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2008年06月11日

 何のためのG8エネルギー大臣会議か

 何のためのG8エネルギー大臣会議か

  そもそも国際会議とは何のためにあるのか。

  それは、世界の国民の安全と繁栄を目指して、各国が協力して政策の一致点を求める為のものであるはずだ。

  それが奇麗事であるというなら、各国が自らの国益をかけて、しのぎをけずる交渉の場である、と言い換えてもよい。

  しかし、7日から青森で開かれていた主要国8カ国(G8)エネルギー大臣会議は、そのいずれでもない、間抜けた会議であった。

  原油高が異常な値上がりを続けている。

  その原因が、中国など新興国による需要急増なのか、利益を求めて無節操に動き回る投機マネーの仕業なのか、などと責任のなすり合いをしている陰で、世界中の国民の生活を苦しめている。

  そんな中で開かれたG8エネルギー大臣会議だ。

  まっさきに原油高対策が論じられるべきであろう。

  そして、よしんばその抑制策について一致点が見出せないまでも、利害関係国の間での血みどろの攻防がなされ、それが世界の国民の前で情報公開されるべきであった。

  しかし、報道を見る限りそのような形跡はない。

  はじめから原油高対策の論議を避けていたかのごとくだ。

  それよりも残念なのは、問題意識を持ったG8エネルギー大臣会議の報道が、極めて低調であったことだ。

  わずかに10日の産経新聞が、「原油高対策先送り」という大きな見出しをつけて、次のように報じていた。

  「・・・11カ国は『深刻な懸念を共有する』、『現在の原油価格水準は異常』とする共同声明を採択した。しかし、価格高騰対策は省エネの推進や代替エネルギーの推進といった中長期の需要減対策が中心だ・・・原油先物取引で利益をあげる金融機関が多い米国は、市場の量的規制や透明性の向上に消極的・・・経済産業省の北畑隆生事務次官は9日、『もうければいいというウオールストリート資本主義の悪い面に、怒りに近いものを感じる』と歯噛みした・・・(論議は今月中旬のG=8財務省会合に委ねた形だが)G8財務相会合でも有効な対策は難しく、北海道洞爺湖サミットでの首脳の議論への影響が懸念される・・・」

  なさけないではないか。

  日本は議長国である。その気になれば議長国の権限は大きい。

  それにもかかわらず、わが政府といい、メディアといい、米国の前でははじめから不戦敗である。

  戦わずして泣き言だけを言う。対米従属のツケをいつも国民に押しつける。

  イラク攻撃による戦費の増大と原油価格の高騰は見事に一致しているという説がある。

  世界中の国民が、米国の軍事力に命を脅かされ、米国の金融資本に生活を脅かされている。

  

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2008年06月11日

防衛省改革の挫折に見る大臣の軽さ、官僚支配の強さ


 防衛省改革の挫折に見る大臣の軽さ、官僚支配の強さ

  11日の毎日新聞に、石破防衛大臣の防衛省改革案が省内外の強い反発にあって挫折したという記事があった。

  6月中にも取りまとめられる防衛省改革会議案は現行組織を基本的に温存する小手先のごまかし改革案になるという。

  一般国民にはピンとこないかもしれないが、この顛末をめぐる一連の動きは象徴的だ。

  防衛省に限らず、およそあらゆる省庁の官僚組織が、実は、特権にあぐらをかいた無能で弛緩した、反国民的組織であるという正体が、ようやく国民にさらされるようになった。

  官僚OBの堺屋太一氏や中川秀直自民党元幹事長政治家などを筆頭に、これまで官僚の味方であったような人物までも、一斉に官僚支配の打破を訴えるようになった。

  国民を代表した政治家による政策実現に走りだしたように見える。

  お上に楯突かないはずの財界人でさえも、丹羽宇一郎氏(伊藤忠商事会長)などのように、地方分権改革委員長となって、「従わない官僚はクビだ!」などと威勢がいい。

  しかし、実際は、官僚支配は微塵も揺るがない。

  今でも大多数の政治家、有識者、財界人は官僚の味方だ。彼らが官僚支配を守る。

  それを見事に証明したのが今回の防衛省改革の挫折である。

  守屋事件やあたご事件、更にはその前の機密漏洩やテロ給油をめぐる情報隠蔽など、あらゆる醜聞が重なって求められた防衛省改革であった。

  石破氏が、大臣としての識見と権限で、国民に向かって抜本的改革を行おうとしたまではよかった。

  しかし、それが官僚(背広組、制服組)の強い抵抗にあう。

  そして防衛族の浜田靖一(浜田幸一の息子)などが、防衛官僚の意向を受けて反対する。

  極めつけは、五百旗頭防衛大校長が石破案を骨抜きにする改革案を提案し、官僚との関係を穏便に済ませたい福田首相が、それを支持したという事だ。

  五百旗頭氏は日米同盟の重要性を訴え続ける神戸大学の国際政治学者である。

  その御用学者ぶりが重宝され、06年8月から防衛大校長に抜擢された人物だ。

  その五百旗頭氏が防衛省改革会議のメンバーに入り込み、挙句の果てはメンバーの案が大臣の案を覆したのだ。

  そして総理大臣が、内閣の一員である大臣の案よりも、有識者会議の一メンバーの案を優先させたのだ。

  大臣の軽さよ。官僚支配の強さよ。

  中川秀直氏の本ではないが、官僚支配は、この国を崩壊させるまでは終わらないという事である。

  

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