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2007年02月17日

閑話休題 野党政治家に期待される役割

閑話休題 野党政治家に期待される役割

 2月16日の新聞から二人の政治家の活動に焦点をあててみたい。一つは民主党長妻昭議員の14日の衆院予算委員会での質問に関する朝日新聞の記事である。旧運輸省所管の財団法人職員が立ち上げた天下り会社に、財団経由で旧運輸省の予算をあてにした仕事が丸投げされていたという。財団そのものが天下りの巣窟であるのに、さらにその職員が孫の天下り会社をつくって旧運輸官僚の就職先を増やし、その会社に旧運輸省の予算を与えているのだ。さんざん批判されているのになくならない典型的な税金ドロボーの姿である。さすがの冬柴国交相も「言語道断だ」と調査に乗り出さざるを得なくなった。

 もう一つは社民党保坂展人議員の質問に関する日刊ゲンダイの記事だ。同じ14日の予算委員会で、保坂議員が最高裁の公文書偽造疑惑を追及したという記事だ。最高裁が全国各地で開催した「裁判員制度」のタウンミーテングに「やらせ」があった事はすでに各紙が報じているが、その「やらせ」に関連し、大手広告代理店と最高裁が交わした業務請負契約が、請け負い金額を決めた後に日付をさかのぼって書き込むという、いわゆる「さかのぼり契約」であったという。「まさか最高裁はやっていないでしょうね」と質問した保坂議員に対し、なんと小池最高裁事務局経理部長が「(書き込まれた日付より)後にその契約書面を作った可能性が高いととらえています」としどろもどろに認めたという。最高裁が公文書偽造を行っていたとすれば大問題だ。

 これらの権力犯罪は、国会議員が国会で追及するからこそ我々の知るところになる。そして権力者といえどもこれを認め、謝罪し、そして改めざるを得ないのだ。

 この二人の活動は、野党政治家の役割をあらためて考えさせてくれる。そもそも政治家の務めとは何か。勿論それは法律をつくる事である。しかし今の政治家はほとんどその機能を果たしていない。与党政治家は官僚の作ったおびただしい法律をろくに読みもしないで国会で手を上げるだけだ。郵政民営化法案のように政治家の主導で法律が作られることがあるが、それとても詳細は官僚に任されている。小泉前首相は法案を一ページたりとも読むことなく成立させたという話はあまりにも有名だ。

 一方の野党はいくら国会で質問をしてみても最後は与党の強行採決の前になす術はない。どんなに国会で追及し、法案の撤回や修正を試みても、最後は数の横暴で押し切られるのだ。

 要するに与野党の国会議員は立法機能を果たしていないのだ。それでは彼らは何をやっているのか。政権交代ごっこであり、政党間の離合集散であり、そしてテレビに出演して票稼ぎにいそしんでいるだけだ。メディアに報道されることのない大部分の泡沫議員に至っては日ごろ何をやっているかは知れたものではない。おそらく次に選挙に備えた選挙活動に終始しているのであろう。その結果不正を働く議員は後をたたない。

 そう考えると長妻や保坂のような権力を監視する活動のほうが、はるかに国民にとって重要で有意義であることがわかる。そういえばあのタウンミーテングのヤラセ問題や石原都知事の公金不正使用を告発したのは共産党議員であった。これら議員はそれぞれの政党を代表してそう活動をしているわけだが、彼らがやっている事は、政党の立場を離れ等しく国民に評価される本来の政治家としての活動である。

 そこで私はこう考える。ここからが私の言いたいことである。長妻や保坂や共産党の議員のような国会議員が、それぞれの属する政党のくだらない組織防衛と決別し、「国民の暮らしと安全を守る」政党を新たに結成するのだ。立法をめぐる攻防とか政権交代などという、国民の利益とは何の関係もない政治ごっこと決別し、国民が知りたいこと、追及したい事を、国会議員の特権を使って国会の場で明らかにする、そしてその結果を国民に知らしめて国民参加の政治をつくる、そういう政治家集団を目指すのだ。

 その場合の最大の問題は、そんな活動だけでどうして選挙に勝てるかということだろう。しかし多くの政治家を当選させる必要はない。やり方によっては可能である。外交・安全保障問題、経済・雇用問題、社会・教育問題、福祉・医療問題、環境問題など国民の暮らしと安全にかかわる主要テーマを分担できる数名の政治家集団をつくるという考えに徹して必要な票をあって集めるかに専念するのだ。彼らが、それぞれの分野で、十分な知識と見識を持っている全国の国民の協力を得て、政府の不正や政府の誤った政策を是正するよう、国会の場で求めていけばいいのだ。官僚以上に優秀で知見のある善良な国民は全国に綺羅星のごとく存在するはずだ。彼らの代表になるのだ。バラバラな彼らを数名の政治家集団が束ねるのだ。

 今の国民の政党離れは、まさにこのような国会議員を渇望している証拠ではないのか。既存の政治や政党では、もはや国民の要望にこたえることはできない。それどころか彼らは国民の汗と労働で作り上げた富を自らの政治屋稼業のために食い物にしているのだ。既存の政治とはまったく別のもう一つの政治を我々の手でつくるのである。全国で数百万人の同調者がいれば日本を変えることができる。いたもっと少なくてもよい。百万人の国民が一人の政治家を送りだすことによってそれが乾燥したわらに火がつくように全国に燃え盛っていくのだ。これこそが私が提唱する政治革命である。

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2007年02月17日

朝日新聞の世論調査ー愛国心と自虐史観を両立させる日本人

 朝日新聞の世論調査―愛国心と自虐史観を両立させる日本人

 2月12日の朝日新聞「私の視点」で,東大教授の大沼保昭氏が興味深い指摘をしていた。この10年のあいだ日本社会は、あたかも過去の反省を説く「リベラル」派とそれを「自虐」であると批判する愛国派がことごとく対立しているかのような印象を与えられてきた。しかし1月25日の朝日新聞の世論調査を見るとそれが必ずしも真実ではないことがわかると大沼教授は言うのだ。

 すなわち朝日新聞の世論調査によれば、94%の人が日本に産まれてよかったと答え、自分は愛国心があると答えた人が78%もいる。他方においてアジア諸国への侵略や植民地支配に対して85%が反省する必要があると答えている。さらに重要なのは、愛国心がある人ほど反省する必要があると答えている(愛国心がまったくない人では反省が必要という答えが68%なのに愛国心が大いにある人では反省が必要という考えが88%にのぼる)。この世論調査を引用し、大沼教授はつぎのように述べる。

 ・・・このことは、「反省するリベラル=非愛国者」対「反省は恥ずべき自虐とみる愛国主義者」という対立が、まったく国民の意識から乖離した虚偽の図式であることを物語る・・・

 そして大沼教授は日本のメディアに対し、「リベラル対愛国主義」というステレオタイプの番組や紙面づくりを考え直して欲しいと要望し、日本に駐在する海外のメディアの特派員に対しては、この世論調査の結果を飾り無く自国民に伝え、間違った情報に基づいた誇大報道によって反日感情をいたずらに煽らないで欲しいと訴えている。

 この大沼教授の意見は一見もっともである。しかしこの大沼教授の論説を読んでどこか違和感が残った。とくに彼が論説の最後をしめくくっている次の文章を読んで何か違うのではないかと思った。

 ・・・愛国心が強い者ほど自国に誇りを持ち、それ故に自国の過去を反省し、克服しようと努める。嫌なニュースの多い最近の日本に、こうしたまっとうな感覚があることをうれしく思う。そしてそのことを、世界の一人でも多くの人に知っていただきたいと切に思う・・・

 私が抱いた違和感の理由はどこからくるのか。歴史認識に関する知識や思いは人によって強弱があり、それを捨象して数字だけで単純に判断するのは、もちろん危険である。しかし違和感を感ずるのはそれだけではない。しばらく考えて、やがて違和感の真の理由がわかった。政府に関する視点がすっかり抜け落ちているのだ。

 ここ数年メディアを騒がせた歴史認識、愛国心教育問題は、決して国民が言い出した問題ではない。小泉前首相をはじめとしたこの国の指導者の発言が問題を不必要に問題を起こし、それをメディアが取り上げ、騒いだのだ。もっと重要な事は、この国の指導者の中には間違いなく歪んだ歴史認識を持った人々が存在する。それらの権力者の言動が近隣諸国を刺激した事は間違いないのだ。そしてこの指導者の言動に強い反発と危機感を抱く国民が存在する一方で、小泉前首相の言動を評価し安倍首相の宥和姿勢を腰砕けと批判する勢力が国民の中に根強く存在し、これら国民は強く対立しているのだ。

 この現実に一切触れることなく朝日の世論調査だけをことさら強調して「まっとうな感覚の国民を嬉しく思う」大沼教授は、政府に取り込まれたのではないのか、そういう疑念さえ感じさせるのだ。この私の懸念がまったくの的外れであることを切に願う。


Poll Shows Japanese People Are Regretting Japan's Past Colonialism And Yet They Are Patriotic

Recent poll conducted by Asahi Shinbun tells us that 94% answered they are happy to be born in Japan and 78% answered they are patriotic. Also 85% answered Japanese invasion of Asia was wrong and Japanese people had to regret.

Looking at these figures Professor Yasuaki Ohnuma of Tokyo University contributed the article to Asahi Shinbun of 12 Feb saying that it is an exaggeration of media that Japanese people are divided between patriotic groups who refuse to admit the Japanese past mistake on one hand and so-called masochistic groups who regret Japan's past mistake excessively on the other.
Professor Ohnuma concludes his article asking Japanese media not to mislead Japanese public emphasizing the confrontation. He also asks foreign correspondents in Japan to report this poll accurately and let the people of their countries correct their wrong anti-Japanese attitudes.

When I read this article of Professor Ohnuma I felt something uncomfortable. After a short pondering I found Professor Ohnuma misses the very important aspect of recent controversy in Japan concerning Japan's modern history. It is leaders of Japan who are lacking of accurate understanding of history and provoked neighbors unnecessary. This misbehavior of Japanese leaders made Japanese people split and made our neighbors cautious about Japanese subconsciousness against Asia. It was not Japanese people who were confronting at first. It was Japanese leaders who stirred the issues and it is Japanese media who followed this. Professor Ohnum should have mentioned this point as well.

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