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2008年04月26日

米国に翻弄される国際政治(番外編)-ガザは死にかかっている


 米国に翻弄される国際政治(番外編)-ガザは死にかかっている

  チベットの人権抑圧で日本が大騒ぎをし、長野の聖火リレーを一日中テレビが報じていた4月26日。その同じ日のレバノンの英字紙デイリースターは、社説で、次のように書いていた。

  「ガザの狂気に沈黙することは、その狂気を認める事だ」と題するその社説の冒頭部分の抄訳である。

 ・・・国際社会の沈黙が、21世紀の最も恥ずべき経済制裁を実効あらしめている。
   その半数が14歳以下の子供たちであるガザの1.5百万人は、食糧や医療サービスといった生き ていく上での最低限さえも奪われたまま、一年近くが経つ。
   イスラエルによって外界から遮断されガザは巨大な監獄だ。ガザの住民であるというだけですべてが囚人となり生きる権利を奪われている。
   今週はついに、国連の救済活動も、NGOの国際支援活動も、燃料不足で活動を停止せざるを得なくなった・・・
   犠牲者を助けようとするものはなく、人道の罪を犯すものを罰しようとするものもいない・・・

  24日ハマスはイスラエルに対し停戦を申し入れた。イスラエルはこれを無視した。

  イスラエルの非道をここまで増徴させたのは米国だ。国際政治は米国に翻弄されている。

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2008年04月26日

米国に翻弄される国際政治(番外編)-ガザは死にかかっている


 米国に翻弄される国際政治(番外編)-ガザは死にかかっている

  チベットの人権抑圧で日本が大騒ぎをし、長野の聖火リレーを一日中テレビが報じていた4月26日。その同じ日のレバノンの英字紙デイリースターは、社説で、次のように書いていた。

  「ガザの狂気に沈黙することは、その狂気を認める事だ」と題するその社説の冒頭部分の抄訳である。

 ・・・国際社会の沈黙が、21世紀の最も恥ずべき経済制裁を実効あらしめている。
   その半数が14歳以下の子供たちであるガザの1.5百万人は、食糧や医療サービスといった生き ていく上での最低限さえも奪われたまま、一年近くが経つ。
   イスラエルによって外界から遮断されガザは巨大な監獄だ。ガザの住民であるというだけですべてが囚人となり生きる権利を奪われている。
   今週はついに、国連の救済活動も、NGOの国際支援活動も、燃料不足で活動を停止せざるを得なくなった・・・
   犠牲者を助けようとするものはなく、人道の罪を犯すものを罰しようとするものもいない・・・

  24日ハマスはイスラエルに対し停戦を申し入れた。イスラエルはこれを無視した。

  イスラエルの非道をここまで増徴させたのは米国だ。国際政治は米国に翻弄されている。

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2008年04月26日

  米国に翻弄される国際政治(その4)-チベット騒ぎに振りまわされる日本


   米国に翻弄される国際政治(その4)-チベット騒ぎに振りまわされる日本


  人権問題にしても、チベットと言う国にしても、およそ無関心だった日本が、なぜ急にチベットの人権問題で大騒ぎをしているのか。いったい誰がチベット問題で騒ぎを大きくしているのか。

  それを冷静に考えると、この問題の真相が見えてくる。

  ねじれ現象がはやりの昨今の日本で、ついにチベット問題までもねじれ現象を起こしているとは、冗談のような話ではないか。

  少数民族の人権などにおよそ関心のない反中国右翼が、ここまでチベット自由と叫ぶ。そして右翼とは水と油の人権問題至上主義の左翼が、このチベット問題に関しては、同床異夢で、チベット解放を叫ぶ。

  おかしいと思わなくてはいけない。

  メディアは、他社に遅れてはならじと、競ってニュースに飛びついて大騒ぎをする。一般の国民は訳がわからないままに、そんなメディアに翻弄される。

  しかし、そんな空騒ぎも、長野の聖火リレーが大過なく終わったとたんに、終わるであろう。メディアも取り上げることなく、国民の忘れてしまうだろう。

  所詮日本人にとって、チベット問題の歴史的意味などわからない。関心もない。

  こんどの騒ぎの英雄は、星野をはじめとしたリレー走者たちに違いない。

  政治の事など分からない。人権問題は大切だ。しかし、そんなことよりも、自分にとって大切な事は、4年に一度の祭典を素直に喜び、その五輪に参加してメダルを目指す事だけだ。

  だから、その成功を祈って聖火をもって走る、それがなぜ反対されるのか。そういって、走りぬいた走者たちを、誰が非難できるというのか。彼らこそこの馬鹿騒ぎの中の英雄である。勝者である。

  先日上海から来た中国人の知人とチベット問題について話す機会があった。その彼が言っていた事はこうだ。

  ・・・中国人の多くは、この動きの背後に米国がいると思っている。
  米国は中国を警戒している。当面は中国の経済発展を願い、中国の経済力を利用しようとしている。しかし心の底では決して米国は中国を認めない。むしろ中国を潜在的な脅威とみなしているいる。
   だから米国の対中政策は常に二面性となる。経済的には重視するが政治的には不安定化工作を忘れない。
   中国はこのような米国の本性を知っている。だから中国も、表面的には米国と協力して自らの経済発展を目指すが、決して米国を信用しない。米国への警戒は怠らない。
   中国はまた、米国が、日本と中国の間を離反させようと考えている事も知っている。そもそも米国は日本と中国の関係が良好になる事を好まないのだ。
   日本もそんな米国ともう少しうまくつき合ったほうがいい・・・

  この中国人の友人の言葉が正しいかどうかは私は知らない。

  しかし少なくとも、突如として起きたチベット騒動が、米国と中国を主役とする国際政治そのものである事だけは確かである。

  日本も、中国に見習って、これからの対米関係を、友好心と警戒心の二面性を持って、したたかに進めていかなければならない。

  チベット問題は日本が率先して取り組む問題ではない。ましてや日本が大騒ぎをする話ではない。

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2008年04月26日

  米国に翻弄され続ける国際政治(その3)-日米安保体制はもはや日本を守るためにあるのではない


  米国に翻弄され続ける国際政治(その3)-日米安保体制はもはや日本を守るためにあるのではない

  私は在日米軍基地を縮小・撤廃すべきであると誰よりも強く主張する一人である。

  しかし、それは単に私が平和主義者であるからだけではない。もちろん私が左翼イデオロギストであるからでもない。

  国際政治の現実を直視した上で、日本が馬鹿を見ることに耐えられないのだ。それだけである。

  4月26日の産経新聞の社説の中に、思いやり予算が民主党の反対で参院で否決されたことを嘆く意見が述べられていた。

 そこには、次のような表現があった。

 ・・・米国の日本に対する信頼が損なわれた事を重く受け止めるべきである・・・民主党の反対も、政権を目指す政党なのかどうかをめぐる疑問符を生じさせた。
  日米安保体制の根幹である(思いやり予算に関する)新協定への反対は、日米同盟を否定したともいえる・・・日本の防衛に生命を賭する米側への配慮は欠かせない。窮地に立つ同盟国を思いやる心が同盟の絆を強めていく・・・


 無知でお人よしの人間なら、この社説を読んで、なるほどそんなもんか、と思うかもしれない。しかし少しでも国際政治の現実を分かっている者であれば、この意見が如何に間違っているか、すぐに分かる。

 かつて読売新聞の社主は米CIAの支援を受けて日本国民を情報操作する片棒を担いだ。まさか今日の産経新聞が同じだとは思わない。思いたくはない。

 しかし、この社説を真顔で書いているとしたら驚きだ。もし作為的に書かれたものであれば、かつての読売と同じだ。残念であるとしか言いようがない。

 冷戦後の日米安保体制が、もはや60年代の安保体制でないことは、少しでも国際政治を知っている者なら、分かるはずだ。

 そして今日の米国の「テロとの戦い」が、米国による、米国のための、米国の戦争である事も自明である。

 従ってまた、今日の在日米軍は、もはや日本を守るためにあるのではなく、米国の「テロとの戦い」に使われるためにある事も、いまや明白である。

 それよりもなによりも、そもそも米国は日本を守るために日本に駐留しているのではない。この事は米国自身が認めている。

 もちろん決して表向きには、米国はそのような馬鹿な事は言わない。しかし少しでも米国政府関係者とつき合った事のある者であれば、皆一度は必ずそのような米国の本音に出くわす。

  知ってか知らずか、その米国の本音に一言も触れることなく、「日本の防衛に生命を賭する米国に協力するのは当たり前」だと社説で書く産経新聞とは、いったい何者なのか。

 「窮地に立つ米国を思いやるべきだ」とする産経新聞は、日本国民の生活を困窮させてまで米国に財政的支援を貢ぎ続けて来た日本が、目に入らないのか。

  経済支援を受けたいのは、日本のほうだ。国民生活を犠牲にしてまで米国に貢ぎ続けさせられている日本国民なのである。

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2008年04月26日

米国に翻弄され続ける国際政治(その2)ー北方領土問題

 米国に翻弄され続ける国際政治(その2)-北方領土問題

   自民党存亡の危機にある政局の中で、なぜ福田首相はロシアへ行かなければならなかったのか。

   それはサミットの議長国としてメドベージェフ次期大統領と顔合わせをしておきたかったからだ。

   できれば欧州の首脳とも顔合わせをしておきたかったのだが出来なかった。せめてロシアとは、という事だ。

   そもそも首脳会議の前に各国首脳と初顔合わせをしたところで何の意味もない。初めて首脳会議で会ったところで、何の支障もない。中身があれば、初対面を相手にしても立派に議長がつとまる。

   本番前に顔合わせをしておかなくてはならない、などという考えはこよなく日本的だ。国際的には通用しない発想だ。

  さすがに挨拶だけのために訪露するとは言えない。そこで「北方領土の仕切りなおし」であるとか、「平和条約締結への環境整備」などという、とってつけた理由を並べる。

  いつもの通りであるとはいえ、外務官僚のどうしようもない浅知恵だ。

  25日の産経新聞を読んでさらに驚いた。外務省幹部が今回の福田首相の訪露の意義を次のように強調したというのだ。

 「日露両国が中長期的視野に立って領土問題にガチンコで取り組んでいく時代のスタート台だ」、と。

  滑稽さを通り越して哀れに思う。このようなあからさまな嘘を言うしか、今の外務省には語る言葉はないのだ。ここまで外交が空洞化しているのだ。

  そんな外務官僚の言葉を、そのまま報道する産経新聞も産経新聞だ。

  考えてみるがいい。サミットが終わればいつ辞めてもおかしくないとささやかれている福田首相に、北方領土問題解決のための交渉という大事業が出来るというのか。

  そのような福田首相が来たからといって、ロシア側がまじめに領土問題について話すと思うのか。

  それよりもなによりも、北方問題は米国の協力なくしては解決しない問題であることは、歴史を少しでも知っている者であれば分かるはずだ。

  裏を返せば、拉致問題も、国連安保理問題もそうだが、米国が本気になって日本のために動いてくれれば、北方領土問題も解決する。

  問題は米国がまったくその気がないと言う事だ。

  日米同盟がすべてだと言っておきながら、日本が一度も本気でこれらの問題への協力を米国と話し合ったことがないという事だ。

  米国にやられっぱなし、翻弄されっぱなしの、ピントはずれの日本外交が繰り返されている。それをメディアが垂れ流している。

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2008年04月26日

米国に翻弄され続ける国際政治(その1)ー北朝鮮・シリアの核協力疑惑

 米国に翻弄され続ける国際政治(その1)ー北朝鮮・シリアの核協力疑惑

  昨日のブログに続けて北朝鮮とシリアの核協力疑惑について書く。

  案の定、今日の各紙はどれもこの問題を大きく取り上げている。そのすべてに目を通してみたが、どれもこれも読者を混乱させるものばかりだ。

  なぜこのタイミングで米国が公表に踏み切ったのか。それは米国の対北朝鮮宥和政策が行き詰まったからだ、強硬路線に方向転換をせざるを得なかったのだ、米国は大きな賭けに出たのだ、シリアはかつてのイラクのように追い込まれつつある、シリアは苦渋の選択が迫られることになる、などなど。

  朝日新聞の論説に至っては、「ぞっとする核の拡散の闇」と題して、あたかも北朝鮮の核が中東に拡散しつつあるかのように書いている。北朝鮮に核申告を迫り、核不拡散への国際社会の取り組みを一段と強める必要がある、などと書いている。

  これらは一見もっともな意見に聞こえる。しかし、情報通が語る説はそれと大きく異なる。

  新聞などで決して書かれる事のない一つの仮説は、いよいよブッシュの米国はイラン攻撃に的を絞ってきたという説だ。今回の北朝鮮とシリアの核協力疑惑の公表もその一環であると言う説だ。

  つまり、米国は、北朝鮮、シリアとの間に了解済みで公表した。米国はそれぞれと取引をした上で公表したのだ。

  北朝鮮とは、「テロ指定解除」と引き換えに、この公表をきっかけに核申告で譲歩する態度を表向きに見せてくれればいい、という取引だ。六カ国協議はそれで、格好をつけて終わりすることができる。

  今回の公表によって、もはや北朝鮮はシリアとの協力はしない、できない。あとはイランへの協力さえしないと北朝鮮が確約すれば、米国は北朝鮮の核に目を瞑る、という取引だ。

  一方のシリアに対しては、イランとの協力をやめろ、そうすればシリア攻撃は行わない、アサドはサダム・フセインにはさせない、という取引である。

  シリアは、表向きの強硬発言とは裏腹に、常に米国との対立を避けてきた。最後は米国に従属してきた。米国も決してシリアを追い詰めることはしなった。今度もそうだ。

  トルコの仲介でイスラエルがゴラン高原の返還を提示したという。その動きもシリアをイランから切り離す戦略の一つだ。シリア・イスラエルの和平交渉を進めて、いよいよ攻撃対象をイラン一カ国に絞り込む布石を打ち始めたのだ。

  このような仮説が正しいかどうかはもちろん誰もわからない。しかしそれを占うことは簡単だ。それは米朝間のこれからの交渉を注意深く見ていればいい。

  北朝鮮とシリアの核疑惑をここまで明らかにしておきながら、それでも米国が対北朝鮮強硬政策をとることなく、北朝鮮との話し合いを継続するならば、それは取引ができているという証拠である。

  ここまで不利、不名誉な情報を公表されながら、それでも北朝鮮が米国を非難しないならば、それは取引ができているということだ。

  おそらくそうなるであろう。我々は結局は米国の手のひらの中で踊らされているということになる。私はそれが現実であると思っている。

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