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2008年03月16日

   日本が世界に誇れるもの、それは「平和国家、日本である」

 日本が世界に誇れるもの、それは「平和国家、日本」である

 日本が世界に誇れるものは何か。ものづくりである。いや、今では日本料理だ、アニメだ、観光資源だ、などといわれている。しかし、それらよりもはるかに大きなものがある。それは平和国家、日本だ。

 連日チベットにおける反中国暴動のニュースが大きく流されている。私はその裏には、中国を牽制する周到に計算された謀略があると感じているが、それについてはここでは触れない。

 中国にはそのような謀略につけ込まれる隙があるのだ。もし中国が反政府の動きを軍事力で押さえつけようとすれば、中国は国際非難の的になる。北京五輪にも影響が出るに違いない。

 イスラエルがどのような暴虐をガザで働いていても、このような報道がなされる事は決してない。国際的批判がイスラエルに向けられることはない。だからと言って、中国が軍事力で人民を押しつぶす事を認めるわけにはいかない。

 今月初めに、旧ソ連軍将校の武器密売人がタイで逮捕されたという事件があった。15日の産経新聞は、ソ連崩壊後、旧ソ連製兵器が世界の闇武器市場に大量に流出し、世界各地の紛争地で使われている実態を報じている。ロシアもまた軍事大国の国である。だから「死の商人」の罪を犯す。

 中国の悪も、ロシアの悪も、米国軍事力の悪にくらべれば、まだ可愛いものかもしれない。開発途上国の独裁、非民主的国家の悪もそうだ。それにもかかわらず、これらの国の人民抑圧を容認できるものではない。世界の殆どの国が自らの軍事力によって苦しめられているのだ。

  こう考えた時、戦後の日本という国が、いかに世界の大勢から外れ、際立って平和な国であるかがわかる。軍事力を国家権力の後ろ盾として国益を追求するという、世界の常識とは、まったく異質な国であることがわかる。

  その最大の理由は、日本が、戦力の不保持を謳った憲法9条を有している国であるからだ。これこそが、今日の国際政治の中で日本が誇れる最大の優位性なのである。

  その日本が、いま音をたてて崩れようとしている。世界中を軍事力で押さえつけようとしている米国の言いなりになる国になりつつある。米軍基地が拡大・固定化されようとしている。その危険性に気づかず、平和の重要性に気づく余裕がないほど、国民が疲弊しつつある。国民が分断されつつある。

  平和を訴える者の声が、政治の場で消え去り、メディアや世論の中からかき消されようとしている。

  平和な日本を見失ってはいけない。日本こそ世界を世界に訴えていける国なのだ。せめて国民だけは平和な日本の素晴らしさに気づかなくてはならない。国民の手で平和な日本を守らなくてはならない。それを訴える事こそ、私がブログを書き続ける最大の理由である。

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2008年03月15日

 この国の不正義は最高裁にこそある

 この国の不正義は最高裁にこそある

  各紙がこぞって取り上げる記事は、大事件や政局がらみの話しと相場が決まっている。最近では、自衛艦「あたご」の事故、日銀総裁人事、特定道路財源問題、円安・株価暴落などである。

 だから、15日の各紙が、「横浜事件」という聞きなれない事件の最高裁判決をこぞってとりあげた事は異例である。それほど、この事件が重要な意味を持っているということだ。今日的な問いかけをしているということだ。

 「横浜事件」とは、戦前の42年から45年にかけて、雑誌編集者ら数十人が、「共産主義を広めようとした」として、治安維持法違反で逮捕され、特高警察の過酷な拷問の末に死者まで出した史上最大の言論弾圧事件である。いまではでっち上げであったことまで明らかになっている。

 私は3月11日のブログで拷問を禁止する上下院決議に拒否権を発動したブッシュ大統領を強く批判した。拷問は人間性に反する最大の罪であると思うからだ。これが国家権力と結びついて行われる時、一切の正義が抹殺される。

 その不正義を、21世紀を生きる我々の目の前で、この国の司法が断罪する事ができないでいる。その事を我々に教えてくれた判決が、14日の最高裁判所で下されたのだ。

 名誉回復の為に無罪を求めた遺族の、当然過ぎる訴えを、「すでに大赦を受けている場合は免訴とすべき」であるという法律、判例を踏襲して、無罪の訴えを起こす事、そのものを認めないという判決を、最高裁が全会一致で下した。最高裁の判決ですべては確定する。

 卑怯な判決だ。有罪か無罪かの判断を避けている。卑怯な判決はこの事件にとどまらない。これまでのほとんどすべての違憲訴訟がそうだ。国家権力に不利になるような訴訟については、いつも様々な理由をつけて判断を避ける。その事を最高裁は下級裁判所にまで命令する。裁判官の人事を握って従わせる。

  国家権力をあからさまに擁護する判決であっても、裁判官が自分の意見を国民の前に提示するのであればまだ許せる。卑怯なのは、国が法を犯している事が明らかであるにもかかわらず、いや明らかだからこそ、判断を回避し、訴えを却下する裁判官の保身的態度だ。

 思うに、この国の不正義の根源は最高裁にあるのではないか。司法試験を合格して法曹を目指す者たちが出世する序列は、裁判官、検事、弁護士の順であるらしい。その裁判官の中でも最高裁は最高位だ。すなわち最高裁判事は法曹を目指すものたちにとっての出世頭ということだ。

 しかし出世する事と優れている事とは違う。まして裁判官として立派である事とはまったく違う。それどころか立派で良心的な裁判官であればあるほど、出世が出来ない仕組みになっているのだ。最高裁判事になるものほど、出世の為に裁判官の良心を自己否定してきた者に違いない。
 
 このような判決を見聞きするたびに決まって思い出す映画の1シーンがある。南アフリカの人種差別(アパルトヘイト)を糾弾した、「白く渇いた季節」という映画の法廷シーンである。

  拷問の有無を問われる法廷で、警察側が一人の黒人を証人として招致する。そしてその黒人に、刑務所で拷問などなかった事を証言させようとする。 

  しばらく黙って下を向いていたその黒人は、やがて顔をあげ、キリッとした目をしてその官憲をにらみつける。
  そしていきなり傍聴席に背を向け、シャツを剥ぎ取り、拳を上げて、「アマンダ!」と叫ぶ。
  背中には拷問でつけられた傷跡が生々しく映し出される。

  彼は係員数名に取り押さえられるように法廷外に連れ出されていく・・・

  死を覚悟の上の真実の叫びである。

  命をかけろとは言わない。せめて一人くらい最高裁判事の中から現れてこないものか。正義の為に真実の判決を下す勇気のある者が。良心の拳を高らかに掲げる者が。

  最高位に上り詰めた裁判官。それ以上彼が手にしたいものは、もはや裁判官の良心のほかに、一体何があるというのだろうか。 

 

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2008年03月14日

 イラク戦争と小泉元首相

  イラク戦争と小泉元首相

  米兵の誤射でイラクの少女が死亡したという小さな記事があった。パトロール中の兵士が不審な動きを見つけ、警告のために土嚢に向けて発砲したところ、背後にいた少女にあたったという。

  我々は、イラク戦争を、もはや遠い昔の、ひとごとだと思っているに違いない。しかしイラク戦争は今も続いている。その悲惨さが日本にいる我々に見えないだけだ。日本のメディアが関心を示さないだけだ。

  その意味で、3月11日から始まった毎日新聞のイラク戦争特集は、極めて意義のある特集である。主要国の関係者にインタビューする形で、当時の状況を再現してみせる。それはとりもなおさず、今も続くイラク戦争についての、この上ない検証作業になっている。12日のブログでも書いたが、あらためて毎日新聞に敬意を表したい。

 その特集の14日の証言者は、前英陸軍参謀総長のマイク・ジャクソン氏である。彼の言葉のなかで、私が特に注目したのは次のくだりだ。

「イラク侵攻の際、英陸軍参謀総長として異議を伝えましたか」という問いに次のように答えている。

 ・・・無論、そうした。しかし、我々は(米軍より)下位のパートナーだ。発言力に限界がある。フーン前英国防相は、「ブレア首相と私は当時、米政権を説得できなかった」と回想している・・・

 そういえば当時のストロー英外相もイラク攻撃に反対し、それに不快感を示したラムズフェルド前米国防長官が、「英国なしでも攻撃する」と、すかざず言い返した事を思い出す。

 イラク戦争に反対した仏のシラク大統領や独のシュローダー首相はもとより、米国を支持し参戦した英国のブレア首相も、そしてイタリアのベルルスコーニー首相も、ブッシュ大統領を説得した事を後日明らかにした。それほどまでに米国のイラク攻撃は当初より間違っていたのだ。

  翻って小泉元首相はどうだったのか。表向きに日米同盟の重要性を訴えるのはいい。しかし彼はただの一度も朋友ブッシュ大統領に、「攻撃はやめたほうがいい」と言わなかったのであろうか。外務官僚は小泉元首相に、そうブッシュ大統領に伝えて欲しいと言わなかったのか。自衛隊の幕僚幹部の誰一人として、あの戦争が間違っていると進言しなかったのだろうか。

  またぞろメディアに顔を見せ始めた小泉元首相に、国会議員は、メディアは、是非とも、イラク戦争を今でも正しかったと思っているのか、聞いて欲しいと思う。

  最近に至って小泉元首相が政局がらみの言動を活発化している。それをメディアが盛んに取り上げている。

  愚かなり小泉元首相。あなたはボロを出さずに首相を終えられた事で満足すべきであった。完全燃焼したという自らの言葉を忠実に守るべきだった。

  政争の与太話しか出来ないあなたが、あなたが壊した日本で苦しんでいる国民に、今でも喝采を受けると思っていれば、それは勘違いだ。

    自己の権勢欲の為に日本を壊してしまった男が、メディアに相手にされない寂しさに負けて再登場した、それが今の小泉元首相の姿である。

   そんな男にもう一度、好き勝手を許すほど、もはや今の日本に余裕はない。

   見ているがいい。彼の身勝手な言動をメディアが面白がって取り上げるほどに、この国の政治が劣化していく。この国の状況はもっと悪くなっていく。

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2008年03月13日

  日銀総裁人事のつぎは大使人事だ

   日銀総裁人事の次は大使人事だ

  武藤日銀総裁人事になぜ自民党はこんなのこだわるのか。その最大の理由は官僚が独占してきた人事権を改革する勇気と覚悟がないからだ。

  財務省事務次官のエースであった武藤氏の日銀総裁就任は、財務省という官僚組織にとっては予定調和であった。これが狂う事は財務省組織の崩壊を意味する。財務省官僚は組織をあげて自民党に泣きつき、自民党はその官僚のお願いを聞いてやる。

  永久に続くと思われていたこの国の官僚支配が、防衛省や厚生労働省や国交省の一連の不祥事で、今音を立てて崩れようとしている。国民がそのおかしさに気づき始めたからだ。

  我々が目の当たりにしているのは、官僚組織となれあって政権を維持してきた自民党の政治家たちが、そのような世論と、生き残りに必死な官僚組織のどちらに軸足を置くかで、歴史的な板ばさみに立たされている姿である。

  そして、この期に及んでも、自民党は変わることが出来ないでいる。世論ではなく、あくまでも官僚のお友達でいようとしているのだ。彼らは、特権階級、権力保持者、という点で官僚たちの仲間なのである。特に福田首相はそうだ。

  なぜ公務員改革制度が一向に進まないのか。改革の目玉である内閣人事庁の設置が骨抜きにされようとしているのか。それは官僚組織が独占してきた人事権に手をつけようとしないからだ。けだし官僚組織は人事がすべてなのである。

  官僚が独占してきた人事の中で、いままで殆ど語られることなく、まったく手つかずの人事がある。  それは外務省の大使人事である。

  4月号の月刊文藝春秋に、とっくに内定している駐米大使の発令が5月にずれ込むという記事がある。その理由は、毎年4月にワシントンで開かれる日米友好行事「桜まつり」に、新任の藤崎一郎大使では荷が重いからだという。6年以上も大使をつとめてきた加藤良三駐米大使に任せてから赴任させようというのだ。

   もっともこの加藤大使も、6年間も駐米大使をしているにもかかわらず米国での存在感はない。それでも6年間いたから新任よりはいいだろうというのだ。

   これは象徴的だ。日本との関係が薄く、誰が大使をしてもさしたる影響もない三流国の大使なら官僚でもつとまる。しかし米国とか中国といった大国の大使人事を外務官僚が独占してきた時代はもはやとっくに終わっているのだ。

  それにもかかわらず未だに外務官僚が当然の如く大国の大使を独占してきた。その人選まで身内で決めてきた。

   その結果こんな人事も放置されることになる。欧州の某大国においては、人とのつき合いが嫌だと職場放棄した大使がいた。レストランで食事をする予算をすべて部下に使わせて、社交の場に出なくなったのだ。なんというもったいない事か。この日本においてはその国への知識と愛着と人脈を持った人物はいくらでもいる。その国の大使にふさわしい人物はいくらでもいる。

  駐米大使などというポストは、総理経験者やトヨタの社長などといった日本の顔になる人物がなってしかるべき重要ポストである。官僚でつとまるポストではない。

  次は大使人事に手がつけられなければならない。主要国大使の人事を広く国民に開放する。国民の目で見て最善の大使を送り込む。それこそが外務省改革の本丸なのである。外務省がもっとも嫌がる改革なのである。

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2008年03月12日

  元米国務省職員によるイラク攻撃批判

  元米国務省職員によるイラク攻撃批判

  毎日新聞が、イラク開戦5年を迎えるにあたって、イラク戦争の総括特集を始めている。きわめて重要な特集だ。毎日新聞に敬意を表したい。

  米国のイラク攻撃は、21世紀のはじめを汚した深刻な外交的一大事件であった。末永く記憶にとどめられる事件となるに違いない。

  それは世界を分裂させた。中東情勢の混迷を加速させた。日本は「テロと戦う」米国軍に決定的に従属させられる事になりつつある。なによりもおびただしい人命が失われた。その犠牲は今も続いている。

  自衛隊のサマワからの撤退にともなって、イラク戦争はすっかり日本のメディアから消えてしまった。それにともなって日本人の関心も急速に失せた。

  しかし、いつか日本でも、誰かの手によって、米国のイラク攻撃が冷静に検証されなければならない。我々は、米国のイラク攻撃を支持した小泉外交の大きな罪を直視しなければならない。それなくしては日本外交の再生はない。日本の自立はおぼつかない。

  12日の毎日新聞に掲載されていたジョン・ブラウン元米国務省職員(59)の次の証言は、当時の私の記憶を鮮やかに蘇らせてくれた。それはレバノンで皆が言っていた事だ。駐レバノン米国大使が私に述べていた事だ。ブッシュ大統領と小泉首相の軽さが見事に一致していた事を教えてくれる。

   ・・・この戦争は素晴らしいという同僚は一人もいなかった・・・ブッシュ大統領自身、国際的な事にほとんど興味を持たず、知識もなかった。
   ホワイトハウスの取り巻き連中の関心は常に国内問題だった。つまり、共和党政権をどうやって維持するか・・・02年11月の中間選挙に勝つために大統領を強い指導者に見せかける必要があった。そのためにイラク危機を利用したのだ・・・
   政権幹部はこんな結果になるとは全く予測していなかったはずだ。簡単に考えていたのだ。中東に関する無知のゆえだ・・・ブッシュ大統領は・・・イラクにイスラム教のシーア派とスンニ派の2宗派がある事さえ知らなかった・・・
   イラク戦争を遂行する必要上、米政府はウズベキスタンやパキスタンなどの独裁政権と手を結んだ。アブグレイブ刑務所での収容者虐待や拷問(を重ねた)。その結果世界中で反米感情を高めてしまった。イラク戦争によって米国のイメージは決定的に低下した・・・
   米国はもっと長期的な広い視野で外交をする必要がある。イラクはそれを教えている・・・

   あらためて強調する。イラク戦争の総括なくしては日本外交の再生はない。日本の自立はない。

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2008年03月11日

 拷問を容認するブッシュ大統領

  拷問を容認するブッシュ大統領

  さすがにこのニュースには驚いた。このような人物を大統領に居座らせた米国議会や米国民に、あらためて失望させられた。米国に正統性はない。

 ブッシュ大統領は、8日のラジオ演説で、CIAがテロ容疑者への尋問で「水責め」などの拷問を禁止する法案に拒否権を発動したと発表した。それを11日の読売新聞が報じている。

 布で覆った顔に大量の水を浴びせて自白をせまる「水責め」は、どう考えても今日の民主主義国家では許されない行為だと思っていた。映画の中のシーンであると思っていた。ところが米国でこれが行われてきたのだ。それが明るみになって世界の批判が集中した。民主党主導でそのような拷問を禁止する法案が上下院を通過した。

 それをブッシュ大統領が拒否したのだ。「大規模テロ計画を未然に防げた」からだと胸を張ったのだ。

 米国では「テロとの戦い」では何でも許されるのだ。これでは反米テロはなくならない。その米国と価値観を共有する日本に未来はない。

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2008年03月11日

   右翼ブログから学ぶ

  右翼ブログから学ぶ

  反中国、反米の、自称フリー作家が書いているブログに「依存症の独り言」というのがある。たまたま見つけたその2月11日のブログに興味深い記述があった。

  「街頭右翼は公安が泳がせている?」と題するそのブログは、先般のプリンスホテルによる日教組集会の拒否事件を取り上げて、「言論・集会の自由を封殺したのは街頭右翼である」と断じる。

  その上で、街頭右翼がホテルに集まる事を知って警察に警備を頼んでおきながら、日教組の予約を一旦受け付け、一部前金まで受けとっていながら、直前になって突然解約する、そんなプリンスホテルは非難されても仕方がない、と言う。正論だ。

  しかし私が注目したのはその後に続く公安警察と街頭右翼の関係を述べたくだりである。「元過激派だった私」そう言うのだから間違いない」、と繰り返し強調した上で、公安警察は街頭右翼などを利用して共産党の活動を牽制しているのだと次のように述べている。

  すなわち公安警察は暴力団と裏表の街頭右翼をこれまで本気で取り締まらなかった。なぜか。それは街頭右翼が反共であるからだ。公安警察の最大の標的は、今でも共産党である。その共産党と敵対している組織や団体を公安警察は利用してきたのだ、という。

  更に、反共という意味では部落解放同盟も過激派もそうだ、これらは警察が本気になれば簡単に検挙できたはずだ。しかし、そうしなかった理由は、それらが反共であるからだ。警察はそれらを通じて共産勢力の伸張を抑制しようとしたからだ、というのだ。

  「・・・中核も革マルも、お互いに相手を「権力の手先」と罵倒していたが、何の事はない、両方とも権力の手のひらで踊らされていた。情けない・・・」と。

  さらにまた刑事警察は暴力団対策法で暴力団を取り締まるのに、暴力団と一体の街頭右翼を泳がせるのは、街頭右翼の担当が公安警察であるからだ、と、警察の内部事情にまで言及している。

  確かにそのとおりかもしれない。しかも警察が手心を加えているのは街頭右翼だけではない。先般も暴力団を使った地上げ屋に警察OBが天下っている事が発覚している。

  善良な市民が何も知らない「権力の悪」が厳然と存在する。世の中の闇の部分である。たまったものではない。

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2008年03月11日

  拉致問題はどうなったのか


  拉致問題はどうなったのか

  年金問題をはじめとして、どの問題も何の解決もなされないまま、次々と新しい問題が生じて、古い問題はメディアから忘れ去られていく。これが今の日本の政治の現状だ。国民生活がよくなるはずはない。

  外交問題についての最大の懸案の一つが北朝鮮問題である。北朝鮮問題の核心は拉致問題である。あれほど連日メディアを騒がした拉致問題は、すっかり忘れ去られてしまった感があった。

  それを再び思い出させてくれたのが11日の朝日新聞一面のスクープであった。拉致を指示した北朝鮮工作機関の幹部が、金正日総書記の側近であることが日本の警察当局の調べでわかったというのだ。

  それが事実であるとすれば、6年前の小泉訪朝における合意が根底から覆る事になる。さもなければ、小泉、金総書記の間で拉致問題にフタをした密約があった事になる。

  あの時、メディアは、金正日総書記が初めて拉致を認めたと喧伝した。それが小泉訪朝の最大の成果であると言い立てた。それを根拠に日朝国交正常化を急ごうとした。それが日朝平壌宣言であった。

  本当に金正日総書記は小泉首相に謝罪したのか。その時メディアが書きたてたのは、「特殊機関の一部の妄動主義者による犯行」であり、「彼らを処罰した」、という事であった。

  そもそも金正日独裁体制の下で、拉致が一部の妄動者の犯罪であった、などという事がありうるはずはないのに、それが謝罪だと強弁して国交正常化を急いだのが、小泉元首相と外務官僚であった。それを書きたてたのがメディアであった。

  ところが、今回の警察当局の調査が正しければ、その「一部の妄動者の犯行」そのものが嘘であったという事になる。金正日は、謝罪したどころか、嘘をついたのだ。小泉元首相はまんまと騙されたのだ。さもなければ、金正日と裏取引をしたのだ。

  本来ならば、この朝日のスクープを契機に、再び拉致問題は大きく動き出さなければならない。もちろん金正日の北朝鮮は、「拉致問題は解決済み」と言い続けるであろう。しかし少なくとも日本においては、あの時の小泉訪朝の真相を、あらためて今究明する事はできる。そしてそれは是非とも国民の見える形で国会で追及されなければならない。

  しかし、残念ながら、拉致問題は動かないであろう。金正日の北朝鮮を動かす前に、日本政府が動かないのだ。与野党の政治家が自らの不明を隠し続けようとしているからだ。

  スクープをした朝日新聞の緒方健二編集委員がその事を記事の中で認めている。「・・・逮捕状をとっても北朝鮮にいる人物の身柄を確保できる可能性は低い。政治的な思惑も絡み、ただでさえ容易ではない捜査を、さらに困難にする要因は少なくない」と。

  スクープをした朝日新聞がかくも悲観的なのである。何のためのスクープなのか。

  平壌宣言にはこう書いてある。

   「日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決」すると。

  平壌宣言とは一体何であったのか。小泉訪朝とは何だったのか。拉致被害者家族の苦痛だけが取り残されている。

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2008年03月10日

  これでは反米テロはなくならないはずだ

  
 これでは反米テロはなくならないはずだ

 10日の読売新聞は、宮崎健雄ワシントン特派員の次のような記事を載せていた。

 すなわち、任期終了がどんどんと迫ってくるブッシュ大統領が、8日、ワシントン市内で一足早いお別れ夕食会を開き、そこで狂態を演じたという記事だ。

 600人以上の閣僚や記者団の前に、カウボーイ姿で登場したブッシュ大統領は、カントリーソングの替え歌を熱唱したらしい。

 「古いホワイトハウスを後にして、もう一度気楽な生活に戻る。平城の(核)危機は気にしなくていいんだ・・・」

 それを参加者は総立ちで拍手を送り、大好評を博したという。おそらく大部分の出席者は、内心では苦笑していたに違いない。しかしそれでも表向きはスタンディングオベーションを忘れないのだ。

 この光景は米国と言う国のある一面を象徴的に示している。つまり米国人は身内に甘いのだ。そして決して身内を面と向かって批判しない。

 かつて私が米国に勤務していた時、ゴルフ雑誌でこんなアンケートがあった。「あなたが上司と一緒にプレーしていたとして、もし上司の不正をみつけたら注意しますか」という問いに、注意しないと答えた者が一番多かったのが、世界各国の中で米国だったのに驚いた記憶がある。

 後に米国の友人にその事を話したら、「あたりまえだろう。そんな事を言ったらクビにされるのがオチだ。人の事を悪くは言わない。しかし人に自分の悪口を言わせない、これが米国人だ」という答えが返ってきた。

 そんな米国に軍事攻撃され、虫ケラのように殺されていくアラブ人たち。今でも毎日民間人が犠牲になっている。

 ここまで中東をメチャクチャにしておきながら、8年間もの間、その指揮をとったブッシュ大統領が、「核も中東もくそくらえだ、もう一度気楽な生活に戻れる、愛犬バーナーと暮らすのを楽しみにしている」などとふざけられては、犠牲になった連中はたまったもんじゃない。

 これでは決して反米テロはなくなるはずがない。

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2008年03月10日

  荒涼たる日本の風景を象徴する二つの新聞記事

 荒涼たる日本の風景を象徴する二つの新聞記事

 なんともやるせない記事を見つけた。なんとも腹立たしい記事をみつけた。

 一つは10日の東京新聞「応答室だより」である。東京新聞が5日夕刊社会面の「現場考」で、厚生労働省が生活保護の基準引き下げを容認した事を書いたら、すかさず読者より、「まだ恵まれている」、「苦しい生活とは思えない」という声が相次いだという。

 「記事の女性は月11万2700円。私は保護なしで月10万6000円。それでも生きています」(76歳男性)

 「年金生活者だって食費は月3万円以内に切り詰めている」(60代男性)。

 「記事の方より生活保護を受けていない私の方が生活は苦しいのですが、何とか工夫して明るく暮らしています」(60代女性)などなど。

 そして「応答室だより」を書いたE記者は(なぜその記者は実名を明かさないのか私にはわからないのだが)、こうした、弱者に弱者の足を引っ張らせるような声を出させて、生活保護基準引き下げを容認させようとする、そういう厚生労働省を批判したい、と言うのだ。まったくその通りである。

 その一方で同じ10日の毎日新聞「風知草」で、専門編集委員の山田孝男氏は、「たった3冊で1億円」と題して次のような国土交通省の税金ドロボーぶりを厳しく糾弾していた。

 国土国交省の書棚には3冊で1億円もする超高価本が眠っているという。天下り法人の一つである「国際建設技術協会」の担当者が、テキトーにまとめた海外道路事情の調査報告書である。

 英文資料を自動翻訳機にかけただけと思わせる不自然な日本語、ネット百科事典ウキペディアや世銀データの丸写しが大半の、誰も読まないような1100ページの膨大な資料。

そんな報告書を国交省は自らのOBの天下り法人である国建協に委託して作らせていたのだ。

そのために1億円の予算を支払い、それが職員幹部の人件費などに使われている。こんなでたらめが行われていても、処罰も賠償もない。これでは警察はいらないではないか、と山田委員は書いている。

「国建協は可愛い方。ふつうはもっと壮大な仕掛けをつくって天下りOBの人件費を生み出します。霞ヶ関は膨大な無用の仕事を作り出し、役人の天下り先に税金をつぎ込む。この構造を変えなきゃダメです。」(元自治省官僚、片山善博前鳥取県知事)

 わずか百万円あまりの収入で老後の生活を賄う一般国民と、仕事もせずに千万円を超える収入を手にする国家権力に守られた国民、それが同居し続ける日本は、不健全だ。不道徳だ。やがて行き詰まるに違いない。


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2008年03月10日

  大前繁雄衆議院議員の暴言を野党、メディアは直ちに追及せよ

  大前繁雄衆議院議員の暴言を野党、メディアは直ちに追及せよ

  イージス艦と漁船の衝突事故について、「避けるべきだったのは漁船側のほうであった」と公言するジャーナリストを、私は8日のブログで批判した。

  ところが、それを上回る超ど級の暴言を、現職の国会議員がしていた事を10日の朝日新聞で知った。

  その記事によると、兵庫7区選出の自民党代議士、大前繁雄氏が、神戸市内で8日行われた党兵庫県連の会合で、「漁船側に重大な過失がある」などと、次のような発言していたというのだ。

  「・・・双方に過失があったはずで、公正な立場から原因究明にあたるべきだ・・・(漁船側に)重大な過失があるが、そのことには一言も触れられていない・・・ライフジャケットをつけていれば浮いてくるはずで、大規模な捜査活動はいらなかった・・・」

  大前議員は安倍内閣で防衛政務官を努めていたというから、ただの議員ではない。この発言は極めて深刻だ。野党議員やメディアはこの発言を決して看過してはいけない。

  あれほど大騒ぎした漁船事故である。あれほど防衛省が非難された事故である。石破大臣の辞任要求が迫られた事故である。それが、衝突の責任は漁船側にあったと前防衛政務官が公言したのである。

  メディアの報道は間違っていたのか。そのメディアの報道を鵜呑みにした我々は間違っていたのか。私の暴言批判は間違っていたのか。そうであれば全面的に謝罪しなければならない。

  そういえばこの問題の真相解明はどうなっているのだろうか。事故の原因と責任所在についての政府の判断はいつ、どのような形で国民の前に公表されるのであろう。

  野党議員やメディア関係者は、この大前議員の発言を追及しなければ嘘である。漁師仲間は大前議員の発言に直ちに反論しなければ嘘である。

  繰り返して言う。あれほど騒いだのである。あれほど防衛省を責めたのである。漁船側に事故の原因があると言われて沈黙を守るようでは、いままでの大騒ぎが根拠のないパフォーマンスであった事になる。野党の追及が、心のこもっていない政争がらみの批判だったということになる。

   もし大前議員が、根拠もなく漁船側に衝突の責任があると失言したのなら、これまでのどの失言よりも深刻な失言になる。

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2008年03月09日

 日銀総裁人事をめぐる大騒動をどう見ればいいか

 日銀総裁人事をめぐる大騒動をどう見ればよいか

  日銀総裁人事がどのような形に落ち着こうと、一般の国民にとってはどうでもいい話だ。こんな問題が連日のトップニュースになっている事自体が、日本の政治が国民から乖離している証拠である。

  結論から言えば、これは自民党と民主党の政争である。しかも政策の絡んだ政争ではなく、政権交代をにらんだ面子をかけた喧嘩まがいの政争だ。今回ばかりは日銀人事を政争の愚に使うな、という批判は当たっている。

  それではこのくだらない政争騒ぎを我々はどういう思いで見物すればいいか。

  まず第一点。「能力主義で最善の人選をおこなえ」、という建前論ほど馬鹿らしいものはないと言うことである。

  そもそもこれまでの人事は、財務省(大蔵省)次官と日銀エースの交替人事ではなかったか。その業界の最優秀の人物が総裁になってきたはずではなかったか。

  ところがその結果はどうだったか。プラザ合意をきっかけに始まったバブル経済とその破綻。そして、債務問題に苦しんだ「失われた10年を経て今日に至る経済停滞。どれ一つとっても日銀総裁は何もできなかった。

  プラザ合意を飲まされた前川総裁から始まって、米国の要求に屈してゼロ金利のきっかけをつくった澄田総裁、バブルを破裂させた三重野総裁など、日銀総裁は、ことごとく日本経済を悪化させたのではなかったか。

  現総裁である福井氏至っては一体何をしたというのか。日銀のプリンスとして登場した福井総裁であったにもかかわらず、ゼロ金利一つ解決できなかった。インフレの番人であるはずが最近の物価上昇に何一つ手を打てないでいる。

  福井総裁と聞いて国民が思い出すのは村上ファンドで金儲けした事がばれて批判され、それでも辞任せずに粘った総裁ということぐらいだろう。

  何故日銀総裁の人事がこれほど大騒ぎになるのか。それは一つには、天下り人事に固執する財務官僚の執念がある。

  武藤副総裁は財務省にとってのエースであった。本来ならば次官を辞めた後直ちに立派な天下り先のポストにつくはずが、世論の風当たりを受けて日銀副総裁にとりあえず身を潜めた。しかしその時点で日銀総裁に復活することが財務省内では決まっていたのだ。

  もし、今回の騒動の結果、武藤氏が日銀総裁になれなければ、本人はもとより財務省にとって大打撃である。これ以上ないほどの挫折感を味わう事になる。人事がすべての官僚組織である。何が何でも武藤氏は総裁になりたい、財務省は総裁にさせたいのだ。

  そんな財務省の強い要望を知っている自民党は、財務省に恨まれてまで武藤外しはできない。ましてや官僚との関係を重視する福田首相にとっては、これ以外の人選はなかったのだ。

  その一方で小沢民主党も、日銀人事ごときでここまで反対するつもりはなかったに違いない。ところが大連立の動きを世論から非難された民主党は、いきおい対決姿勢を示さざるを得なくなった。ましてや、自民党が道路特定財源問題で強行採決させた以上、今度こそ強硬姿勢を貫かざるをえなくなったのだ。

  こうなると国民にとっては格好の政治ショーだ。

  もし武藤人事が覆されるような事になると、ただでさえ低迷している福田首相の指導力は更に低下する。

  その一方で、もし民主党が武藤人事を飲むようなことがあれば、今度こそ民主党の腰砕け振りに世論はあきれ果てる。

  こうしてどちらも引き下がれなくなってしまったのだ。

 福井総裁の任期は3月19日までだ。空白になったところで、国民にとって実害はない。しかし、国際信用を失いかねず、株価もさらに下落する。自民党も民主党も、世論の批判をおそれて19日までには妥協するに違いない。

  あと10日たらずのドタバタ劇を高見の見物と決め込めば、国民も腹は立たない。

 

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2008年03月09日

これは第二のノーパンシャブシャブ事件ではないのか


  これは第二のノーパンシャブシャブ事件ではないのか

  この国の官僚支配体制が、こんどこそ音をたてて崩れ始めつつあるようだ。

  国交省の特定道路財源流用は底なしの様相を呈してきた。しかしこれは氷山の一角に過ぎない。

  すべての省庁は天下り組織を抱えている。その経費はそれぞれの省庁が縄張りとして持っている特別会計だ。その財源は国民の血税だ。

  正義感のあるジャーナリストは、この際すべての独立行政法人の不要な業務と天下り職員の仕事振り、そして予算の支出入を調べて、大手しに書かないか。国民に教えてくれないか。驚くべき詐欺、横領の実態が判明するに違いない。

  民主党の石井紘基という代議士が殺されたのは2002年であった。その真相はいまだ謎のままであるが、彼が殺された理由は特殊法人の会計不正の証拠を掴んだからだと、今でも囁かれている。

  それから数年、いまや特別会計の闇がここまで暴かれるようになった。その全貌が国民の前に明らかになりつつある。いまさら税金の官による不正使用を暴いたところで殺されることはない。それどころか国民の喝采をあびるだろう。税金ドロボーに対する国民の怒りが、そのような闇の暴力を押しつぶすであろう。

  最近明らかになった新たな不正使用は、公共用地補償機構という天下り法人の職員旅行が、特別会計予算で賄われていたというものである。一人当たり一泊9万円という法外な出張手当が支出されていたという。

  さすがに半額を幹部職員に返納させるという。珍しく迅速に対応したのには裏があるに違いない。問題は9万円もの予算が何に使われていたかということである。

  そう思っていたら、9日の夕刊フジは、コンパニオン付きの宿泊で遊興していたという。それで合点がいった。法外の金額はコンパニオンのサービス料だったのだ。もしそうだとすればこれは第二のノーパンシャブシャブ事件ではないのか。

  あの時は大蔵省幹部は銀行業界の接待で遊んでいた。だから恥を書くことで済んだ。しかし今回の金は国家予算である。国民の血税である。職員旅行の実態が明らかになれば国民の怒りは爆発するに違いない。

  こころある大手新聞記者よ。この際実態を調べて書いてくれないものか。このブログで取り上げるのは本意でないほど低次元の話だ。しかし眠れる国民をさますには格好の醜聞に違いない。

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