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2008年04月13日

中曽根大勲位の言葉


  中曽根大勲位の言葉

  中曽根康弘元首相の、次のような言葉が11日の日経新聞に掲載されていた。見事な政局観だ。外交観だ。

  彼こそ元祖日米軍事同盟推進論者だ。レーガン、サッチャーと並んだ元祖新保守主義、新自由主義者だ。何よりも筋金入りの改憲論者だ。

  その政治信条に私は賛同できない。

  しかし、この5月で90歳を迎える中曽根元首相の政治家としての生き様に、私は敬意を抱く。老いてなお不断の勉学を怠らない、その謙虚さに頭が下がる。

  実際のところ、私が官僚として歴代の首相と接した中では、官僚に対する威圧感は群を抜いていた。

  その中曽根元首相に、高齢を理由に引退の引導をわたしたのが、あの小泉元首相だ。

  引退後その言動の軽薄さにますます磨きがかかっている小泉元首相を見ていると、あらためて政治家としての器量の違いに気づかされる。こんな男から引退を迫られた中曽根元首相はさぞかし無念であったろう。

  もちろん、その小泉元首相の兄貴分である森善朗元首相との器量の違いも歴然としている。4月1日のブログで書いた森善朗元首相の言葉と比較していただきたい。


  ・・・福田さんは・・・現状維持でスピードが遅い。支持率が20%台に下がった内閣は前例によれば一年以内には投げ出さざるを得ない・・・小沢一郎君も福田政権に対し突くべき照準が定められていない・・・次にどういう政権をつくるか明確な目標や理想を国民に提示できていない・・・(今の政治の停滞は)両党首の個性からきている要素が多い・・・サミットが終わったら、そのまま一年以内に解散に突っ込んでいく展開になるでしょう・・・
 ・・・最近、外交環境は日本にとって良好になっている。中国や韓国が日本に好意的な方向に転換してきている。日本からも東アジアの経済や安全保障問題について積極的に協力すべき段階に来ている。だが、日本はまったく無策だね。とても良いチャンスを逃がしている。もったいない。これが日本の国際的地位の低下につながっている。米国の日本への対応も熱意が冷めてきていると感じざるを得ない。

 

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2008年04月13日

米国の二人の政治家の言動に驚嘆する


 米国の二人の政治家の言動に驚嘆する

  元大統領のジミー・カーターと元副大統領のアル・ゴア。

  この二人の米国の政治家の最近の言動を、私は驚嘆と敬意を持って注視している。

  最近のアラビア語紙の一つ(アル・ハヤート)が、ジミー・カーターが来週にも中東を訪れ、シリアのダマスカスで、パレスチナ強硬派ハマスの指導者であるメシャールと会談するという記事を流したという。

  ハマスはブッシュ政権にとって最悪のテロ組織である。ライス国務長官はじめブッシュ政権の外交責任者は、むろん反対している。米国のユダヤロビーの反発は凄まじいものがあるに違いない。

  しかし、ハマスを排除したままで、真の中東和平が実現できるはずはない。

  元大統領であったカーターが、非難を覚悟でここまで踏み込んだ政治的行動をとる背景には、彼の人道的な使命感があるに違いない。実際のところ、パレスチナ問題は、もはや理性ある人間ならば放置できない状況に至っている。

  誰かが打開の労をとらなければならない。それは米国の政治家をおいて他にない。

  アル・ゴア元副大統領が近著を出したという。その邦訳が講談社から「理性の奪還」というタイトルで出版されたという。その書評が13日の朝日新聞に出ていた。

  書評を書いた久保文明東大教授(アメリカ史)の言葉を借りれば、ゴアの訴えは次の通りである。すなわち、ブッシュ政権の政策は、人間の理性を正面から攻撃(本の原題は「理性に対する攻撃」)する、耐え難い悪政である、と、次のように痛烈に批判しているのだ。

  ・・・ブッシュ政権は、事実を捻じ曲げてイラク戦争に突進し、「テロとの戦争」の名目で個人の自由を様々な形で侵害してきた・・・「明らかにブッシュ政権は政治プロセスを操作するために脅威を悪用した」・・・
   著者が強調するのは、特殊利益から大量の政治資金を調達した団体や候補者が流すテレビ広告が、いかに大きくアメリカの政治を歪曲しているかである。30秒のテレビ広告こそが科学に対する、そして何より「理性に対する攻撃」なのだとゴアは主張する・・・
   そして、民主主義を奪還し、再活性化するための方法として、インターネットの重要性を強調する。著者によれば、インターネットがテレビと大きく異なる点は、政治資金のある側から一方的に情報が流されるのではなく、個人が自分の意見を容易に公開できることである。
   それは思想の新たな自由市場を提供する。市民が確実にインターネットで「結ばれている事が極めて重要であるのはこのためである・・・
   さらにゴアはブッシュ政権の大型減税をはじめとした経済政策を、「国民の財産を奪い、それを富裕な特権階級に可能な限りあてがおうとする、アメリカ史上例のない過激なもの」と断ずる・・・

  ここまで書いてきて、小泉政権下で急速に進んだこの国の現状が、まさにゴアの批判する米国そのものである事にあらためて気づかされる。

  それにしても、カーターにしてもゴアにしても、政治的信念に裏打ちされたその言動には驚嘆させられるばかりだ。
  
  利権と保身と人気取りに終始する日本の今の政治家にはとうてい真似の出来ない姿がそこにはある。

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2008年04月13日

米国の二人の政治家の言動に驚嘆する


 米国の二人の政治家の言動に驚嘆する

  元大統領のジミー・カーターと元副大統領のアル・ゴア。

  この二人の米国の政治家の最近の言動を、私は驚嘆と敬意を持って注視している。

  最近のアラビア語紙の一つ(アル・ハヤート)が、ジミー・カーターが来週にも中東を訪れ、シリアのダマスカスで、パレスチナ強硬派ハマスの指導者であるメシャールと会談するという記事を流した。

  ハマスはブッシュ政権にとって最悪のテロ組織である。ライス国務長官はじめブッシュ政権の外交責任者は、むろん反対している。米国のユダヤロビーの反発は凄まじいものがあるに違いない。

  しかし、ハマスを排除したままで、真の中東和平が実現できるはずはない。

  元大統領であったカーターが、非難を覚悟でここまで踏み込んだ政治的行動をとる背景には、彼の人道的な使命感があるに違いない。実際のところ、パレスチナ問題は、もはや理性ある人間ならば放置できない状況に至っている。

  誰かが打開の労をとらなければならない。それは米国の政治家をおいて他にない。

  アル・ゴア元副大統領が近著を出した。その邦訳が講談社から「理性の奪還」というタイトルで出版された。その書評が13日の朝日新聞に出ていた。

  書評を書いた久保文明東大教授(アメリカ史)の言葉を借りれば、ゴアの訴えは次の通りである。すなわち、ブッシュ政権の政策は、人間の理性を正面から攻撃(本の原題は「理性に対する攻撃」)する、耐え難い悪政である、と、次のように痛烈に批判しているのだ。

  ・・・ブッシュ政権は、事実を捻じ曲げてイラク戦争に突進し、「テロとの戦争」の名目で個人の自由を様々な形で侵害してきた・・・「明らかにブッシュ政権は政治プロセスを操作するために脅威を悪用した」・・・
   ゴアが強調するのは、特殊利益から大量の政治資金を調達した団体や候補者が流すテレビ広告が、いかに大きくアメリカの政治を歪曲しているかである。30秒のテレビ広告こそが科学に対する、そして何より「理性に対する攻撃」なのだ、とゴアは主張する・・・
   そして、民主主義を奪還し、再活性化するための方法として、インターネットの重要性を強調する。   ゴアによれば、インターネットがテレビと大きく異なる点は、政治資金のある側から一方的に情報が流されるのではなく、個人が自分の意見を容易に公開できることである。
   それは思想の新たな自由市場を提供する。市民が確実にインターネットで「結ばれている事が極めて重要であるのはこのためである・・・
   さらにゴアはブッシュ政権の大型減税をはじめとした経済政策を、「国民の財産を奪い、それを富裕な特権階級に可能な限りあてがおうとする、アメリカ史上例のない過激なもの」と断ずる・・・

  ここまで書いてきて、小泉政権下で急速に進んだこの国の現状が、まさにゴアの批判する米国そのものである事にあらためて気づかされる。

  それにしても、カーターにしてもゴアにしても、政治的信念に裏打ちされたその言動には、驚嘆させられるばかりだ。
  
  利権と保身と人気取りに終始する日本の今の政治家にはとうてい真似の出来ない姿がそこにはある。

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2008年04月13日

産経新聞を愛読する読者からの助言


 産経新聞を愛読する読者からの助言

  毎日ブログを書くために、私は毎朝、駅前の売店で、あるいは近くのコンビニで、あるいは移動中の駅の構内で、大手新聞すべてを購入して目を通すことにしている。

  それは、今の私にとっては色々な意味で負担であり、いずれ、このブログとともに、そのような生活は止めようと思っているが、おかげで各紙の主張や性格がはっきりと読み取れるようになった。

  新聞の記事が、すべて完全に中立的でなければならないと言うつもりはない。一つの出来事に対し、その新聞の主張に沿って記事が書かれることは、ある意味で当然である。

  読者もまたそれを求めている。私のように全ての新聞に目を通す人はむしろ例外で、自分の考えに合った新聞を購読すればいいと考えるのが一般的に違いない。

  しかし、卑しくも大手メディアを自認する新聞であるのなら、つまり特殊な組織の広報機関紙や政府の御用新聞でないのならば、そこにはおのずとメディアとしての自制がなくてはならない。

  私は、大手メディアの使命は、嘘を書かない事(あからさまな情報操作をしない事)と、反権力(権力の監視)である事の、二つであると思っている。

 今日の産経新聞には、その二つについて考えさせられた。

 私は産経新聞の愛読者の一人である。基本的なところで考え方に相違があるが、時として強い共感を覚える記事を見つけるからだ。考え方が異なる記事についてさえ、それを、反面教師として学ばせてもらっている。

 だから、このブログを読んでいる産経新聞社の関係者におかれては、今日のブログは、そういう愛読者の一人の意見して読んでいただきたい。批判ではない。あくまでも購読者の一人としての感想である。


 一つは12日づけで内閣府が発表した「社会意識に関する世論調査」の結果についての報道振りである。

 紙面の大きさや掲載するページの違いはあるが、すべての新聞が、食の不安と物価上昇について、国民の多くが急速に悪化していると感じている事を見出しにして報じていた。

 ところが産経新聞だけは、愛国心「強い」、過去最多57%、という見出しを掲げてこれを一面トップに掲載していた。

 内閣府の発表した報告の本文がどういう書き方をしているか知らない。政府発表をそのまま書く必要も無い。しかし、これではあまりにも客観性に欠けるのではないか。

 もう一つは社説である産経抄である。それが映画「靖国 YASUKUNI」の作者の偏向性を批判するのはいい。その映画に口を挟む国会議員をかばうのもいい。立場の違いである。

 しかし次のような書き方で論説を締めくくるのだけはやめたほうがいい。

 ・・・この映画が上映中止の騒ぎを起こしたとき(にも)、さも政治家の圧力のせいであるかのような報道があった。今回も「圧力」が独り歩きしそうだった。根底にあるのは何でも権力者を「悪者」にしておけばすむという戦後文化のさもしさである・・・

 そうではない。権力者はそれ自体が「悪者」なのである。その視点がなければジャーナリズムは成り立たない。

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