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2008年06月14日

 おかしくはないか?


 おかしくはないか?

 どうでもいいような事だけれど、よく考えてみればおかしくはないか?

  民主党の小沢代表が13日、次期衆院選挙の第一次公認候補を9月上旬に発表する方針を明らかにしたという(14日各紙)。
  おかしくはないか?そんな悠長な事でいいのか。一日も早い解散・総選挙を福田政権に迫っていたのではなかったか。はやくても9月上旬までは総選挙がないという事を公言したようなものではないか。民主党はそれほど人選に苦慮しているのか。

  枡添厚生労働大臣は13日の閣議後の記者会見で、秋の臨時国会に日雇い派遣を禁止する法律改正を目指すと表明したという(14日各紙)。
  おかしくはないか?日雇い派遣が悪いのではない。雇用の実態が悪いのだ。搾取的な雇用条件を改めることなく、日雇い派遣を禁止する事は乱暴である。お門違いである。就労の自由を奪う憲法違反ではないか。

 韓国の貨物トラック運転手の労働組合が13日、高騰が続く燃料価格の引き下げや運送料値上げなどを要求し、全国的なストライキに入ったという(14日読売)。
 おかしくはないか?まったく同じ状況にありながら、なぜ日本のトラック運転手たちはストライキを起こさないのか。労働組合は黙っているのか。

 政府は13日の閣議で、空自のイラク派遣を来年7月31日まで1年間延長する事を決定したという。
 おかしくはないか。憲法違反であると名古屋高等裁判所が4月17日に判じたばかりである。国会が事実上終わった直後に、これほど重要な与野党対立政策を、あっさりと決定してよいのか。怒るべき野党は沈黙したままである。メディアはベタ記事扱いである。おかしくはないか?

 14日の東京新聞は12,13日両日に行われた共同通信社の世論調査の結果を一面トップで報じていた。福田内閣支持率が5月の調査から5.2ポイント上昇して25%になったという。
 その同じ日の東京新聞が、6-9日に行われた時事通信の世論調査で、福田内閣の支持率が19.1%と、最低記録を更新したとも報じている。
 おかしくはないか?どちらが正しいのか。
 それよりも、内閣支持率が上昇したという共同通信の世論調査の結果を一面トップで取り上げ、支持が最低記録を更新したという時事通信の世論調査の結果を2面でベタ記事扱いだ。おかしくはないか?

 

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2008年06月14日

 誰のための商業捕鯨か(水産庁の大いなる欺瞞)


 誰のための商業捕鯨か(水産庁の大いなる欺瞞)

  私が外務省にいた時から、捕鯨問題は日本外交の大きな頭痛の種であった。

  外交一元化を主張する外務省であるが、最近の日本外交は、外務省の一存で決められるものは殆どない。

 それどころか、多くの重要な外交案件は、それぞれを主管する国内官庁が主導権を握っている。

 捕鯨外交もその典型だ。

  捕鯨にこだわって日本は国際的に悪者にされてきた。こればかりは外務省と言うより農水省が全面的に主導権を握って行われてきた稚拙外交の結果である。

  おまけに調査捕鯨と偽って、その実、商業捕鯨まがいの事を外務省は追認させられてきた。

  なにしろ国際法を遵守すべき立場にある外務省の条約局長が、外務省の幹部会で、わが国は国際条約違反をしている、と認めているほどである。

  断っておくが、私は日本の捕鯨を目の敵にする欧米の反捕鯨団体に加担しているのではない。

  また、動物愛護の観点から、日本の捕鯨だけが特別の批判を受ける筋合いはないと思っている。

  しかし、捕鯨問題は、単なる経済問題にとどまらず、政治的、文化的、さらには宗教的要素まで絡んだやっかいな問題である。

  議論で片付く問題ではない。

  だからこそ、商業捕鯨にこだわるあまり失う日本の国際的イメージの大きさを考えた時、農水省主導の捕鯨外交は、決して外交的に得策ではないと考えるのだ。

  それよりもなによりも、捕鯨にこだわる真の理由が、農水省の省益、天下り利権の温存から来ている事を私は知っている。

  だからどうしても日本の捕鯨外交を支持する気にはなれない。

  そして、14日付の朝日新聞の記事を読んで、私はその思いを決定的に強くした。

  捕鯨問題の不毛な論争はこれで終わりである。

  朝日の記事によれば、商業捕鯨の中核企業であるマルハニチロホールディングス、日本水産、極洋の水産大手三社が、たとえ商業捕鯨が解禁されても再参入しない方針を明らかにしたという。

  その背景には、「世界で魚を販売する企業として、鯨にかかわって良い事は全くない」(日水・小池邦彦取締役)と、欧米環境団体の強い反対に逆らって捕鯨する事への危惧がある。

  しかし、より重要な事は、

 「昔食べた人は懐かしいだろうが、他の肉のほうがおいしい」(日水・佐藤泰久専務)

 「若い人は鯨肉を食べない」(極洋・多田久樹専務)

 「捕鯨船は数十億円の投資がかかり、収支が合わない」(マルハニチロ・河添誠吾常務)

 などと、民間企業の企業論理がもはや商業捕鯨に関心がないのである。

  それでも水産庁は捕鯨にこだわるのだ。

  水産庁遠洋課の言い分がふるっている。

 「それぞれの企業判断だ。我々は捕鯨の技術を維持していく事を重視しているし、事業も採算はあうと思っている」

 語るに落ちるとはこの事だ。自分達のためだけの捕鯨であるという事がばれた瞬間である。 

  

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2008年06月14日

拉致被害者とその家族がかわいそうでならない


 拉致被害者とその家族がかわいそうでならない

  拉致問題の進展は、いつかはこうなると思っていた。

  そして、いずれそう遠くない時期に、拉致被害者とその家族は、国家に見捨てられる事になる。

  彼らの泣き崩れる姿を、われわれは見る事になる。

  拉致被害者救出に何もできない、何もしてこなかった私には、何を言う資格もない。

  それを承知で敢て書く。

  拉致被害者とその家族がかわいそうでならないからだ。

  最後は国民を切り捨てる国家権力の非情が許せないからだ。

  すべてを隠し続け、終始国家権力の側に身を置き続けて来た官僚の不誠実を知っているからだ。

  田中も藪中も佐々江も斎木も、ついこの間まで机をならべた同僚であり、後輩だ。

  彼らのやってきた事、考えている事が、手に取るようにわかる。

  拉致被害者の一人や二人のために、国交正常化実現という国益が損なわれていいのか。

  そういう彼らの言葉は、聞こえが良い。

  しかしその裏で彼らが行ってきた事は何か。

  功名心にあせった政治への迎合だ。

  責任逃れに走る情報操作であり、アリバイづくりだ。

  拉致問題の最大の矛盾は、

  一方において、本来ならば人権を尊重し、政府を糾弾する立場の左翼政党、政治家が、拉致被害者救出よりも日朝国交正常化を重視してきた事だ。

  他方において、拉致被害者救出に熱心な政治家が、アジアを敵視する右翼政治家たちであったという事だ。

  この「ねじれ」こそ、拉致被害者家族の最大の不幸であった。

  左翼政治家も右翼政治家も、国民の救出という本来の目標よりも、あるいはイデオロギーに基づいた北朝鮮との国交正常化を重視し、あるいはアジア敵視からくる制裁一辺倒を声高に叫ぶ。

  それぞれの政治的思惑を優先させてきたのだ。

  拉致被害者家族はそんな政治に弄ばれてきた。

  救出できないのは、勿論北朝鮮政府の悪である。

  しかし、拉致被害者家族が真っ先に詰めよりべきは、その悪と裏取引した、日本政府なのである。

  拉致問題のパンドラの箱を開けたあの小泉訪朝の裏で、一体何が話し合われ、何が行われたのか。

  その後の日朝交渉がこじれ続けた理由は何だったのか。

  日本側にまったく非がない拉致問題の解決に、なぜ日本はここまで譲歩し続けてきたのか。

  そして今、なぜ突然に制裁解除する事になったのか。

  我々は一切知らされていない。

  さすがに14日の社説は、すべて、今回の政府の動きに疑義を呈している。

  しかし、いくらメディアが疑義を呈しても、北朝鮮のテロ解除は行われ、日本は北朝鮮との関係正常化に向けて舵を切っていくに違いない。

  それは、ブッシュ政権がそう決めたからであり、日本は米国に追従するしか「選択の余地はない」からだ。

  米国追従に為には国民を切り捨てる、それは政府や官僚にとっては朝飯前だ。

  あれほど拉致被害者救出を求めてきた右翼、保守政治家さえも、最後は米国の前に沈黙することになる。

  横田めぐみさんら拉致被害者の救出が、何らかの理由で、もはや100%ありえないのであれば、政府は潔くそれを明らかにすべきだ。

  そして、今までの情報をすべて公開し、拉致被害者の補償と、拉致被害者が受け続けた精神的苦痛に誠意を持って謝罪、補償すべきである。

  これまでの闇を不問に付したまま、拉致問題の最終決着がはかられるとしたら、

  そしてやがてそのような決着がなされるに違いないが、

  それでは拉致被害者とその家族は、あまりにもかわいそうである。

 

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