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2008年06月23日

殺すな、盗むな、嘘をつくな


 殺すな、盗むな、嘘をつくな

  これは私の言葉ではないのであるが、人間社会が円滑に機能する要諦はこの三つであるという人がいる。

  確かにそうだ。この三つが確保されていればそもそも政治など不要である。

  逆に言えば政治の本質はこの三つが実現される社会を目指す事である。

  このうち殺すな、盗むなは、さすがに明白な犯罪であるからやたらにそれが放置される事はない。

  ところが嘘をつく、という事は、どういうわけかまかり通っている。

  しかも政治家や官僚という公権力を握っている者の嘘が横行している。

  ばれても謝罪すればよいといった軽い考えを為政者達がもち、国民も「嘘ぐらいはしかたがない」などと笑って見過ごしているのではないか。

  その積み重ねが今日の日本国民の混迷に行き着いたのではないか。

  たとえば外交である。

  密約があってもないと嘘を言い続ける。

  在日米軍はもはや日本を守るためにあるのではないのに、「米国に守ってもらえなくなればどうする」と国民をだまし続ける。

  拉致問題だって、とうに米国は北朝鮮と妥協しているのに、そしてそれを日本は受け入れて追従しているのに、日本政府はテロ指定国解除をするなと釘をさしている、などと嘘をつく。

  しかし、嘘をついているのはなにも外務官僚だけではない。およそあらゆる省庁が国民をだましてきたのだ。

  23日の毎日新聞「政治を読む」の中に、医療改革の嘘に関する財務官僚の告白が掲載されていた。

 中央公論3月号の中で、当時財務省から厚生労働省保険局の課長補佐として出向していた村上正泰氏が、「医療費削減ありき」だったと暴露していたのだ。

 3000億円削減の目標が最初に設定され、そのために療養病床をどれだけ減らせばいいのか、というつじつまあわせをしたというのだ。

 すべてこれである。

 官僚が作った政策は、本心は別のところにあるのに、それを国民に説明する段階になると、すべてもっともらしい理由をならべた嘘になる。

 そして官僚に振付けられた自公の政治家達が、その嘘を正当化する弁護に終始する。

 年金問題もガソリン税問題も地方分権も何もかも、与野党の議論が平行線をたどるのは、すべて権力側が嘘をつくからだ。

 嘘の上にたって、その嘘を正当化しようとするから、いつまでたっても議論が深まらず、政策が国民のためにならないのだ。

 嘘をつくな、これがすべてである。

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2008年06月23日

橋本大二郎がめざすもの


  橋本大二郎がめざすもの

  雨後の筍のようにどんどんと現れる政界再編の動きも、いずれも大きな広がりを見せそうもない。

  それは総選挙が先送りされ、政局が中だるみになったことが大きな理由であろう。

  政界再編の動きは、息切れし、混乱し、そして総選挙になる頃には、まったく違った動きになっているかもしれない。

  橋本大二郎の新党宣言も、その後の動きがさっぱり見えてこない。

  そう思っていたら、23日の読売新聞「政論 異論」で、インタビューに応じていた。

  その発言は刺激的だ。

  いわく

   無所属の一匹オオカミでは何もできない。政界再編の過程で新しい党をつくるのも一つの選択肢だ。

  いわく

   民主党は『改革』といいながら、自治労を有力な支持基盤としている事に強い疑問と違和感を持っている。自治労は自分が知事になって闘ってきたものの一つ。地方の活力を奪ってきた責任は非常に大きい。

  いわく

   何かの事情で従来いた党にいられなくなったとか、従来の選挙区からでられなくなった人たちにはくみしたくない。平沼氏とは基本的に思想が違う。ああいう右寄りな人にはついていけない。

   どうだ。これだけはっきり政治姿勢を公言して新党宣言をするは珍しいと思う。

   自治労を敵にまわし、その一方で右翼的な動きを切り捨てているのだ。

   この発言が本当ならば、彼の目指すところはおのずと見えてくる。

   それは自民党リベラル派だ。

   しかしそれでは新党をつくる意味は無い。自民党リベラル派の連中と一緒になればいいだけの話だ。

   私が橋本に注文をつけるとすれば、これに加え平和外交、対米自立外交を掲げ、憲法9条は何があっても変えてはならない、と掲げる事だ。

   これこそが自民党リベラル派が踏み出せない一線である。

   右でも左でもない一般国民の平和の願いを一身に集める新党を宣言した時、はじめて、いままでにない新党となる。新党乱立の中で唯一意味のある新党になる。

   しかし、橋本はおそらくそれは考えていないだろう。

   だから橋本新党構想も成功しない。

   今の政治に失望している国民の心をとらえることはできない。

   他の政界再編の動きの中に埋もれていくことになる。
 

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