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2007年12月11日

これを読んで憤りを覚えない国民が一人でもいるだろうか

これを読んで憤りを覚えない国民が一人でもいるだろうか

 以下は月刊文芸春秋の特集記事である「暴走官僚」からの抜粋である。これを読んで憤りを覚えない国民がいるだろうか。

  2008年度からスタートする「特定健康診査・特定保険指導」について、果たして何人の国民が知っているか。「メタボ退治」と称してウエスト、血圧、中性脂肪値、空腹時血糖値などの基準を定め、適正値を達成できない人には「自己責任」として最大10%の医療費アップを官僚はまじめに検討中であるという。指導の理由は「メタボだと早死にするから」だという。冗談じゃない。早死にしようが遅死にしようがこっちの勝手だ。死ぬ時期まで国に「指導」されてたまるか。

 2009年度までに始まる裁判所制度。法律をよく読んでみて仰天した。裁判所がくじ引きで選んだ一般人は、通告を受けたら原則として拒否できない。それはもう第二の徴兵制である。いやそれ以上だ。裁判官に選ばれたら、評議上知りえた秘密を漏らしたら罰せられるのだ。
 75%もの国民が「参加したくない」と答えているにもかかわらず、強硬に導入する政府を許していいのか。もともとは民事裁判の迅速化が期待されていた裁判員制度にもかかわらず、いつしか刑事裁判に国民が参加させられる事になった。裁かれた者の恨みを買って殺されるという事態が起こらない保障はない。誰が身の安全を守ってくれるというのか。

 筆者は国の特別会計・雇用保険料で運営される厚生労働省の独立行政機関に勤めていた。ある期間そこの経理課に勤めていた。そこで見たものは湯水のような公金浪費の毎日であった。ある日経理課のパソコンと銀行のパソコンを電話回線でつなぐ事になった。契約しているAシステム管理会社に相談すると4000万円かかるという。いくらなんでも高すぎると思って別のシステム会社を呼んで相談したら市販の39800円のソフトを買うだけでいいと言われた。それを課長に言うと、「でも、A社に頼まないわけにはいかないでしょう」と言う。A社は元大蔵事務次官で当時衆議院議員であった者が理事長を勤める会社であるからだ。
 年度末は予算消化が仕事だ。経理課長は全職員に通達を出した。「必ず予算を使い切ってください。決められた予算どおりでなくても、言い訳ができるなら目的外使用でも構いません」。私は部長から「お母さんと旅行でも行ってきなさい」と言われて現金を渡された。それで本当に母と温泉旅行してきた。これは私の職場だけの事ではない。どこの省庁も同じである。

 何故年金官僚たちの責任が問われないのか。5000万件の年金記録消失が問題になったのは今年始めである。安倍首相(当時)は最後の一人までチェックして正しい年金をきちんとお支払いします」と公言した。しかしそれが不可能であることが今になって明らかになった。しかし厚生労働省の官僚は最初からそれが不可能である事を知っていた。知っていながら安倍総理に嘘を言わせたのだ。07年7月25日、新しく作られた第三者機関の年金記録問題検査委員会(座長松尾邦弘元検事総長)が第一回目のヒヤリングをした。その時、社会保険庁の青柳親房運営部長が口を尾滑らせた。「私どもはその5000万件というつかまえようもない記録をいくらいじっても意味はないともともと思っていました」と安倍総理の指示が無意味だから、何もせずに放置してきたことを認めたのだ。要するに年金官僚たちは、年金制度にとって最も重要な記録のところで、もはや手のほどこしようのない欠陥がある事を早くから認識しながら、何も手を打ってこなかった。そして「面倒な記録にあくせくしなくても、年金の受給手続きに来た人に、自身の加入期間を証明させればいい、証明できなければ社会保険庁の記録が正しいと押し切れる。年金を受給したい人は、多少受け取り額が少なくても、背に腹は代えられないとの思いから、提示された年金額を了承するものなんです・・・」

 昨年6月に成立した「医療制度改革関連法」に基づき、20数年ぶりとなる医療大改革」が始まっている。その一つが現在35万床ある「療養病床」を2011年度末までに6割程度削減し、患者を自宅や介護施設などに移す政策だ。そのあおりを受けて、行き場のない「介護難民」が4万人近くうまれるという。認知症の母と二人で住む老齢の男性は言う。「昨夜も、興奮して眠れない母の腕をさすりながら、『大丈夫だよ』と言い聞かせているうちに空が白み始めた。こちらが疲れ果てた頃、ようやく寝入った母の横顔を見つめていると、つい思い浮かんだ。『このまま目を覚まさなければ・・・』と。」

 以上はほんの一例だ。これを読んで我々は背筋を凍らせる事であろう。日本は崩壊しつつある。誰も止められない。誰も解決策を見出すことが出来ない。何とかしなければならないと皆が感じていても、何も出来ないまま時間が過ぎていく。事態はもっと深刻になっていく。

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2007年12月11日

国民が求めているのは真剣で本物の外交である

国民が求めているのは真剣で本物の外交である

 「国民に知恵がついてきたから仕事がやりにくくなった」
 これは後に外務次官まで上り詰めた外務官僚が部下を前にして語った言葉である。10年ほど前の事である。
  この外務官僚の期待に反し、世の中は外交に関する報道が格段に詳しくなった。それに伴って国民が外交に関心を持つようになった。誰もが外交について意見を持つようになった。その結果外務官僚が独占していた外交の粗末さが国民の知るところとなった。
  もはや外務官僚はごまかすわけにはいかない。嘘をついても必ずばれる。外務官僚は真剣な外交を国民の前で行わなければならないのだ。果たして外務省にその能力があるのか。外務省、外務官僚の外交能力が、今まさに問われているのだ。いつまで経っても行き詰まった外交から脱しきれないでいる。ひょっとしたら外務省には激動する国際情勢に対応できる外交能力がないのではないか。冒頭の外務次官の言葉は外務省の能力のなさが国民にばれる事への深刻な怯えではなかったのか。
 どうやらブッシュ政権は中東政策を転換させたようだ。「テロとの戦い」を勇ましく戦っては見たがうまく行かない。もはや時間は限られてきた。このまま強硬路線を貫くよりは、フィニッシュを飾る事に専念し始めたようだ。効果がないとわかっていながら中東和平の国際会議を開催し、和平に熱心なブッシュ政権を演出しようとした。米国情報機関が突如としてイランの核疑惑を否定する発表をした。イラク攻撃は行わない、行う余力はない、というメッセージなのだ。「親愛なる委員長殿」という呼びかけでブッシュ大統領は金正日総書記に親書を発した。非核化に向けてなんとか協力してくれ、協力する振りをしてくれ、少々の事には目を瞑るから世界に向けて米国に協力したと言ってくれ、そういうメッセージなのである。
  米国の同胞である英国はさすがにそのようなブッシュ政権の変化に気づいている。11日の朝日新聞は小さな記事ながら重要な報道を流していた。ブラウン英国首相は9日、イラク南部バスラ州の治安維持の権限を2週間以内にイラク側に渡すと発表した。その英国は来春から英軍を4500人から2500人に削減する事を10月に発表したばかりだ。
  ブッシュ政権はもはやテロとの短兵急な正面戦争がうまく行かない事を悟って、長期戦に切り替えようとしている。米国の同盟国もその事に気づき始めた。イラクから手を引き始めた。米国もそれを認めざるを得ないのだ。
  そんな中でただ一人、給油活動の継続こそ日本の国益だ、日本外交の最重要課題だ、といい続けているのが福田首相だ。福田首相にそれを言わせているのが外務省、外務官僚である。ブッシュ政権の本心をつかめないままに、米国に協力することが国益だと一人相撲をしているのだ。
  国民よ、目覚めよ。この国の総理大臣や外務官僚はこの程度の仕事しか出来ないのだ。自らの頭で考えよ。政府に情報公開を求めよ。政府の嘘を見抜け。そうすればおのずからわかる。「テロ特措法」延長問題をめぐるこの国の政治の大騒動が、いかに馬鹿げたことであるか、ピントはずれであるかを。
  この茶番劇は年末を控えてクライマックスになる。面白い事が何もない今年の年末だ。国民はこの顛末を興味深く注視すればいい。この上ない外交の勉強になる。外務省は正しい外交の反面教師である。

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2007年12月11日

薬害肝炎被害者の直訴を傍観するこの国の政治家たち

 薬害肝炎被害者の直訴を傍観するこの国の政治家たち

   政治家の使命とは一体なんだろうか考えさせられる光景である。
   薬害肝炎被害者たちが誠意ある救済を求めて福田総理に直訴した。これほどまでに行政の罪が明らかになっているというのに、官僚主導のこの国の行政は国民の願いにまともに向かい合っていない。もはや政治的決断しかない。そう決意して被害者たち自らが立ち上がったのだ。被害者全員の一律救済を実現するのは国の当然の義務である。誰もそれを行おうとしない。被害者が立ち上がるしかないのだ。何の後ろ盾もない弱者の一人一人が力を合わせて叫ぶしか、為す術(すべ)がないのだ。
   ところが福田首相は面会を拒否した。裁判所が和解案を提示する前の面談は困難だという。しかしそれでは遅い。官僚である裁判官が政府に全面的な非を認める和解案を出すはずはない。公正な解決が行われないまま終わってしまう。だからこそ被害者たちは首相の政治決断を求めているのである。時代劇に見られる光景である。弱者の庶民が代官やお侍のすそにすがって命がけの嘆願をしているのである。それを福田将軍は振り払ったもだ。
   福田は愚かだ。支持率回復の絶好の機会を逃がした。自民党を救う最後のチャンスに気づかなかった。官僚主導の政治しかできない福田の限界である。小泉政治と違ったスタイルの政治でごまかそうとした福田政治の底が知れた瞬間だ。福田は自民党政権最後の首相になるだろう。そうならねばならない。
   しかし、福田は政権政党の政治家だ。政権政党は官僚の上に乗ってこの国を支配してきた。その政党の政治家が官僚と対決できないのは考えてみれば当然なのだ。政権政党の政治家は一般国民の敵なのである。選挙支持者のためには、あるいは支援組織のためには利益誘導でもなんでもするが、それ以外の一般国民の事などまるで念頭にない。これが与党政治家の実態だと割り切れば腹も立たない。
   腹が立つのは、そのような政権政党を攻撃し、政権交代を求めている野党の政治家たち、特に、弱者の味方を標榜している護憲政党の政治家たちの冷淡さである。
   罪のない国民が、輸血を受けたばかりに肝炎に罹って死んでいく、その責任を誰もとろうとしない。被害者の救済が公正に行われる事がない。こんな不条理があろうか。しかもその薬害は行政の過失がなければ防げた事が明らかになっている。それなのに政府や官僚は被害者の救済に誠意を見せようとしない。そんな政府と官僚の罪を糾弾し、救済策を命じることこそ野党政治家、とくに護憲政党の政治家の仕事ではないのか。政治家がそれを行わなければ誰が行う事が出来ると言うのか。
   なぜ菅直人は立ち上がらないのか。福島みずほや志位和夫が先頭に立ち、薬害肝炎被害者らをともなって官邸に乗り込もうとしないのか。テロ特措法や守屋疑惑追及に忙しく、解散・総選挙問題に明け暮れる彼らが、なぜ目の前の差し迫った孤立無援の被害者の救済のために、行動を起こせないのか、起こそうとしないのか。
   そして川田龍平である。彼は今何を考えているのだろう。何をしているのだろう。彼は自らの薬害被害の体験を活かし、政府、厚生官僚の罪を糾弾し、政府の姿勢を変える事を訴えて国会議員になったのではなかったか?薬害肝炎被害者の苦しみ、悲しみ、怒りをもっとも共有できる国会議員ではないのか?その川田龍平がめでたく国会議員となった今、被害者の先頭に立って、彼らを率いて官邸に乗り込み、福田総理に政治的決断を迫らなければ、一体誰がそれを行うというのか。
   もし川田龍平が、他の護憲政党と一緒になって、平和・反戦や原子力問題や社会問題に取り組もうと考えているのなら、そして今後末永くこの国の政治家として居座り続けようとしているとしたらとんだ勘違いだ。そんな政治家は他にも山ほどいる。そしてそれらは結局は何も出来ずにただの政治家に堕していく。政治家であることに安住して税金の無駄遣い政治家に成り果てていく。川田龍平を支えている取り巻き連中がそれを許しているとすれば、彼らは川田龍平を国会議員に送り込み、彼を利用して国政を私物化しようとしている連中に違いない。
  私の考えが間違っている事を切に願う。この国の政治家は与党を目指す政治家はもとより野党、護憲を売り物にする政治家も、誰一人本気になって弱者のために犠牲になる政治家はいない、そんな覚悟のある政治家が一人もいないからこそ、この国の政治は良くならない、私は本気でそう思っている。

 

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