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2008年06月13日

野党が今全力でなすべき事


 野党が今全力でなすべき事

   13日の各紙は、12日の衆院本会議で、自公が共同提出した内閣信任決議を、賛成多数で可決した事を一斉に報じている。

   同時に、各紙はまた、民主、社民、国民新党の3党が欠席したこと、共産党だけが出席して内閣信任決議に反対したこと、などを報じている。

   ここまでは同じだ。

   ところが読売新聞だけが最後にこう書いていた。

  「 ・・・民主党などは11日に参院で問責決議を可決したことを受け、今国会中の審議に応じない方針で、今国会は事実上、終結した・・・」

   そうなのだ。通常国会の会期は15日まであるというのに、しかも問責決議と内閣信任決議の応酬という国会史上まれな与野党対決の政治状況であるのに、会期を残して、国会は、「事実上、終結した」のである。

  大騒ぎする割りにまったく緊張感がない国会だと揶揄されるゆえんである。

  しかし、実は政治が緊張するかどうかは、これからの野党の出方にかかっているのだ。

  野党の真価が問われるのは、野党政治家のこれからの政治活動なのである。

  今、野党政治家が全力でなすべきことは何か。

   それは共産党が言う様に、国会に出て残りの日程を審議する事ではない。

   国会の審議などもはや何の意味もない事は、これまでの審議で嫌というほど見せつけられてきた。共産党にそれがわからないはずはない。

   野党政治家が国会の閉会中に全力をあげてやるべき事は、街頭に出て国民に自公政権の非道を訴える事だ。その政策の誤りを国民にわからせることだ。

   後期高齢者医療制度の廃案はもとより、解決のめどがたたないままの年金問題、

   すさまじい勢いで進むインフレに対する無策、

   税金を食い物にしている官僚支配の排除、

   世界を敵に回したブッシュ政権の戦争に協力し、血税を戦費に浪費する対米従属外交、

   醜悪な米国の金融資本主義にこの国の経済を売り渡し、取り返しのつかない格差社会をつくってしまった責任、

    などなど。

    どれ一つとってみても国民生活にとって喫緊の問題だ。

    ところが自公政権や官僚は何が出来たというのだ。

    出来ないのだから国民に詫びて政権を手放す事は当たり前ではないか。
  
    一刻も早く総選挙をして国民の信を問え、

    そう街頭で国民に訴えるのだ。

    小沢も、志位も福島も綿貫も田中も、そのほかの野党のすべての政治家は、政治家としてのすべてを賭けて、辻説法をし、集会を開き、大衆の中に飛び込んで訴えるのだ。

   国民を目覚めさせるのだ。

   国会閉会中にも支払われる総額1億円にものぼる歳費や秘書給与や通信交通費は、そのために血税から支払われているのだ。

   国民の怒りに火をつけよ。

  国会閉会中にこそ倒閣の国民運動を高めよ。

   国会が終わったからといって、ゆめゆめ、「さあ、休みだ」、などと勘違いをするな。
  
   テレビの番組に出まくって、自分だけ顔を売るようなさもしいまねはするな。

   共産党は、自分だけが正しい野党だ、などという独りよがりの真似はやめ、今こそ野党団結に協力し、国民倒閣運動を率先して始めるべきである。

   
   

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2008年06月13日

 トイレットペーパーより軽い命


 トイレットペーパーより軽い命

  13日の読売新聞のテレビ番組の解説記事「セリフ考」を読んでいて、またひとつ教えてもらった。

  7月8日午後9時から日本テレビ系で「あの日、僕らの命はトイレットペーパーより軽かった」という題名の戦争ドラマが放映されるという。

  オーストラリアの収容所で実際に起きた集団脱走事件を題材にしたドラマであるという。

  それを読んですぐにぴんと来た。カウラ大脱走の事であると。

  私は93年に豪州大使館に勤務するまで、この事件の事を知らなかった。

  シドニーの西方300キロほどのところにカウラ市がある。そこにあった捕虜収容所で44.8.5未明に日本人兵1200名の大脱走事件が起きた。脱走は失敗し231名の兵士が自決した。

  のちにカウラ市民と退役軍人が日本人墓地を造って弔い、それに感謝した日本政府がそこに桜並木の日本庭園を造り、以来毎年日豪共同で墓参をし、戦争の惨禍を繰り返さない事を誓ってきた。

  そのカウラ大脱走事件の裏で、このような実話があった事をこの記事で知った。

  脱走を最後に決定する時、捕虜収容所のトイレットペーパーに○×を記入して投票で決めたという。

  「生きて虜囚の辱めを受けず」という軍隊教育に忠実だった一部の捕虜が呼びかけて、その投票は行われた。

  圧倒的多数が○をつけた中で、主人公を演じる大泉洋は×をつける。

  そして「生きたい」との思いを押し殺し、○を投じた戦友たちに、切々と訴える。

  「僕は誰も殺したくないし、自分も生きたい」

  「大切な誰かを守ろうとして必死に戦ったから捕虜になったんだ・・・そうだろう!(捕虜になることは決して恥ずかしいことなんかではない!)」

  そのテレビ解説を書いた清岡央氏は言う

  「・・・戦時下で、国の建前に異を唱えることはいかに勇気が必要か。現代でも、『KY(空気がよめない)』という言葉がはやるのは、日本人の気質が、当時と変わっていないからではないか・・・」

  心に鋭く迫る言葉だ。

  人間が生きていく上で、譲れないものがあるとしたら、それは自分の命を大切にする事ではないか。それはとりもなおさず、他人の命をも大切にすることだ。

  人の命がトイレットペーパーのように軽く扱われていた時代がかつては確かにあった。

  その反省の上に戦後の日本が出来上がったはずだ。

  それがどうだろう。今日の日本の政治は人命をあまりにも軽視してはいないか。人の尊厳を軽んじてはいないか。

  何も出来ない一人一人であっても譲れないものはある。声をあげなければいけない時はある。

  

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