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2007年09月20日

フォートルイスと座間

 フォートルイスと座間

 フォートルイスとは米国シアトルの南80キロにある米軍基地の町である。そこには米陸軍第一軍団司令部がある。
 座間とは在日米軍のキャンプがある神奈川県の座間である。
 小泉政権下の日本政府は、国民に説明することなく、ましてや国民の了解もなく、米陸軍第一軍団司令部を神奈川県の米軍基地キャンプ座間へ移転することを承認した。米国の「テロとの戦い」を支持し、それにともなう米軍再編へ協力の一環である。これにより自衛隊の中央即応集団が米軍の司令下に置かれる事になる。
  ローレンス・レペタという米国人弁護士がいる。現在は大宮法科大学院の教授として日本に滞在している。そのレペタ氏が9月14日付の毎日新聞「世界の目」というコラムで書いていた。
  シアトル出身のレペタ氏は今年の夏にシアトルに里帰りし、その時シアトル高校出身のフットボールの名選手だった23歳の若者が戦死した事を知る。地元紙が大きく報じていたのだ。その若者は毎週10名の兵士をイラク戦争で失っているフォートルイス部隊の一人であった。
  12ヶ月の任務を終え、6月には帰還するはずだったその若者は、兵士が不足して駐留期間が15ヶ月に延長された。その延長一ヶ月後に犠牲となったのだ。若者はなんとか13ヶ月イラクで生き延びた。しかしそこで力つきた。
  「息子は(帰りたかったに違いないが)不平を言わず、命令を遂行する良き兵士だった」という父親の談話を引用しながら、レペタ氏は書いている。
  「・・・共産主義が敵でなくなったとしても、テロリストやイスラム過激派がいる。5年前、突然『悪の枢軸』に立ち向かうと述べたブッシュ大統領のような人間にとって、戦争はなくならない。一つの敵が消えても別の敵を見つけ出す。存在しない『大量破壊兵器』という嘘のせいで数十万人のイラク人、3000人超の米兵、(ほか多数)が命を落としている・・・」と。
  そしてその後に続くレペタ氏の日本人へのメッセージこそ、このブログで私が読者に伝えたいと思った事なのだ。
  レペタ氏は言う。
  「・・・イラク戦争はいつの日か終わるだろうが、米指導者たちは新たな脅威を見つけ、大統領が「予防(自衛)戦争」を宣言するだろう。(その時は既に)新司令部は神奈川県に移転済みかもしれない。次の不必要な戦争で(座間の日本兵はフートルイスの米兵士のように)米兵と共に戦地に赴くのだろうか・・・」
   このまま日米軍事同盟が一体化していけば間違いなく日本は米国の戦争に巻き込まれる事になる。日本の若者が犠牲になる。政府指導者、外務、防衛官僚は、レペタ氏のこの言葉をかみしめるべきだ。おのれの罪の深さに思いを馳せるべきだ。


 

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2007年09月20日

拉致問題に関する福田康夫の発言

 拉致問題に関する福田康夫の発言

   安倍辞任後の政局に関する新聞、週刊誌の記事は、可能な限りすべての記事に目を通したつもりだ。どの記事も似たり寄ったりの記事ばかりだった。感心させられるような鋭い解説はほとんどお目にかからなかった。その中でも、週刊文春9月27日号の「逃げ足の早い小泉純一郎こそ、どう考えてもA級戦犯だ」という記事は、私が見た記事のほとんどすべてが奇妙なまでに小泉前首相の責任に言及しない中で、ただ一つ「日本一の無責任男」という表現を使って小泉前首相を正面から批判していたという点で、俄然注目した。私はこの四年間、あらゆるところで小泉批判を繰り返してきた。よくここまで小泉批判が出来るものだ、この日本で私ほど小泉批判をしている者はいないだろうと、我ながらあきれるほどである。その私が驚いたほど的確で強烈な小泉批判であった。
  しかし私が今日のブログで書きたい事は小泉前首相の事ではない。まもなく日本の総理になる福田康夫が拉致問題にどういう発言をしていたかについてである。
  彼は総裁選の街頭演説の中で、「拉致問題は私の手で解決する」と大見得を切った。その言やよし。それを聞いて、私はひょっとしたら拉致問題は福田の手で動き出すのか、という期待感を抱いた。ところが前掲の週刊文春9月27日号に掲載されていた、福田康夫「オフレコ暴言録」を読んで、「こりゃ、だめだ」と思った。
  5年前の9月17日、日朝首脳会談で北朝鮮側は日本人13人を拉致した事を認め、うち8人の「死亡診断書」を提出してきた。その夜の完全オフレコの取材に福田はつぎのように答えていたという。
「・・・北朝鮮は、死亡者の一部を行方不明にする手もあったのに、正直に全部出してきた。誠実すぎるくらいといってはいけないが、誠実だった。金正日もリスクを負って決断している。拉致を認めると国内から批判が出てくる可能性もある。ハラを決めていたんだろう・・・田中均はいろいろ言われているが、今回の首脳会談に関してはパーフェクトだよ。(死亡日時をすぐに家族に伝えなかったのは)ちょっと気が緩んだんだろう。一日遅れちゃったけど、ちゃんとご家族に通知したんだからいいじゃないか・・・」
  福田はまた小泉に代わって行なった拉致家族への報告に際し、追及する拉致家族に対し、
 「黙って聞きなさい。あなたがたの家族は生きているんだから。あとの方は残念ながら亡くなられている・・・」
  と景色ばんだ。
 そして記者から、「拉致被害者の多くは拉致から、一、二年以内に死んでいたという話があるが」と聞かれてたのに対し、
「聞いていない。誰がそんな事を言っているんだ?(飯島秘書官が総理番との懇談の中で言っていたと記者に言われて)飯島!彼に情報が入るわけないだろう・・・」
 と怒った。

   この福田の傲慢さは何だ。拉致家族に対する冷たさは何だ。北朝鮮に対する寛容さはなんだ。
   拉致問題については外務省も政府も間違いなく国民に隠している事がある。福田首相が実現すれば野党は事実を明らかにするように福田に迫るべきだ。すべての情報を公開をし、政府と拉致家族と国民が三者一体となって解決策を見つけるように努力して始めて、あらたな希望が見えてくるに違いない。功名心に走る秘密外交はもはや限界に来ている。
   

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