Font-size: small medium big

Blog Calendar

サイト内 検索

 


 人気blogランキング(政治)に参加しました、応援お願いします。 人気blogランキング

2008年01月31日

 中国ギョーザ、ハンドボール、捕鯨問題ー今こそ外交の出番ではないのか

中国ギョーザ、ハンドボール、捕鯨問題―今こそ外交の出番ではないのか

  外交というものは、ただひたすらに日米同盟ばかりを追いかければ事足れりではない。ODAを気前よくばら撒けばいいというものではない。「中国との戦略的互恵関係を進める」、とか、「アジアからバルト海にまたがる自由と繁栄の弧を作る」となどと、空疎な言葉の遊びをしている暇はない。
  外交とは、国民生活の安全と豊かさを実現する国際活動であり、利害がせめぎ合う国際社会のジャングルの中で、日本という国の矜持を守り、世界に日本の主張を正しく発信する真剣な営みである。
  日本の外交力を問われる事件が相次いで起きている。中国から輸入された冷凍食品が日本人の生命を脅かす事件が起きた。政府は早急に原因を突き止めて国民に公表し、対策を講じなければならない。それは日本一国では出来ない。中国政府に働きかけ、日中両国政府による真相究明作業を行い再発防止策を講じなければならない。このままでは日中双方の非難合戦になる。日中双方の食品業界の打撃につながる。日本国民の食の不安が募る。こよなく外交的な対応が急がれるのだ。
  ハンドボールの国際試合をめぐってクウェートの横暴が放置されている。目に余る。スポーツと政治は別だという主張は間違いだ。1980年のモスクワ五輪はソ連のアフガン侵攻で日本を含む50カ国によってボイコットされた。クウェートといえば、1990年にイラクに侵攻された時、イラク攻撃を行った多国籍軍の資金援助のために、日本は130億ドルという最大の資金援助国であった。それをクウェートは、不注意なのか意図的なのか、支援国への謝意表明の中に日本という国を除外した。おろかな日本はクウェートに文句をいうどころか、これがトラウマとなって、やはり金だけでは評価されない、次からは軍事協力をしなければ駄目だと思い込んで憲法改正に方向に突っ走った。あの時日本政府はその怒りを世界に公言すべきであったのだ。血税でまかなった日本の貢献を大声で言うべきであったのだ。
  日本の捕鯨船団にシー・シェパードという環境NGOが暴力的な抗議をした。この背景には豪州政府の反捕鯨姿勢がある。だからこれはこよなく外交問題なのだ。今日31日から東京で始まる日豪外相会議でも議題になるという。当然だろう。しかしまともな外交はなされないだろう。サミットを控え外交問題にしないという慎重論が既に政府内を覆っているという。日本が強気出られないもう一つの理由がある。水産庁に主導された日本の捕鯨外交がある。天下り団体の利権が見え隠れする。日本は国際捕鯨取締り条約の抜け穴を利用した擬似商業捕鯨を行ていると世界は見ている。ここを正面から世界からつかれたら、日本のイメージは損なわれる。日本の捕鯨外交の失策がもたらした捕鯨問題である。
  見ているが良い。中国ギョーザ、ハンドボール、捕鯨、これらは今後もどんどんと問題は発展していくに違いない。メディアで報じられる事になる。そしていまのような日本外交の不作為の姿勢では、正しいはずの日本がどんどんと不利な状況に追い込まれていくに違いない。
  日本の食品業界やハンドボール協会、捕鯨関係者に任せていては気の毒だ。かれらもまた日本の不作為外交の犠牲者なのだ。
 繰り返して警告する。外交は、外務官僚が自分たちのやりやすい事をしていれば事が足りるものではない。日本国民の安全と繁栄、そして日本国の国益を守る国家的一大事業である。この難問に積極的にそれに取り組もうとする姿勢を見せないようであれば、外務省は本当にいらない事になる。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月30日

 ガソリン税の次は岩国市長選挙だ

 ガソリン税の次は岩国市長選挙だ

 つなぎ法案は世論の反撥をおそれた自民党がとりあえず譲歩した形で終わった。自民党はあきらめたわけではないだろう。年度末にもう一度山場が来るらしい。しかし、時間が経てば経つほど、暫定税率の延長はできなくなる。国民の暮らしがますます苦しくなるからだ。税金の無駄遣いがますます明るみになるからだ。自民党は敗北したのだ。
 しかしこれは決して野党の勝利ではない。無言の民衆の勝利である。日本の政治史のなかで記録に残る民衆の勝利である。
 今度の騒動をきっかけに、私たちは、今後の政局を、そして与野党の政治家の言動を、有権者の立場から厳しく監視していこうではないか。観客は我々である。舞台に上がって演ずるのは官僚と政治家だ。大根役者が茶番劇を繰り広げ恥をさらす事になるのか、それとも我々の心に響く政治家が一人でも現れて、正しい政治というものを我々の前で見せてくれる事になるのか、けだし見ものである。
 今度の騒動には大きな意義があった。それは、黙って政府の言いなりになって税金を納めてきた、沈黙した大衆が、「俺たちの税金を勝手に使うことはゆるさない」、と素朴な怒りを覚えたことだ。そして、我々の税金が、官僚がつくった複雑な税制の下で、政治家、官僚、天下り役人、利権業者などの一部の間で食い物にされてきた、その事が少しでも一般大衆にわかったことだ。
 暫定税率などというごまかしが何十年も続いてきたなどという事は、この騒動がなければ国民が知る事はなかっただろう。つなぎ法案などという、それ自体は中立的、過渡的な措置を、切羽詰った自民党が姑息な政争の具に使おうとして失敗をした、そういう茶番も見せてもらった。議員立法なるものが、政府、閣僚の責任ではなく議員の責任でつくられる事、だから政府の答弁は必要なく、議論なしで通過する事、「私は一切関与していません」などと無責任な答弁を福田首相ができる事も見せもらった。これで我々の政府・官僚不信が決定的になった。
 繰り返して言うが、この世の中には生活に困らない多くの国民がいる。たかが25円ばかりガソリン価格が下がったところで何だ、と思っている国民は多いだろう。テレビの娯楽番組や芸能ニュースに興じる国民も多いだろう。それはそれでいい。しかしそういう国民も、その日暮らしに追われている多くの国民に思いを馳せなければならない。その日暮らしを強いられている者の中には、いわゆる自己責任に帰すべき者もいることだろう。しかし政策の犠牲者となって苦しい生活を余儀なくされている者も多いのだ。よしんば自己責任で苦しい羽目に追い込まれている者であっても、我々は連帯の手を差しのべなければならない。それが共生というものだ。
  日々の暮らしに窮する人がいる一方で、政策を決める立場にある政治家や官僚が、自らの怠慢や、無能や、不作為を棚に上げ、あるいは国民を騙し、保身に走り、責任を逃れようとする。やはりこれは間違っていると思う。許してはいけないと思う。無関心であってはならないと思う。
  たとえば我々の税金が次のように使われている。この事を知るだけでよい。凡百の識者の論議より、税金泥棒を許してなるか、という単純な、しかし根源的な感情を奮い立たせるだけでよいのだ。
  「道路保全技術センター」なる国交省所管の財団法人がある。全職員190人のうち、役50人が国交省OBという絵に描いたような天下り財団である。まともな仕事のないその財団の、官僚OBの職員の給与が、我々のガソリン税で賄われている(30日日刊ゲンダイ)。税金の横領ではないのか。
  元防衛政務官の米田健三元議員が日刊ゲンダイの連載「日米防衛利権」の中で書いている。一機83億円もする米国ボーイング社の戦闘ヘリコプター「アパッチ」を、自衛隊は米国から62機も買わされようとしている。ところが製造元が生産を中止したため予定より大幅に少なく調達する羽目になった。数が減ると上乗せされる設備投資償却分が大きくなり、一機216億円に跳ね上がるという。自衛隊関係者も認めているのだ。「アパッチは湾岸戦争でイラクの戦車軍団を相手に威力を発揮したが、値段も高く、使い方も複雑。そのうえすぐ部品が磨耗する。世界の軍事筋では決して評価は高くない。一機30-40億円の独仏共同開発「タイガー」の選択もあったのに、アメリカ製が最初から優先された」。我々から搾り取った税金をこんな無駄遣いされていた事をどの国民が知っていただろう。そして知ってしまったら黙っていられる国民がいるというのか。
  ガソリン税の次は岩国市長選挙である。米軍再編へ協力する事が至上命令となっている政府、外務・防衛官僚は、それに反対する井原市長を辞任に追い込んで、従属するあらたな市長に首をすげ替えようとしている。我々の税金を勝手に使い分けて、従えばばら撒いてやるが、反対すればビタ一文恵んでやらない、と締め付ける。こんな権限を我々は政府・官僚に与えた覚えがあるか。
  自公政権にとって、国民より米国政権のほうがはるかに重要である。だからガソリン税引き下げについて国民の目をおそれる自公政権も、日米軍事同盟については、住民がどんなに反対しても米国への協力を優先する。
  だから岩国の市長選挙に対する政府のしめつけはとどまるところを知らない。政府に反対する井原市長は苦しい選挙を戦わねばならないと思う。だからこそ負けるわけにはいかないのだ。私の反骨魂の全てはいま岩国の市長選挙に向かっている。
  市長選挙は2月3日に告示され10日に投票される。告示前日の2月2日に岩国市で井原市長を応援する集会がある。私はそれに駆けつけて井原市長を応援する。不正義がまかり通る日本であってはならない。これはイラク戦争に反対した私の原点だ。それを訴えるために一人の日本人が、JRを乗り継いで岩国市へ向かう。岩国市民の正義感に迫ってみせる。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月29日

 一般大衆の心をとらえるのはどちらか

 一般大衆の心をとらえるのはどちらか

  もの凄い勢いで政治が動いている。しかも、それは既存の政治を変えるという変革の方向ではなく、自公政権の生き残りをかけたなりふりかまわない巻き返しに、野党第一党の民主党がなすすべもなく押し切られる形で。弱小の護憲イデオロギー政党が結束できず、ますます一般大衆の心から遠ざかる形で。
  大阪府知事選挙の民主党候補の惨敗は、大阪府民の心をとらえる魅力的な候補者を民主党が立てられなかった時点でとっくに決まっていた。参院選挙の結果が民意だと言い続け、民主党公認であれば誰でも選挙に勝てると思い込み、本気になって最強の候補者を探そうとしなかった民主党の自滅である。護憲イデオロギー政党に至っては、橋下叩きに終始した。あれでは大阪府民の心をつかむ事は到底出来ない。
  日々の生活に精一杯の一般大衆にとって、選挙で誰を選ぶかは、所詮は好感度であり感性、直感である。政策を理解した上で投票するのは一部の政治好きの者たちに過ぎない。あれだけの大差での勝利である。橋下が一般大衆の心に響いたということだ。
  メディアに露出していた橋下が有利であった事はその通りだろう。そうであれば最初からメディアを味方につける努力を最優先すべきであった。
  メディアが権力に迎合しているのは事実だろう。権力がメディアを使って情報操作する事は今に始まった事ではない。野党にはそのハンディを克服する覚悟が最初から必要である。そのハンディを上回るエネルギーを投入して、メディアを味方に引き込まなければならなかったのだ。
  メディアは権力に迎合する番組ばかりを流しているわけではない。そんなことをすれば視聴者から総スカンを食うだろう。メディアを動かすのは視聴率である。だから政治はメディアの先の視聴者、つまり一般大衆の心にどう訴えるかの競争である。そのためにはテレビ番組編成の実態を知る必要がある。
  1月29日の日刊ゲンダイに、政治評論家の有馬晴海氏が、「テレビに出て一番驚いたのは」と題して次のような極めて興味深い事を話していた。
  「(テレビの)生番組に出てみて感じるのは、もう少し解説の時間を与えてくれたら、順序だてて、丁寧に説明できるのに、ということです。小泉元首相みたいなワンフレーズのズバッとしたコメントがテレビ向きなのでしょう。でも、複雑な政治の問題を一言で説明するには限界があって、正直、難しいと思う事がありますね。それに、インタビュー取材の場合、一時間ほど費やして、実際に放送されるのは、10秒間のコメントが2回ほどということもしばしば・・・(インタビューを各局から受けて)その時感じたのはテレビの人たちがあらかじめ決まった答えを求めてくるということ。たとえば『公設秘書の給料って高すぎませんか』と唐突に質問される。その秘書が20代なら高すぎるだろうし、50代なら低すぎるわけで、一緒くたに論じる趣旨のものではないと感じました(が、そういってしまっては番組にならないのです)・・・」

 このコメントこそ今のテレビ番組の正体を見事に言い当てている。私の数少ないテレビ出演の経験からも全くその通りであると思う。そしてこのテレビの正体を知った上でテレビを利用しなければならない。党の顔として国民の感性に誰よりも訴えられる議員をテレビに露出する、そして番組のストーリーさえも、都合にいいように導いていく、そういう努力をするのだ。その決め手になるのは視聴者の好感度を高める事である。自らの議員の風貌、話術、感性によって視聴率を上げる、そういう努力をしてメディアを味方にするのである。
 ガソリン問題が最後の与野党攻防になってきた。いよいよ自民党はガソリン問題の一点突破を狙ってきた。民主党は党の存亡をかけてガソリン問題で一般国民をひきつけることだ。自民党の強硬姿勢を逆手にとって、これを迎え撃つ覚悟でなければならない。書生議論を繰り返していてはいけない。抵抗をひるんでは行けない。生活に困窮している一般国民の怒りの火を燃え上がらせる事だ。自分だけが勝手に燃えていては世論は逃げる。
  29日のTBSは特定道路財源を使って国交省が大阪の地下駐車場を作っていた事を報道していた。多くの駐車場が既に多く存在する大阪市街の真ん中に、100億円もかけて200台の地下駐車場をつくっているのだ。一台あたり5000万円の建設コストはべらぼうに割高だという。しかもその経営が天下り先の財団法人である。税金でつくった駐車場の収益が国庫に返納されずに天下り役人の収入となって懐に入っているのである。こんな事は報道でもされない限り一般国民は誰も知らないであろう。知らないところで我々の税金が私物化している。
  これこそが今の日本に蔓延している泥棒国家の実態である。
  民放メディアもこういう告発報道をするのである。民主党は今こそメディアを味方につけ、国民の怒りの炎に火をつけなければならない。この戦いに自民党と正面から取り組む、その事に民主党の命運がかかっている。日本の政治の将来がかかっている。ガソリン暫定税率の存否をめぐる与野党の攻防から目が離せない。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月27日

愚かなり、サダム・フセイン

  愚かなり、サダム・フセイン

 27日の各紙が報じていた。サダム・フセイン元イラク大統領を尋問した米国FBI特別捜査官がCBSテレビのニュース番組で、「米軍が本格的に攻め込んできた事は誤算だった」、そうサダム・フセインが供述したというのだ。
 愚かなり、サダム・フセイン。これは90年に始まった湾岸戦争の後でサダム・フセインが語っていた言葉とまったく同じである。あの時は米国のグラスピー駐クウェート大使が、「米国は関与しない」というメッセージをフセインに送ってフセインを誤導した、などという話も語られた。しかし湾岸戦争から何も学ばなかったフセインはあまりにも愚かだ。あの時も、今度も、フセインは米国に攻撃の口実を与え、結果的に米国の戦争に協力したのだ。
 フセインはさらにまた次のように語ったという。
米国が侵攻してこないと判断した上で、「イランを牽制するために、大量破壊兵器を保有しているという誤解を維持したかった」と。
 愚かな指導者を持った国民は不幸だ。みすみすその犠牲に甘んじなければならない。しかしそれはイラクでけではない。米国民にも、日本国民にも、そのまま当てはまる。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月27日

  ガザの惨状とダボス会議

 ガザの惨状とダボス会議

 今朝の日本のメディアはダボス会議のニュース一色だ。
 サブプライム問題で暴落した世界同時株安をどうするかが大問題だという。しかしそれは、世界経済を論じる振りをしながら、株取引で一攫千金をもくろむ金持ち連中の、欲の張り合いに過ぎない。
 日本がやおら環境先進国のごとく振舞っているらしい。しかしそれは洞爺湖サミットを乗り切って政権を維持したい福田首相の政治的ジェスチャーだ。心から出た提案ではない。だから演説を棒読みし、言葉につまり、拍手も起こらない。
 日本のメディアが報じるそんなダボス会議の最終日に、もう一つのニュースが世界を駆け巡った。パレスチナ自治区のガザで、イスラエルが閉鎖したの国境壁が爆破され、ガザの住民がエジプト国境へ買出しになだれをうったのだ。
 何故こんな事が起きたのか。それはイスラエルに国境を封鎖され、生きて行くための最低限の食料や、命をつなぐ薬さえも入手できないパレスチナ人が、最後のエネルギーを振り絞って立ち上がったという事だ。親米エジプト政府も、さすがにこれを容認せざるを得なかった。同胞アラブ人を見殺しには出来ないのだ。
 06年1月、米国の民主化の要求に従ってパレスチナで選挙が行われた。その結果パレスチナ人は圧倒的多数で、反米、反イスラエルの抵抗組織ハマスを選んだ。そのとたんに米国はハマスのパレスチナを兵糧攻めにして圧殺しようとした。ハマスの指導者ハニヤ首相がその時言った言葉を思い出す。
 我々はこの暴挙に屈しない。どんな苦しみにも耐えていける。我々には塩とオリーブがある!
 なんという爽快な言葉であろう。見事な反骨魂である。
 私は単純な人間だ。勧善懲悪ものが大好きだ。学生だった頃、高倉健のやくざ映画をよく見に行った。我慢に我慢を続けた末に、敢然と巨悪に向かって一人で殴りこみに行く。なんだか自分が強くなったような気がして、暗闇の映画館から出て真昼の街を歩く時の後ろめたさを隠すかのように、しばらくは肩で風を切るように歩いた事を思い出す。
 「塩とオリーブがあれば生きていける!」
 パレスチナ抵抗の歴史に残るこの名言は、しかし嘘だ。まもなくガザの住民は生きていけなくなり、ハニヤ首相は譲歩を迫られる。しかしどんなにハマスが譲歩を繰り返しても、イスラエルに屈従しない限りイスラエルはガザの包囲を緩めようとしない。一方において軍事攻撃を続け、他方において人と物の出入りをとめてガザを巨大な牢獄とする、そのようなイスラエルの政策が続いてきた。ダボス会議の出席者にとっては、そんなガザの窮状は見えないのだ。存在しないのだ。
  インタビューに答えて少年はこう叫んでいた、「オリーブ油がなくなった」と。インタビューに答えてオルメルト・イスラエルはこう言いはなったった。「ガザの連中に普通の生活をさせろという声は受け入れられない」と。
  どちらの声に耳を傾けるべきか。答えは自明である。


Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月26日

大きな盲点ー日本政府を通り越して直接米国を相手にすればいい

大きな盲点―日本政府を通り越して直接米国を相手にすればいい

  日米の自然保護団体が米国防総省を相手にジュゴンの保護を求めていた裁判で、米カリフォルニア州の連邦地裁が24日、同省に対し、ジュゴンに与える影響などを調査し、90日以内に報告するよう命じたというニュースが25日一斉に流れた。同地裁は、普天間飛行場の名護市移設の現建設計画は米国の文化財保護法に違反していると判断したと言う。
  この事は、日本政府が一手に握っている対米政策が日本国民の利益に反する時、我々は何をなすべきかを見事に教えてくれている。日本政府は国民のいう事に耳を貸さない。デモをしても何をしても、それが全国的な圧力に発展しない限り政府は無視し続ける。
  それならば直接米国に訴えたらどうか。出来れば利害を同じくする米国人と一緒になって、米国人の手で、米国の国内で、米国政府の非を訴えるのだ。もちろんすべてがうまく行くとは限らない。しかしその主張が、誰が見ても正しいものであれば、そして米国民がそれを支持するようになれば、米国政府は必ず動く。これこそがグローバリゼーションなのだ。
  26日の読売新聞に辻井喬(堤清二)の回顧録「叙情と闘争」が掲載されている。その中に極めて面白いエピソードが載っていた。
  1959年に、父堤康次郎(元衆議院議長)と一緒に渡米した時のことだ。当時安保条約が行き詰っていた時であった。堤らが渡米してマッカーサー元司令官やアイゼンハワー大統領と会おうとした。日本の外務省はこれを快く思わずに仲介の労を頭から否定した。そこで堤は米国の有力な広告代理店を通じ交渉し、めでたくマッカーサーにもアイゼンハワーにも会うことが出来た。
 面白かったのは次のくだりである。アイゼンハワー大統領との面会が決まってホワイトハウスで待機していた時の光景を描いている。
「・・・朝海浩一郎駐米日本大使に僕は一ヶ月ほど前、『こんな時期に大統領に会う(おうとする)ことは非常識だ』と叱りとばされたのだが、事態が変わると顔色一つ変えずに僕らにこまごまと注意事項を説明してくれるのだった。腹の中では『この小癪な小僧奴』と罵りたかったのではないかと思うのだが見事に感情を制御して大使としての役割を粛々ろ実行するのだ。役人の見本のような人だ・・・」
  外務省は米国の意向に逆らう事は出来ない。その米国を使って外務省に命令する。これは一市民でもできるのだ。訴えが正しければ米国を動かす事が出来る。米国民は米国政府を命令できる。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月25日

  「日本国民であることを誇りに思う」人が93%であったと強調する読売新聞

  「日本国民であることを誇りに思う」人が93%であったと強調する読売新聞

 25日の読売新聞は、一面トップに自社の世論調査の結果を掲げていた。なんでも読売新聞は1978年以来連続して30年間、日本人の「国家意識」について世論調査を続けているという。そして今年の調査の結果、「国民であることを誇り」とし、「国の役に立ちたい」と考える国民が、それぞれ93%、73%と、過去最高に達した事、そしてまた、誇りに思う項目については、「歴史、伝統、文化」が71.6%と、二位の「国土や自然」(43.4%)、三位の「社会の安定・治安」(28.4%)などを大きく引き離してトップであることも強調している。
 これだけを読むと、保守・愛国主義者が喜びそうな世論調査結果である。
 ところが、もう一つの興味深い数字について、読売新聞は殆ど言及しない。あたかも言及を避けるかのようだ。
  読売新聞の世論調査のもう一つの注目点は、「あなたは今の日本はどのような国だと感じているか」という問いに対して、「平和国家」(59.7%)、「経済大国」(35.9%)、「文化国家」(27.2%)、「民主的な国」(25.2%)という答えが上位を占め、「軍事大国」(2.0%)という答えが最下位であるという点である。
  さらにまた、どのようなイメージで国の役に立ちたいかという問いに対しては、「将来を担う子供を育てる」(48.2%)、「平和と安全を守ることに貢献する」(44.3%)がダントツで高く、「他国に侵略されたらどうするか」という直接的な問いに対しては、「武器以外の方法で抵抗する」(38.9%)、「安全な場所に逃げる」(33.1%)が一位、二位を占め、「武器を持って抵抗する」と答えた者はわずか16%でしかないという事実である。この傾向は若者ほど強い。
  読売新聞の世論調査で明らかになった事は何か。それは、日本人の多くは、平和な日本を愛し、誇りに思う、その日本に平和的に貢献したい、他国に侵略されても武器を持って闘うのではなく、武器以外の手段で解決する、話のわからない相手の攻撃からは逃げる、そういう、極めて好ましく、健全な考え方を、多くの国民が持っているという事実だ。
  その日の読売新聞の社説は、「給油再開の『次の手』も考えねば」と題して、給油の再開は最も危険の小さい任務に戻るに「過ぎない。今こそテロとの戦いに備えて自衛隊海外派遣の恒久法の検討が急務である、と訴えている。読売新聞は国民の考えと背馳する新聞である事を自らその社説で認めている。

 

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月25日

岩国は負けない


  岩国は負けない

  これはお知らせです。
  ブログを書いていた(正確にはインターネットで囲碁をしていたのですが)私のところへ、一冊の新刊本が宅急便で届けられました。「岩国は負けない」(週刊金曜日編)という小冊子です。
  もうすっかり忘れていましたが、私は昨年12月16日に岩国市で開かれた「米軍再編は誰のため」というシンポジウムに参加しました。その時の議事録を中心に、米軍再編に苦しめられている地方自治岩国市の問題をわかりやすく解説した本が出版されたのです。
  一人でも多くの人に読んでもらいたい。そこには日本政府が強行しようとしている米軍再編への協力が、いかに間違っているかが見事に書かれています。米軍再編問題は単なる日本の安全保障問題ではない。それは日米関係の将来と、日本の将来の諸問題が凝縮している大問題です。国民生活のすべてに影響を及ぼす大問題です。それにもかかわらず、政府はその真実を決して国民に明らかにすることなく、国民の声に耳を傾ける事なく、強行しようとしている。これはテロ特措法問題や年金問題や税金問題と全く同じ構図です。やがて改憲に行き着く事でしょう。
  その岩国市では、井原市長の信任を賭けたやり直し選挙が2月3日に告示されます。その前日の2日に、岩国で井原市長を応援する大集会が開かれます。人と協調出来ない、いつまでたっても官僚から脱しきれない、そう批判される私が、井原市長の応援だけはさせて欲しいと、自らお願いしました。今度も岩国に駆けつけます。何故私が井原市長の岩国を応援するのか、その答えが、新刊書「岩国は負けない」に書かれています。本屋で見つけたら目を通してください。
                              
 

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月25日

  サブプライム問題と米国のモラルハザード

 サブプライム問題と米国のモラルハザード

 サブプライム問題が世界を震撼させている。一見複雑に見えるこの問題の本質は極めて単純だ。
 それはまず、サブプライムローンというサラ金まがいの住宅ローンが米国において放置され、跋扈していた事にある。
 次に、その詐欺的ローンに価値を与え、証券化し、不特定多数に売りさばいて利益をあげようとした米国金融資本の利益至上主義の悪がある。
 そして、責任者のすべてが、その悪に気づきながら、目先の利益に目がくらんで放置していた罪がある。
 最後に、世界の金融機関や企業が、乗り遅れてはいけないと一斉に参加していた事がある。
 それは一口で言えば、新自由主義、市場万能主義、グローバリゼーションなどという名前で呼ばれて世界を席巻した、米国金融資本の「勝者の利益独り占め」というモラルハザードが、世界を虚業の経済活動に巻き込んだ結末であるということだ。
 一つの例を引用したい。1月18日の日刊ゲンダイで、共同通信ワシントン支局長などを歴任し、「秘密のファイルーCIAの対日工作」など多くの著書がある春名幹男氏は次のように書いていた。
 すなわち、長年にわたって米国経済の番人として権力をふるっていた前連邦準備理事会議長のグリーンスパン氏は、サブプライムローン問題を知っていながら放置した事を、昨年12月18日付のニューヨークタイムズ紙の調査報道が暴露したと紹介していた。約7年も前から、連邦準備理理事会のグラムリッチ理事や、ベアー財務次官などが警告を発していたにもかかわらず、グリーンスパン氏は聞く耳を持たなかったというのだ。おそらくグリーンスパン氏はサブプライムローンの悪を知っていたに違いない。しかしそれを締め付けると、金融資本の虚像で支えられている米国経済が持たない、それを知っていたからこそ、サブプライムローンを放置していたのだ。
 日本の政財界人は米国要人に強い。とくにグリーンスパン氏に対する財務省、財界人の崇拝は絶大だ。のその結果何が起きたか。バスに乗り遅れまいとする日本の金融資本が一蓮托生でそれに乗ったのだ。
  このようにサブプライム問題の本質を語ることは誰にでもできる。問題はそれが今後どう発展するかである。これは誰にもわからない。景気動向一つ当てられない経済学である。学者や専門家といえども本当の事をわかる者はいない。ましてやこのサブプライムローン問題は、サラ金ローンという不良債権を、不特定多数の投資家に分割販売し、それを購入した投資家が短期で売買を繰り返しババ抜きゲームをやっていたから、誰がどれだけ損をしたかすら、わからないというのだ。
  しかしただひとつだけはっきりしていることがある。株の乱高下はこれからも当分続くということである。なぜならば株は実体経済と関係なく乱高下する。一つのニュース、一つの噂で動く。そして、サブプライム問題の真実は誰も知らないのだから、どれが本当の情報か、嘘の情報かは、わからない。政府でさえ、いや政府だからこそ、嘘をつくのだ。ブッシュ政権はこのまま株を下げ続ける事は出来ない。米国経済は金融資本操作の運用益で生き延びているからだ。だから当面は危機を回避した振りをするしかない。嘘をついてまでも楽観論を繰り返すだろう。一時的に株は上がだろう。しかしそのうち偽情報がばれて急落する時がくる。その後に明るい情報が出てまた上がる。その繰り返しである。そして株が乱高下する時こそ、インサイダーが大儲けする時だ。
  犠牲になるのは常に末端の弱者だ。サラ金に手を出して家を買い、住宅バブルが弾けて家を追い出される米国低所得者であり、なけなしの貯金を株に投資して損をさせられる一般投資家である。その米国の動向を見て右往左往する日本の投資家である。支配者たちは決して損をしない。最後は公権力を行使して、損失を国民に付回すからだ。
  米国の金融工学とやらが産み出した、実体経済とは何の関係も無い巨額の錬金術は、もはやすべての人間を汚染してしまった。そのモラルハザードは遅れて日本社会を襲った。もう汗水たらして給料生活をするだけの生活にもどれない人間が増えた。どんなに危険で、不安定であろうと、巨大なマネーゲームにつきあっていかなくてはならないのだ。政府のゼロ金利政策や、自己責任による年金資金の強制的運用は、もはや一般国民を嫌でも金融投機の世界に引きずり込んでしまったのだ。
  米国金融資本が世界をモラルハザードに陥れた。それは米国が続けてきた軍事力によって、世界中いたるところで紛争の犠牲者が耐えない事と同じである。軍需産業の犠牲になるのは、常に何も知らない弱者である。嘘や情報操作を繰り返すところまでそっくりである。
  イラク戦争とサブプライムローンの破綻、その根底にあるものは見事に一致する。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月24日

ガソリン減税で小沢民主党に塩を送る

 ガソリン減税で小沢民主党に塩を送る

  ガソリン減税をめぐって百家争鳴の議論が続いている。しかし、繰り返して書くが、議論では結論は出ない。議論をすればするほど本質が見えなくなる。議論は焦点隠しの危険な罠なのだ。
  私はガソリン暫定税率は以下の理由で今度の国会でなんとしてでも廃止されなければならないと思っている。この問題までもテロ特措法と同様に曖昧に終わってしまうと、今度こそ日本の政治は、何も変わらないまま自公政権の誤りが繰り返され、日本は破滅していくと思う。現状を変えなければならない。だから小沢民主党に頑張ってもらいたい。このブログで小沢民主党に塩を送る。秘策を伝える。
  ガソリン暫定税率問題の本質はなにか。それは官僚と自民党に独占されてきたこの国の税制の欺瞞である。暫定税率を廃止することは、税金を、声なき弱者の一般大衆に正しく還元すrという一大事業に向かって風穴を開くことができるか、という問題である。
  政府・官僚の無駄を笑ってすませる事の出来る富裕層は勝手に議論していればいい。税金のバラマキから直接利益を受ける道路官僚、族議員、地元業者らが「反対」の気勢を上げるのは、利権政治にまみれるこの国の政治のいつもの光景である。
  しかしそれらのいずれでもない、名も無い一般大衆は、一切の議論に耳を傾けることなく、今こそ民主党のガソリン税引き下げを単純に支持するべきだ。沈黙する一般大衆よ。行動を起こせとは言わない。世論調査で反対投票をするだけでよい。暫定税率継続を強行する福田政権の支持率を落とすだけでよいのだ。
  そして、官僚たちの中でも、心ある善良な官僚たちは、そろそろ真実を語るべきだ。保身に終始する自分たちの言動を恥じるべきだ。そしてまた、国民の生活の安定を心から願う善良な自民党政治家は、国民の批判を恐れるからガソリン税廃止に賛成するというのではなく、ガソリン暫定税率は一般国民をいじめるものだという認識の下に、堂々とこれに反対するべきだ。
  以上の前置きを述べた上で、今日のブログの本論に入る。
  24日早朝のみのもんたの「朝ズバ!」で、コメンテーターの一人として、元国土交通省のキャリア官僚早坂実が、驚くべき率直さで、この暫定税率の欺瞞性をしゃべっていた。早坂実は芸名で本名は坂本武というらしい。その早坂、いや坂本が、ガソリン暫定税率を作るときの当事者の一人であった経験から、次のように、発言したのだ。
 つまり、暫定税率の一部はすでに一般財源化して他の病院建設やほかの目的に転用されている、小泉政権のときに毎年約3%、すなわち600億円を超える財源を、道路建設予算から削って他に回す、つまり事実上一部の一般財源化が決められた、しかしそれを国民に隠した。暫定税率が維持され続けるのは、道路特定財源といっておけば既得権として自動的に国民から取り続けられるからだ、財源を手放したくないからだ、このような暫定税率を許した私は間違っていた、と、ここまではっきり言っていたのである。返す刀で早坂は、財源などは独立行政法人の無駄をなくせばあっという間に財源は捻出できると言わんばかりの発言までしていた。無駄な独立行政法人がたくさんあることを元国交省官僚がテレビの前で認めた瞬間である。
  この早坂、いや坂本の発言は、日刊ゲンダイがしきりに訴えている告発記事と見事に平仄が合う。1月24日の日刊ゲンダイはフリージャーナリスト横田一の連載③の中で、霞ヶ関最大の埋蔵金を握っているのが、ガソリン税や自動車重量税などの「金脈」を持っている国土交通省の道路官僚である、「道路整備特別会計」のおかげで、彼らは自動車利用者から取り立てたガソリン税などを湯水のように使っている、道路官僚や自民党族議員が、暫定税率撤廃に反対しているのは、つかみ金である道路特別会計の収入が、ガタ減りするからである・・・と書いている。日刊ゲンダイの別の記事はまた、国交省はガソリン税で集めた金を流用し、宿舎建設や遊興費に財布がわりに使っていたと報じている。社会保険庁の保険金流用とまったく同じ構図だ。
  もういいだろう。このブログを読んだ小沢民主党の議員たちよ。今すぐみのもんた「朝ズバ!」のビデオを取り寄せて、元国土交通省キャリア官僚早坂実の発言を仔細に検討しろ。朝ズバ!は毎日5時半から始まる。24日の早坂の発言は始まってすぐだったから、5時35分前後であった。そして早坂を国会に参考人として招致し、全国の国民の前で証言させよ。そしてそれをもとにして官僚の上に乗っかって国民軽視の税金を食い物にしてきた自民党政治を糾弾せよ。政権交代を迫れ。
 繰り返して書く。ガソリン論争は、単にガソリン価格を25円下げる話ではない。今国会で問題となっているこの国の財政制度のありかた、税制全体のありかた、更に言えば、一般大衆を食い物にしてきた自民党・官僚の亡国政治のあり方を問う問題である。もうそろそろこの辺で自公政権を交代させなければ日本は滅んでしまう、という根本問題なのである。だからこそ福田自民党政権は慌てているのだ。
 日本は待ったなしの危機に直面していると思う。政治の正念場であり、国民が立ち上がる時なのである。国民はどうすればいいか。簡単だ。メディアで流される議論に惑わされる事泣く、世論調査でガソリン暫定税率は反対だと答えるだけでよい。福田政権は支持できないと答えるだけでよいのだ。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月23日

  ひきこもり

  ひきこもり

  私が官僚で一生を終わっていたならば、おそらくこのような記事を注意して読むような事はなかっただろうと思う。弱者の気持ちに気づかないままの人間であり続けたに違いない。いや今も何も変わっていないのかもしれない。現役を退いた人間のひまつぶしから目にとまっただけかもしれない。
  そんなことはどうでもいい。22日の東京新聞で読んだ次の記事に心が動かされた。ただそれだけである。
  福島保護観察所長である青木信人という人が、「こどもと大人のあいだ」というコラムで、もうすぐ40歳になるひとりの青年が、病院関係者や福祉職員など、多くの人々の支援で、「ひきこもり」から自立して新しいスタートを切ることになった事を祝していた。自らも「ひきこもり」になった経験のある人ならではの悲しくも暖かい文章であると私は感じた。ひきこもりになった人間を単に弱者と切り捨てては行けない、それは社会全体で向かい合っていく問題であると筆者はいいたいのであると私は読んだ。

 ・・・(受験失敗を契機に自宅から一歩も外に出ることができなくなった当時の自分は)いつまでもこの状態が続くだろうという不思議に安定した感覚に浸るようになった。社会を敵に回しても、親だけは自分を見捨てないだろうという甘えが全身を満たした。時間感覚の喪失の中で、私は社会に向けて自立する意欲を失っていった。
   ひきこもりを続ける若者たちの多くも、同じような感覚に陥ってしまっているのではないか。そして、その親たちも、子供が何歳になろうが、変わることのない親子関係の中で、時間感覚を見失ってしまうのだろう。
  しかし、当然のことだが、誰にも平等に時間は進む。十代の少年もやがて大人になる。働き盛りだった親たちも、必ず老いる。老いれば、子供を経済的にも精神的にも支えることができなくなってしまう。そうして訪れる絶望的な状況の中で、親殺し、子殺しといった惨事が時に発生する。氷山の一角にすぎないそうした惨事の陰には、抜け道のない絶望を抱えた無数の親子が存在していることを、私たちは再認識すべきだと思う。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月23日

欧米から悪者扱いされる日本の調査捕鯨

  欧米から悪役扱いされる日本の調査捕鯨

  読者の皆さんにはあまり興味ないかもしれないが、私が外務省にいたときに個人的にかかわった仕事であったので少し書いてみた。
  19日の朝日新聞の「ニュースがわからん!」は国会議員の「文書通信滞在交通費」についてであった。23日のそれは「調査捕鯨船が抗議受けてるけど?」という記事だ。
  先日、豪州についで英国の反捕鯨活動家が日本の捕鯨船に乗り込んで抗議活動を行うという事件が起きた。この事について、「どっちが悪いの?」という質問に、次のように答えている。

 ・・・制止を阻止して乗り込んできた活動家の身柄を拘束するのは当然といえば当然。しかし欧米主要国に多い反捕鯨派の反撥を受けて欧米では日本は悪役扱いされている。
 国際捕鯨委員会(IWC)加盟78カ国のうち捕鯨支持は36カ国、反対派は42カ国とほぼ二分状態・・・87年以降販売目的の漁業としての商業捕鯨は一時停止したが調査捕鯨は認められている。しかし日本はどこの国にも属さない南極海で調査捕鯨を続けていることもあり批判は強い・・・商業捕鯨停止から20年が過ぎて日本国内の消費は細る反面、調査捕鯨による捕獲量は当初の4倍に増えた・・・  調査費用54億円の1割は国の補助金で、9割は鯨肉の販売収入だ。鯨肉を売るため、水産庁は新会社の設立を後押しして、学校給食などでの消費拡大に必死なんだ・・・(商業捕鯨が再開される見込みは)歩み寄りは望めない・・・

 どうだろう。これを読んでも捕鯨反対派と賛成派のどっちが正しいかさっぱりわからない。
 実は私は95年―97年に、豪州の日本大使館に勤務していた。その時政府代表の一人としてIWCの会議に参加したことがある。とはいっても主導権は日本の水産庁にあるので外務省はその方針に従うだけだ。水産庁は今も昔も徹底して商業捕鯨推進派である。
 推進派と反対派に対立は、もはや単に経済論、科学論にとどまらず、政治的、文化的、宗教的問題が絡んだ根強い対立になっている。たとえば鯨を絶滅の危険から救うために乱獲するなという立場と、鯨が増えすぎて海洋資源を食い荒らすから除去すべきという正反対の立場があり、鯨は高等動物であり殺して食するのは野蛮だという立場と、それでは牛や豚はどうか、豪州に至っては国のシンボルであるカンガルーまで食っているではないか、などという食文化的、感情的、対立までに発展している。
 さすがの私もこの問題については判断しかねる。今回の英国、豪州の抗議行動はとても容認できない。さりとて何故ここまで日本の国際的イメージを傷つけてまで捕鯨に固執するのかという気もする。朝日が書いているように、鯨肉の消費が細る一方で漁獲量が4倍にも増える理由はどこにあるのだろう。反捕鯨国は米・英・豪・独・仏など欧米主要国だ。欧米主要国のすべてを敵に回してここまで頑張る外交テーマがかつてあっただろうか。
  実は日本の捕鯨の最大の弱点は、調査捕鯨であると称して商業捕鯨を行っているという事実である。この事は外務省条約課長自身がこれを認めている。条約違反を続けなければならないほど捕鯨は国益なのか。朝日の記事は一言も教えてくれない。

 

 

 

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング

2008年01月23日

政治家の最大の責任は税金の適正な国民還元である

政治家の最大の責任は税金の適正な国民還元である

  胸に手を当てて冷静に考えてみるといい。昨今の大きな政治問題は、すべてといっていいほど金(カネ)にまつわる話だ。ガソリン減税はもとより、アフガン給油、年金、薬害訴訟、ナントカ還元水に象徴される政治家の使途不明金、一向に進まない天下り規制・行政改革、防衛装備調達疑惑、などなど、すべて政府予算をどう使うか、どう配分するか、という話である。
  そしてそのカネのほとんどが、一般税であれ、目的税であれ、社会・医療保険であれ、国民から徴収したものである。国民の所得を国が吸い上げる仕組みは、官僚が縦割り行政で考え出す、おそろしく複雑、巧妙なものだ。国民はその殆どを何も知らない。ウムを言わさず政府からまきあげられている。だからこそ国民は、そのカネが適正に使われているのか、政府・官僚によって無駄遣いされていないか、国民の間に公平に配分・還元されているのか、などについて、厳しく監視し、注文をつける権利があるのだ。
  しかし一般の国民にはそれはできない。だからこそ政治家を選び、その政治家に国会の予算・決算審議で追及を任せるのだ。すなわち政治家の最大の責任は、税金を適正・公平に国民へ還元する事なのである。
  残念ながら現実にはそれが十分になされていない。それは国会の審議が形骸化している事がある。自民党永久政権の下で、政府・官僚が国会審議による野党の追及を相手にしてこなかった事がある。しかし何よりも、政治家の中で、自らの生活より国民の生活を優先すると本気で考えている者がいない、と言う事ではないのか。
  22日の朝日新聞は「ニュースがわからん!」というコラムで、国会議員に支給される「文書通信交通滞在費」というものに焦点をあてた記事を見つけた。これを読んだ国会議員はさぞかし慌てた事だろう。最も触れられたくない事を書かれたからだ。
  国会議員には給与(歳費)として毎月130万円ほど支給される。それに加えて期末手当を月額に換算すれば約53万円というから、国会議員は、仕事をしても、しなくても、老人も若者も、どんな国会議員でも等しく毎月180万円以上の給与を受け取っていることになる。
  勿論これは給与に限ってである。政党各党には税金から政府助成金が支払われ、これが国会議員に政治活動費として配られる。そのほかにも国会議員には住居費や移動費に大きな優遇、特権が与えられている事は、すでに散々マスコミで報道されている通りである。
  ところが、これらに加えて、毎月100万円もの「文書通信交通滞在費」が給付されている。これは「公認」された使途不明金である。
  もちろんこれはその名の通り、建前では、政治活動に要する文書費、通信費、滞在費、交通費に使われるために支給されるものである。交通費や滞在費について既に特権が与えられているのに、それに加えて何故交通費、滞在費が二重に支払われるのか、という素朴な疑問はここでは置いておく。
  問題はこの「文書通信交通滞在費」が、議員本人に毎月直接支払われ、一切の領収書が要らない「第二」の給与であるということだ。つまり国会議員は毎月300万円近くの給与を受け取っていることになる。
 朝日新聞の記事が書いているとおり、年1200万円の「渡しきり」のカネは、民間企業でも常識はずれであり、「不明朗で不正の温床」(山田真哉公認会計士)との指摘が出ている。
 折からサブプライムローン問題で国中が更なる富の喪失に見舞われている。年金積み立て金が政府の運用で数十兆円失われたと言われる。個人と言えば、ゼロ金利と年金制度の変更で、嫌でも株式投資を迫られてきた。そしてその株で損をさせられているのだ。格差社会で「カネも将来もないから殺した」という犯罪が後を絶たない。自殺者は高止まりだ。
  国民生活のこの現実を見るとき、国会議員は率先して取り過ぎている給与の一部を返上すべきと考えないのだろうか。議員年金特権を返上すべきと考えないのだろうか。
  ところが、与党はもとより国民の政党を標榜している野党の政治家も、誰一人「文書通信交通滞在費」の不明朗さについて改めようとしない。ここに政治家の正体を見る思いがする。

Copyright ©2005-2008 www.amakiblog.com
人気blogランキング