないそれぞれの事情がある。

  今度こそ進展させなければならないという意味で、北朝鮮側と日本側は、もはや同じ目標を追及する協力者、利害一致者となった。

  その目的とは、どうして日本国民を説得させられる解決策を見つけるか、である。

  まず再調査をすることにして、経済制裁の一部を解除する。

  そして、いずれ北朝鮮側が新たな拉致被害者の日本帰国を発表する。

  その帰国者は横田めぐみさんたちではなくても仕方がない。死んでしまっているものは返せない。要するにどうやってそれを説得するかだ。

  あらたな被害者の帰国と引き換えに国交正常化と経済協力を実現し最終決着を図る。

  この決断を福田首相がするということだ。私が14日のブログで「拉致被害者とその家族がかわいそうでならない」と書いた理由がここにある。

  福田首相にはその非情な決断ができる強みがある。

  まず、これ以上落ちる事はないという支持率の低さだ。怖いものはない。

  それに「パフォーマンスをしない常識的な福田」というイメージが定着している事も大きい。あの福田ならしかたがない、というあきらめだ。

  それに福田首相には、ぎらついた野心がない。いつでも辞めてやる、しかし、代わりの首相の誰がこの問題を解決できるのか、と開き直れる強みがある。

  いいだろう。そうであるならば、せめて北朝鮮との交渉をもう少し公正に進めてもらいたい。そしてもう一つの拉致問題についても解決を北朝鮮に迫ってもらいたい、こう主張している人がいる。元東京入管局長の坂中英徳氏である。

  坂中氏は18日の読売新聞「論点」のなかで、次のように述べている。

 「 『地上の楽園』という宣伝文句に乗せられた北朝鮮帰国運動で、日本から北朝鮮に向けて出国した約1800人の日本人妻の多くは・・・当時は20歳代から30歳代だったが現在は70歳代から80歳代になっている。中には、自殺した人もいる。若くして処刑された人もいる。心労で早死にした人もいる。餓死した人もいる・・・最後まで日本へ帰ることを切望していたが、それがかなわないとわかると、せめて遺体は祖国の方角へ向けて埋めてほしいと願ったのである。
 北朝鮮には、今も100人以上の日本人妻が生活していると推定される。生存者は全員、「生きていさえすれば日本政府が必ず助けてくれる」と信じている・・・
  今日の世界では、自国民、外国人を問わず、すべての人の出国の自由は普遍的な権利であるとされている。しかし、北朝鮮は出国の自由を認めていない、世界で数少ない国の一つだ。
  国交の正常化と人の交流の正常化は不可分のものである。わが国が北朝鮮との国交正常化交渉を進めるに当たっては、まず在北朝鮮のすべての日本人の出国自由の保障が前提条件である・・・
  北朝鮮が万景峰号による在日朝鮮人の自由往来を求めるのであれば、日本政府は万景峰号による日本人妻の自由往来(永久帰国)を認めるべきだ。
  日本人妻全員の帰国が実現しない限り、万景峰号の全面的な入港再開を認めるべきではない・・・」

  坂中氏のこの要求は、これまでの北朝鮮との話し合いをめぐる報道の中では一切触れられる事はなかった。

  しかし、こうして改めて考えてみると、この問題は拉致問題と並んで大きな原則的問題だ。いわば第二の拉致問題である。

  日本人妻の話を日本政府が持ち出さないようでは北朝鮮との交渉は偽物に違いない。

  この事をメディアはもっと書いてよい。

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2008年06月18日

特定ニュースの過剰報道


 特定ニュースの過剰報道

 18日の読売新聞に、学習院女子大学教授の石澤靖治という人が、実に的確なメディア考を書いていた。

 このブログでも私が何度となく書いてきた事である。

 他人の意見と私の考えが、これほど見事に一致することはなかったので、ここで石澤教授のその意見を再現してみたい。

 「・・・(中国震災、秋葉原事件、岩手・宮城内陸地震などという)大きな事件が飛び込んできた。
    しかし、毎日ニュースを見ることを日課とし、仕事にもなっている私にとって、この種のニュースが起きると憂鬱になる。
    ・・・これらの事件が起きると、メディアは大半の時間をそれに費やすばかりか、その報道が数日間、場合によっては2,3週間続いてしまう。その結果、それまでの重大ニュースも、国内外の重要な情報も突然消える。
    このように、一つの大きな出来事が「ニュースジャック」するという傾向は、テレビメディアに多くみられる。中でも、災害報道に力を入れているNHKにその傾向が強い。
   衝撃的なニュースは大きく取り上げるべきだし、それがある程度継続されることも了解できる。しかし、問題はその度合いである。
    一つの問題に大半を費やすことは、他のニュースを報じる余地がなくなるリスクを負うことでもある。
    世の中に起こっていることでも、メディアに取り上げられなければ、それは「事実」として人々に認知されないというのは、ニュースの社会的意義を理解する際の基本である。
    私がもし政府や企業の要職にあって、何か都合の悪い事があったら、こんな時期を狙って発表するところだ。
    更に指摘したいのは、そのように大量に報道される内容が、一面的であることである。例えば四川大震災についての報道は地元の人たちがいかに大変な思いをしているかという悲惨な話ばがりに視点が固定されていた。
  (しかし、私がインターネットで見つけた情報では)現地で救援活動を続けている人が、日本の報道で伝えられていることが現場の状況と大いに違っていてびっくりした、とコメントしていた。
 ・・・インターネットで、多様な情報に接している現在、受け手は「複眼」を持ちつつある(という事を認識しないと、メディアに将来はない)・・・」

 最後の括弧書きは、私が勝手に付け足したものである。しかし石澤教授の言わんとしているところはそれに違いない。

  このメディア考は、なにもニュース報道だけに限らない。

 もはやテレビ局にとっては、安上がりのバラエティ番組と化した感のある朝から晩まで繰り返されるニュース解説番組もそうである。

  いや、むしろその解説番組は、事実を報道するだけにとどまらず、本音を隠し、無責任で同一的なコメントを繰り返して、視聴者に考える時間を奪うという意味で、もっと害がある。

 我々は自分の感性を研ぎ澄まし、自分の考えを持たなければならない時代に突入している。

 日々のメディアを批判的に見る基本姿勢を持たなければならない。

 インターネットの発達は、それを可能にする時代をもたらしつつある。

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2008年06月17日

ネット情報の凄さと大衆の知の力

 ネット情報の凄さと大衆の知の力

  16日のブログで米国の新しい金融体制の構築について読者の情報提供を求めたところ、すかさず多くの読者から参考情報が寄せられた。

  またブッシュ大統領の弾劾決議については、下院が弾劾決議案を可決したのではなく、下院が、下院議員(オハイオ選出デニス・クシニッチ・民主)が提出したブッシュ大統領弾劾決議案を、司法委員会に送付する事であるという、事実訂正のメールも多数から頂いた。

  自らの不明を恥じて直ちにブログを訂正させていただいた。

  この事を通じて私が感じた事は、かねてから私が漠然と考えていた事なのであるが、全国に埋もれている善意の知と情報の力を結集すれば、大きな力になりうるということである。

 ネットの世界は発信者が見えない上に、発信者の意図するところが不健全なものもあり、どうしても負の部分が強調される。

 そのためにネットが規制される事になる。

 しかしネットはその使い方を正しくし、志が同じ、善意のものが、一つの明確な目標をもって力をあわせれば、どのような国家権力の悪にも対抗できる力を発揮するに違いない。

 彼らの知識や情報は取るに足らないものになるに違いない。

 いつか その人たちと知と情報を分かち合う事によって、ネットでこの世の中を正しいものにしていけなしものだろうか。

 そうなると選挙や政治のありかたなども変える事が出来るに違いない。

 既存のメディアなど不必要になるかもしれない。

 権力や広告会社の情報操作などは時代遅れになるに違いない。

   

 

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2008年06月16日

 あたらしい金融体制をつくろうとしている米政権


 あたらしい金融体制をつくろうとしている米政権

  月刊誌リベラルタイムの7月号に、ハドソン研究所首席研究員の日高美樹氏が、「洞爺湖サミットの議題にあきれる米政府」という論評を書いていた。

  つまり、米国にとって緊急の課題は、金融危機を立て直す事であり、北朝鮮やイランの核を根絶することである。

 ましてや二酸化炭素削減問題は、米国内部でも議論が分かれる面倒な議題だ。

 こんな問題を前面に掲げて張り切っている日本は、一体何を考えているのか、と米政府の連中は呆れているのだという。

  そうだろうと思う。

  しかし、この日高の論評の中で私が驚いたのは、「ブッシュ政権が今あらたな金融体制づくりに努力中である」という事に言及していたことである。

  日高はそれ以上の具体的な事はこの論評では何も述べていない。

  しかし、私は、このくだりを目にした時、即座に、6月始めに米国に滞在していた時に耳にしたある米国人の言葉を思い出したのだ。

  彼は言っていた。

  ブッシュ政権は国民に知らせることなくあらたな試みを始めている。それは北米大陸の統合だ。今北米大陸のど真ん中をカナダからメキシコを一直線に縦断する16車線の一大高速道路を建設しようとしている。そして、ドルに替わるあらたな統一通貨をつくり、北米大陸を統合しようとしている、と。

  私は、にわかにそれを信じる気にはなれなかった。

  その後、どこを探してもそのような公開情報は見当たらない。

  そんな中での日高の言及である。

  「ブッシュ政権は今あらたな金融体制づくりに努力中である」

  それは何を意味しているのか。

  周知の通り、世界の基軸通貨であるドルの一極支配体制は、サブプライム問題で表面化したように、大きな問題を露呈した。

  ドルからユーロに、あるいはその他の通貨に移行、拡散しつつある。

  ドルの支配は基軸通貨を通じて世界経済を支配する事は、圧倒的な軍事力による世界支配と並んで、米国の特権である。

  だからドルの崩壊を米国が黙ってみているはずはない。

  米国が世界の金融支配をやすやすと手放すはずはない。

  「米国を信じ、どこまでもついていく事が国益である」、としか言えない単純な日本政府は、気がついたら、その失政のとんでもないツケつけを、国民に支払わせる事になるのかもしれない。

  ブッシュ政権が目指しているあらたな金融体制とは何か。情報を持っている人がいれば教えてもらいたいと思う。

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2008年06月16日

 ブッシュ大統領弾劾決議の動きを報じない日本のメディア

 ブッシュ大統領弾劾決議の動きを報じない日本のメディア

  日本人は米国人以上に米大統領選挙に関心を持っているという。米国調査機関が世界24カ国で実施した世論調査の結果であると言う。この事を14日の産経が報じていた。

  なにしろ米国国民の80%より高い83%だ。ドイツの56%、豪州の52%を大きく上回る突出ぶりだ。

  しかし、関心がある割には日本人は米国の本当の姿を事を知らない。メディアは正しく伝えようとしない。

  その典型例が6月11日に米国下院で可決されたブッシュ大統領弾劾決議の動きである。

  これはもの凄いニュースである。

  なにしろ下院議員(オハイオ選出デニス・クシニッチ・民主)がブッシュ大統領の弾劾決議案を提出し、下院本会議が、251対156という圧倒的多数で、それを司法委員会に送付することを可決したのだ。

  司法委員会がこの決議案をどうとりあつかうかは、米国政治の大きな政治的駆け引きとなるに違いない。

  だからブッシュ大統領が本当に弾劾されるかどうかはわからない。

  しかしこのような弾劾決議案が提出され、それを検討せよと下院本会議が判断した事自体が大きな事件であるのだ。

  しかも決議案に述べられている弾劾の理由がすさまじい。

  
  「イラクとの戦いを擁護する間違った論拠を捏造した」

  から始まって

 「イラクを米国に対する差し迫った脅威と思わせて国民、議会をミスリードした」

 「大量破壊兵器を所有したと信じ込ませた」

 「国連憲章に違反して主権国家イラクを攻撃した」

 「イラクに米国の永久的な軍事基地を設立した」

 「捕虜を拷問した」

 「国民の税金を浪費した」

 などなど、

  およそイラク戦争に関してこれまでに明らかにされた不正、犯罪の数々を、35項目にわたって弾劾の理由にあげているのだ。

 その中でも極めつけは弾劾理由の2番目に、9・11は不正に、組織的に犯罪的意図をもって実行されたと、内部犯罪説を匂わせている点である。

 中学校の教師が「9・11は内部犯行だったという説もある」と述べただけで新聞沙汰になる日本とは大違いだ。

 ところが、このような衝撃的な米国下院のブッシュ大統領弾劾決議が、日本の大手新聞やメディアでは全くといっていいほど報道されていない。

 ネットの世界では情報が飛び交っているというのにである。

 なぜか。

 それは小泉、安倍、福田と続く自民党政権にとって決定的に不利な出来事だからである。

 その自民党政権を支持し続けた「平和と弱者の政党」公明党にとって、弁解できない不都合であるからだ。

 あのイラク戦争を正しいと言った小泉を持ち上げたメディアは、自らを批判することになるからだ。

 いまからでも遅くない。こころある日本のジャーナリストよ。この米国における大事件の動きを報じ、日本国民に教えてやってほしい。

 日本人の自立は、米国の正確な理解から始まる。

  

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2008年06月16日

「脱藩官僚の会」の動きに注目する


 「脱藩官僚の会」の動きに注目する

  つくづく乱世の世の中になったと思う。

  自民党の元幹事長で、次期総理を目指そうとしている中川秀直さえも、「官僚国家の崩壊」なる本を出版し、この国の官僚支配を認め、それを変えなければこの国は崩壊する、などと言い出すようになった。

  今度は、中央官庁を途中で退職した若手キャリア官僚による、「脱藩官僚の会」の設立の動きである。

  16日の朝日と日経にその事が報じられていた。

  江田憲司衆院議員が発起人となって近く動き出すその会の正式名称は、「官僚国家日本を変える元官僚の会」というらしい。

  天下りの禁止や地方分権の実現などで、霞ヶ関と対抗するシンクタンクを目指すという。

  私はこの動きに多大の関心を持って注目したいと思う。

  本来ならば「注目する」ではなく、「賛同する」と書きたいところだが、そうは行かないところにこの動きの難しさと、不透明さがある。

  私が評価する点はいくつかある。

  彼らが言うように、霞ヶ関の正体を知り尽くしている元官僚だからこそ、官僚組織の悪を誰よりも鋭く追及できる。

  比較的若い元官僚たちから構成されているのも期待が持てる。堺屋太一や榊原英資などという、さんざん権力のうまみを享受してきた古い官僚OBでないところがいい。

  既存政党の議員や候補者は対象としない、というのも賛成だ。政界再編の道具になってはならない。

  なによりも、「退職後に出身官庁と縁を切り自力で生きる」という参加条件がいい。このことは言うは安いが、それを実行する事は簡単ではない。

  しかし、不透明な部分もまた数多い。

  脱藩官僚はいずれもはぐれものだ。中央官庁の同僚・後輩にとっては敵だ。権力を持った官僚組織と対峙していくには、よほどの覚悟と実力が要る。結束が要る。

  脱藩官僚は一匹狼が多い。それらをどうやってまとめていけるのか。そのまとめ役がつとまる人間がいるのか。その人間は誰か。

  脱官僚支配を当面の共通目標にするのはいいとして、その後に目指すより大きなもの、たとえば脱新自由主義であるとか、対米自立外交の実現であるとか、国民主権の政治の実現であるとか、根本的なところについての政策一致はあるのか、一致出来るのか。

  なによりも、脱藩官僚たちの思いの底に、私怨や個人の復権といった曇りを離れ、国民のために政治、政策実現のために尽くす、という無私の気持ちがあるのか。その言動に一点の曇りもない、と言い切れるのか。

  たとえば発起人の一人と報道されている元財務省官僚の高橋洋一は小泉・竹中改革の賛同者として重用された男だ。いまでも政府の顧問をしている。

  このように注文をつけていけばきりがない。文句は誰でも言える

  しかし、それらすべてを勘案した上で、

  私はこの新しい動きに注目している。今までには見られなかった動きだ。時代の変化を感じる。

  願わくば、この会に良質な若手元官僚がどんどんと決集し、本物の改革勢力、いや革命勢力になってもらいたいと期待している。

  今でも、やれ小泉の復活だ、麻生だ平沼だ小池だなどと、この国をダメにした過去の政治家の名前しかでない政治状況よりも、よっぽどおもしろい。

  

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2008年06月15日

小泉元首相の握手を拒否した中曽根元首相


 小泉元首相の握手を拒否した中曽根元首相

  14日の毎日新聞「近聞遠見」で岩見隆夫が、政治記者ならではのエピソードを書いていた。

  6月9日の夕刻に東京・内幸町のプレスセンタービルで開かれた、カーティス米コロンビア大学教授の出版記念パーティの席での話である。

  会場に先に着いていた中曽根元首相を見つけた小泉元首相が、腰をかがめ、右手を差し出して、

  「どうも・・・」

  と握手を求めた。

  しかし、中曽根元首相は手を出さない。握手を拒んだのだ。

  そこは瞬間芸にたけた小泉元首相のこと。すかさず、出した手をさっと上げて、挨拶のポーズをとり、その場をしのいだ。

  このエピソードをわざわざ紹介した岩見隆夫は次のように解説してみせる。

  すなわち、中曽根をして小泉の握手を拒んだ理由は二つあるという。

  一つは2003年10月23日に、73歳の定年制をタテに小泉首が中曽根に引退を迫った事件だ。

  「断じて了承できない。政治的テロだ」と怒った中曽根元首相を小泉首相は黙殺した。

  それどころか、わざわざ街頭演説で、「80歳でも『まだまだ』と言う人がいる。困っちゃうんだな」と、叩きのめしている。

  もう一つは05年11月、自民党の新憲法起草委員会の委員長を務めていた中曽根元首相が起草した案が、小泉首相の鶴の一声で捨てられ、別のものに替わっていたという事件である。

  後藤田正晴元副総理が亡くなる少し前、「このままでは日本がおかしくなる」と言って、前文に聖徳太子17条憲法の「和をもって尊しとなす」の精神を是非とも入れてほしい、と中曽根に懇望したという。

 これに応えて、中曽根は「和を尊び・・・」と前文に織り込んだ。

 しかし、「和」は戦いを好む小泉イズムに合わないのだ。

 「一回の相談もなく、(自分が)御聖断(を下すのだといわんばかりの)扱いをうけたことは・・・失礼も甚だしい」、と中曽根元首相は怒りを爆発させたという。

  岩見隆夫は、このエピソードを紹介した「近聞遠見」を、次の言葉で締めくくっている。

 ・・・長老追放と「和」の否定は、小泉時代に作られた後期高齢者医療制度の非情と重なる。

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2008年06月15日

矢沢永吉の言葉には真実がある


 矢沢永吉の言葉には真実がある

  ロック歌手としての矢沢永吉の事は、私はあまり知らない。

  しかし、矢沢の生き様にはなぜか惹かれる。

  彼の口から発せられる言葉はなぜか心に響く。

  それは、たぶん、ロック一つを頼みとして極貧から成り上がった(註:彼自身の言葉)彼の者の言葉に真実があるからだ。

  朝日新聞は、毎週日曜日の「朝日求人」欄で、各界で活躍している著名人の、若者へのメッセージを乗せている。

  6月15日のそれは矢沢永吉だった。

  その言葉もまた真実に満ちている。

 「・・・いつでも自分に質問を投げかけてきた。後悔はしていないか。何かおかしいと感じていないか。今の僕は間違っていないか。
    その質問に、頭で理屈を考え、自分を納得させることが大事だ。
    自分で臆病だと認めるのはなかなか難しい。しかし、本当は臆病と緻密な考えは背中合わせにあって、怖いからこそ有効な防衛策を繰り出せるのだと思う。目をそらさずに自分の現状をはっきり把握したいと僕は思う・・・
 ・・・うちの会社ではいつも若い人に言う。例え先輩に対してでも、言うべきことをのみ込むなと。やっぱり上の人間は、少しずつ時代遅れになっていたり、古い習慣になじみすぎて細かい良しあしが分からなくなっていることがある。ささいなことでも、見えたら発言するべきなんだ・・・
 ・・・自分たちの人生は自分で守らなきゃいけない。矢沢の歌手生命だってそうだ。自分らしく生きていくってサバイバルなんですよ。それを日本人はどこかで他人任せにしてきたと思う。
   国が守ってくれる、法律が守ってくれるって、本当か。国家賠償を頼みの綱と念じても、裁判をすればほとんど国が勝訴する。信じて払い続けてきた社会保険制度だってボロボロだ。
   これは起きるべきして起こったと思う。
   国民は「お国様」を無心に信じてきたけれど、国を動かしている役人も・・・自分の身が安泰ならどこかで・・・意識がゆるくなるもんだ。
   そして、その精神はきれい事や建前に甘んじている。
   役人が変だと感じても、誰も論じようとはしない。その危うさはかろうじて立っている積み木のようなもので、1ヶ所バランスが崩れたら、あっという間に全部が崩れ去るに違いない・・・

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2008年06月14日

 おかしくはないか?


 おかしくはないか?

 どうでもいいような事だけれど、よく考えてみればおかしくはないか?

  民主党の小沢代表が13日、次期衆院選挙の第一次公認候補を9月上旬に発表する方針を明らかにしたという(14日各紙)。
  おかしくはないか?そんな悠長な事でいいのか。一日も早い解散・総選挙を福田政権に迫っていたのではなかったか。はやくても9月上旬までは総選挙がないという事を公言したようなものではないか。民主党はそれほど人選に苦慮しているのか。

  枡添厚生労働大臣は13日の閣議後の記者会見で、秋の臨時国会に日雇い派遣を禁止する法律改正を目指すと表明したという(14日各紙)。
  おかしくはないか?日雇い派遣が悪いのではない。雇用の実態が悪いのだ。搾取的な雇用条件を改めることなく、日雇い派遣を禁止する事は乱暴である。お門違いである。就労の自由を奪う憲法違反ではないか。

 韓国の貨物トラック運転手の労働組合が13日、高騰が続く燃料価格の引き下げや運送料値上げなどを要求し、全国的なストライキに入ったという(14日読売)。
 おかしくはないか?まったく同じ状況にありながら、なぜ日本のトラック運転手たちはストライキを起こさないのか。労働組合は黙っているのか。

 政府は13日の閣議で、空自のイラク派遣を来年7月31日まで1年間延長する事を決定したという。
 おかしくはないか。憲法違反であると名古屋高等裁判所が4月17日に判じたばかりである。国会が事実上終わった直後に、これほど重要な与野党対立政策を、あっさりと決定してよいのか。怒るべき野党は沈黙したままである。メディアはベタ記事扱いである。おかしくはないか?

 14日の東京新聞は12,13日両日に行われた共同通信社の世論調査の結果を一面トップで報じていた。福田内閣支持率が5月の調査から5.2ポイント上昇して25%になったという。
 その同じ日の東京新聞が、6-9日に行われた時事通信の世論調査で、福田内閣の支持率が19.1%と、最低記録を更新したとも報じている。
 おかしくはないか?どちらが正しいのか。
 それよりも、内閣支持率が上昇したという共同通信の世論調査の結果を一面トップで取り上げ、支持が最低記録を更新したという時事通信の世論調査の結果を2面でベタ記事扱いだ。おかしくはないか?

 

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