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2008年06月16日

 あたらしい金融体制をつくろうとしている米政権


 あたらしい金融体制をつくろうとしている米政権

  月刊誌リベラルタイムの7月号に、ハドソン研究所首席研究員の日高美樹氏が、「洞爺湖サミットの議題にあきれる米政府」という論評を書いていた。

  つまり、米国にとって緊急の課題は、金融危機を立て直す事であり、北朝鮮やイランの核を根絶することである。

 ましてや二酸化炭素削減問題は、米国内部でも議論が分かれる面倒な議題だ。

 こんな問題を前面に掲げて張り切っている日本は、一体何を考えているのか、と米政府の連中は呆れているのだという。

  そうだろうと思う。

  しかし、この日高の論評の中で私が驚いたのは、「ブッシュ政権が今あらたな金融体制づくりに努力中である」という事に言及していたことである。

  日高はそれ以上の具体的な事はこの論評では何も述べていない。

  しかし、私は、このくだりを目にした時、即座に、6月始めに米国に滞在していた時に耳にしたある米国人の言葉を思い出したのだ。

  彼は言っていた。

  ブッシュ政権は国民に知らせることなくあらたな試みを始めている。それは北米大陸の統合だ。今北米大陸のど真ん中をカナダからメキシコを一直線に縦断する16車線の一大高速道路を建設しようとしている。そして、ドルに替わるあらたな統一通貨をつくり、北米大陸を統合しようとしている、と。

  私は、にわかにそれを信じる気にはなれなかった。

  その後、どこを探してもそのような公開情報は見当たらない。

  そんな中での日高の言及である。

  「ブッシュ政権は今あらたな金融体制づくりに努力中である」

  それは何を意味しているのか。

  周知の通り、世界の基軸通貨であるドルの一極支配体制は、サブプライム問題で表面化したように、大きな問題を露呈した。

  ドルからユーロに、あるいはその他の通貨に移行、拡散しつつある。

  ドルの支配は基軸通貨を通じて世界経済を支配する事は、圧倒的な軍事力による世界支配と並んで、米国の特権である。

  だからドルの崩壊を米国が黙ってみているはずはない。

  米国が世界の金融支配をやすやすと手放すはずはない。

  「米国を信じ、どこまでもついていく事が国益である」、としか言えない単純な日本政府は、気がついたら、その失政のとんでもないツケつけを、国民に支払わせる事になるのかもしれない。

  ブッシュ政権が目指しているあらたな金融体制とは何か。情報を持っている人がいれば教えてもらいたいと思う。

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2008年06月16日

 ブッシュ大統領弾劾決議の動きを報じない日本のメディア

 ブッシュ大統領弾劾決議の動きを報じない日本のメディア

  日本人は米国人以上に米大統領選挙に関心を持っているという。米国調査機関が世界24カ国で実施した世論調査の結果であると言う。この事を14日の産経が報じていた。

  なにしろ米国国民の80%より高い83%だ。ドイツの56%、豪州の52%を大きく上回る突出ぶりだ。

  しかし、関心がある割には日本人は米国の本当の姿を事を知らない。メディアは正しく伝えようとしない。

  その典型例が6月11日に米国下院で可決されたブッシュ大統領弾劾決議の動きである。

  これはもの凄いニュースである。

  なにしろ下院議員(オハイオ選出デニス・クシニッチ・民主)がブッシュ大統領の弾劾決議案を提出し、下院本会議が、251対156という圧倒的多数で、それを司法委員会に送付することを可決したのだ。

  司法委員会がこの決議案をどうとりあつかうかは、米国政治の大きな政治的駆け引きとなるに違いない。

  だからブッシュ大統領が本当に弾劾されるかどうかはわからない。

  しかしこのような弾劾決議案が提出され、それを検討せよと下院本会議が判断した事自体が大きな事件であるのだ。

  しかも決議案に述べられている弾劾の理由がすさまじい。

  
  「イラクとの戦いを擁護する間違った論拠を捏造した」

  から始まって

 「イラクを米国に対する差し迫った脅威と思わせて国民、議会をミスリードした」

 「大量破壊兵器を所有したと信じ込ませた」

 「国連憲章に違反して主権国家イラクを攻撃した」

 「イラクに米国の永久的な軍事基地を設立した」

 「捕虜を拷問した」

 「国民の税金を浪費した」

 などなど、

  およそイラク戦争に関してこれまでに明らかにされた不正、犯罪の数々を、35項目にわたって弾劾の理由にあげているのだ。

 その中でも極めつけは弾劾理由の2番目に、9・11は不正に、組織的に犯罪的意図をもって実行されたと、内部犯罪説を匂わせている点である。

 中学校の教師が「9・11は内部犯行だったという説もある」と述べただけで新聞沙汰になる日本とは大違いだ。

 ところが、このような衝撃的な米国下院のブッシュ大統領弾劾決議が、日本の大手新聞やメディアでは全くといっていいほど報道されていない。

 ネットの世界では情報が飛び交っているというのにである。

 なぜか。

 それは小泉、安倍、福田と続く自民党政権にとって決定的に不利な出来事だからである。

 その自民党政権を支持し続けた「平和と弱者の政党」公明党にとって、弁解できない不都合であるからだ。

 あのイラク戦争を正しいと言った小泉を持ち上げたメディアは、自らを批判することになるからだ。

 いまからでも遅くない。こころある日本のジャーナリストよ。この米国における大事件の動きを報じ、日本国民に教えてやってほしい。

 日本人の自立は、米国の正確な理解から始まる。

  

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2008年06月16日

「脱藩官僚の会」の動きに注目する


 「脱藩官僚の会」の動きに注目する

  つくづく乱世の世の中になったと思う。

  自民党の元幹事長で、次期総理を目指そうとしている中川秀直さえも、「官僚国家の崩壊」なる本を出版し、この国の官僚支配を認め、それを変えなければこの国は崩壊する、などと言い出すようになった。

  今度は、中央官庁を途中で退職した若手キャリア官僚による、「脱藩官僚の会」の設立の動きである。

  16日の朝日と日経にその事が報じられていた。

  江田憲司衆院議員が発起人となって近く動き出すその会の正式名称は、「官僚国家日本を変える元官僚の会」というらしい。

  天下りの禁止や地方分権の実現などで、霞ヶ関と対抗するシンクタンクを目指すという。

  私はこの動きに多大の関心を持って注目したいと思う。

  本来ならば「注目する」ではなく、「賛同する」と書きたいところだが、そうは行かないところにこの動きの難しさと、不透明さがある。

  私が評価する点はいくつかある。

  彼らが言うように、霞ヶ関の正体を知り尽くしている元官僚だからこそ、官僚組織の悪を誰よりも鋭く追及できる。

  比較的若い元官僚たちから構成されているのも期待が持てる。堺屋太一や榊原英資などという、さんざん権力のうまみを享受してきた古い官僚OBでないところがいい。

  既存政党の議員や候補者は対象としない、というのも賛成だ。政界再編の道具になってはならない。

  なによりも、「退職後に出身官庁と縁を切り自力で生きる」という参加条件がいい。このことは言うは安いが、それを実行する事は簡単ではない。

  しかし、不透明な部分もまた数多い。

  脱藩官僚はいずれもはぐれものだ。中央官庁の同僚・後輩にとっては敵だ。権力を持った官僚組織と対峙していくには、よほどの覚悟と実力が要る。結束が要る。

  脱藩官僚は一匹狼が多い。それらをどうやってまとめていけるのか。そのまとめ役がつとまる人間がいるのか。その人間は誰か。

  脱官僚支配を当面の共通目標にするのはいいとして、その後に目指すより大きなもの、たとえば脱新自由主義であるとか、対米自立外交の実現であるとか、国民主権の政治の実現であるとか、根本的なところについての政策一致はあるのか、一致出来るのか。

  なによりも、脱藩官僚たちの思いの底に、私怨や個人の復権といった曇りを離れ、国民のために政治、政策実現のために尽くす、という無私の気持ちがあるのか。その言動に一点の曇りもない、と言い切れるのか。

  たとえば発起人の一人と報道されている元財務省官僚の高橋洋一は小泉・竹中改革の賛同者として重用された男だ。いまでも政府の顧問をしている。

  このように注文をつけていけばきりがない。文句は誰でも言える

  しかし、それらすべてを勘案した上で、

  私はこの新しい動きに注目している。今までには見られなかった動きだ。時代の変化を感じる。

  願わくば、この会に良質な若手元官僚がどんどんと決集し、本物の改革勢力、いや革命勢力になってもらいたいと期待している。

  今でも、やれ小泉の復活だ、麻生だ平沼だ小池だなどと、この国をダメにした過去の政治家の名前しかでない政治状況よりも、よっぽどおもしろい。

  

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