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2008年02月28日

誰のための国家権力か

  誰のための国家権力か

  日教組に会場を貸す事を断ったグランドプリンスホテル高輪が、26日記者会見をした。開催していたら約1万人の宿泊客や約2万5000人の近隣住民に迷惑をかけた、また、付近の幹線道路でも渋滞が起きた、として、判断の正しさをあらためて強調したという(27日読売新聞)。
 
  おかしくはないか。そこには、迷惑をかけようとした右翼の行動に対する言及はまったくない。

  そう思っていたら、28日の朝日新聞の社説を読んでもっと驚いた。右翼幹部がこう言っていたというのだ。

  「日教組に会場を貸すことはけしからんと知らしめることが一つの目的。我々が迷惑だというので貸す事を断念したと(したら、それはそれで)結果が出た」、と。

  驚くべき発言だ。こんな発言を放置しておいていいのだろうか。

  朝日の社説は書いている。「ホテル側の対応は右翼団体の思うつぼだったのだ。街宣車で騒音を撒きまきちらし、威圧的に走り回れば、集会を潰せるという悪い前例を残してしまった」と。

  そこまではいい。しかしその後でホテル側につぎのように注文をつけている。

  「世の中の理不尽な行為に対しては、警察の協力を得て立ち向かう。日本を代表するホテルの一つであればこそ、右翼のそうした横暴に立ち向かって欲しい。少しばかりの勇気を出していたなら、広く社会の共感を呼び、応援する市民や組織も出てくるだろう。それは健全な市民社会に勇気を与えることにもなるはずだ」、と。

  これはおかしい。我々市民や私企業は右翼が怖い。朝日の記者さえも襲われる事件があった。ましてや一般市民は抵抗は出来ない。手が出せないばかりか、口もだせない。そんな市民、私企業に、朝日が本気で勇気を持てと言っているのだとしたら、おかしい。

  公序良俗を守るのは政府の最低限の義務だ。市民の安全を守るのは、警察、検察、司法を握っている強大な国家権力なのだ。朝日が言うべきは国家権力には何をしているのか、ということだ。

  この種の事件を見るたびにいつも思う。国家権力は本気で右翼を取り締まらないのではないか。そうだとすれば大問題だ。

  ひょっとして警察さえも右翼が怖くて手が出せないのだろうか。そうであればもっと大問題だ。


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2008年02月28日

 対米追従外交ですらない日本の中東外交

  対米追従外交ですらない日本の中東外交

  大方の日本国民にとって、中東は遠くてなじみが薄い。ましてや中東問題についての知識や関心はない。
 メディアも識者も、中東を正しく理解している者は少ない。中東問題の本質を言ったり、書いたりすれば、まともな職にありつけない。

 そのような現実をいいことに、外務省のでたらめな中東外交がまかりとおっている。何も知らない政治家が、外務官僚のでっちあげた偽者の中東外交につき従い、踊らされている。

 28日の各紙は来日中のオルメルト・イスラエル首相と福田首相の首脳会談を一斉に報じている。イスラエル首相の訪日は11年ぶりであるという。イスラエルのパレスチナ政策がここまで非道、違法となっている時に、11年ぶりに首相を招く理由がどこにあるというのか。

 中東和平の進展に向けて日・イスラエル間で異例の共同声明を出したという。パレスチナ国家の存在を認めず、パレスチナを本気でおしつぶそうとしているイスラエルと共同声明を発する事が、どうして中東和平の進展につながるというのか。

 共同声明の目玉は「平和と繁栄の回廊」に資金協力することだという。日、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ自治政府の4者協力によるヨルダン渓谷開発プロジェクトだという。

 抑圧者イスラエルと非抑圧者パレスチナの間に、どうして真の協力などができるというのか。外務官僚が無理につくりあげたでっち上げだ。そのようなでっち上げのプロジェクトに「平和」の名を冠する事は、平和への冒涜であろう。

 小泉元首相の5年半で日本の対米追従外交は行き着くところまで行った。それにともなってわが国の中東政策もかつてないほどイスラエル支持に偏向してしまった。かつての中東外交では考えられなかった事だ。

  いや、その米国は、ブッシュ大統領の退場とともに変わろうとしている。中東情勢は変わろうとしている。米国の中東政策も変わるだろう。そのような国際情勢の大局を読めない日本の中東外交は、もはや対米追従外交ですらない。

  日本中が中東問題に関心がないからといって、このような無策な外交を許してはいけない。それを指摘するメディアが皆無であることを残念に思う。

 
 

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