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2007年06月11日

箕輪登さんの最後の言葉

箕輪登さんの最後の言葉

私の手帳には箕輪さんの最後の言葉が印刷されているはがきが貼り付けてある。
箕輪さんは衆議院議員を8期務め、郵政大臣、防衛庁政務次官などを歴任した自民党のタカ派議員であった人だ。その箕輪さんが04年1月に小泉首相の自衛隊イラク派遣は憲法違反であると札幌地裁に提訴した。その後全国的に広がった、いわゆる自衛隊イラク派遣違憲訴訟のきっかけとなった。
  この勇気ある行動に感動した私は札幌に箕輪さんをを訪れ、それ以来箕輪さんの訴訟を傍聴してきた。その箕輪さんは訴訟の途中から体調を崩され、最後は歩くのがやっとの体を押して裁判所での陳述を続けた。その時の言葉である。

何とかこの日本がいつまでも平和であって欲しい
平和的生存権を負った日本の年寄りの一人がやがて死んでいくでしょう
 やがては死んでいくが死んでもやっぱり日本の国がどうか平和で働き者の国民で幸せに暮らしてほしいなとそれだけが本当に私の願いでした

 それからまもなく箕輪さんは肺炎をこじらせて逝去された。文字通り最後の言葉だった。
箕輪さんは生前、私の顔を見るたびに、「あなたはイラク戦争に反対した勇気ある外交官だ」と繰り返した。それはもちろん私に対する社交辞令であるが、同時に、そう言い続けることによって自らを鼓舞していたと思っている。自民党の代議士であった箕輪さんにとって、いくら引退したからといって自民党総裁の小泉首相を訴えるということは大変な事であったと思う。「裏切り者」呼ばわりされ続けたことだろう。その圧力の中で、箕輪さんは自衛隊のイラク派遣は明らかな憲法違反だと声を上げ続けた。

 私は今札幌の箕輪さんのお宅を訪れ仏前に手を合わせている。箕輪さんの最後の言葉が私の耳にはっきり聞こえてくる。

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