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2008年06月20日

最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その2)


 最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その2)

  米国の北朝鮮外交は、6カ国協議が進まない事をさとった米国が、勝手に、ひそかに、北朝鮮との二国間外交を始めた時点で大きな転換を見せる。

  厳しい金融制裁を課して北朝鮮を締め上げ、武力行使もちらつかせながら金正日を脅かす。

  その一方で金正日は核実験を重ね、事実上の核保有国を宣言して捨て身の抵抗を示す。

  その瀬戸際外交は、中東のもう一つの核脅威排除を優先する米国のイスラエルロビー外交とあいまって、米朝間の取引外交を導き出した。

  米国の最大の関心事は北朝鮮の核がテロリストやアラブのテロ支援国家に渡らない事だ。

  このうちテロが今の段階で核を使用する可能性は少ない事を米国は知っている。

  だからテロ支援国への核兵器を防ぐ事が唯一の米国の関心だ。

  イスラエルにシリアの核施設を攻撃させ、これ以上テロ支援国に核を渡すとただではおかないと北朝鮮を脅す。

  その一方で、シリアやイランには、次は本物の軍事攻撃だという決意を見せつける。

  北朝鮮は自らの体制容認と引き換えに核の凍結でと中東へのあらたな供与を行わない事を約束した。ブッシュ政権にとってこれで十分なのだ。

  その間のブッシュ政権内の動きを、日本がまったく知らされていなかった事は、北朝鮮が核実験を行った時、日本だけがやたらに強硬姿勢を見せ、最後は米国にはしごを外された事から明らかである。

  米朝の二国間秘密交渉が進むのとは対照的に、拉致問題に関する日本と北朝鮮の話し合いが凍結され、6カ国協議もまともに開かれなくなっていったのは、当然の成り行きであった。

 「拉致問題は解決済み」、「6カ国協議に日本は不要だ」などという北朝鮮のふざけた発言を米国は放置する。

 日本はそれを指をくわえて眺めるほかはなかった。

  そして今回の米国のテロブッシュ政権のテロ支援国の指定解除だ。

  二国間で合意しておいてそれを形式だけの6カ国協議を開いて他の4カ国に承認させる。

  その時の唯一の障害国が日本だ。

  だから日本に拉致問題の進展を促し、それを日本が受け入れて日朝交渉の再開と拉致問題の進展を実現させる。日本による制裁解除を図って北朝鮮の要望に応え、そのうえで6カ国協議を開くというシナリオだ。

  私が情けないと思うのは、もはや誰も目にも明らかなこのような米国の日本軽視外交にもかかわらず、日本政府が国民に嘘をつき続けているということだ。

  日米同盟はゆるぎないという嘘をつき、北朝鮮は拉致問題で譲歩したから制裁を解除したという嘘をつく。

  そして拉致問題の解決なくしては国交正常化なしといい続けてきた政府が、あっさりと、国交正常化なくして拉致問題の解決なしと180度方針を変更する。

  強硬派でならした斎木が協調派に豹変する事などは官僚のお手のものだ。

  見逃せないのが小泉元首相の無節操ぶりだ。今回の幕引き外交を評価しているという。

  拉致犠牲者は運が悪かった、といわんばかりの左翼イデオロギストは、外交の複雑さや駆け引きなどはおかまいなく、過去の謝罪と国交正常化が進めば、すべてよいと評価するばかりだ。

  取り残されるのは、拉致被害者とその家族であり、アジア敵視の右翼強硬派だけである。

  なんという非情さか。なんという皮肉か。
  

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2008年06月20日

 最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その1)


 最後までかみ合わなかった日米の対北朝鮮外交(その1)

  ライス国務長官は18日、ワシントンのヘリテージ財団での講演で、北朝鮮のテロ支援国家指定解除というブッシュ政権の方針を明らかにした。

  対北朝鮮外交をめぐる壮大な日米両国の立場の食い違いの、劇的な終了宣言である。

  ブッシュ政権が北朝鮮をテロ支援国リストから外すことは、ライス長官の名代であるヒル次官補から日本側はそれとなく聞かされていたに違いない。

  しかしライス国務長官が日本の外務大臣に直接明言した事はなかった。

  それをライス長官はワシントンの講演という形で発表した。

  そしてライス長官は来週来日し、事後通報の形で日本の首相や外相に引導を渡すのだ。

  日本政府の立場を一顧だにせず、最後まで日本の面目をつぶし続けた米国の対北朝鮮外交を象徴する幕切れである。

  私は、国益という美名をかざした権力者に翻弄されたあげく、最後は、「死んだものは帰ってこない」と、突き放されることになる拉致被害者家族がかわいそうでならない。

  その心情を14日のブログで書いた。

  7年前の突然の訪朝とピョンヤン宣言が、国交正常化に名を借りた、外務官僚の功名心と歴史に名を残したい小泉元首相の野心の所産でしかなかった事も述べた。

  更に言えば、国交正常化を最優先する左翼イデオロギストたちが、拉致や日本人妻の帰還問題に一切口をつぐみ、靖国参拝を強行するような小泉元首相が北朝鮮との国交正常化を行う事を絶賛する、その違和感についても指摘した。

  それらについては書くべきことは山ほどあるがここで繰り返さない。

  ここでは、日米の対北朝鮮外交の食い違いに焦点を当てて、過去7年を振り返ってみたい。

 7年前の突然の訪朝と国交正常化宣言は、一人の幹部官僚が、記録も残さず、省内の十分な決裁手続きを経ることなく、おまけに米国側への通報も、了解もないままに、小泉元首相と行った異形な外交であった。

 あの時は小泉元首相も、外務省も、核問題などは二の次で、もっぱら拉致問題をどう解決するかであった。

 そして一部の拉致被害者の生還と引き換えに、国交正常化と経済援助を約束した。

 それがピョンヤン宣言の正体であった。

 本来ならばこれでめでたし、めでたし、であった。

 その意味で、「約束を破ったのは日本だ」と非難する北朝鮮の言い分は正しい。

 ところが小泉元首相と外務省には大きな誤算があった。

 一つは拉致被害者とその家族に対する同情から起きた世論の強い反発である。

 もう一つは、北朝鮮が核を保有している事を知っている米国が、たった一枚の紙切れ上の口約束だけを信じて国交正常化を進めようとした日本に、待ったをかけた事である。

 ここから拉致問題の二国間交渉が始まり、

 核問題に対する6カ国協議が始まった。

 6カ国協議は、北朝鮮との二国間協議の交渉でだまされた米国が、その轍を踏まないように、他の関係主要国を北朝鮮との交渉の場に引きずりだし、団結して北朝鮮に圧力をかけようとした米国の戦略から生まれたものであった。

 日本外交の最初の失敗は、この米国の6カ国協議に賛同し、おまけに拉致問題までその場で話し合おうとしたことである。

 すなわち6カ国協議では、一方において核問題では何の権限も影響力もない日本が、北朝鮮の核放棄を強硬に迫って北朝鮮を硬化させ、他方において、本来ならば二国間で厳しく迫るべき拉致被害者の救済問題を多国間協議の議題としたため、拉致問題に関する関心度や立場がそれぞれに異なる6カ国の間で、歩調が進まず、挙句の果ては、日本が「6カ国協議の足を引っ張るな」という批判におびえることになった。(続く)

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2008年06月20日

政権交代の前に政党が空中分解しているのではないか


 政権交代のまえに政党が空中分解しているのではないか。

  どう考えても異常な状態が続出している。

  重要政策に関する政府・自民党内の対立はもはや政権政党の責任を放棄しているがごときである。

  北朝鮮外交をめぐって、安倍晋三前自民党総裁と山崎拓前自民党副総裁が、「百害あって利権あり」、「誹謗中傷だ。名誉毀損だ」と怒鳴りあっている。

  東シナ海日中共同開発の合意を喜んでいる福田首相の互恵外交を、中川昭一元自民党政調会長が、「何の進展にもなっていない。明治時代の不平等条約みたいなものだ」とテレビ番組で切り捨てている。
  福田首相の消費税引き上げ発言をめぐって、与謝野馨前官房長官らと中川秀直元幹事長らの自民党重鎮議員が、真っ向から対立している。

  いずれも外交・内政の最重要懸案をめぐって、党を代表する幹部たちが決定的に対立しているのである。

  翻って野党の混乱も甚だしい。

  政権交代を目前にした野党第一党の民主党も分裂状態だ。

  前党首で現副代表の前原誠司氏が、テレビや雑誌で繰り返し繰り返し、小沢党首の政策と言動を批判している。それを見かねた若手議員が、前原副代表を痛罵して、離党を迫る。

  連立政権を組んでいる公明党も危機的状況だ。なにしろ矢野元公明党委員長が、支持母体の創価学会から言論妨害や寄付強要、脅迫を受けたとして訴訟を起こし、国会に喚問されれば憲法違反の疑いのある政教一致問題についてしゃべると言い出した。

  郵政民営化への造反をきっかけに生まれた国民新党も、綿貫民輔代表と亀井静香代表代行の対立がいよいよ表面化してきた。
  同じ造反組みの平沼赳夫氏と新党結成の動きをみせる綿貫代表に対抗するかのように、亀井静香代表代行は自民党の山崎拓前副総裁や民主党の菅直人代表代行らと会合を重ねる。

 社民党の辻本清美に至っては、社民党議員としての活動よりも、もはや権力に近づく事に忙しいかのようだ。
 やれリベラルの会、やれ日朝国交正常化議連、などと、自民党、民主党の政治家達との活動がやたらに目立つ。あきらかに政界再編後を睨んだ動きだ。

 共産党の独自路線も相変わらずだ。自民党は、次期総選挙前に選挙法を変えて供託金没収のハードルを低くすることを決めた。
 候補者を絞らざるを得なかった共産党に対するシグナルである。もし共産党がそのえさに食いついて全選挙区への候補者擁立を復活するような事になれば、自民党は大喜びだ。

 最近の報道をざっとながめるだけでも、これだけの混乱した動きがある。

 おそらく、我々の眼の届かないところで、はるかに大きな混乱が起きているに違いない。

 既存政党は、政権交代のまえに、すでに空中分解しているのだ。

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2008年06月20日

これでは日本はだめだ


 これでは日本はだめだ

  「閉塞感のある今の日本経済を元気にしてくれそうな人は誰だと思うか」

  そんなアンケートを、フジサンケイビジネスアイが首都圏在住のビジネスパーソン1500人にアンケートしたという。

  その結果を20日の産経新聞が報じていた。

  トップが東国原宮崎県知事だったという。2位に小泉純一郎元首相、と続く。

  麻生太郎(5位)、島耕作(漫画の主人公-8位)、石原慎太郎(10位)などが10位以内の揃いぶみだ。

  冗談ではないかと思う。ビジネスパーソンがこれでは日本経済がよくなるはずはない。

  その東国原知事は19日、県庁の記者団でまたぞろ国政への転進をほのめかしたという。

  小泉人気をはやし立てたメディアと、それに熱狂した国民が、今度は東国原を首相にさせるのかもしれない。

  これでは日本の政治がよくなるはずはない。

  20日の東京新聞(こちら特報部)は、東国原知事が、教師の体罰を認める条例を作りたい、と発言した事を報じている。

  徴兵制発言につぐ、暴言だ。

  そのまんま東は86年講談社襲撃事件で現行犯逮捕されている。その後も弟子への傷害事件を起こしている。渋谷のイメクラでのエンコー事件もあった。

 「そんな奴が、”愛のムチ”を語るとはちゃんちゃら、おかしい。知事は自分にゲンコツした方がいいんじゃないの?」

 息子が二人いる横浜市の40代会社員の言葉だ(同東京新聞)。

 1500人のアンケートの結果より、こちらのほうがよほどまともだ。

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